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「人間にとっては悪党でも、俺にとっては友達だったんだよ…!」

「俺達はもう只の機械じゃない。新たなる種だ」

「友達を失くすということは…とても…とても悲しいことなんだ…」


演:蕨野友也


変身する戦士

ハート・ロイミュード

仮面ライダーハート


概要編集

ロイミュードの指導者であるハート・ロイミュード人間態

本編開始の半年前に、ロイミュードが引き起こした世界一斉蜂起である『グローバルフリーズ』前から既にロイミュード達の指導者の地位におり、グローバルフリーズ前の決起集会においても他のシングルナンバーの幹部達を招集して、彼等と全世界の仲間達に対して演説を行っていた。


15年前の最初期に開発された初期型ロイミュード3体の内の一体であり、下級ロイミュード態としての素体はスパイダー型でナンバーは002。ただし、蛮野に反乱を起こした時から「ハート」という名前を名乗っており、進化前からブレンを初めとした仲間達からもそう呼ばれていた。


外見は赤い派手な革製のロングコートを着て、心臓をあしらったデザインのピアスや指輪を付けた大柄な青年であり、公式では「近寄りがたい風貌の赤いコートの男」と紹介されている。

性格は、細かい事は気にしない豪快かつ大胆な人物。赤色に拘りがあるらしく、白昼堂々と自分の好みに合った真っ赤なスポーツカーを人間の若者達から奪い取ったりするなど、時には強引に事を推し進める為に、対照的に慎重派で神経質な同じ初期型のブレン(ナンバー・003)からは、しばしばそのような行動を咎められているが、彼の方は一向に気にしている様子も見えない。


基本的には、大らかで笑顔を絶やさずに構えているが、その実はかなりの激情家であり、第10話で仮面ライダードライブと初めて対峙した際には、これまで多くのロイミュードを倒してきた憎き相手として怒りを爆発させ、デッドゾーンと呼ばれる暴走状態に自爆覚悟で突入し、限界以上に引き出した圧倒的な力でドライブを追い詰めた(能力については怪人態の方の記事を参照)。

更には自らの生みの親である蛮野天十郎博士と、人間だった頃ベルトさんの命を奪った張本人であり、グローバルフリーズ直後に進化態に至って先代仮面ライダーを倒したのも彼である。


その為に、ベルトさんからは最大のトラウマとして未だに強く恐れられており、ハートと第10話で再び対峙した際には、戦闘を無理矢理切り上げて強引に進ノ介を撤退させた程である。


人間から学び、習得した感情は「戦いの中でのみ感じられる喜び」(第31話より)であり、「人間を学び日々進化を続けている」と宣言している通り、どんどん強くなっていく仮面ライダー達との戦いを通じて、彼自身も自らの能力で物語を経る毎に無尽蔵に強くなっていっている。

そして「喜び」の感情を究極まで高める事で、更なる進化である超進化態へ至ろうとしている。


人物像編集

彼の性格については先の記述で少し述べたが、何よりの彼の魅力は、これから述べる点にある。


指導者として卓越したカリスマ性と高い仲間意識を併せ持ち、他のロイミュード幹部からの信頼はとても厚い。ブレンからは好意を寄せられ、メディックからも唯一「様」付けをされて忠誠を誓われている。また、一応序列が上の001さえも彼がの器」であると認めており、指導者としての立場を一任している。

チェイスについても、自身が前述の「デッドゾーン」という暴走状態に入った際に止めると言う自身の命に係わる重大な役割を任せており、チェイスも第11話でその役目を果たしてハートを救ってみせる等互いの信頼は厚い。


先程少し触れたが、彼の最大の特徴は身分の上下を問わず同胞のロイミュードたちを「この世に108“人”しかいない俺の『友達』」と呼んでとても大切に思っている事である。

また、ロイミュードを「ただの『機械』」では無く「新しい『種族』」と考えており、第16話のマッハの様にロイミュードを『機械』とみなして侮辱する発言に対しては怒りを見せている(ただし、同じ人外の存在であり『友』とみなした十六夜九衛門の「からくり人形=ロボットなんかと友達になった覚えはない」と言う発言に対しては「人間から見たら俺達は同じ『物の怪』だ」と言って特に怒った様子は見られなかった)。


よって劇中でも、味方の失敗や勝手な行動も大体は容認し最悪でもコアを破壊せずやり直しのチャンスを与えるに留め、同胞が進化したり活躍したりした際には誰よりも喜びわざわざ会いに行こうとしたりの行動を見せている。

そして、彼らが仮面ライダーによって消滅させられた際にはひどく悲しみ仇討ちを誓い、他の幹部の作戦の協力や味方の援護の為に自ら前線に参加する事も少なくない。

また、既に述べられた様に豪快な人物ではあるが、仲間に助けられればきちんと感謝の言葉を述べ、自らの非については素直に詫びるといった人格者の一面も見せる。


更に彼はチェイスの事も、かつての宿敵の正体であり一度自らを倒した存在でありながら、他のロイミュードと同じ『友』として受け入れ大切に思っている。彼との関係について詳しくは後述。


しかしながら彼の人柄故に、彼の側近の座を巡っての幹部同士の対立や彼にとって憎むべき行為である同胞のコアの破壊を含むメディックの独断行動に気付いていなかったりと、仲間を信用しすぎる故の鈍感さも持っている。その為に第29話ではブレンのメディックへの嫉妬を理解出来ず「どうして仲良く出来ないんだ…!同じロイミュードだろう!」と苛立ち混じりに戸惑う様子を見せた

また、同胞の生存と繁栄を望みながらも、仲間の援護も担っていたチェイスが活動に支障をきたし始めた際にも彼を『友』として尊重する余りギリギリまで対策を講じなかったり、「仮面ライダーを変身する前の状態で始末する」と言うブレンの効率を重視した提案を「仮面ライダーを変身前に倒すのは無粋だ」と言う理由で却下したりした結果、仮面ライダー達によって仲間のロイミュードが倒される状況が続いてしまうと言う様に他人だけでなく自分にもやや甘く、高い仲間意識故に将来を見据えた非情な決断が下せないと言った一面も持ち合わせている(その思いやりの深さが彼の最大の魅力ではあるのだが…)。


加えて、同胞達を友達として大事に思っている事自体は事実で、ブレンやメディックやチェイスを初めとした親しい者や部下には深い情や、彼等が死んだ際には悲しみを見せるのだが、その一方で元々方針が合わなかった001は、彼が死んだ後も「001を失った悲しみより進ノ介と再び戦える喜びの方が上」と言いきり、008が死んだ際にも貴重な超進化態候補を失った事は嘆きつつも、それよりも進ノ介や剛の強さの方に関心を持ったりと、親しい者とそうでない者とで対応にやはり温度差は明確にある。


その他にも、第17・21話の描写や第32話の「戦闘でのみ感じられる『喜び』がある」との発言から、自身が認めた相手との戦いそのものを好む好戦的な一面も見られる。

しかし、一見仲間の為に行動しているように見えて、本人の自覚はともかく本質的には自身のこういった闘争への欲求を優先している面もあり、こういった部分は「Vシネチェイサー」でエンジェルやブレンからも指摘されている。こうした自身の欲求に対して過剰なまでに貪欲になりがちな面は、彼もある意味正しくロイミュードだと言える。

王者にふさわしい器と仲間を思いやる強いを併せ持ち、(どこぞの下衆上司とは対照的に理想の上司と言っても過言では無い彼もまた、指導者としてもロイミュードとしても進化の途中なのかもしれない。また、下記の通りロイミュードの中で特異な経路を辿った人格影響もあると思われる。


ちなみに上記の様に同胞のロイミュードを大切に思う反面、自身が気に掛けた存在(詳しくは後述)以外の人間に対してはさほど興味を抱いてはいない。

その反面、人間以外となら基本的に友好的に接しようとしており、ルパンが活動していた際は「友達になれるかな?」と呟いたり(チェイスに却下された)、別世界からきた十六夜九衛門の事も『新しい友』と呼び協力しあうなどロイミュード以外にも割と好意的に接している。

例外としては、メガヘクスが地球を全て統一しようとした際は「個の無い世界などつまらない。ロイミュードは個人主義者の集まりだ」と語って敵対し、ブレンやチェイスと共にライダー側に協力した。



彼の過去編集

実は、彼は初めて人間をコピーしたロイミュードであり、人間の悪意を受けなかった数少ないロイミュードである。


事の始まりは15年前に遡る。彼の姿のモデルになったのはロイミュードの生みの親である蛮野への出資を断った青年実業家の広井真蔵(ひろい しんぞう)で、ハートは蛮野に八つ当たりをする為だけに人間態を与えられ、実験を名目に凄惨な拷問を受けていた。当時東映公式ではコピー後に広井本人は蛮野によって始末されたと記述されていたが、『ドライブサーガ第2弾 仮面ライダーハート』では2018年時点でも生存している事が語られている。

この為、自身がリーダーという事もあり、ファントムインベスと同様、「加害者でもあり被害者」でもあるという存在である。


なお、その後ハートに対しての拷問を目の当たりにしたクリム博士に見限られ焦った蛮野は、手っ取り早くロイミュードを進化させるべく他の個体に人の悪意を植え付けた。その為、彼だけが「悪意」という面のみでは歪まず正しく人間をコピーしており、前述の様な他のロイミュードとは一線を画す人格はそれに起因する物だと思われる。

それ故に良し悪し含め、人間社会に溶け込んでシンクロした人間の感情を学習しつつ様々な人間性を得ていくロイミュードが多い中で、彼は上記の蛮野への憎悪とブレない思考を最初から持っていた故に、実はロイミュード全体から見ても異質の存在である。そのせいか、仲間思いの反面幹部同士の対立には気付かない事もあった。


敵味方問わずリーダー格としては好意的に接する反面、蛮野から受けた拷問による人間への憎悪と己の種族を優先する為、進ノ介から「戦わない道はないのか?」と質問されると「ないね」と発言し、また人間を「全滅」ではなく「支配」するのも「滅ぼしてしまったら俺達の強さを見せつけてやれないから」「まれに(進ノ介のような)面白い奴がいるから」という理由で、相互理解を否定し前作の幹部のような快楽を交えつつ「全人類を見返す(人間を超える)」という復讐心が入り混じっている複雑な状況であり、その好印象に反してある意味非常にタチの悪い性格になっていると言える。


主な対人関係編集

物語初期から行動を共にしているブレンの事は、15年前から存在する試作型ロイミュード同士と言う事もあってか互いを信頼しあっている。自由奔放なハートと規律を重んじるブレンと言う性格の違いはあるが、仁徳熱い王者とそれを支える名参謀と言う構図が出来ている。

その一方で、ブレンが自身に抱く好意に薄々気付いていながらも、彼の嫉妬に気付いてやれず一時期互いに疎遠になってしまった事等もあった。


第11話より登場した女幹部であるメディックの事は、仲間を回復してくれる能力を持つことから「癒しの女神」として気に入っており、彼女の方もハートに忠誠を誓い恭しく接している。しかし、前述の様に彼女の利己的で冷酷な本性には気付いていなかったが……。


自分より高位の最上位のロイミュードである001ことフリーズとは、ブレンと同じく試作型ロイミュード同士付き合いは長いはずなのだが、劇中では特に仲の良い様子は見られなかった。第33話では自らの超進化の鍵である進ノ介を葬った彼にやや不機嫌な様子で皮肉を言ったり、更には第34話で進ノ介と再会した際には「フリーズを失った悲しみより進ノ介と再び戦える喜びの方が上だ」と言い切っている。

この原因は、同胞を思いやる幹部と言う共通点を持ちながらも、正々堂々と相手を打ち倒す事を好むハートと、記憶操作能力と人間の政治家と言う地位を悪用する陰謀家であるフリーズの明確な方針の違いと思われる。

一方で、フリーズの方はハートの態度は全く気にせずに彼に対して親しげに接しており、彼を「王の器」として影から支えながら、超進化へと導こうと考えていた。


現在の宿敵であるドライブこと泊進ノ介の事は、初めは自らの『友』を次々と消滅させてきた憎き仇として強い怒りと憎しみを抱いていた為、前述の様に自爆を覚悟してまで彼を倒そうとしたが、その戦闘において彼もまた彼自身の命を賭けてまで自分を斃そうとした事でその男気溢れる大胆な行動から「この人間は大した奴だ」と気に入った様子。よって彼の正体を知りながらも、上記の通り「変身前の姿を暴いて倒すような無粋な真似はしたくない」と変身前を襲うつもりは無いと公言している。

また、第16話で彼が自身と同じデッドゾーンの力に入った際には笑みを浮かべ、ドライブの攻撃で吹っ飛ばされて敗北しても、続く第17話冒頭にてチェイスに「何か良いことでもあったのか」とすら言われるほど嬉しそうな表情を見せていた。

物語が進むにつれ進ノ介への評価は高まっており、遂には記事冒頭で述べた様に進ノ介を自らを超進化態へ至らせる鍵と決定づけている


第24話にて、デッドヒートを完全制御したマッハこと詩島剛にも関心を見せ、瞳を燃え上がらせるように赤く光らせていた。

しかし、後述の第36話での戦闘を通じて、彼の事は「自身を超進化させる鍵では無い」と判断した。


チェイスの事は、前述の様に因縁が少なからずあるものの『友達の1人』と認識している。その為、前述のプロトドライブ撃破とその後の記憶改竄や第15話のメディックによる彼の洗脳を「『友』であるチェイスを人間の道具から解放した」とみなしている(第16話・第26話のハートの発言より)。

また、第23話冒頭にてチェイスがドライブに倒されたという知らせを聞き、彼は『約束の数』に入っていないのだから気にしなくても良いと嘯くメディックに対し、理屈ではなく友達を失うことはとても悲しいことだと説いて、酷く悲嘆に暮れた様子を見せた。

また、自分が何者なのか分からず自身についての記憶を失っていたチェイスに「0は栄光のナンバー」であり「お前は偉大な戦士」とだけ告げ、チェイスの方もハートに対して「おまえを信じる」と委ねていた(第13話)。2人の絆はチェイスが記憶の大半を思い出した第26話でも見られる(詳しくは後述)。

そして、物語中盤で彼が新たな仮面ライダーとして敵に回った後にも彼を責めたりする事は無く、第46話でもチェイスの事を「味方としても敵としても尊敬出来る戦士」と好意的に評価している。ただ元仲間と言う事もあってか、彼の事との戦いでは喜びを高められない=彼は超進化への鍵足り得ないと考えている。


劇中での主な活躍編集

第1話終盤にて初登場。ドライブに敗北してコアのみの状態になっていたロイミュード029にバイラルコアを与えた。


続く第2話では、前述のスポーツカー強奪をやらかしてそのままブレンの待つ喫茶店へ直行。彼と会合した後029がアイアン・ロイミュードに進化した事を知ると、怪人態へその身を変えてめでたく進化を遂げた『友』の元へ向かうも、彼がドライブに撃破されてしまった為に結局彼には会えなかった。


その後は幹部として同胞の活躍を見守っていたが、第9話にて瀕死の重傷を負いながらもボルト・ロイミュードの遺産を届けてくれた103の死を目の当たりにした事を機に、遂に行動を開始。


続く第10話でドライブと対峙し戦闘に突入、前述の様に当初は彼を「友達を殺してきた憎き相手」として追い詰めるも、彼の起こした行動を気に入り命がけのデッドゾーンレースに付き合った。


第11話では魔進チェイサーによって救われるもののデッドゾーンの影響で大ダメージを負い、以後は回復に専念する事に。また、同話でメディックと再会した。


次に大きな動きを見せたのは第16話。久しぶりにライダー達の前に姿を見せ、「チェイスを再び悪のマシンにした」と自分達を非難するベルトさんに対して「その考え方事が人間の驕り」と反論し、チェイスを「スクラップ」扱いしたマッハに怒りを露わにした。その後同話後半にてボイス・ロイミュードの援護に駆け付けマッハを追い詰めるも、乱入したタイプデッドヒートと交戦した末に敗北してしまった。ただし前述の様に悲壮感等は抱いておらず、むしろ好敵手が強くなった事に新たな「喜び」を感じていた。


その後は再び前線から退いていたが、第21話でのメディック主導のドライブ抹殺作戦に参加し、自ら囮役を務めた。


第23話では前述の様にチェイスの死を悲しみ、メディックを諭した。またこの頃からそれまでに続いていたメディックばかりを気に掛けるような言動は少なくなり、第24話終盤の様にブレンをフォローする言動も増えてきた。


そして、第26話では遂にチェイスの生存を知り彼を連れ戻すためにその場に居合わせたドライブと交戦した。勝負自体には魔進チェイサーの援護もあって辛くも勝利したが、彼が未だ迷いを捨て切れていないことを知ると、かつて彼を解放した際に入手したシフトカーシフトスピードプロトタイプを彼に返却し、「連れ戻すつもりで来たが、気が変わった。自分の道を決められない奴に何を言っても意味が無い」とあえて突き放しチェイス自身に決断を委ねた。

その後彼が仮面ライダーチェイサーとなりソード・ロイミュードを撃破する様子を見届けた際は、物憂げな表情で彼が仮面ライダーになったことを受け入れ、最後まで彼を『友』と称しながらその場を後にした。

ちなみにこの時これまでの様に記憶を操作する等の手段で無理矢理味方に引き入れる事をしなかった上にチェイスが何の憂いも無く自分の道を決められる様後押しし、あくまで彼自身の決断を尊重した事から、第23話での描写と合わせてハートが本当にチェイスの事を思いやっていたこと、前述の2度にわたって彼に施していた記憶の改変はハートの本意では無かったことが窺い知れる。

さらば友よ


「それがお前の決断か…。俺も受け入れよう。仮面ライダーチェイサーの存在を。さらばだ、『友』よ」


その後の第32話にて2人は敵同士として再会。超進化態について調べる為に自身を訪ねてきたチェイスと交戦し、彼を撃破した(だが、止めを刺すようなことはせず、闘いの中でチェイスに超進化態がどのような存在なのかをちゃんと伝えている)。


第34話では、逃げたロイミュードの潜伏先を捜査しようとした進ノ介をある人物から(恐らく)ブレンを通じて情報を得て待ち伏せし、彼の前に現れる。その場で進ノ介の復活を喜び交戦。その戦いの最中で、かつて魔進チェイサーが使用した超重加速をメディックから授けられて使用、確実な強化を見せつけている。

なおこの時、進ノ介がどこを捜査するか知らないはずのハートが、真っ先に進ノ介が訪れた場所で待ち伏せしていたことから、進ノ介は自らの父親を殺害した真犯人の正体を突き止めるに至っている。


第35~6話にて、ブレンの所持していたタブレットを奪った剛を強襲。デッドヒートマッハを一蹴しタブレットを取り戻そうとするも、そのタブレットに電子頭脳として搭載されていた蛮野博士が伸ばした光の触手のようなものから電流を流されて気絶。回復した後、「これが蛮野天十郎の力か」と改めてその強大な力を認識し、早急な対策が必要と判断したようである。


第37話では、海外から招集していた幹部仲間の006,008と接触。「仮面ライダーとそれを擁する警察組織の打倒」・「蛮野天十郎の奪還、もしくは始末」・「早急に超進化態を揃え約束の数を満たす事」の3つを課題としている。

同話後半ではクック・ロイミュード及びメディック死神部隊と戦闘中の進ノ介の前に姿を現し、メディックに黄金のソースを浴びせかけられて高熱と発火現象に苦しんでいた041を救う。また、これまでメディックが仲間のロイミュードに行ってきた所業にも薄々勘付いていたらしく、その様を直接目にして彼にしては珍しく仲間であるメディックに声を荒げ怒りを示していた。


第38話では以前ブレンに語ったように、変身していない状態の進ノ介を前にしても襲い掛かることなく、自分たちは人間を滅ぼすのではなく支配し、その上で人間を超えることが目的であると語った。

その後、クック・ロイミュードと死神部隊が撃破され窮地に陥ったメディックの元に赴き、非道な行いを知られたが為にハートによってコアを破壊されることを覚悟していた彼女を許す心の広さを見せた。

そして進ノ介が、ハートにも他者を思いやることができるのを理解した上で、それでもハートを倒すことを決意した事を受け、彼を自らの最高の相手だと認める。こうして、進ノ介という好敵手に巡り合えたことで喜びの感情が最高限にまで極まり、超進化態へと到達した。


その後も、超進化寸前であったトルネードを仮面ライダー達から守るべく自ら戦線に立ち、共に仮面ライダーと戦う。その戦闘の中でライダー達を裏切り攻撃してきた蛮野天十郎の真実を剛に語って聞かせた。


これまで幾度となく仮面ライダー達と激突を繰り返してきたハートだったが、状況は自ら撃破を目指していた蛮野が復活したこと、メディックが超進化したことで徐々に変わり始める。

特に蛮野は超進化態と同等の力を持つゴルドドライブとなり接触してきたものの、ハートは前述の経緯のために彼を信頼することは一切なく、寧ろ接触してきたことや004を配下にしていたことに不信感を覚え、蛮野に操られたメディックを救出するためにブレンを自らの元から離れさせることで蛮野の策略を妨害。

一方でメディックが蛮野の謀略によって彼の操り道具にされた挙句に彼の手に握られている事で、彼に直接的な手出しは一切出来ず、蛮野を討つべく放たれた攻撃から自らの身を盾にすることもあった。


そして第44話にて信頼していたブレンが蛮野の手に落ち、自らを嘲り笑った際には複雑な表情を見せた。

しかし結局1人では蛮野に対して抗うことは出来ず、彼が主導となって真のグローバルフリーズが開始される。そして、その際に蛮野がメディックを対象に仕組んでいたあまりに非道な計画を知るも、最早手出しは出来ず、メディックは死を待つのみかと思われた。

だが、その計画は自らを裏切り蛮野についたと見せかけていたブレンの策によって崩壊。そのために命を落とす直前のブレンの言葉を聞き、彼が真に自分の忠臣であった事をようやく知る事になる。

ブレンの死に際し、涙を流すという人間らしい行動を見せ、ロイミュードも滅ぼし自ら世界を支配しようとする蛮野へのロイミュードの王としての怒り、ブレンという大切な友を奪い非道な手口でメディックを消そうとしたことへの彼個人の怒りによって、打倒蛮野のためにメディックと共に立ち上がる。


第45話では蛮野の野望を阻止すべくメディックと共に特防センタービルに突入し、前話終盤にて自分達を救った剛を蛮野の攻撃から救い、彼の野望を砕くと宣戦布告してライダー達と共闘した。


第46話では、敵であっても尊敬し続けたチェイスの死や蛮野にプログラムを書き換えられ敵対した死神達を救う事が出来なかった事等の数々の悲劇に見舞われながらもドライブと共にビルの頂上に到達しシグマサーキュラーと戦うも圧倒されてしまう。そして深手を負った進ノ介を救う為にメディックが最後の力を振り絞り、その果てに消滅した事を目の当たりにして慟哭する。


王としての矜持、その最期(第47話ネタバレ注意)編集

第47話にて、メディックの最期の治療を受けた進ノ介と共に全力の一撃でシグマサーキュラーを破壊。遂に蛮野「実に無粋な野望」を打ち砕くことに成功した。


だが、戦いの中で体力が限界に達していた進ノ介は体勢を崩しビルの壁面に出来た穴から外へと落下してしまう。進ノ介との戦いを望むハートはそれを追って、進ノ介の落下死を防いだ。


意識を取り戻した進ノ介に「もうとっくに(人間)を越えてるよ…」と、ハート自身の「人間を超える」と言う野望は叶えているとの言葉を掛けられ、彼から共存の意味も込めて手を伸ばされるが、ハートはそれを拒み、自ら立ち上がった。


「さあ…、約束通り決着だ。泊進ノ介」


ハートの右拳が進ノ介に突き刺さり、人類とロイミュードの最後の戦いが始まった。


これまでの戦いを通じ、進ノ介は「真の悪は人間の中にしか存在しない」「ロイミュードも被害者のようなもの」という知見を得ており、それを知った今なら人間とロイミュードが共存できるはずだと、そしてチェイスに続きハートまで失いたくないと、彼は反撃せずにハートの攻撃をひたすらに受け続ける。


だが、ハートはそんな進ノ介を「お前は甘い!」と断じ、最大の一撃を放とうとする。


「決着の時だ、人間!泊進ノ介!!」


しかし、その拳が進ノ介に届くことは無かった。


「最後の一撃まで、もたなかったか……」


そのコアは、既にシグマとの戦いで致命傷を受けていた。それでも限界を超えて立ち続けたのは、死を悟っていたからこそ、進ノ介と戦って消えたいがためであった。


死の間際、彼は涙を流していた。それは、自らの種の全滅を悲しむ、王の涙だった。

そして、自分達ロイミュードの存在があったことを忘れないで欲しいと進ノ介に嘆願。進ノ介は、迷うことなくそれを了解した。


「泊進ノ介…せめてお前だけでも覚えていてくれないか。ロイミュードと言う、この星の新たな『生物』になろうとしていた奴らが、いた事を…!」


「当たり前だ…!忘れるものか……!!」


「ありがとう……最後の最後に…、友達が…、1人増えた。初めての…、人間の……」


友よ、君はだれに未来を託すのか


これまで失うばかりだった友達、それも敵対し続けていた「人間」の友達を最期の瞬間に新たに得て、彼に自らの思いの全てを託し、最初に目覚めた「ロイミュードの王」は遂に消滅した。


彼の消滅を以って、ロイミュードという種は終焉を迎えた


彼は自分たちの繁栄を誰よりも望み、友を全て失いながらも、最後まで「王」としての矜持を忘れずに戦い続けたのだ。


MOVIE大戦フルスロットル編集

ドライブや鎧武たちがメガヘクスと戦う中で姿を現す。メガヘクスの「個を消して全てを一つにする」という理念を「つまらん世界」と一蹴し、ブレン、チェイスと共にドライブらに加勢した。


超MOVIE大戦ジェネシス編集

黒イミュード

バタフライエフェクトの影響で他のロイミュード達と共に現代に復活。トレードマークであった赤いロングコートは黒く染まり、髪型はコピー元である青年実業家に似たオールバックに変わっている。

ブレン、メディック同様に、既に超進化態化している。

「支配欲」がより尊大な形で復活しており、ダヴィンチ眼魔と手を組み世界征服に乗り出した。


仮面ライダーの名を持つ者へ編集

2016年の4月15日にドライブサーガ第2弾の1つ『仮面ライダーハート』の主役を務める事が決定している。彼がいかにして仮面ライダーとなるのかは不明だが、新たなるシフトカーシフトハートロン』の存在が明らかとなっている。


劇中ではチェイスの復活実験の際に偶発的な要素により(当初はチェイスの服装で)復活、同実験に用いられていた「新型のコア収束装置」がシフトハートロンに変化した。またその際にシフトハートロンにブレンとメディックのコアが宿り、シフトハートロンの「カモン!○○!」のボイスと共に人格が入れ替わる事が可能となった。

この際用いられていたのが非戦闘用のボディ(見た目はプロトゼロ)だった為、ロイミュードとしての戦闘能力は以前より大幅に落ちてしまった。なお、その状態でも怪人態は超進化態時のものだった。

シフトハートロン内のブレンが呼び出したドライブの戦闘記録をドライブドライバー(復活実験に用いられていた「クリムの声に似せたAIドライバー」)にロードする事でドライブ三種が混ざった奇妙な姿(タイプスピードワイルドテクニック)に変身したが、各々のスペックを活かしきれない急場しのぎの姿だったため敗北。


最期は「3人のコアを同時に高めあう」という無理をして仮面ライダーハートに変身したことによりコアが消滅、進ノ介とはまた違った現さんと言う友達が出来たことを喜びながら再び消えていった。

残されたボディは素体へと戻り、再びチェイスの復活実験に用いられたが、シフトハートロンのその後は不明。


その後、ブレン編の2話にメディックと共に登場。ブレンの「仮面ライダーになったんです」という言葉を聞いている中で、自分たちのデータが何者かの手で復元されつつあったことに疑問を抱く。



余談編集

キャラクターモチーフは新撰組近藤勇


関連タグ編集

仮面ライダードライブ ドライブサーガ ロイミュード 人間態

ハート・ロイミュード ロイミュード(スパイダー型)

チェイス(仮面ライダードライブ) ブレン(仮面ライダードライブ)

メディック(仮面ライダードライブ) ロイミュード001フリーズ・ロイミュード

ロングコート ハート 理想の上司 キュアハート・ロイミュード 哀しき悪役


アデル:哀しい過去を持つ敵組織のリーダー。なお(ネタバレ)彼も最終決戦後に、主人公と和解して消滅したという共通点もある。


滅(仮面ライダーゼロワン)令和ライダーにおける敵幹部のリーダー格であり、機械生命体で時には主人公と共闘する共通点もあったが、終盤での結末がハートとは正反対なものであった。

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