ピクシブ百科事典は2024年5月28日付でプライバシーポリシーを改定しました。改訂履歴

目次 [非表示]

「人間とは知れば知るほど…醜く愚かしく愛おしい存在です」

「全てはハート…あなたの理想を実現するためです」

「今こそ、冷徹な機械に戻ろう」


演:松島庄汰


変身する戦士

ブレン・ロイミュード

???


概要編集

仮面ライダードライブ』の登場人物であり、正体はロイミュード達の参謀格にあたるブレン・ロイミュード


人間態は、深緑色のジャケットを着て眼鏡をかけ、脳をあしらったデザインの指輪を付けた知的な雰囲気の青年。2話でカップルから強奪したタブレットを独自のアプリを入れて改造し、以降は常に持ち歩いている。

また、バーバリーチェック柄のハンカチを愛用しているが、機械生命体であるロイミュードが汗をかく訳でもないので、使用しているシーンの多くが本来の使用意図とは違った方向(主に嫉妬心によって握りしめたり噛みしめたりetc)である。

このハンカチは一度メディックに燃やされたが、すぐに新しい同じデザインのハンカチを用意している。


性格は、神経質かつ慎重で規律を重んじる厳格な性格であり、基本的には慇懃無礼で誰に対しても敬語で話すが、怒った時や感情を露にした際は、敬語ではなく普通の口調になる。また、覗き見する事を卑怯だと自分を戒めたりと、根本的には常識的な感性の持ち主。

相手を評価する時は(主に批判の文脈で用いられる事が多い)には「○○で、××で、△△だ」と三つの言葉を並べる独特な口癖がある。

(本編劇中による)

本願寺純→とても不可解で不可思議で理解不能な男

泊進ノ介→とても不実直で不誠実で不熱心な男


人間から学び、習得した感情は嫉妬(第31話より)。


最初期に作られた試作型ロイミュード三体の内の一体であり、素体はバット型でナンバーは003。こちらの姿は「type zero」で初登場している。

実は、グローバルフリーズの際にプロトドライブに初めて「仮面ライダー」というコードネームを付けた張本人。その為、仮面ライダードライブについては、かつての経験から特に危険視している。

ロイミュード内では、主に情報取集や分析を担当しており、前述したタブレットは情報を収集したり、必要以上に目立つなど幹部の意に反する行動を取って魔進チェイサーによってリセットされるか、仮面ライダーに敗北して肉体が破壊されコアのみとなったロイミュードを回収したりといった用途で使用されている。

そして、このタブレットの中には「ロイミュードの全てが分かる究極の頭脳」として、実は蛮野天十郎博士の意識が内蔵されており、時折彼と会話もしていた事が分かっている。しかし、後に詩島剛によって奪われ、彼の手元から離れている。


コピー元は、弱冠24歳にして中央情報局の副所長となった「杵田光晴(きねた みつはる)」で、眼鏡やハンカチを愛用するのは彼の性質(近眼で汗かき)を受け継いだ事によるもの。グローバルフリーズ当時にプロトドライブに負けた後、世界中の仲間達に情報共有する為に中央情報局に潜入したブレンと偶然遭遇し、ブレンが張り倒して気絶させた際に意図せずコピーされ、この時初めて彼は人間態を獲得した。

その為、当初ブレンは自身の人間態のルーツとなった彼の事は何も知らなかった。ちなみに杵田のその後の生死は明かされなかったが、『ドライブサーガ第2弾 仮面ライダーハート』にて生存していた事が判明した。


コピーしたのはグローバルフリーズ勃発後なので、10年以上前に人間態を得た初期型の他2名に比べると、人間態を得たのはかなり遅い方である。シングルナンバーの中でも005004の方が早くに人間態を得ている(004はグローバルフリーズ前までは、自分の人間態に関する記憶は封印されていたが)。


グローバルフリーズ後は、プロトドライブだったチェイスの記憶を消去し、彼を魔進チェイサーに変えた張本人である。魔進チェイサーの装備も彼が用意したもの(こちらについてはネオバイラルコア同様に001の協力を得たり、蛮野を利用したのかもしれないが)。


彼の行動原理はハートへの忠誠心であり、「全てはハートの理想を実現する為」とし、来たるべき日に備え「約束の数」を揃えるべく、数多くの同胞達が上級ロイミュードに覚醒してくれる事を望んではいるが、性格とかつての失敗の経験から事を静かに慎重に推し進めたいと考えている。

しかし、性格上クセのある者ばかりが上級クラスに覚醒=進化し、好き勝手に暴れてロイミュードの存在を世間に広めかねない現状には頭を悩ませている模様。


上記した通り厳格な性格なので、無秩序な同胞や役に立たない者には容赦なくリセットを命じる事が多いものの、『友達』を大切に想うハートの意を汲んでか、失態した者にもバイラルコアを投じてチャンスを与えたり、「ハートの役に立つ」素質があると判断したロイミュードに対しては、ドライブに破壊されても肉体を復活させた上で強化してチャンスを与えるなど、基本的には良識ある上司で、「選ばれたロイミュード以外は不要」と考えるメディックとは一線を画している。


中盤以降は、国家防衛局長官であるロイミュード001こと真影壮一の側近になり、第27話から特殊科学分野研究所主任の「能見 壮(のうみ そう)」を名乗り、特状課のアドバイザーとして警視庁に潜入する(偽名の由来はそのまんま「脳みそ」から)。

ブレンの罠に嵌まり人間の姿の彼を攻撃しようとした進ノ介が、無条件のドライブへの変身禁止・トライドロン没収・特状課で謹慎させられる等の厳罰を受けている事から、真影の用意したポストだけあって相当高い地位にいる模様。

その権威を利用してドライブを特状課ごと罠に陥れ、一時的に彼等を拘留し支配下に置いた事もあった。


劇中の転換点や重大な出来事(プロトドライブ洗脳、「仮面ライダー」の名の誕生、特状課結成に繋がった事件、チェイス再洗脳、融合進化態の誕生、死亡していた筈の蛮野の登場、それに伴う剛の悪堕ち、仁良課長の本性暴露と口封じの為に起こした籠城事件、蛮野の野望を阻止する為の逃亡)には必ずと言っていい程に彼が深く関わっており、物語のトリックスターを引き受ける一方で、やる事なす事が空回りする所謂ぽんこつな一面が目立ち、本作屈指のネタキャラとして多くのファンから愛されている。


人物像編集

初登場時は、規律を重視し物事を計画通りに進める事を好み、それを逸脱すると癇癪を起こすなど、ファンからは胃の心配をされながらも、良くも悪くもあくまで機械的な人格であった。この頃からハートの意思は汲むものの裏では秘密を知りすぎたとある人物の抹殺を図るなど冷酷な一面を見せている。


しかし、ハートへの並々ならぬ想いと、何より11話でのメディックの復活以降は、ハートに重用される彼女への嫉妬心によって、極めて人間らしい感情を得るようになり、中盤は愛故の無償の「献身」と激しい妬み故の「悪事」といった善悪の両極端を伴う行動を起こす事で、物語を大きくひっかき回す。

そして最終章では、嫉妬対象であったメディックに対して、同胞に対する情に近いものを抱くようになり、とある事件において人間しか示さないはずの情動を露わにした。

こうして、自らを強化しながらも縛りつけてきた「嫉妬」を克服した彼は、その信念と行動によって人間とロイミュードの関係に重大な革命をもたらす事となる。詳細は後述参照。


上記のように、慎重かつ神経質な性格故に、自分とは対照的で目立ちたがり屋な上に時に事を強引に推し進めようとするハートの行動には、難色を見せる時もある。

その一方で、そんなハートに好意を寄せているらしく、11話でハート本人からその事を指摘された際は否定せずに曖昧な笑みを浮かべていた。彼の行動原理は全て「ハートの為」であり、ハートの為であれば自身の労力や一切の犠牲を顧みない忠臣である。

この為、一部視聴者からはそっち方面の人なんじゃないかと疑われたが、そもそも機械生命体であるロイミュードに性別の概念は存在しないので、別に彼のハートに対する感情はプラトニックなものでしかない(ロイミュードは人間態の性別についても途中で変えたり、複数の人間態を持つ事もざらにある。当のブレンも一時的に別の人間態を持っていた時期もある)。


ハートの方もまた、意見や性質の違うブレンの事を一度も蔑ろにせず、彼が何度失敗しようとも自分の下から離れようとも、彼に対しての信頼だけは決して揺らがせる事はなかった。

しかし、ハートに寄り添うメディックへの嫉妬心から、ハートから自分のもとへと戻るよう誘われても拒絶したり、ハートもまたブレンの嫉妬心を理解できなかったが為に、一時期は疎遠になってしまった事もあった。


チェイスに対しては、「扱いずらい」と評して彼の正体を知っていたのもあってか、彼を友達と評するハートとは対照的に最初からあまり快く思っておらず、序盤からチェイスが不安定な行動をしたり、仮面ライダーを逃がしたりする度に厳しく叱責し、攻撃すら辞さない等容赦ない態度をとっていた。ただし、メディックとは違って、チェイスの場合は対立していると言うより、殆んどブレンが一方的に嫌っているだけである。

記憶が戻り始め、いよいよ不安定な動きを見せるようになったチェイスに苛立っているところを、メディックに「チェイスが真実を知ったらどうなるのか」と唆され、彼の正体を明かして錯乱状態になったチェイスを、自らの使命を見失った不良品として処分しようとしたが、ハートの判断でメディックに再洗脳された事でチェイスは彼女の傀儡となり、むしろブレンの立場をより脅かす結果となってしまう。そして、チェイスが仮面ライダーとして復帰して以降は「気に入らないのはお互い様」と毛嫌いしてる。


一方で、チェイスに自身の意見への同意を求めたり、重傷を負った後は「寝ていなさい!」と制したりと彼に対しても何かと目はかけている。Vシネチェイサーではエンジェルの事を諦めきれないチェイスを叱咤する様子もあった。

そして、規律やルールを遵守する生真面目な性格や、自身が愛する相手への忠誠心の強さ等本質的には似た者同士であり、彼が嫌っていたのも無自覚の同族嫌悪だったと思われる。

最期に、自身の愛する者の大切な人を命を懸けて守り切ったという結末も、実は両者は全く同じである。


メディックについては、第11話で彼女が復活した以降は、ハートを巡り彼女と争う立場になった事により、以前のクールな姿とは打って変わり非常に多彩な表情を見せるようになる。当初はまだそこまでの激情を出してはいなかったが、彼女がハートの役に立つ行動をとる度に面白くなさそうな表情を浮かべていた。

そしてチェイスの再洗脳を機に、第20話にて新しい死神の長という役職を手にしたメディックに、ハートの側近という立場を奪われかけ、自身も孤立化を強いられている状況により、冷静なキャラを保てなくなってしまう。ハートに気に入られている彼女に対し、嫉妬心を剥き出しにする側面が強調されるようになり、この頃からロイミュード陣営のコメディリリーフを本格的に請け負う状態になる。


その後も、ブレンはブレンなりの働きを見せハートのサポートをするも、常にメディックの方が一枚上手と言ったところで、だんだんと自分の存在意義を示せなくなっていく。

そして、メディックへの嫉妬心及び、よりハートの役に立ちたいとの思いから、中盤からは前述通りハートの元を離れてロイミュード001こと真影壮一の元へ身を寄せるようになり、彼と共に融合進化態を生み出すネオバイラルコアを開発した。

001とは当初から仲が良く、ブレンに生まれた嫉妬心という負の感情も更なる進化をもたらすエネルギーとして好意的に見ており、実際にその目論見通り後にハートやメディックよりも先にブレンは超進化態へと至っている。

この頃も、相変わらずコメディリリーフとしての色が強かったが、元来の冷酷さや狡猾さが失われた訳でもなく、真影や仁良光秀と共謀して特状課を貶めたり、罪もない少女の唐沢ゆかりの命を奪おうとするなど暗躍しており、ベルトさんからは「ブレン!貴様は正真正銘の悪魔だ!」と吐き捨てられている。


このようにメディックは嫉妬の矛先であり、フリーズが倒され仁良が逮捕された以降も、ブレンはメディックにこき使われており、まさしく犬猿の仲であった。

しかし、ブレンは何だかんだでメディックの目的に協力したり、彼女もまた何だかんだでブレンの発言を信頼して、ある方法で超進化のきっかけを掴むなど、少なくともブレンの中で「仲間意識」や「情」、もしくは嫉妬を乗り越えるほどの思いやりの感情が生まれていた事が、第42話終盤のとあるシーンで明らかになる。

こうした新たな感情の発露や変化も、ブレンが最も早く人間に近づいてしまった存在であるが所以であろう。


そして物語も佳境となった第44話において、彼の貫いてきた想いと目覚ましい成長ぶりが、あまりにも劇的な形で昇華する事となる。



本編での主な動き編集

第2話より登場。カフェでお茶を飲み、視聴者からは見えないが眼鏡を外しているなどリラックスしている様子を見せる。現れたハートを仏頂面の嫌味で迎え、彼からは「たまには笑顔で迎えろよ」と宥められたりしている。

はっきり言ってその後の彼の印象強い視聴者が、この辺りの初期のブレンを改めて見直すと、逆に新鮮に感じるであろう。


第5話にて、かつてプロトドライブに酷い目に会わされた事から、ドライブを早めに始末しようと考えたらしく、チェイスに3種類のチェイサーバイラルコアを提供(出所は現在の所不明)。


さらに同話でクラッシュ・ロイミュードの事件の真相を知って意気消沈する泊進ノ介の前に自らが赴き、彼に自身の神経に作用するを注入するなどの行動を見せた。


第14話では、メディックに「チェイスに真実を教えたらどうなるのか」と唆され、自身が洗脳したチェイスにその正体を教え、錯乱状態に陥れた上で処分しようとし、彼がメディックに再洗脳されるきっかけを作ってしまう。


かつてはドライブの正体を知らなかった為、第11話でデッドゾーンに突入しその反動でダメージを負ってしまい療養を強いられているハートの身を案じ、第16話で進ノ介を含む特状課の面々について独自に調べ上げて資料としてまとめて「この中に仮面ライダーがいるかもしれない」と変身前の状態で倒すことをハート及び他の幹部に提案しかけるも、変身後に倒すことを美徳とするハートやチェイスらには却下され、メディックからは「頭はいいが気が小さい」と人格そのものまで否定されてしまう。


第21話にて、メディックによるドライブ抹殺作戦決行の裏で、彼女がチェイスに何か強化改造を施したと看破し、内密にそのプログラムを弱める行動に出るも、第22話で洗脳されたチェイスによる詩島霧子誘拐が失敗したことで事が露見し、メディックに二度目はないと再洗脳されより凶暴性を増したチェイスを使って脅迫された挙句に目の前で愛用していたハンカチを燃やされてしまい、絶叫する(だが、その次の回ではすぐさま新しいハンカチを新調している)。


第23話で、ハートにチェイスがドライブに倒された旨を伝え、悲しむハートに乗じ「いい友達を亡くしました」と涙を流す素振りを見せる(恐らく嘘泣き)。そして盟友を亡くしたハートの悲しみを汲み『復讐』を成し遂げようと暗躍を試みる。

また、この時「誰かさんがもっと上手く改造していればこんな悲劇は起こらなかったのに!」とメディックを批判する台詞をそれとなく吐き、更にチェイスの死を悲しむ必要が無いと嘯くメディックに対しハートの悲しみを理解する素振りを見せる事でちゃっかりハートの隣のポジションを確保した。加えてこの際一本取られ悔しがるメディックに対しすさまじいドヤ顔を見せつけた。


第24話では『復讐』の手始めとしてドライブに肉体を破壊されたシュート・ロイミュードのコアを回収、使えないロイミュードは処刑するべきだと断言するメディックに対し、前話での戦闘でマッハドライバー炎を損傷させた彼の功績を考慮し「ハートの役に立つ素質がある」と反論、バイラルコアを用いて彼を修復させ自らの毒で強化を仕込みマッハを苦しめる。しかし最終的にパワーの制御に至ったデッドヒートマッハにシュート・ロイミュードは撃破されてしまい、メディックには見る目がないと嘲笑されてしまった(ちなみにこの際ハートはちゃんとブレンをフォローしている)。


第26話では、終盤に登場。幻のロイミュードとされる001こと真影壮一と通じており、ハートの役に立ちたいがために融合進化態の発明を依頼した事や001の側近として暗躍していることが判明した。


その後、第27話において001の計画に従い、特殊化学分野研究所所属の特状課のアドバイザー「能見壮」と名乗って警察庁にもぐり込むと、わざと進ノ介を挑発して自身を襲わせるように仕向け「いきなり仮面ライダーに襲われた」という場面を演出進ノ介を謹慎処分へと陥れることに成功した。


第29話では、心身ともに疲弊しきったの前に現れ001の元へ来るよう勧誘、最初は即答で断られるも、詳細は不明ながら彼を仲間に引き入れる事に成功。終盤でオープン・ロイミュードと戦闘していたドライブとチェイサーの前に剛を伴い登場し、彼を2人のライダーにぶつけた。またこの話でも警察の捜査会議に参加している様子が見られた。

また、この話で上記の様に自分が慕っているハートとの事実上の決別を宣言した。


第31話冒頭で001の正体に気付いて乗り込んできた進ノ介と戦闘。最初は単独で乗り込んだ為変身が出来ない状態の彼を一方的に痛めつけて殺害しようとし、彼がドライブに変身した後はマッハをぶつけ彼を撃破した。

ちなみにこの際、ハートの嫌った「仮面ライダーを変身前の状態で殺害する」行為を「私はハートとは違う」と宣言し実行しようとした。ハートを慕い彼を第一に考えるブレンにしては珍しい行動である(ハートに嫌われてでも彼の敵を排除しようとした忠義の表れと言えるかもしれないが…)。


第33話でチェイスが剛の奪還に乗り込んできた際、超進化態となった001に嬲られるチェイスを嘲笑う隙になんと剛に離反されて人質にされてしまう。実は剛はブレンが持っていたタブレットPCが目的で、ブレンが剛に裏切りを迫った際に誘惑の材料にしていたことが仇となった。このタブレットにはブレン曰く「ロイミュードのすべて」が詰まったデータベースが存在し、剛はロイミュードを一網打尽にすべく、タブレットの強奪を虎視眈々と狙っていたのだった。001から施された記憶改竄も、剛が進ノ介同様に“特異体質”だったことで効いていなかったことも判明した。

奪われたタブレットは進ノ介復活の鍵として利用されてしまう。

しばらくクールな頭脳派としての印象を取り戻し始めていた時期であったが、剛に人質にされてヘタレな態度で狼狽しまくり、マッハとチェイスが撤退した後はあたふたした様子でその場を探し回るなど、元の残念な頭脳派に戻っている。


第34話では、001という後ろ盾を失いながらも超進化態の可能性を垣間見たことで、自身もその高みに至ろうと、バット型ロイミュード106と融合しシーフ・ロイミュードになったある人物に手を貸し、その道を模索し始める。

その一方で、前話にて自身からタブレットを奪い取った剛を誘き出すために霧子を襲撃するがチェイスに阻止され、その挙句に近くでドライブと戦っていたハートの起こした超重加速に巻き込まれてしまい、まるで蜘蛛の巣に引っ掛かったかの様に空中で身動きが取れなくなってしまうと言う失態を犯し、散々自身を目の敵にしてきたメディックも呆れ果てていた。

同話後半で進ノ介たちによってその人物が進ノ介の父の真の殺害者と明かされた際には、あっさりと捨て駒にして煙に巻こうとするが、その人物が垣間見せた嫉妬を目の当たりにして彼に共感する。ドライブとの戦闘から逃走した後、106を失った真犯人と融合を試みた際に、意図せずして彼の嫉妬を吸収し、遂に超進化態へと到達して見せた


第35話では、超進化態の力を存分に発揮し、今までの鬱憤を晴らす(ブレンが受けた仕打ちとメディックの悪行っぷりから報復といっても差支えない)が如くメディックやチェイスに対して猛威を振るった。特にメディックには様付けを強要しようとしたり、やけに軽やかなジャンプで彼女の元へ駆け寄った後、凄まじい顔芸晒しながら彼女を煽りまくったりといろんな意味で彼女に仕返しをすることに成功。

チェイスと対峙したときも、彼を圧倒的な力の差で叩きのめしている。

また過去の案件を利用しマスコミの前で特状課を貶めた上で、さらに真犯人と結託して進ノ介を立て籠もり犯に仕立て上げるなど、頭脳派として遺憾なく猛威をふるってもいる。


だが、第36話で完璧と思われていた作戦がチェイスや剛の協力もあって逆に出し抜かれる形で破綻。同時に自らや仁良光秀の正体・本性も公にされ、追い詰められた事で、配下の下級ロイミュード達を引き連れてライダー達と戦う。だが仁良が進ノ介に敗北し、融合を解かれ助けを求められた際にはあっさりと切り捨て、自らの力のみでライダー達を倒そうとする。しかし最後はトリプルライダーキックを受け肉体は破壊。辛うじてコアだけになりながらも生存するが、悔しさのあまり泣きべそをかきながら逃走しているところをメディックに回収され、「治療」を名目に前話の逆襲を受けるという彼らしい顛末を迎えるのだった。

仮面ライダードライブ 36話


第37話では、一応コアの回復はしたようだが肉体は与えられておらず、コアの姿のままでメディックに新たなバイラルコアを要求していたが、却下された。なおメディックの独自行動(下級ロイミュードを用いた超進化態を生み出す実験)については気づいている様子で、その行為に憮然としながら「ハートは承知の上なのか」と咎めている。


その後しばらく人間態になれなかったが、トルネードが仮面ライダーに敗北したことを受け、第40話終盤にてようやく復活。嬉しさに小躍りするいつもの彼らしい姿を披露してくれた。


またハートによる回想において、クリムに見放されて焦った蛮野により、ブレンと見られるバット型ロイミュードが「人間の悪の心」を植え付けられている描写が見られる。


ドライブサーガ 仮面ライダーチェイサー」では、毒のダミーを生成しエンジェルの攻撃からハートとチェイスを守った。

ラストシーンでは、ハートとベタベタしているメディックに再び嫉妬し、「ハートのことは救けても、メディックのことは絶対救けない」と、発言しているが……


第41話では、新しい体にはメディックの意思一つでコアに戻せるという細工が施されていたことが発覚する。

よってブレンは服従を強いられ、メディックのコピー元・羽鳥美鈴の犬・ショウの世話をしなければならないことになった。不服ながらもショウの世話に尽力していたが、蛮野が待ち伏せしていた006と配下のロイミュードを一人で圧倒する場面に出くわしてしまい、怯えながらもその後を追い、剛とゴルドドライブとなった蛮野の戦いの一部始終を見届ける。その後ショウに粗相をされるという散々な目に会った上で逃げられ、つい大声を上げてしまったところを彼に見つかり何か頼みごとをされた(この際、ショウと下半身は最初は映されず垂れ流す音のみが流され(オシッコをする音)と字幕が当てられてあたかもブレンがゴルドドライブを見てちびったとミスリードさせ、下へアングルが移るとショウがブレンの靴にオシッコを掛けているという演出がなされた)。


第42話では、蛮野の提案でメディックの超進化のために彼女を説得、結果的に彼女を蛮野の下へと向かわせてしまうが、蛮野の策略に気づき、ハートにメディックについてを問いただされ土下座で謝罪。自身を「愚かで卑怯で軟弱な、約束の数に加わる資格のない男」と自虐し、ハートに処分されても構わないと語った。

しかしハートからは、約束の数を揃えようとしている蛮野の計画を阻止するために、一人逃亡するよう頼まれ、忽然と姿を消す。そして逃亡している際、蛮野の手にかかり感情を失ってしまったメディックの姿を回想し、今まで散々な目に合わされ嫌っていたはずの彼女のために、図らずも哀れみの涙を流していた。

42話よりメディック&ブレン


第43話では、ゴルドドライブや彼の配下となったメディックと彼女が率いる死神達から逃亡する事となる。なお一応変装等もしてはいたが、自身のアイデンティティーである眼鏡とハンカチを捨てきれず幾度も見つかっていた。しかしなんとか彼女に自身の爪を仕込む事に成功、彼女を救い出す為に端末とリンクし分析することに成功した。

そしてその途中で、グローバルフリーズにコピーした自分のコピー元の素性と、自分のアイデンティティーである眼鏡とハンカチはコピー元の模倣に過ぎなかった事を知り、愕然とする事に……

更にその後、ゴルドドライブとクリム・スタインベルトをコピーしたロイミュード004に追い詰められるも、進ノ介の協力もあって逃げ延びた。


そして――(以後ネタバレ注意)




















最後の決断、その想い(第44話ネタバレ注意)編集

進ノ介の助けも借り逃げ延びたブレンは再び端末でメディックの分析を進め、とある真実にたどり着いてしまう。

その後、自身を追ってきたメディックにわざと捕まり、蛮野の下へ向かう。

おまえだけは俺を裏切らないと信じていたのに、と絶望するハートに向かい、ブレンは嘲笑する。


「私は賢いのですよ、あなたと違って」


しかし、そのまま蛮野に付き従う素振りをする裏で、コピー元からアイデンティティとして受け継いだハンカチを捨て、ありのままの「ブレン」として心中で呟く。


「――今こそ、冷徹な機械に戻ろう」


決意


ハートへの愛情だけは、紛い物ではない、ブレン自身の想いであったのだから。


約束の地(後で違うと判明するが)に集まり、第二のグローバルフリーズを起こすためにエネルギーを集める四人。

しかし、ロイミュードを滅ぼして全て自分が世界を手にしようとする蛮野は、回復源であるメディックにプログラムを仕込み、発生する余剰エネルギーの逆流を全てメディックに押し付け、彼女を死に至らしめようとしていた。


蛮野の野望を見抜いていたブレンは、メディックを、そして彼女に治療されるハートや彼の大切な友達を救い出すために、"自己犠牲"という人間以上に人間らしい感情にしたがって、メディックに向けられるエネルギーを一身に受ける。


余剰エネルギーを誘導するプログラムの移動により、メディックは正気を取り戻した上で命を救われるも、膨大なエネルギーを一身に受けたブレンはコアごと消滅を始めた。


「あれほどあなたに酷い仕打ちした私の為に」と涙にくれるメディックに「貴方の一途な思いに共感したからかな」と曇りのない笑顔を浮かべるブレン。「ハートが一番愛しているのは貴女だ」と諭し、愛するハートへの想いの全てを託したのだ。その言葉に力なく首を横に振る彼女に構わず、こう続ける。


「彼の、笑顔を……取り戻したかった……」


その言葉とは裏腹に、泣き崩れるハートの姿は見ることはせず、天を仰いでブレンは呟く。


「やはり私は、優秀で、誠実で、」


だれがハートを一番愛していたか


「優秀で……誠実で……」


慟哭するハートとメディックの傍らで、ブレンは穏やかな笑みを浮かべたまま、まるで錆びていくかのように身体もコアも塵となって言って消滅していった――。


彼が最後に言おうとしていたことは何だったのか。それを知るすべは存在しない。

誰より彼の本音を望んでいたであろうハートの「3つ目言えよ……!」という台詞は、あまりにも、あまりにも切ないものであった(更にハートが為そうと思っていたことを鑑みれば、尚更やりきれないものがある。詳細は余談参照)。


けれど、同話サブタイトル「だれがハートを一番愛していたか」は、何よりの真実を物語っているといえるだろう。


知的な参謀という立場ながら次第に道化へと変じていった男の本質は、「嫉妬」から始まり他者への共感や同族への強い仲間意識、哀れみや自己犠牲といった人間が持ちうる感情を会得し、人間に近づいてしまったが故の”醜く愚かしく愛おしい”人格・機械故の見返りを求めない無償の献身を兼ね揃えていた青年だった。


彼の死により、ハートとメディックは打倒蛮野に全てを懸けることとなり、物語はクライマックスへと突入することとなる。


彼がもたらした影響について編集

最終決戦を前にしてレギュラーキャラの中では唯一の退場となったが、彼の行動と最期がもたらした影響はあまりにも大きい。


敵であるロイミュードは撲滅の対象としてしか捉えていなかった剛は、ブレンの行動と死を目の当たりにし「俺はロイミュードに同情なんかしない!…と思ってたけど、今は超頭に来てるぜ!!」と激昂し、蛮野の攻撃から、ハートとメディックをも救い出すまでになるほどに心境の変化を見せる。

頑なにライダー側が要請した相互理解に応じようとしなかったハートは、ブレンを死に至らしめた蛮野に「死以上の悔しさを味わわせる」として蛮野の野望を破綻させるために、進ノ介らに協力することとなる。

また、ブレンによって助け出されたメディックは、ブレンの想いを理解したことにより、彼のように満身創痍の進ノ介を身を呈して癒し息絶えることとなった。


溢れんばかりの愛を抱き愛に殉じた男の想いは、人間とロイミュードの架け橋になったと言えよう。

彼の身体は消滅したが、その想いはこの先も受け継がれていくことは間違いない。


春休み合体スペシャル編集

春休み合体スペシャルでは、異世界から飛ばされた十六夜九衛門と「物の怪」「からくり人形」と罵り合ったり(一方でハートは自分たちロイミュードの事を「物の怪」と自覚していた)、オトモ忍を目撃し、驚いてハートやメディックに報告するが、相手にされなかった挙句、「少しは気を休めた方がいいぞ」と笑われながら言われるなど前作の兄さん(厳密には立場が逆であるが)のような扱いを受けた


超MOVIE大戦ジェネシス編集

超MOVIE大戦ジェネシス』では、バタフライエフェクトの影響で他のロイミュード達と共に現代に復活する。深緑色のジャケットは黒くなり、髪はやや暗い色のパーマヘアに変わっている。


ドライブサーガ編集

Vシネマ作品シリーズ『ドライブサーガ』にも登場。

仮面ライダーチェイサー」では、ハートの為に力になりたいという気持ちを、エンジェルに利用させかけるも、ハートやチェイスの逃走に一役買い、本編同様にハートに献身する。加えて、本編では見られなかったようなチェイスとのやり取りも見られる。

また、メディックに対しても変わらず嫉妬心を見せ「メディックは絶対に助けない」と発言していたが――?


仮面ライダーハート」では、メディックと共にハートの内部にコアが宿ると言う形で復活。ハートを献身的にサポートし、その頭脳を活かし仮面ライダーハートになる為に考えを巡らせた。

また、メディックとは口喧嘩こそしていたものの、その仲はかなり良好になったようで、息のあった協力を見せた。最後は決死の覚悟で仮面ライダーハートに変身する決意を固めたハートに寄り添い、他の2人と共に消滅した。


また、消滅する間際に「次は私が仮面ライダーに」と言い残して消えていったが――?


余談編集


  • 脚本担当の三条陸は、当初からモチーフの土方のように『神経質で規律に煩い人格だが、それでいてハートを尊敬して従順にいる』という人物像を設定していたが、演じる松島氏との初対面の際に、彼の真面目な人柄と端正な容貌を見込み、「この顔を崩してやりたい」と感じたことから現在のブレン像が出来上がった、と語っている。

  • 特撮誌「宇宙船vol.150」によれば、ハートを演じる蕨野氏が監督に「ハートが最後にブレンに触れるならどこにする?」と問われたことにより、ハートはブレンの最期の直前に彼の顎に触れるが、それはそのままキスをするつもりの行為であった、とのこと。
    • なおロイミュードは造られた存在であるため、そこにいやらしさはなく純粋な愛ゆえの行動であるとされている。
    • そこに至る前にブレンは消滅してしまったが、「亡くなろうとする彼に向けた一番の愛の伝え方」として、それを試みたことから、ハートの想いの程を推し量ることはできる。

交わせなかった言葉と行為こそが、その献身さゆえにブレンが決して受け取ろうとも目を向けようともしなかった、ハートからブレンに対する何よりの「愛」の形だったのかもしれない。


  • 彼が作中で読んでいた絵本『はんかちはもういらない!』は『仮面ライダーエグゼイド』第3話や、『機界戦隊ゼンカイジャー』にも登場している。
    • なお著者の「いのうえとしぞう」と「ひじかたゆうこ」はブレンの元ネタになった土方歳三に由来。

時代の終わり、ついに仮面ライダーへ編集

時代が終わる、ブレンがギリギリ滑り込む


きっかけは2017年4月1日、『仮面ライダードライブ』公式Twitterの最後のツイートで「【ラストツイート】ドライブサーガ『仮面ライダーブレン』2035年リリース!」と予告していた。しかし、それはあくまでエイプリルフールネタであり、本気にする者はほとんどいなかった。


また、役者やスタッフ間でも鉄板のネタになっており、ドライブサーガ仮面ライダーハートでも、ブレン本人が次は自分が仮面ライダーになるという発言を残して消滅しているという前振りがあった。


それから数年後の2019年4月1日、平成の次の年号「令和」が発表された直後、平成仮面ライダー20作品公式サイトの公式Twitterが「仮面ライダーブレン」の製作を発表。エイプリルフール?というタグが疑問形付きでついており、真偽の程が議論されていた翌日、真実であったことが明らかになる。


ドライブサーガ「仮面ライダーブレン」が、東映特撮ファンクラブ(TTFC)にて配信。キャストは、ブレン役の松島庄汰主演で、ハート役の蕨野友也氏やメディック役の馬場ふみか氏、クリスタル博士役のクリス・ペプラー氏が出演した。


剛の手でチェイス、ハート、メディックと共に復元されていたが、彼だけが「現実との境界が曖昧な世界」に迷い込み、クリスタル博士の手で悪の組織「無(ム)」の構成員候補たる中ボス幹部怪人(なお選定された理由の1つは、無(ム)に疑問を持つようになったクリスタル博士が、「これ以上「無」の戦力が増強しないよう、歴代で一番弱そうな幹部を選んだ」という惨いものだった)として実体化された。


クリスタル博士の手引きで脱出するも「無」の怪人らに囲まれ、ブレン・ロイミュードに変身して対抗したのだが、復活したボディは外見だけは超進化態だったものの、なんと記憶容量が600GBしかない低スペックなものにされていたことから当然かなうわけがなく吹き飛ばされてしまうが、クリスタル博士に授けられていたブレンドライバー火事場の馬鹿力で起動して仮面ライダーブレンに変身、怪人らを蹴散らし逃走に成功する。


一時避難先でクリスタル博士から自分が復活した理由を聞かされ、またもハンカチを噛み締めながら悲嘆に暮れる中、博士は「無」の大蜘蛛大首領に攫われ殺されてしまう。しかし博士が死の間際に、「強すぎる個性を持つがゆえ、個体は全て「無」のための数合わせ・消耗品に過ぎないという彼らの行動原理を一番嫌うタイプだったから」というブレンを選んだもう1つの理由を伝えたことで、そういった手合いを最も憎む主・ハートへの忠心を思い出し再び仮面ライダーブレンに変身、ヒーローらしからぬ強烈な個性を以て「無」のダークライダー軍団を全滅させた。


勢いに乗って「無」のアジトに戻り、大首領の撃退を目論むも、眩い光と共にハートやメディックと同じ空間にて目を覚ます。2人に事の顛末を話すもまるで信じてもらえず、最終的にブレンの「現実との境界が曖昧な世界」での経験や変身は夢か現実かわからずじまい、というオチを迎えた。



仮面ライダーアウトサイダーズ編集

再び、彼は令和に蘇ることとなる。

詳しくはブレン(ヒューマギア)を参照。

関連タグ編集

仮面ライダードライブ ロイミュード ブレン・ロイミュード ロイミュード(バット型) 人間態 ブレン 仮面ライダーブレン

ハート(仮面ライダードライブ) チェイス(仮面ライダードライブ)

メディック(仮面ライダードライブ) 真影壮一 仁良光秀 蛮野天十郎

残念なイケメン 哀しき悪役 ブレン追悼の会


琢磨逸郎真木清人城乃内秀保五十鈴大智仮面ライダーシリーズの弄られメガネ達。琢磨とは知性派のイケメン敵幹部、小心者な一面がある、仲間の一人にイジメられる、その仲間に仕返しをする、一度だけ仮面ライダーに変身した経験があるという共通点がある。


ウヴァ:カラーリングが緑、小悪党ぶりやネタ要素、マジキチスマイル、コアになっても生き残るなどがまさに彼の再来を思わせる。


内海成彰:外見や組織での地位など類似する点が多い人物。彼もコウモリが関係している。


ストリウス:第四十章でブレンのように言葉を3つ並べる台詞を言った。


外部リンク編集

ブレン | 仮面ライダー図鑑 | 東映

関連記事

親記事

ロイミュード ろいみゅーど

子記事

兄弟記事

pixivに投稿されたイラスト pixivでイラストを見る

pixivに投稿された小説 pixivで小説を見る

このタグがついたpixivの作品閲覧データ 総閲覧数: 2072859

コメント

問題を報告

0/3000

編集可能な部分に問題がある場合について 記事本文などに問題がある場合、ご自身での調整をお願いいたします。
問題のある行動が繰り返される場合、対象ユーザーのプロフィールページ内の「問題を報告」からご連絡ください。

報告を送信しました

見出し単位で編集できるようになりました