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「人間とは知れば知るほど…醜く愚かしく愛おしい存在です」

「全てはハート…あなたの理想を実現するためです」

「今こそ、冷徹な機械に戻ろう」


演:松島庄汰


概要

仮面ライダードライブ』の登場人物。

ブレン・ロイミュード人間態である眼鏡をかけた青年

ロイミュードたちの参謀格で実質的幹部のNo.2。最初期に作られた試作型三体のうちの一体であり、ロイミュードとしてのナンバーは003で、進化前の姿はバット型

主に情報取集や分析を担当しており、仮面ライダードライブについてはかつての経験から危険視している様な素振りを見せる。

相手を評価するとき(主に批判の文脈で用いられる事が多い)には「○○で、××で、△△だ」と三つの言葉を並べる癖がある。

(本編劇中による例)

本願寺純→とても不可解で不可思議で理解不能な男

泊進ノ介→とても不実直で不誠実で不熱心な男


人間から学び、習得した感情は嫉妬(第31話より)。


第2話で喫茶店にいたカップルから拝借したタブレット(自身が使いやすいよう改造済)を常に持ち歩いている。このタブレットは情報を収集したり、必要以上に目立つなど幹部の意に反する行動を取って魔進チェイサーによってリセットされるか仮面ライダーに敗北して肉体が破壊されコアのみとなったロイミュードを回収したりといった用途で使用されている。そしてこのタブレットの中には「ロイミュードの全てがわかる究極の頭脳」として蛮野天十郎博士の意識が内蔵されており、時折彼と会話もしていたことが分かっている。現在は詩島剛によって奪われ、彼の手元から離れている。

また、バーバリーチェック柄のようなハンカチを愛用している様子。ただし機械生命体であるロイミュードゆえに汗をかくわけでもないことから、使用しているシーンの多くが本来の使用意図とは違った方向(主に嫉妬心によって握りしめたり噛みしめたりetc)である。


コピー元は弱冠24歳にして中央情報局の副所長となった「杵田光晴(きねた みつはる)」で、眼鏡やハンカチを愛用するのは彼の性質(近眼で汗かき)を受け継いだことによるもの。当時人間態を持たなかったブレンに襲撃されその後の生死は明かされなかったが、『ドライブサーガ第2弾 仮面ライダーハート』にて生存していたことが判明した。

コピーしたのはグローバルフリーズ勃発後であり、10年以上前に人間態を得た初期型の他2名に比べると作中の人間態を得たのはかなり遅い方である。シングルナンバーの中でも005004の方が早くに人間態を得ている。


かつてプロトドライブだったチェイスの記憶を消去し、彼に『仮面ライダー』と名付けた張本人でもあり、グローバルフリーズ時にはコアになる直前に、彼の存在を同胞に広めて注意を促した。


全てはハートの理想を実現するため」とし、来たるべき日に備え「約束の数」を揃えるために数多くの同胞たちが上級ロイミュードに覚醒してくれることを望んではいるが、かつての失敗から事を静かに推し進めたいと考えている。しかし、性格上クセのある者ばかりが上級クラスに覚醒=進化し、好き勝手に暴れてロイミュードの存在を世間に広めかねない現状には頭を悩ませている模様。

無秩序な同胞には厳しくリセットを命じることも多いものの、『友達』を大切に想うハートの意を汲んでか、失態した彼らにもバイラルコアを投じてチャンスを与えたり、「ハートの役に立つ」素質があると判断したロイミュードにはドライブに破壊されても肉体を復活させ強化するなど良識ある上司としての一面も持ち、「選ばれたロイミュード以外は不要」と考えるメディックとは一線を画している。


人間態としては、第27話より特殊科学分野研究所主任の「能見 壮(のうみ そう)」を名乗り、特状課のアドバイザーとして警視庁に潜入している。(偽名の由来は、そのまんま「脳みそ」から。)

国家防衛局長官であるロイミュード001こと真影壮一の側近を務めており、ブレンの罠に嵌まり人間の姿の彼を攻撃しようとした進ノ介が、無条件のドライブへの変身禁止・トライドロン没収・特状課で謹慎させられる等の厳罰を受けていることから、相当高い地位に位置している模様。その権威を利用してドライブを特状課ごと罠に陥れ、彼らを拘留し支配下に置いたこともあった。


劇中の転換点や重大な出来事(プロトドライブ洗脳、「仮面ライダー」の名の誕生、特状課結成に繋がった事件、チェイス再洗脳、融合進化態の誕生、死亡していたはずの蛮野の登場、それに伴う剛の悪堕ち、仁良課長の本性暴露と口封じの為に起こした籠城事件、蛮野の野望を阻止するための逃亡)には必ずと言っていいほど彼が深く関わっており、物語のトリックスターを引き受ける一方で、やることなすこと空回りする所謂ぽんこつな一面が目立つが、それもまた彼の魅力であるといえる。


人物像

初登場時は規律を重視し物事を計画通りに進めることを好み、それを逸脱すると癇癪を起こすなど、良くも悪くも機械的な人格であった。

しかしハートへの並々ならぬ想いとそれによって生まれたメディックへの嫉妬心によって、極めて人間らしい感情を得るようになり、中盤は愛故の無償の「献身」と激しい妬み故の「悪事」といった善悪の両極端を伴う行動を起こすことで、物語を大きくひっかき回す。

そして最終章では、嫉妬対象であったメディックに対して、同胞に対する情に近いものを抱くようになり、とある事件において人間しか示さないはずの情動を露わにした。

こうして自らを強化しながらも縛りつけてきた「嫉妬」を克服した彼は、その信念と行動によって人間とロイミュードの関係に重大な革命をもたらすこととなる。詳細は後述参照。


上記のように、慎重かつ神経質な性格故に、自分とは対照的で目立ちたがり屋な上に時に事を強引に推し進めようとするハートの行動には、難色を見せる時もある。その一方でそんなハートに好意を寄せているらしく、11話でハート本人からそのことを指摘された際は否定せずに曖昧な笑みを浮かべていた。そして、ハートのためであれば自身の労力や一切の犠牲を顧みない忠臣である。

このため、一部視聴者からはそっち方面の人なんじゃないかと疑われていた。ただし人工生命体であるロイミュードに性別の概念が存在しているかは不明のため、彼のハートに対する感情はある意味プラトニックなものともとれるとの説も当初からあった。

ハートもまた、意見や性質の違うブレンのことを一度も蔑ろにせず、彼が何度失敗しようとも彼に対しての信頼だけは決して揺らがせることはなかった。

しかし中盤では、ハートに寄り添うメディックへの嫉妬心から、ハートから自分のもとへと戻るよう誘われても拒絶したり、ハートもまたブレンの嫉妬心を理解できなかったがために、一時期は疎遠になってしまったことも。


このように、第11話でメディックが復活した後は、ハートを巡り彼女と争う立場になったことにより以前のクールな姿とは打って変わり多彩な表情を見せるようになる。当初から、彼女がハートの役に立つ行動をとるたびに面白くなさそうな表情を浮かべていた。

そしてチェイスの再洗脳を機に、第20話にて新しい死神の長という役職を手にしたメディックにハートの側近という立場を奪われかけ、自身も孤立化を強いられている状況により、冷静なキャラを保てなくなってしまう。ハートに気に入られている彼女に対し、嫉妬心を剥き出しにする側面が強調されるようになり、この頃からロイミュード陣営のコメディリリーフを請け負う状態になる。


その後も、ブレンはブレンなりの働きを見せハートのサポートをするも、常にメディックの方が一枚上手と言ったところで、だんだんと自分の存在意義を示せなくなっていく。

そして、メディックへの嫉妬心及び、よりハートの役に立ちたいとの思いから、融合進化態誕生の頃からハートの元を離れてロイミュード001こと真影壮一の元へ身を寄せるようになっていた。001は彼に生まれた嫉妬心という負の感情は大きなエネルギーとなり更なる進化をもたらすとして好意的に見ており、その目論見通りハートやメディックよりも先に超進化態へと至ることとなる。


このようにメディックは嫉妬の矛先であり、フリーズが倒され仁良が逮捕された以降も、ブレンはメディックにこき使われており、まさしく犬猿の仲であった。

しかしブレンは何だかんだでメディックの目的に協力したり、彼女もまたブレンの発言を信頼して、ある方法で超進化のきっかけを掴むなど、少なくともブレンの中で「仲間意識」や「情」、もしくは嫉妬を乗り越えるほどの思いやりの感情が生まれていたことが、第42話終盤のとあるシーンで明らかになる。

こうした新たな感情の発露や変化も、ブレンが最も早く人間に近づいてしまった存在であるが所以であろう。


そして物語も佳境となった第44話において、彼の貫いてきた想いと目覚ましい成長ぶりが、あまりにも劇的な形で昇華することとなる。


本編での主な動き

第2話より登場。カフェでお茶を飲み、視聴者からは見えないが眼鏡を外しているなどリラックスしている様子を見せる。現れたハートを仏頂面の嫌味で迎え、彼からは「たまには笑顔で迎えろよ」と宥められたりしている。その後の彼を知っている視聴者にとっては非常に新鮮なシーンであろう。


第5話にて、かつてプロトドライブに酷い目に会わされた事から、ドライブを早めに始末しようと考えたらしく、チェイスに3種類のチェイサーバイラルコアを提供(出所は現在の所不明)。


さらに同話でクラッシュ・ロイミュードの事件の真相を知って意気消沈する泊進ノ介の前に自らが赴き、彼に自身の神経に作用するを注入するなどの行動を見せた。


第14話では、メディックに「チェイスに真実を教えたらどうなるのか」と唆され、自ら洗脳したチェイスにその正体を教え、錯乱状態に陥れた上で処分しようとし、彼がメディックに再洗脳されるきっかけを作ってしまう。


かつてはドライブの正体を知らなかった為、第11話でデッドゾーンに突入しその反動でダメージを負ってしまい療養を強いられているハートの身を案じ、第16話で進ノ介を含む特状課の面々について独自に調べ上げて資料としてまとめて「この中に仮面ライダーがいるかもしれない」と変身前の状態で倒すことをハート及び他の幹部に提案しかけるも、変身後に倒すことを美徳とするハートやチェイスらには却下され、メディックからは「頭はいいが気が小さい」と人格そのものまで否定されてしまう。


第21話にて、メディックによるドライブ抹殺作戦決行の裏で、彼女がチェイスに何か強化改造を施したと看破し、内密にそのプログラムを弱める行動に出るも、第22話で洗脳されたチェイスによる詩島霧子誘拐が失敗したことで事が露見し、メディックに二度目はないと再洗脳されより凶暴性を増したチェイスを使って脅迫された挙句に目の前で愛用していたハンカチを燃やされてしまい、絶叫する(だが、その次の回ではすぐさま新しいハンカチを新調している)。


第23話で、ハートにチェイスがドライブに倒された旨を伝え、悲しむハートに乗じ「いい友達を亡くしました」と涙を流す素振りを見せる(恐らく嘘泣き)。そして盟友を亡くしたハートの悲しみを汲み『復讐』を成し遂げようと暗躍を試みる。

また、この時「誰かさんがもっと上手く改造していればこんな悲劇は起こらなかったのに!」とメディックを批判する台詞をそれとなく吐き、更にチェイスの死を悲しむ必要が無いと嘯くメディックに対しハートの悲しみを理解する素振りを見せる事でちゃっかりハートの隣のポジションを確保した。加えてこの際一本取られ悔しがるメディックに対しすさまじいドヤ顔を見せつけた。


第24話では『復讐』の手始めとしてドライブに肉体を破壊されたシュート・ロイミュードのコアを回収、使えないロイミュードは処刑するべきだと断言するメディックに対し、前話での戦闘でマッハドライバー炎を損傷させた彼の功績を考慮し「ハートの役に立つ素質がある」と反論、バイラルコアを用いて彼を修復させ自らの毒で強化を仕込みマッハを苦しめる。しかし最終的にパワーアップしたデッドヒートマッハにシュート・ロイミュードは撃破されてしまい、メディックには見る目がないと嘲笑されてしまった(ちなみにこの際ハートはちゃんとブレンをフォローしている)。


第26話では、終盤に登場。幻のロイミュードとされる001こと真影壮一と通じており、ハートの役に立ちたいがために融合進化態の発明を依頼した事や001の側近として暗躍していることが判明した。


その後、第27話において001の計画に従い、特殊化学分野研究所所属の特状課のアドバイザー「能見」と名乗って警察庁にもぐり込むと、わざと進ノ介を挑発して自身を襲わせるように仕向け「いきなり仮面ライダーに襲われた」という場面を演出進ノ介を謹慎処分へと陥れることに成功した。


第29話では、心身ともに疲弊しきったの前に現れ001の元へ来るよう勧誘、最初は即答で断られるも、詳細は不明ながら彼を仲間に引き入れる事に成功。終盤でオープン・ロイミュードと戦闘していたドライブとチェイサーの前に剛を伴い登場し、彼を2人のライダーにぶつけた。またこの話でも警察の捜査会議に参加している様子が見られた。

また、この話で上記の様に自分が慕っているハートとの事実上の決別を宣言した。


第31話冒頭で001の正体に気付いて乗り込んできた進ノ介と戦闘。最初は単独で乗り込んだ為変身が出来ない状態の彼を一方的に痛めつけて殺害しようとし、彼がドライブに変身した後はマッハをぶつけ彼を撃破した。

ちなみにこの際、ハートの嫌った「仮面ライダーを変身前の状態で殺害する」行為を「私はハートとは違う」と宣言し実行しようとした。ハートを慕い彼を第一に考えるブレンにしては珍しい行動である(ハートに嫌われてでも彼の敵を排除しようとした忠義の表れと言えるかもしれないが…)。


第33話でチェイスが剛の奪還に乗り込んできた際、超進化態となった001に嬲られるチェイスを嘲笑う隙になんと剛に離反されて人質にされてしまう。実は剛はブレンが持っていたタブレットPCが目的で、ブレンが剛に裏切りを迫った際に誘惑の材料にしていたことが仇となった。このタブレットにはブレン曰く「ロイミュードのすべて」が詰まったデータベースが存在し、剛はロイミュードを一網打尽にすべく、タブレットの強奪を虎視眈々と狙っていたのだった。001から施された記憶改竄も、剛が進ノ介同様に“特異体質”だったことで効いていなかったことも判明した。

奪われたタブレットは進ノ介復活の鍵として利用されてしまう。

しばらくクールな頭脳派としての印象を取り戻し始めていた時期であったが、剛に人質にされてヘタレな態度で狼狽しまくり、マッハとチェイスが撤退した後はあたふたした様子でその場を探し回るなど、元の残念な頭脳派に戻っている。


第34話では、001という後ろ盾を失いながらも超進化態の可能性を垣間見たことで、自身もその高みに至ろうと、バット型ロイミュード106と融合しシーフ・ロイミュードになったある人物に手を貸し、その道を模索し始める。

その一方で、前話にて自身からタブレットを奪い取った剛を誘き出すために霧子を襲撃するがチェイスに阻止され、その挙句に近くでドライブと戦っていたハートの起こした超重加速に巻き込まれてしまい、まるで蜘蛛の巣に引っ掛かったかの様に空中で身動きが取れなくなってしまうと言う失態を犯し、散々自身を目の敵にしてきたメディックも呆れ果てていた。

同話後半で進ノ介たちによってその人物が進ノ介の父の真の殺害者と明かされた際には、あっさりと捨て駒にして煙に巻こうとするが、その人物が垣間見せた嫉妬を目の当たりにして彼に共感する。ドライブとの戦闘から逃走した後、106を失った真犯人と融合を試みた際に、意図せずして彼の嫉妬を吸収し、遂に超進化態へと到達して見せた


第35話では、超進化態の力を存分に発揮し、今までの鬱憤を晴らす(ブレンが受けた仕打ちとメディックの悪行っぷりから報復といっても差支えない)が如くメディックやチェイスに対して猛威を振るった。特にメディックには様付けを強要しようとしたり、やけに軽やかなジャンプで彼女の元へ駆け寄った後、凄まじい顔芸を晒しながら彼女を煽りまくったりといろんな意味で彼女に仕返しをすることに成功。

チェイスと対峙したときも、彼を圧倒的な力の差で叩きのめしている。

また過去の案件を利用しマスコミの前で特状課を貶めた上で、さらに真犯人と結託して進ノ介を立て籠もり犯に仕立て上げるなど、頭脳派として遺憾なく猛威をふるってもいる。


だが、第36話で完璧と思われていた作戦がチェイスや剛の協力もあって逆に出し抜かれる形で破綻。同時に自らや仁良光秀の正体・本性も公にされ、追い詰められた事で、配下の下級ロイミュード達を引き連れてライダー達と戦う。だが仁良が進ノ介に敗北し、融合を解かれ助けを求められた際にはあっさりと切り捨て、自らの力のみでライダー達を倒そうとする。しかし最後はトリプルライダーキックを受け肉体は破壊。辛うじてコアだけになりながらも生存するが、悔しさのあまり泣きべそをかきながら逃走しているところをメディックに回収され、「治療」を名目に前話の逆襲を受けるという彼らしい顛末を迎えるのだった。

仮面ライダードライブ 36話


第37話では、一応コアの回復はしたようだが肉体は与えられておらず、コアの姿のままでメディックに新たなバイラルコアを要求していたが、却下された。なおメディックの独自行動(下級ロイミュードを用いた超進化態を生み出す実験)については気づいている様子で、その行為に憮然としながら「ハートは承知の上なのか」と咎めている。


その後しばらく人間態になれなかったが、トルネードが仮面ライダーに敗北したことを受け、第40話終盤にてようやく復活。嬉しさに小躍りするいつもの彼らしい姿を披露してくれた。


またハートによる回想において、クリムに見放されて焦った蛮野により、ブレンと見られるバット型ロイミュードが「人間の悪の心」を植え付けられている描写が見られる。


「ドライブサーガ 仮面ライダーチェイサー」では、毒のダミーを生成しエンジェルの攻撃からハートとチェイスを守った。

ラストシーンでは、ハートとベタベタしているメディックに再び嫉妬し、「ハートのことは救けても、メディックのことは絶対救けない」と、発言しているが……


第41話では、新しい体にはメディックの意思一つでコアに戻せるという細工が施されていたことが発覚する。

よってブレンは服従を強いられ、謎の犬の世話をしなければならないことになった。不服ながらも犬の世話に尽力していたが、蛮野が待ち伏せしていた006と配下のロイミュードを一人で圧倒する場面に出くわしてしまい、怯えながらもその後を追い、剛と仮面ライダーゴルドドライブとなった蛮野の戦いの一部始終を見届ける。その後犬に粗相をされるという散々な目に会った上で逃げられ、つい大声を上げてしまったところを彼に見つかり、何か頼みごとをされた。


第42話では、蛮野の提案でメディックの超進化のために彼女を説得、結果的に彼女を蛮野の下へと向かわせてしまうが、蛮野の策略に気づき、ハートにメディックについてを問いただされ土下座で謝罪。自身を「愚かで卑怯で軟弱な、約束の数に加わる資格のない男」と自虐し、ハートに処分されても構わないと語った。

しかしハートからは、約束の数を揃えようとしている蛮野の計画を阻止するために、一人逃亡するよう頼まれ、忽然と姿を消す。そして逃亡している際、蛮野の手にかかり感情を失ってしまったメディックの姿を回想し、今まで散々な目に合わされ嫌っていたはずの彼女のために、図らずも哀れみの涙を流していた。

42話よりメディック&ブレン


第43話では、ゴルドドライブや彼の配下となったメディックと彼女が率いる死神達から逃亡する事となる。なお一応変装等もしてはいたが、自身のアイデンティティーである眼鏡とハンカチを捨てきれず幾度も見つかっていた。しかしなんとか彼女に自身の爪を仕込む事に成功、彼女を救い出す為に端末とリンクし分析することに成功した。

そしてその途中で、グローバルフリーズにコピーした自分のコピー元の素性と、自分のアイデンティティーである眼鏡とハンカチはコピー元の模倣に過ぎなかった事を知り、愕然とする事に……

更にその後、ゴルドドライブとクリム・スタインベルトをコピーしたロイミュード004に追い詰められるも、進ノ介の協力もあって逃げ延びた。


そして――(以後ネタバレ注意)


















最後の決断、その想い(第44話ネタバレ注意)

進ノ介の助けも借り逃げ延びたブレンは再び端末でメディックの分析を進め、とある真実にたどり着いてしまう。

その後、自身を追ってきたメディックにわざと捕まり、蛮野の下へ向かう。

おまえだけは俺を裏切らないと信じていたのに、と絶望するハートに向かい、ブレンは嘲笑する。


「私は賢いのですよ、あなたと違って」


しかし、そのまま蛮野に付き従う素振りをする裏で、コピー元からアイデンティティとして受け継いだハンカチを捨て、ありのままの「ブレン」として心中で呟く。


「――今こそ、冷徹な機械に戻ろう」


決意


ハートへの愛情だけは、紛い物ではない、ブレン自身の想いであったのだから。


約束の地(後で違うと判明するが)に集まり、第二のグローバルフリーズを起こすためにエネルギーを集める四人。

しかし、ロイミュードを滅ぼして全て自分が世界を手にしようとする蛮野は、回復源であるメディックにプログラムを仕込み、発生する余剰エネルギーの逆流を全てメディックに押し付け、彼女を死に至らしめようとしていた。


蛮野の野望を見抜いていたブレンは、メディックを、そして彼女に治療されるハートや彼の大切な友達を救い出すために、"自己犠牲"という人間以上に人間らしい感情にしたがって、メディックに向けられるエネルギーを一身に受ける。


余剰エネルギーを誘導するプログラムの移動により、メディックは正気を取り戻した上で命を救われるも、膨大なエネルギーを一身に受けたブレンはコアごと消滅を始めた。


「あれほどあなたに酷い仕打ちした私の為に」と涙にくれるメディックに「貴方の一途な思いに共感したからかな」と曇りのない笑顔を浮かべるブレン。「ハートが一番愛しているのは貴女だ」と諭し、愛するハートへの想いの全てを託したのだ。その言葉に力なく首を横に振る彼女に構わず、こう続ける。


「彼の、笑顔を……取り戻したかった……」


その言葉とは裏腹に、泣き崩れるハートの姿は見ることはせず、天を仰いでブレンは呟く。


「やはり私は、優秀で、誠実で、」


だれがハートを一番愛していたか


「優秀で……誠実で……」


慟哭するハートとメディックの傍らで、ブレンは穏やかな笑みを浮かべたまま、まるで錆びていくかのように身体もコアも塵となって言って消滅していった――。


彼が最後に言おうとしていたことは何だったのか。それを知るすべは存在しない。

誰より彼の本音を望んでいたであろうハートの「3つ目言えよ……!」という台詞は、あまりにも、あまりにも切ないものであった(更にハートが為そうと思っていたことを鑑みれば、尚更やりきれないものがある。詳細は余談参照)。


けれど、同話サブタイトル「だれがハートを一番愛していたか」は、何よりの真実を物語っているといえるだろう。


知的な参謀という立場ながら次第に道化へと変じていった男の本質は、「嫉妬」から始まり他者への共感や同族への強い仲間意識、哀れみや自己犠牲といった人間が持ちうる感情を会得し、人間に近づいてしまったが故の”醜く愚かしく愛おしい”人格・機械故の見返りを求めない無償の献身を兼ね揃えていた青年だった。


彼の死により、ハートとメディックは打倒蛮野に全てを懸けることとなり、物語はクライマックスへと突入することとなる。


彼がもたらした影響について

最終決戦を前にしてレギュラーキャラの中では唯一の退場となったが、彼の行動と最期がもたらした影響はあまりにも大きい。


敵であるロイミュードは撲滅の対象としてしか捉えていなかった剛は、ブレンの行動と死を目の当たりにし「俺はロイミュードに同情なんかしない!…と思ってたけど、今は超頭に来てるぜ!!」と激昂し、蛮野の攻撃から、ハートとメディックをも救い出すまでになるほどに心境の変化を見せる。

頑なにライダー側が要請した相互理解に応じようとしなかったハートは、ブレンを死に至らしめた蛮野に「死以上の悔しさを味わわせる」として蛮野の野望を破綻させるために、進ノ介らに協力することとなる。

また、ブレンによって助け出されたメディックは、ブレンの想いを理解したことにより、彼のように満身創痍の進ノ介を身を呈して癒し息絶えることとなった。


溢れんばかりの愛を抱き愛に殉じた男の想いは、人間とロイミュードの架け橋になったと言えよう。

彼の身体は消滅したが、その想いはこの先も受け継がれていくことは間違いない。


春休み合体スペシャル

春休み合体スペシャルでは、異世界から飛ばされた十六夜九衛門と「物の怪」「からくり人形」と罵り合ったり(一方でハートは自分たちロイミュードの事を「物の怪」と自覚していた)、オトモ忍を目撃し、驚いてハートやメディックに報告するが、相手にされなかった挙句、「少しは気を休めた方がいいぞ」と笑われながら言われるなど前作の兄さん(厳密には立場が逆であるが)のような扱いを受けた


超MOVIE大戦ジェネシス

超MOVIE大戦ジェネシス』では、バタフライエフェクトの影響で他のロイミュード達と共に現代に復活する。緑色のジャケットは黒くなり、髪はやや暗い色のパーマヘアに変わっている。


ドライブサーガ

Vシネマ作品シリーズ『ドライブサーガ』にも登場。

仮面ライダーチェイサー」では、ハートのために力になりたいという気持ちを、エンジェルに利用させかけるも、ハートやチェイスの逃走に一役買い、本編同様にハートに献身する。また、メディックに対しても変わらず嫉妬心を見せ「メディックは絶対に助けない」と発言していたが――?


仮面ライダーハート」では、メディックと共にハートの内部にコアが宿ると言う形で復活。ハートを献身的にサポートし、その頭脳を活かし仮面ライダーハートになるために考えを巡らせた。

また、メディックとは口喧嘩こそしていたものの、その仲はあの世?で非常に良好になったようで、息のあった協力を見せた。最後は決死の覚悟で仮面ライダーハートに変身する決意を固めたハートに寄り添い、他の2人と共に消滅した。


また、消滅する間際に「次は私が仮面ライダーに」と言い残して消えていったが――?


余談


  • 脚本担当の三条陸は、当初からモチーフの土方のように『神経質で規律に煩い人格だが、それでいてハートを尊敬して従順にいる』という人物像を設定していたが、演じる松島氏との初対面の際に、彼の真面目な人柄と端正な容貌を見込み、「この顔を崩してやりたい」と感じたことから現在のブレン像が出来上がった、と語っている。

  • 特撮誌「宇宙船vol.150」によれば、ハートを演じる蕨野氏が監督に「ハートが最後にブレンに触れるならどこにする?」と問われたことにより、ハートはブレンの最期の直前に彼の顎に触れるが、それはそのままキスをするつもりの行為であった、とのこと。
    • なおロイミュードは造られた存在であるため、そこにいやらしさはなく純粋な愛ゆえの行動であるとされている。
    • そこに至る前にブレンは消滅してしまったが、「亡くなろうとする彼に向けた一番の愛の伝え方」として、それを試みたことから、ハートの想いの程を推し量ることはできる。

交わせなかった言葉と行為こそが、その献身さゆえにブレンが決して受け取ろうとも目を向けようともしなかった、ハートからブレンに対する何よりの「愛」の形だったのかもしれない。


  • 彼が作中で読んでいた絵本『はんかちはもういらない!』は『仮面ライダーエグゼイド』第3話や『機界戦隊ゼンカイジャー』にも登場している。
    • なお著者の「いのうえとしぞう」と「ひじかたゆうこ」はブレンの元ネタになった土方歳三に由来。

時代の終わり、ついに仮面ライダーへ

時代が終わる、ブレンがギリギリ滑り込む


きっかけは2017年4月1日、『仮面ライダードライブ』公式Twitterの最後のツイートで「【ラストツイート】ドライブサーガ『仮面ライダーブレン』2035年リリース!」と予告していた。しかし、それはあくまでエイプリルフールネタであり、本気にする者はほとんどいなかった。


また、役者やスタッフ間でも鉄板のネタになっており、ドライブサーガ仮面ライダーハートでも、ブレン本人が次は自分が仮面ライダーになるという発言を残して消滅しているという前振りがあった。


それから数年後の2019年4月1日、平成の次の年号「令和」が発表された直後、平成仮面ライダー20作品公式サイトの公式Twitterが「仮面ライダーブレン」の製作を発表。エイプリルフール?というタグが疑問形付きでついており、真偽の程が議論されていた翌日、真実であったことが明らかになる。


ドライブサーガ「仮面ライダーブレン」が、東映特撮ファンクラブ(TTFC)にて配信。キャストは、ブレン役の松島庄汰主演で、ハート役の蕨野友也氏やメディック役の馬場ふみか氏、クリスタル博士役のクリス・ペプラー氏が出演した。


剛の手でチェイス、ハート、メディックと共に復元されていたが、彼だけが「現実との境界が曖昧な世界」に迷い込み、クリスタル博士の手で悪の組織「無(ム)」の構成員候補たる中ボス幹部怪人(なお選定された理由の1つは、無(ム)に疑問を持つようになったクリスタル博士が、「これ以上無(ム)の戦力が増強しないよう、歴代で一番弱そうな幹部を選んだ」という惨いものだった)として実体化された。


クリスタル博士の手引きで脱出するも無(ム)の怪人らに囲まれ、ブレン・ロイミュードに変身して対抗したのだが、復活したボディは外見だけは超進化態だったものの、なんと記憶容量が600GBしかない低スペックなものにされていたことから当然かなうわけがなく吹き飛ばされてしまうが、クリスタル博士に授けられていたブレンドライバー火事場の馬鹿力で起動して仮面ライダーブレンに変身、怪人らを蹴散らし逃走に成功する。


一時避難先でクリスタル博士から自分が復活した理由を聞かされ、またもハンカチを噛み締めながら悲嘆に暮れる中、博士は無(ム)の大蜘蛛大首領に攫われ殺されてしまう。しかし博士が死の間際に、「強すぎる個性を持つがゆえ、個体は全て無(ム)のための数合わせ・消耗品に過ぎないという無(ム)の行動原理を一番嫌うタイプだったから」というブレンを選んだもう1つの理由を伝えたことで、そういった手合いを最も憎む主・ハートへの忠心を思い出し再び仮面ライダーブレンに変身、ヒーローらしからぬ強烈な個性を以て無(ム)のダークライダー軍団を全滅させた。


勢いに乗って無(ム)のアジトに戻り、大首領の撃退を目論むも、眩い光と共にハートやメディックと同じ空間にて目を覚まし、2人に事の顛末を話すもまるで信じてもらえず、最終的にブレンの「現実との境界が曖昧な世界」での経験や変身は夢か現実かわからずじまい、というオチを迎えた。


仮面ライダーアウトサイダーズ

善悪問わず歴代の曲者ライダーが結集する『仮面ライダーアウトサイダーズ』にて復活を遂げ、正式に仮面ライダーブレンに変身する事が決定した。


財団Xの手で、ゼインへの対抗勢力となり得る「疑う隙が1mmもないほどの悪党」として、リブートされた仮面ライダークロニクルのデータと愛用していたメガネの残骸を基に、ヒューマギアを素体としてブロンズドライブこと蛮野と共に復活した。しかし、ep.3『バトルファイトの再開とゼインの誕生』で登場した時点では顔を出しておらず、松島氏のクレジットも存在しなかった。


上記の理由で選定された(彼がロイミュード時代に行った行為を鑑みると、あながち間違いとは言えないが)にもかかわらず、ブロンズドライブとの共闘を嫌がって物陰に隠れたり、仮面ライダーギャレンの流れ弾に悲鳴をあげてうずくまったりと、相変わらずヘタレな性格を見せている。復活後はエコルの手引きで仮面ライダー滅の襲撃に出向くも、上記の理由で戦力にならなかった。


ep.4『狂った時の運行とゼインの正体』では、正式に主役として登場。(※)

当初はゼイン側の考えに賛同して蛮野や財団Xを裏切り、仮面ライダーゼイン変身者に対して彼の素性を知っていることを伝えた上で彼の真意を探ろうとした。その後、ゼイン側の目的が仮面ライダークロニクルの一般開放による悪意の根絶及び人類の管理」であること、ゼインの変身者に本来の時間軸における愛する者を守るために戦う」記憶が存在していないことを知り、狼狽。戦う気力すら失ってしまい体育座りでウジウジしていた。しかし、彼なりに答えを出してゼインに反旗を翻すことを決意。仮面ライダーブレンに変身し、ゼインが放った必殺技「フォーカード」からアークを庇って変身解除してしまった。しかし、それでも尚変身者を説得したことで彼を思いとどまらせることに成功した。しかし、彼の想いも虚しくゼインは変身者の身体を乗っ取り、善意による暴走を引き起こしてしまう…。

なお、ロイミュードですらなくなっているが、ブレン・ロイミュードの姿に変身できるかは不明。


※…その後公開された新予告やキービジュアルを見るに実際はギャレンキングフォーム が主人公扱いの模様。ライダーブレンの正式登場も十分嬉しいサプライズではあるものの、事実上ミスリードのような扱いにブレン役の松島氏はX(旧Twitter)にてブレンキングフォームはいつですかと反応


関連タグ

仮面ライダードライブ ロイミュード ブレン・ロイミュード ロイミュード(バット型) 人間態 ブレン 仮面ライダーブレン

ハート(仮面ライダードライブ) チェイス(仮面ライダードライブ)

メディック(仮面ライダードライブ) 真影壮一 仁良光秀 蛮野天十郎


残念なイケメン 哀しき悪役 ブレン追悼の会


関連・類似キャラクター

  • 琢磨逸郎真木清人城乃内秀保五十鈴大智仮面ライダーシリーズの弄られメガネ達。琢磨とは知性派のイケメン敵幹部、小心者な一面がある、仲間の一人にイジメられる、その仲間に仕返しをする、一度だけ仮面ライダーに変身した経験があるという共通点がある。
  • 長田結花:敵幹部ではないが、退場した事によって物語がクライマックスへと加速に繋がったのが共通する。ただし、こちらの場合は人類と怪人の戦いが一気に強まっている。
  • ウヴァ:小悪党ぶり、弄られぶり、そのしぶとさがまさに彼の再来を思わせる。
  • 速水公平幹部で残念なイケメン、頭脳派などの共通点が見られる。
  • 内海成彰:外見や組織での地位など類似する点が多い人物。彼もコウモリが関係している。
  • ストリウス:第四十章でブレンのように言葉を3つ並べる台詞を言った。
  • メレ:行動原理が組織のボスへの愛、他者への態度の落差、感情による強化など共通点が見られる緑の怪人。
  • 海の拳魔ラゲク:同じく嫉妬を司る戦隊怪人の幹部。触手を操って毒を盛る能力も共通。
  • ポップ:三条陸氏の作品に登場するキャラ。敵も味方も欺いて、己を犠牲にして味方を助けた

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