概要
昭和46年~50年に生産されたフロンテクーペを前身とする、パーソナルユースをコンセプトとしたスペシャリティーカー要素を持った軽乗用車である。
初代(SS20型、昭和52年~57年)
(イラストはメイン画像を参照)
フロンテクーペをベースに、当時の軽自動車規格に合わせて車体サイズやエンジン排気量を大型化して発売。フロントマスクを大幅にリニューアルし、リヤゲートが開閉するハッチバックとなっている。搭載されるエンジンはフロンテ7-Sと同じ直3・2ストロークのT5A型で、53年排気ガス規制にも適合。*
2代目(SS40C型、昭和57年~63年)
プラットフォームを同時期のフロンテ/アルトと共用し、エンジンレイアウトがRRからFFに変更。搭載されるエンジンも直3・4ストロークOHCのF5A型になった。女性ユーザーをターゲットとしたボディーは緩い傾斜のガラスハッチとトライアングルカットの太いセンターピラーが特徴となっている。
CMキャラクターには浅丘ルリ子が起用された。
また、昭和58年にはターボ搭載車の追加と、同車をベースとしたピックアップトラックのマイティボーイが発売された。
3代目(CG72V/CH72V型、昭和63年~平成2年)
これまでの乗用車(5ナンバー)登録から商業車(4ナンバー)登録のボンネットバンとなり、キャッチコピーは「横丁小町」。フロントシート上をカバーする大型グラスルーフを採用したロングルーフと直立したテールゲートを持つシューティングブレーク(クーペ風ワゴン)を意識したボディータイプへと変化した。
CMキャラクターには大西結花が起用された。
また、世界初の電動式パワーステアリング装備車でもある。
4代目(CN/CP21S/22S/31S/32S型、平成2年~平成10年)
これまでのスペシャリティー路線からアルトの上級シリーズに位置付けられるオーソドックスなハッチバックへと移行し、車名も「セルボモード」へと変更。ドライブトレーンはアルトと共通だが、トップグレードのSR-Fourには新開発の直4DOHCターボのF6B型エンジンを搭載。
CMキャラクターには織田裕二が起用された。
平成7年には外装をクラシカル風にアレンジした「セルボC」が追加されるが、平成10年の軽規格改定に伴って生産を終了。
5代目(HG21S型、平成18年~23年)
先代モデル以来8年ぶりに復活し、6代目アルトのプラットフォームを基に円弧をモチーフとした躍動感のあるワンモーションフォルムの外装デザインを取り入れた。車のジャンルとしては、フロンテ・クーペや初代モデルに通じるところがあるが、男性ユーザーをターゲットとしていて、ラゲッジルームの積載性も意識したものとなっている。
平成19年に軽では初となる直噴ターボ+CVT搭載車となるトップグレードのSRが設定されるが、競合するダイハツ・ソニカ同様販売面で伸び悩み、平成23年に3代目MRワゴンと統合するカタチで生産・販売を終了。
関連タグ
フロンテ - 初代モデルの前身となるフロンテクーペのベース
アルト - 2代目モデル以降プラットフォームを共用
マイティボーイ - 2代目モデルベースのピックアップトラック
よろしくメカドック - 初代モデルのミニパトカーが作中に登場