演:クリス・ペプラー
概要
トライドロン、ドライブドライバー、シフトカーなど、仮面ライダードライブに関する装備の開発者。 名前から外国人と思われるが、流暢な日本語で話す(今際に至っても日本語で話していた事から、普段から日本語を使っていたと思われる)。国籍は不明であるが、後述する『ジオウ』の劇場版では、ルーツがオランダの貿易商であった事とが明かされたため、少なくともオランダ人の血を引いている事は間違いないと思われる。
2話冒頭でハート率いるロイミュードに自宅兼研究所を襲撃され重傷を負わされながら「まだだ…まだ死ねない…」と呻いていた。その次の場面ではドライブドライバー(ベルトさん)が「夢か…」と呟いており、ベルトさんと彼が同一人物である事が示唆された。
それ以降もベルトさんとスタインベルト博士の関係は随所で示唆されている。
尚、研究一筋の人生を送っていた為、恋人や妻子はおらず、生涯独身であった様だ。
生前は趣味として多くのスポーツカーを収集、コレクションしておりそれらの保管場所として巨大なガレージ兼研究施設でもある「初代ドライブピット」を所持していた。
15年前の真相
第10話にて、真相の一端が明かされた。
15年前、蛮野天十郎という科学者が自己成長型アンドロイドの開発を進めていた。しかし動力源の問題で壁に突き当たった蛮野博士は、友人のスタインベルト博士にシフトカー等の動力源「コア・ドライビア」の提供を要請した。
スタインベルト博士は既にシフトカーなどの反作用として重加速現象の発生を確認していたが、蛮野博士との友情を重んじ、貸与を快諾した。だが…この動力源を使用した3体の試作モデル(ロイミュード001、002、003)が暴走を起こし両博士を殺害。
スタインベルト博士はこの事態を予期してか、予め自身の意思、記憶、知識、性格を人格プログラム化してドライブドライバーに移植し、ある意味で生き永らえた(ベルトさん自身はスタインベルト博士の最期に関しての記憶も有しているらしく、彼は既に死んだと認識している模様)。
つまりベルトさんの「残念だったね。私はベルトだ。」「呼び捨ては失礼だね。」
等のセリフは、スタインベルト博士の意思が引き継がれたが故に発した発言だったのである。
ロイミュードの完成と非常に危険な重加速発生能力の付与はスタインベルト博士の協力が無ければ実現しなかった(蛮野博士が欲していたのはあくまでも動力源としての能力)ものであり、現在に至っても人類に対して大きな脅威となる存在を生み出し多大な被害を出した事に対する責任を強く感じている。
本来は自分自身がロイミュードと戦う戦士となるつもりであったらしくその為のボディを用意しており、その計画が頓挫し魂を移す器をベルトに変更した後もプロトドライブシステムを運用する為にプロトゼロを改造するなど、当初はロイミュードとの戦いに他人を巻き込む事を避けていた節が見られる。
人間関係
霧子や沢神りんな(2人は進ノ介よりも早くスタインベルト博士の死の経緯を知っていた)、警視庁との関係は当初は明らかにされていなかったが、後に特状課の本願寺純課長が彼の最大の協力者であった事が判明、課長はクリムの事を生前の名で「クリムちゃん」と呼んでいた他、小説では裏で警視総監とも繋がりがあった事が明らかになった。課長は友人だった泊英介の死を追っていた過程でクリムと知り合い、グローバルフリーズ前に警視総監も含めて協力関係を築いたらしい。
また霧子・りんな両人との過去の関係については、りんなは大学時代にクリムの下で生徒として研究をしていた元教え子だった事、霧子はグローバルフリーズの際にプロトドライブに助けられた縁から彼の協力者となった事、更に当初はその高い身体能力からドライブへの変身者候補として実際に変身を試みていた事が明かされたが、ドライブの力に適応出来ずに候補生からは外れた。
また、恩師であるハーレー博士に霧子の弟の詩島剛を仮面ライダーにする為に預けているなど、霧子の弟という事もあって剛の事も当初から認知してその潜在能力に着目していた。但し、小説によると、剛と霧子の父親がロイミュードの開発者である蛮野だった事はただの偶然であり、後にその事を知った際には、クリムもハーレー博士も運命染みたものを感じざるを得なかったらしい。
因みに劇中で、ドライブドライバーがクリムの意思を宿している事を認識していたハート・ロイミュードとロイミュード001が、プロトドライブを倒した際に何故彼を破壊しなかったのかと疑問視もされていたが、こちらも小説の年表でプロトドライブが倒された直後に駆け付けたシフトカー達の援護によって、何とかハート達の攻撃を躱して逃げ延びたという経緯が明らかになった。
また、第38話の終盤にて黒い服を着てサングラスを掛けた彼に似た男性が確認されたが、彼の正体は第43話にて明らかとなった。
研究者としてのけじめ
最後の一人となったハートの消滅を以って、ロイミュード108体の殲滅が確認された後、彼は技術の悪用を防ぐ為に仮面ライダー及びロイミュードにまつわる全技術を封印する事を決意。進ノ介からシフトブレスを受け取ると、未来での再会を約束してライダー関連の装備(シグナルチェイサーは剛が秘かに持ち出していた)及びメカを自身と共に地下深くで眠りにつくのだった。
その後
『超MOVIE大戦ジェネシス』では進ノ介とタケルが過去に飛ばされた際、何故か大天空寺の庭にベルトさんの状態でポツンと置かれていた。当然、この頃はまだ進ノ介との面識は無かった。
この時にダヴィンチ眼魔の暗躍を知った為か、現代では最終決戦時にトライドロンと共に進ノ介のもとへ駆けつけ、事件解決後は進ノ介に結婚の祝福をしてから再び地下深くに戻って行った。
『平成ジェネレーションズ』では地下深くで眠りについていたところを鎧武に叩き起こされたらしく、終盤で鎧武に持ち運ばれる形で進ノ介と再会。彼を再度ドライブに変身させ、ロボルバグスターと対決した。
『仮面ライダージオウ Over Quartzer』では物語のカギを握る人物として登場。
今回はホログラムとして登場し、遠い祖先であるクララ・スタインベルトの存在も判明する。
クォーツァーによってその祖先が狙われた事でドライブの歴史毎消滅しかけるが(この時『仮面ライダー4号』の様に普通に歴史改変を認識していた)、ソウゴ達の活躍で無事歴史改変は阻止される。
そして、そのことでソウゴ達を認め、所持していたドライブライドウォッチを彼に手渡したのだがウォッチを渡してしまった事で一度は消滅した。
後にドライブドライバーとして復活し終盤でソウゴに加勢したと思われる。
『ドライブサーガ 仮面ライダーブレン』では彼に瓜二つの「クリスタル・ペプラー」という存在が現れる。
余談
進ノ介とクリムことベルトさんのやり取りを最後に、『W』から恒例行事化していた「主人公と仲間の別れ」→「エピローグで帰還or冬の劇場版で束の間の再会」という展開は途切れる事になった。
関連タグ
仮面ライダードライブ ベルトさん ドライブドライバー トライドロン シフトカー 泊進ノ介
神啓太郎:同じく敵の襲撃を受けて死亡するも、記憶と人格を機械(神ステーション)に移植した昭和ライダー第3作の科学者だが、こちらは次話で自爆した。
トニー・スターク:ご存じアイアンマンの中の人・科学者。天才メカニック、アゴヒゲなどの特徴が似ている。あと車を集める趣味もある。
フィリップ:脚本家繋がりの『仮面ライダーW』にて主人公の相棒であるキャラクター繋がり。こちらも一度死亡し身体がデータとなった元人間だが、彼の方は人間の形を保っており飲食も可能。最終フォームで一体化する点も同じ。