メガヘクス
めがへくす
葛葉紘汰や高司舞が新天地で暮らしている星を襲った謎の機械生命体にして、鎧武の物語における実質的なラスボス。
その正体は、地球人やフェムシンムと同じ様にヘルヘイムの侵略を受けた星であり、それを乗り切るために自分の星ごと機械化し、個性までもを捨て統一した生命体。その野望は全宇宙の惑星を機械化し、個性までも捨てひとつにまとめるのが目的である。
ただし、作中の地球が辿った歴史のように、ヘルヘイムの侵略に対する正規手段である黄金の果実を奪い合う以外の対処法を行なったために、黄金の果実に関する能力は本映画以前は持てなかったらしく、後述の進化体も作中で黄金の果実の欠片である極ロックシードを奪取したことで初めて発現させている。
機械と化した影響なのか、その思考は機械的で、まだ話し合いで懐柔しようとした別作品の同族とは違い、一方的且つ機械的にその目的を果たそうとする。要はヘルヘイムの森のアバター・DJサガラの悪意の塊版(或いは鎧武と脚本家繋がりでキュゥべえ)の様な存在。元は地球と同じくヘルヘイムの被害者でありながら、それを乗り越える為にヘルヘイムと同質の災厄に成り果てているのは皮肉と言う他無い。
しかし個々の自我とそれによって起こるエラー(と彼らが定義し切り捨てた不確定要素)を否定しながらも「感情」その物を否定する様な発言は無く、彼ら自身も想定外の事態に取り乱したり、自分の中の制御不能のノイズを「怒り」と定義した上でそれに身を任せて襲い掛かって来る等、感情を失っている訳でも自身のそれを認めていない訳でも無いと言うこの手の侵略者にしては少々珍しい性質も持っている。
戦闘の際はレーザー光線や両腕を鋭いナイフの様な盾状の形態に変化させ襲い掛かる。
また、当初は機械の電子音声のような架空言語を用いていたが、紘汰の記憶をコピーした事で地球言語を会得し、更にヘルヘイムの森の植物を模した金属の蔦状の触手を操る事が出来る様になった。
劇中では基本的に両腕の刃のみで紘汰だけで無く、呉島兄弟のコンビすら終始圧倒する実力を披露した。
周りの物を侵食してデータと化し、自身に融合させ進化出来る恐るべき能力を持つ。また、読み取ったデータからその人物の記憶に存在する人間や生物(仮面ライダーだけで無く怪人も含む)を模したコピーロボットを生み出す事も可能。
まず手始めにオーバーロードインベスである始まりの男こと葛葉紘汰と始まりの女である高司舞の星を襲撃して融合を企んだ際、葛葉紘汰のデータや記憶等を分析しコピー、更に舞を捕獲。
その後、地球へ行く為にクラックを作り、追ってきた紘汰を圧倒し、その凄まじい戦闘能力でオーバーロードインベスとなった紘汰をも一度は殺害した。
尚、人間大の怪人の姿をしてはいるが、実際にはメタルクウラよろしく機械惑星メガへクス(仮称)の端末に過ぎず、一体だけで無く数千、数万と存在しており、更に例え破壊されたとしても直ぐに本体からコピーされて補充されてくる為、キリが無い厄介な性質を持つ。
メガへクスが紘汰から奪い取った“黄金の果実”の欠片である極ロックシードを戦極ドライバーのデータを応用して取り込み、バージョンアップした姿。胸の青いコアが黄緑色に変化している。
その凄まじい力で呉島兄弟を追い詰めるが、紘汰から決してどんな逆境に立たされても諦めない事を学び成長した貴虎と光実の捨て身の戦法により、極ロックシードを奪い返され大幅に弱体化。怒りのままに変身解除された呉島兄弟と舞に攻撃を放つが3人が極ロックシードを起動、この機会が来ることを信じていた紘汰が残しておいたバックアップから復活した事により形勢が逆転。
3人の猛攻を受け、最後はトリプルライダーキックによって倒されるが、直後に補充要員と大量に量産されたメガへクスが投入され、次の行動へとシフトする。
ZZZはスリーゼットと読む。メガへクスの端末の1つが地球の機械生命体・強化ロイミュード:サイバロイドZZZを吸収・融合した事で進化した究極形態。
ただでさえ高い攻撃力はさらに上昇している他、凄まじくハイスペックな自己修復機能まで備わっている為、ちょっとやそっとでは破壊されない恐るべき性能を持つ(ただし所詮は量産機の為か、最初の個体以外はバロンやトライドロンの猛攻の前にアッサリと破壊されているが…)。
また、吸収したロイミュード(バット型)のデータを元に、複数が合体する事でバット型のバイラルコアを模した巨大コウモリ形態Zメガバット(後述)になる事も可能。
初回に登場した個体がドライブアームズとタイプフルーツによって粉砕されたのを皮切りに複数の個体が本体である機械惑星メガヘクス(後述)へと向かうドライブと鎧武迎撃に向かうが、上記の通り仮面ライダーバロンに一瞬で破壊されたりトライドロンにアッサリと撃破される等、大した活躍はしていない。
複数のZZZメガヘクスが融合合体した形態で、吸収したロイミュード(バット型)のデータを元にしている為にバットバイラルコア及び巨大ロイミュード(バット型)を模した姿をしている。
推進エネルギーを全身から噴射させる事で超高速飛行で自在に飛び回る事が出来、口から体内の大型駆動機関を高稼働させて生成した炎の火球の様な高出力エネルギービームを放って攻撃をする事が出来る。
「ドライブ超全集」では「メガヘクスバット」との記載がある。
メガへクスの本体である巨大な機械化された惑星。
その全体像はSTARWARSのデススターを思わせる形状をしており、様々な防衛機構が備わっている。
その巨体から弱点は当初はなかったと思われるが、物語の終盤、サイバロイドZZZを取り込んだメガへクスが破壊された際に飛び出たZZZのコアを取り込んだ事により「コアを破壊されると消滅(死亡)する」ロイミュードの弱点まで受け継いでしまった。
この結果、惑星のコア部分(中枢部?)が弱点となってしまい、ベルトさんの指摘で弱点が発覚。惑星へ向かう鎧武とドライブを様々な方法で妨害した(道を狭める、ビームを放つ迎撃用の端末を送り込む等)。
最期は鎧武とドライブの合体必殺技であるオレンジタイヤダブル果汁キックにより中枢部ごとコアを破壊され、「理解不能、理解不能!メガヘクスの敗北、全てが融合した世界の否定。何もかもが理解不能!!ヒィィイヤァァァァァ!!!」という、恐怖からの断末魔を上げながら母星は大爆発し、生成された全メガヘクスは消滅した。
ちなみに、サイバロイドZZZを取り込んでしまった事により初めて完全に倒せる弱点が出来てしまったが、これは偶然発見しただけに過ぎない。もしドライブとロイミュードとの戦いが始まって無ければメガヘクスには弱点が存在せず、只でさえ戦闘能力が高いメガヘクスが無限に量産されていたかもしれなかった上に、鎧武達だけではジリ貧に追い込まれていたかもしれないと思うと恐ろしい敵であるのは想像に難くないだろう。
口元に機械的なマスクを装備した姿で復活。研究者の立場からメガヘクスとの融合を「最高の進化」と賛美し、呉島貴虎と因縁の対決をする。
仮面ライダーデューク・ドラゴンエナジーアームズに変身する。
貴虎に撃破されたが使っていたゲネシスドライバーは破壊されず、回収されて仮面ライダー斬月・真復活のキーとなった。
あまりに再現度が高すぎた(笑)ために離反し、ライダー側に協力して戦う。
オリジナル同様に仮面ライダーバロン・バナナアームズに変身する。ロード・バロンとしての力も再現されているのか、量産型とは言えZZZメガヘクスを数十体纏めて粉砕する圧倒的な戦闘力を持つ。
メガヘクスの消滅により機能停止した。
序盤で2体製造されるが、仮面ライダー龍玄に破壊される。
回収された戦極ドライバーは貴虎の手に渡り、仮面ライダー斬月復活のキーとなる。
戦闘員ポジションとして大量に製造され、ライダーたちの行く手を阻む。
コピー体のため、ロイミュードにはナンバーが振られていない。
残存した個体はメガヘクスの消滅と共に機能停止した。
声を担当した三木眞一郎は仮面ライダーシリーズにおいては『仮面ライダー電王』でジーク役を、仮面ライダー鎧武でゲネシスドライバー及びエナジーロックシード、ソニックアローのシステムボイスを演じている。
偶然にも、メガヘクスが使役したメカ戦極凌馬及び戒斗はメガヘクスと同じ声のアイテム(上記3つ)を使うライダーであった。
ちなみにメガヘクスによって復元されたデュークのドラゴンエナジーアームズとバロンのバナナアームズはオリジナルのロックシードと違い、出現する際開くクラックの向こうはヘルヘイムの森ではなく上空に惑星メガヘクスが浮かぶ空間になっている。おそらく彼らが使っているのがロックシードそのものではなく、ロックシードのデータを基に複製されたメガへクス製のアイテムであるためだと思われる。
又メカ戦極発表時に既に指摘されていたのだが、「機械の敵に星が侵略され神が助けを求める」「大量生産される」など同じく劇場版『ドラゴンボールZ激突!!100億パワーの戦士たち』の展開やメタルクウラと共通点がある。
後日談である『小説仮面ライダー鎧武』でも、仮面ライダーセイヴァーの作り出した「地獄の軍団」としてインベスや黒影軍団と共に登場した。
なお、スーツは後に『仮面ライダーゴースト RE:BIRTH 仮面ライダースペクター』に登場する敵怪人・エヴォリュードに改造されている。
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