ロイミュード006
ろいみゅーどぜろぜろろく
「008、お前も来たネ」
「蛮野、お前は私が超進化する為の生贄ヨ」
ロイミュードの幹部で、シングルナンバーの個体の一人。素体はコブラ型下級ロイミュード。
第1話のグローバルフリーズの回想シーンで初登場しており、この際には不意打ちとはいえ、ファンキースパイク単身に倒されてしまい(スパイクの通る道路の看板には『この先トンネル』の標識が確認できるが、006の体を文字通りトンネルにしてしまうという、なかなかにえげつない戦い方だった)、その後はコアだけとなって電線を伝って電子世界に逃走した。それ以降は部下と共に長らく海外で活動していたのだが、第37話からハートの要請を受けて日本に帰国した。
人間態は、全身白いスーツに同色の帽子被って丸いサングラスをかけた、髭面の怪しげな良く言えば中華ギャング、悪く言えばチンピラ風の男性で、黒服に擬態した部下の下級ロイミュードを複数体(計9体)従えている。
コピー元の詳細は不明だが、おそらく海外で活動していたギャングのボスだったと思われる。これについては既にアメリカのマフィアの兄弟をコピーした、ガンマンと018という前例がいた。
性格は、その外見通り非常に好戦的かつ挑発的で、他人の事は「お前」と呼んで常に見下したような高圧的な態度をとっている。一人称は「私」で、いかにも中華系のキャラらしく語尾に「ネ」や「ヨ」を付けて話す事が多いのが特徴。戦闘の際にはサングラスを自ら外して投げ捨てる癖がある。
同じく海外で活動していた幹部のトルネード(ロイミュード・008)とは、個人主義が一際強くて部下を一人も連れていない彼とのスタンスの違いからか互いに険悪であるらしく、帰国して早々に挑発的な態度をとって一触即発しかけていた他、トルネードが死んだ第40話終盤では露骨に上機嫌だった上、彼を『約束の数』候補として認めていなかったという事を暗に示唆している。
一方で、意外にも戦闘についてはかなり用心深く、部下を使っての情報収集にも常に余念がない。しかし、その部下のロイミュード達の事は捨て駒程度にしか認識しておらず、蛮野に部下を一掃された際にも「所詮は雑魚」と切り捨てている。
さらには野心家で、ハートの王の座を狙っているかのような節があり、メディックの暗躍をネタにしてハートに「自分の足元には気を付けた方がいい」とあえて忠告して、彼の立場に揺さぶりをかけようとするかのような言動もしている。こういった理由もあってか、基本的には帰国後もハート達からは距離を置いて独自に活動しており、ハートに進化態の名前を教えるように促されても、自身の能力の開示に繋がるのでトルネードと共に拒否している。
しかも、トルネードと同じく超進化態候補である筈なのに、彼とは違ってハートが彼の護衛を行っていなかった事から、護衛を拒否して自分達の居場所や拠点すらハート達に共有していなかった可能性が高く、その点ではトルネード以上にハート達との折り合いは悪い。
他にも、チェイスとも互いに顔見知りだったらしく、チェイスからは強く警戒されており、彼の方も「死神君」と忌々しそうに呼ぶ等、過去に何かあったのではと思われるが詳細は不明。
本人曰く「ハートにも勝るとも劣らない」程の進化態に進化しており、既に超進化態に近いところにまで達していたらしいが、ハートにすら自身の進化態の詳細は隠しているのでその真の実力は未知数。
進化に至った感情の詳細も不明だが、ハートから提示された課題の一つである「蛮野天十郎の奪還、もしくは始末」を達成する事で、超進化態に至れると本人は確信しており、それを主目標として部下と共に執拗に彼を狙い、蛮野を守っていたチェイスと詩島剛の2人と、2度に渡って衝突するも決着はつかなかった。
その戦闘力は非常に高く、カンフーの様な対人格闘術を用いて人間態のままでも仮面ライダーマッハを圧倒できる程の実力を持つ。さらに部下の黒服の下級ロイミュード達も同様の格闘術や互いに連携技も体得しており、通常の下級ロイミュードを超える戦闘力を有している。
他には、シングルナンバーの幹部の一人である為に、001や008と同様に任意で退化する事もできるらしく、当初は自身の能力の詳細を隠すべく、怪人態ではあえて進化前の姿で活動していた。
帰国後は、前述通りハートが提示した「蛮野の奪還、もしくは始末」を実行するべく、部下と共に蛮野のタブレットを持った剛とチェイスを2度襲撃するが失敗する。
とはいえ、この時点では彼もあくまで様子見が目的だったらしく、やはり2人が守っている状態で蛮野に手を出すのは難しいという判断と、そもそもこの時は目当てである蛮野自身が姿を見せなかった為か、2度目の襲撃の際には部下がやられたのを尻目に、苦々しい顔をしながら一人撤退していった。
第40話終盤で、同じく超進化態候補だったトルネードがドライブ達に敗れたのを機に、いよいよ自身が超進化態へと至り『約束の数』に加わろうと動き出す。続く第41話では本性を現し、ライダー側から離反して一人活動していたバンノドライバー(蛮野)を捕捉し、絶好のチャンスと言わんばかりに始末しようとするが、逆に蛮野に部下を一瞬で全員倒されてしまう。
それでも余裕な態度を崩さず、遂に自らの進化態を披露しようとしたものの、その隙を突かれてコアだけを抜き出されてしまい、そのままコアを破壊されて死亡した。
結局、作中で進化態としての姿や能力を披露する事なく退場してしまい、残されたナンバーの無い抜け殻となったボディは、蛮野によってゴルドドライブに変身する為の素体として利用され、第46話でチェイサーマッハによってゴルドドライブが撃破された際に破壊され、これにより006は名実共に完全に消滅した。
彼の死はブレンが直接確認し、おそらくハート達にもブレンか蛮野自身を通して伝わったと思われるが、元々006とは折り合いが悪かった事に加えて、その後にロイミュード側では立て続けに蛮野によって、重大な問題が引き起こされてそれどころではなくなった為、結局劇中でハート達が彼の死について特に言及する事はなかった。
一方で、ライダーサイドでは元々彼と直接対峙していたのはチェイスと剛だけであり、進ノ介を始めとした特状課の面々は誰も遭遇した事もなかったものの、彼の死自体はおそらく剛によって確認されていたらしく、第43話のロイミュード撲滅表では既に倒された扱いとなっている。
ちなみに劇場版の『サプライズフューチャー』及び『Vシネチェイサー』でも、時系列上はまだ生きているにも拘わらず、いずれの作品でも未登場であり、メタ的には登場すらさせて貰えない彼の不遇さがさらに際立っている。
おそらくいずれの作品の時も、あわよくば漁夫の利を狙って様子見に徹していたと思われ、Vシネではハート達が窮地に立たされても助けようと動く様子もなかったが、それを察していたのか逆にハート達も006の不在については特に言及すらしなかった。
一方で、エンジェルの事件の時は、彼の部下は誰もエンジェルのシンパにはなっていなかったので、ハートに忠告するだけあって部下の管理はしっかりと行っていたようである。
006を演じる松浦氏は中国武術の日本チャンピオンであり、2007年の世界大会においても3位入賞歴があり生身のアクションも本人が行っている。
出番は決して多くなく、大した活躍もできずに見事なまでのかませ犬として退場してしまった006だが、松浦氏のキレッキレのアクションシーンは非常に格好良く、006の強さが本物であるという『説得力』は十分に感じられる。
ちなみに彼が劇中でかけているサングラスは、後年『エグゼイド』の九条貴利矢がかけていたものに流用されたと思われる。
前述通り、彼の進化態は不明のまま退場したが、ファンの間ではもう一人の幹部の008が風の能力を持つトルネードだった事や、進化態を披露しようとした際に全身が黄色がかかったオレンジに発光したり、スパークのようなものを放っていた事から、雷に関する能力の進化態だったのではと考察されている。ちなみに電気系の能力を持った進化態は先にボルト・ロイミュードが登場している。
加えて彼が進化に至った感情や欲求は、ハートへの野心やロイミュードの開発者である蛮野を倒せば超進化に至れると本人が確信していた事から「自分より上位の者を蹴落として、自分がのし上がる事で得られる喜びと達成感」だったのではと考察されている。いかにも成り上がりのギャングのボスらしい欲求であり、メディックの「献身的な愛」とは真逆の欲求だとも言える。
到底幹部とは思えない出落ちとしか言いようがない扱いだった彼なのだが、そのあまりにも残念すぎる活躍度合いと、上記の通りそれどころではなくなったとはいえ、死後もハート達から一言も触れられないその扱いの雑さから、逆に一部ではネタキャラとして一定の人気を集めている。
また、シングルナンバーの中では唯一、ドライブ系のライダーとは一度も対峙せずに死亡した個体でもある(本編の仮面ライダードライブは勿論、プロトドライブとも戦闘はおろか遭遇すらしていない)。
ただ、もしも彼が超進化態に至っていたならば凄まじい強敵になっていた事は想像に難くなく、彼を倒した事は蛮野の数少ない人類サイドに対する貢献だと言える。
また、前述通りハートに対して下剋上を目論んでいた節がある彼が、仮に蛮野を倒して超進化して約束の数に加わっていたとしても、それはそれでハートが望むグローバルフリーズが達成できたかについては疑問なのでどちらにせよハート達の計画もすんなりとはいかなかったと思われる。
ちなみに一応幹部の一人なのだが、その出番の少なさと進化態が未登場なのもあってか『ドライブ超全集』や東映公式サイト等を初めとした公式媒体では、いずれも一般ロイミュードとまとめて紹介されている。これはトルネードやシングルナンバーだが幹部扱いされていないソードも同様である。
仮面ライダードライブ ロイミュード ロイミュード(コブラ型) バンノドライバー ゴルドドライブ
リオン=アークランド:仮面ライダーゼロワンのVシネマに登場する、戦闘開始時に眼鏡(006はサングラス)を投げ捨てる後輩。こちらも既存のライダーの色違いに変身する。
ロイミュードXXX
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006が呆気なく退場してしまい、もっと見たかったのに、と残念に思われた皆様は多くいらっしゃると思います。 僕もその一人です。 006の、海外で活動、マフィアを思わせる風体、言動などを見て、一体どんな過去があるのか、何を以って超進化を遂げるのか、色々期待していたんですが…。 そんなわけで、毎度お馴染み僕の捏造癖が発動しました。 ハートが、誇り高き戦士の強さにおいての喜びを求めるのなら。 006は、血生臭い、生々しい殺し合いの中で超進化を遂げる存在だったのではないのか…と。 一応、グロテスクな表現などは控えたつもりですが… 日本では許容されにくい異国の食文化、暴力的表現、殺人など、かなり血生臭い内容になっております。 これらの内容に抵抗を覚える方は、閲覧をお控えくださいますようくれぐれもお願い申しあげます。8,663文字pixiv小説作品- ジョジョの奇妙な冒険 アイズオブヘブンルR イベント編
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