CV:石丸博也
解説
「いっつぁん」と呼ばれているメカドックの経理担当で、メカドックの責任者と公言していることから実質的にはオーナー(代表者)の立場でもある。
自動車整備専門学校を首席で卒業したほどの頭を持つが、実際はペーパーテストで優秀な成績だったものの実習では「頭では分かっていても体ではついていけない」ほど低かったらしい。そのため普段はメカに弱く整備をすると大抵はヘマをしている。
性格
守銭奴なところがあり「わがまま一路」を自称することから、すぐに頭に血が上ってしまう性格をしており、ムードメーカーの反面トラブルを引き寄せることが多い。例を挙げれば、ゼロヨンGPでは那智渡に挑発されて「負けたら店を畳んでチャンプの小間使いになる」と宣言してしまったり、風見がフェラーリの研究生として招待された際は最初こそは皆と一緒に喜んでいたものの、途中で手の平を返すかの様に反対を公言してきた(ただしこの場合は皆が喜んでいる裏で悲しい顔をしていた小町の姿を見てそれに配慮したもの)。
レーサーとしての才能
レースには当初ドライバーとして参加することはなかったが、東日本サーキットGPでは事の成り行きで参加することとなり、レース仕様のホンダ・シティターボⅡのハンドルを握る。
原作では前方のマシンのスピンに巻き込まれながらも、止まらずに前へ逃げて全車をかわしたところから那智に「レーサーとしてのカンも悪くなく、すごい素質を持っている」と口に出さないながらも高く評価しており、那智は中村を挑発する形でレーステクニックを教えていった。それが実ったのか最終的に、スリップストリームによる「虎の威を借るコバンザメ走法」的なやり方ながらも7位入賞という大健闘を見せた。
しかしアニメ版では原作でのエピソードが省略された上に、ほとんど活躍する事無く惨敗している(小町や松桐坊主、優達と走ってるうちにピット先の足柄SAに到着するが、既に誰もいなかったというオチに)
恋愛事情？
原作ではドレスアップショップ「美酒蘭(ミシュラン)」のオーナー、チャコこと南条久子とつかず離れずのような関係になっている。
当初は資本金の差やファッションセンスなどを馬鹿にされ、風見にドレスアップを促そうとするなど対抗意識を燃やしていたが、後に風見が女性にも走りやすい足回りチューニングで対抗し勝利すると、チャコは風見ではなく中村を気に入ってしまった。その後、ゼロヨンGPでは支度金を使って作り上げたCR-Xミッドが盗まれてしまったさいチャコがCR-Xを提供したが、中村に提供条件として「美酒蘭の名を車に入れる事」と「1ヵ月間私の恋人になる事」を提示して、中村もさすがにしどろもどろになっていた。
その後も中村はチャコに対してはつっけんどんな態度は取っているものの悪くない気もしているらしく、チャコが那智に見とれるようになるとさすがに意識をしており、当初反対だった東日本サーキットGP参戦を、チャコが「(RX-7は私の注文した車だから)私那智さんのとなりに乗る」と言い出した途端に「横に人がいたらレースに集中できないだろ」と言ってしまい、なし崩し的に参加決定になってしまう。その後中村自身の車の選定にチャコが助言を与えており(後述)、その際も「俺が好きなのかも」と照れ笑いをしている。ただそれ以降は進展は見られなかった。
一方アニメ版ではチャコが登場しなかったので恋愛話は見られなかったが、12話「走れ!一路スペシャル」にて小町の通う女学院の地味な少女・港洋子のミニをレースのためにチューニングを手掛けるエピソードがある。(その際にはテスト走行にて洋子と乗っていた際に松桐坊主にからかわれたりしている)
なおその際は、高速の伸びを良くするため(風見の助言もあった)、高電圧化をするCDIユニットを搭載するチューニングを中村自身が徹夜で仕上げて、翌日洋子の乗るミニはボロボロになりながらも、風見達のチューンした車を抑えて見事優勝した。
(ちなみにこのCDIチューニングは、原作では小町のヨタハチに行ったチューニングとして描かれている。また、原作・アニメいずれも風見が密かにハイテンションコードを黒から黄色にアップグレードしていた)
余談
名前の由来はもちろん「真実一路」からだが、実は作者の高校時代の親友の名前をそのまま拝借したとの事(あだ名もいっつぁん）。
さらに彼の父の名前は「実(みのる）」さんで、その弟が「真一(しんいち)」さん。とてもユニークな名前だが、彼自身とてもやさしくユーモアのある性格だそうである。
サーキットGPで3台目の車両のベース車を決めかねてた時に、ベンチに座りながら食べていた肉まんを盗み食いされたうえに足に小便をかけたブルドッグの子犬が登場し、追いかける姿を見たチャコこと南条久子から（ブルドックの目の上に指で丸を書いて眼鏡をかけた姿に見せて）いっつあんにそっくりと言われ、ベース車選定に悩んでいたいっつあんに「ブルドッグ」の愛称を持つシティターボⅡを勧めてきた。これが3台目のマシンを決定し、いっつあん自身がレースに出場するきっかけとなった。レースではそのブルドッグも一緒に同乗しているが、サーキットGP終了以後は登場していない。アニメではベースカーであるシティが風見のZより先に用意されてあり、メカドックの要を自称するいっつあん自身がレースに出ることが決まっていたが、ブルドッグ(犬)は登場しない。
