概要
さいたま市の区の1つで、旧岩槻市全域が該当。さいたま市の東部にある。
「岩槻人形」の名で知られるひな人形の産地で、岩槻城跡などの史跡も多い。
面積はさいたま市の中で最も広く、かつ南北に広いが、鉄道路線は東武野田線が東西に貫くのみで、高速道路も東北自動車道こそ通るが岩槻ICは区の西端部にあり、交通事情はやや不便。なお、東北自動車道は並行して国道122号線も通っている。
市の中央を流れる元荒川はその名の通り「元・荒川」で、江戸幕府の政策により現在の流れに付け替えられた。
新進気鋭のクイズ校・開智高校、TRFのメンバー・SAM(丸山正温)の家族が経営する丸山記念総合病院は同区内にある。
歴史
岩槻という町は室町時代に築城された岩槻城を頂く城下町で、江戸時代には岩槻藩の中心かつ日光御成街道(日光街道ではない)の宿場町として栄え、周辺の町より1つ飛び抜けていた。
が、廃藩置県に際し岩槻藩は廃止、さらに新たに誕生した埼玉県の中心は岩槻ではなく浦和となった。
(本来「埼玉県」という名は埼玉郡岩槻に県庁を置くことを想定して名付けられたのだが、岩槻に県庁たりえる建物がなく、仕方なく浦和に置かれた、ということらしい)
これを境に浦和および大宮の発展が推し進められ、岩槻は取り残される形となってしまった。
鉄道の敷設が遅れたのがその顕著な例で、明治の早い時期に鉄道が敷かれた浦和・大宮に対し、岩槻に初めて鉄道が敷かれたのは大正時代に入ってからであった(しかもその鉄道は僅か14年で廃止)。
現在でも大宮および春日部に出る鉄道こそあれど、岩槻から直接東京に向かう路線は存在しない。そのため、埼玉高速鉄道の浦和美園~岩槻間の延伸計画が持ち上がっている。
現在でこそさいたま市の一部だが、歴史的には浦和・大宮よりも春日部・蓮田等との繋がりの方が深い。属していた郡がそもそも異なる(岩槻は上記の通り埼玉郡、浦和・大宮は足立郡)他、現在でも一部行政機構を春日部市と共有している。
関連タグ
増岡弘:現在の岩槻区の出身。声優。故人。
佐藤健:現在の岩槻区の出身。俳優。