風見潤
かざみじゅん
「おれはおまえを信じるぜ さあ行こうぜXX!」
CV:橋本晃一
日本の作家。クトゥルー・オペラシリーズ、幽霊事件シリーズの作者。2014年暮れ近く、その前年までに死去との情報が業界人間に出回り、ほぼ確実であるとされているが既にある程度時間が経っていたこともあり断定できていない。死去時期は2008年2月末から2013年中頃の間とみられる。
チューニングショップ「メカドック」のメカニック。片方が真っ直ぐに跳ねた髪型が特徴で、レースにはドライバーとしても参戦する。
年齢は原作では不明ながら少なくとも大型免許を保持している年齢であるが(※)、アニメでは18歳となっている(26話の新聞記事に記載)。
命名由来は名字がドラマ「ダウンタウン物語」の主人公・風見呼子(演・桃井かおり)から、名前は「漢字一文字にしたい」という前提での候補の中から、「チューン」の響きに似た「ジュン」が選ばれ、漢字で「潤」となった。
最終回でフェラーリのメカニックになるチャンスを得たものの、彼の夢であるメカドックでのF1参戦のためこのオファーを断った。
アニメでも一時夢幻のドライバーとして参加していたが(ただし風見自身の意思ではなかった)、最終的にはメカドックに戻っている。
原作では「風さん(ふうさん)」と呼ばれているが、アニメ化に際し「フーテン」と混同されることを防ぐために名前呼びの「潤」と変更されている(原作で「風見」呼びだったいっつあんこと中村一路も同様の呼び方をする)。
(※)1巻でパドックになる大型バスを自走で持ってきていることから。このケースは旅客輸送ではなく回送に当たるため二種免許は必要ない。
彼の目指すチューニングは「車のもつ最大の能力を引き出す」。どんな車でも可能性を求めて性能を限界まで引き出して、なおかつ乗るドライバーに運転しやすいようにチューニングを施す事が多い。
現にノーマルのシティにターボを組み入れて純正シティターボを追い抜いたり、軽で28馬力しかないミニパトのセルボをゼロヨン仕様にして220馬力あるコルベットを直線で追い抜いたり、ゼロヨンGPでは他のマシンが2000㏄~3000㏄クラスのマシンを選ぶ中、一回り小さく1500㏄(ボアアップでも1652㏄)のCR-Xをミッドシップに改造して優勝するなどしている。原作の最終盤で登場した三戸カロッツェリアのオリジナルスポーツカー「NEO」のワンメイクレースでも、ターボなどの過給機武装をせず、細部をチューニングして運転しやすくする事で、他のターボ武装のマシンを相手にしないほどの走りを見せた。
ただ、風見はタイヤ・オイル交換などの修理よりもチューンに夢中になりすぎて採算度外視で改造をしてしまうため、メカドックの赤字の要因になっており、その度にいっつあんからお目玉を食う事になる。
※車体色については各媒体によってばらつきがあるため、参考程度に。
キャノンボール・トライアルでハンドルを握る車両であり、『よろしくメカドック』と言う作品を語る上で絶対に外せない象徴的な1台。解体屋にあった事故車をベースに板金修理を施し、2800㏄直列6気筒のエンジンを2960㏄までボアアップして、ブレーキ強化などの足回りの強化に加え、ツインターボ化と、瞬発力を高めるパワーインジェクター(原作のみ)にニトロユニットを搭載する(ニトロの使用は原作では連続使用5分で4回まで使用可能、アニメでは話数の問題からか2回まで)。
那智のRX-7や渡辺のスーパーZに追いつくべくニトロを多用するが、ゴール直前にエンジンブローを起こし、スーパーZの2着に終わる(原作では5回目の使用でオーバーヒートを起こして出遅れ、その後の挽回を図るべく6度目使用を図りエンジンブローを起こしている)。
原作とアニメでは車体色が違い、原作では作者の次原が白と黒のツートン(非純正色、AE86純正色であるハイテックツートンとも異なる)を指定しているが(参照)、一部媒体では純正色であるシルエットトーニング(グレーメタリック/ブラックの純正色名)が使われるケースもある。一方のアニメでは修復前はシルエットトーニングだった車両を赤にオールペンしている。
- ホンダ・バラードスポーツCR-X CR-Xミッド
ゼロヨンGPで出場した車両。1台目はオーバーフェンダーで車幅を広げてミッドシップ+ボルトオンターボ化。しかし練習走行中にヘリを使った大掛かりな盗難に遭い、事情を知って提供された新たな車両(原作では南条久子(チャコ)、アニメでは那智渡が車両提供をしている)で2台目を製作している。その際に同じ仕様じゃ太刀打ちできないとの判断から1台目の仕様からさらにボアアップ+ツインターボ化をし、ブリスターフェンダーで車幅を広げたシルエット・フォーミュラー風に大きく変化している(ただしリアウイングが大きすぎて抵抗になると露崎から指摘を受けていた)。また本来ターボがゼロヨンでは不向きとされる理由のターボラグ対策を施す事で、シフトアップ後の加速を大きく向上させた。
原作では提供主のチャコから提示された条件のひとつとして、自身がオーナーのショップ名である「美酒蘭」の名を入れることをリクエストされたため、リアゲート左側に名入れしている(ついでにいっつあんに「1ヵ月間恋人になる事」も条件を出している)。
なお盗難された1台目も別ショップから色を塗り替えて参戦してくるが、風見が新たに作った2代目の前に歯が立たなかった(アニメでは敗北を確信して体当たりしてくるが失敗してコース壁にスピンの末接触、その際に元の塗装が見えたことで盗難された車体と判明した)。
車体色は、1台目が中古車ベースの白/シルバーからの塗り替えによる青緑/白のツートンで、2代目が新車ベース(アニメのみ)の青/黒からの塗り替えによるオレンジ/白のツートンである。ちなみに次原はオレンジの部分については赤の強い色を指定している(参照)
東日本サーキットGPに出場した際に使用した車両。名前は「グレート・レーサー」の略。アニメではベース車両を日産のディーラーで購入しているが、原作では予算の兼ね合いでいっつあんと揉めてたところに、メカドックの一員だった那智が挑戦状代わりとしていわゆる「敵に塩を贈る」形で提供している。
ブリスターフェンダーを纏ったフルエアロの外装にツインターボ化に加え、加工困難なV6エンジンをギリギリまでボアアップを行い、4WD化の改造を施している(原作ではアウディ・クワトロを参考にスバル・レオーネのパーツを使ったとの記述がある)なお原作ではフルタイム4WDだが、アニメ版ではパートタイム4WDである(レース中にミッションとは別のトランスファーを切り替えるシーンがある)。
車体色は原作では次原の指定色として白/紺の間に赤のラインが入っているが(参照)、アニメでは赤/白ツートンに黒のラインが間に入っている。
原作のみだが、SAでのピットインの際にホイールのスタッドボルトが折れた上に部品を用意してなかったことが大幅なロスタイムとなってしまう(部品は露崎が用意してくれたことで事なきを得る)。
原作最終話で倉庫と思われる場所にXX・CR-X・Zの3台を揃えて保管されている姿が描かれている(XXはブローしたエンジンを修復したかどうかまでは不明)。
- MITO・NEO
原作終盤に登場した架空の車両。正式名称かは不明だが「NEO ACT1」の名称がつけられている。3ナンバー枠の車体にV6・2000CCターボを縦置きミッドシップ搭載したスポーツカーである。排気量は異なるが、日産のMID4(85年9月発表)やホンダのNSX(89年発表、90年市販化)などに先駆けて登場したミッドシップ・スポーツと言えよう。
この車両を開発した三戸コンツェルンが主催したマイレッジ・マラソン(燃費競争)の上位10チームが競い合うレースのベース車として登場。マイレッジ・マラソン会場でも「MMカー」の仮称を付け、試作車としてベールに包まれた状態で展示されていた。
レースでは他のチームがターボやスーパーチャージャーなどの過給機で強化を図る中、敢えて過給機を装着せずメカチューンと車体細部に手を加えている。
車体色については白系ではあると思われるが、連載時カラーで掲載されたページがないため不明とする(最後の巻頭カラーは84年50号に掲載されたサーキットGP編終盤の「四強激突!の巻」だったため)。
アニメ版でレギュラー登場しているピンク色の車両。メカドックチューンの12Aロータリーターボエンジンを搭載している。ちなみに原作でも同車種自体は単行本5巻のドレスアップ編で老婦人が乗るフルノーマル車として登場しており、ドレスアップ車両の制作に頭を悩ませていた風見にヒントを与えた。
原作で登場したスリーター(原付三輪)。登場の度にパンクしたり何かにぶつかったりとぞんざいな扱いを受けている。
作中ではノーヘルで乗車している描写が殆どだが、連載当時の原付一種はまだヘルメット着用は義務化されていなかったため問題はない。(義務化になったのは本作が終了した翌年の1986年)。
原作に登場したメカドックの社用車。タウンエースはキャノンボール編から、プレリュードはサーキットGP以後から登場する。アニメではE23型の日産キャラバン(もしくはホーミー)がキャノンボール編に登場している。