GSX-R
じーえすえっくすあーる
4ストローク直列エンジンを搭載し、排気量別に125/150、250、400、600、750、1000、1100ccが作られた。
Gはグレート、Sはスポーツ、Xは4バルブエンジンをそれぞれ意味する。
1980年代から現代まで続くスズキのフラッグシップ4ストロークスポーツバイクであり、2013年にはシリーズ累計生産100万台を記録した。
125、750、1000ccにはカウルを取り払って前傾姿勢を緩めた「ストリートファイター」タイプのGSX-Sシリーズがそれぞれ存在している。
ややこしいことだが、「GSX-(数字)R」という表記の場合はスポーツではなく「ツアラー」である。GSX-1300Rハヤブサや、GSX-250Rなどがこれに該当する。
国内では関西を中心に「ジスペケ」(Xをペケ=バツと読んでいる)という呼び方がされることがある。
また同様に海外では「ジクサー」という俗称があるが、スズキがこれを逆輸入してジクサーというバイクを売り始めており、GSX-Rとジクサーが一緒にラインアップに並ぶという、これまたややこしい状態となっている。
GSX-R1100
1986~1998年販売。
GSX1300R HAYABUSA(隼)の直系のご先祖様。初代から最終型まで、スズキのリーサルウェポン・GSX-R750の技術を、公道向けにリッターバイク化することをコンセプトとしていた。
GSX-R1000
2001年~現在まで販売。
初代はGSX-R750のシャシーをそのままエンジンを大型化したもので、173kg/160馬力という優れたパワーウェイトレシオで一時期ライバルの900cc勢を破りワンメイク時代を築くほどであった。
MotoGPの技術のフィードバックを受けながら進化し、現在もスズキのフラッグシップスポーツとして各国スーパーバイク選手権や世界耐久選手権で活躍している。
GSX-R750
1985~現在まで販売。1999年以降は海外専売となっているが、ストリートファイター版のGSX-S750は2017年から国内販売されるようになった。
初代は油冷システムを採用した上であらゆる軽量化を施し、乾燥重量179kgという当時の同クラスのライバルより30kg以上も軽い車体でレース好きたちをあっと驚かせた。その上価格も安く、“1万ドルレーサー”と持て囃された。
スーパーバイクの規則が4気筒は最大750ccまでであった時代のレーサーレプリカとして活躍し、1,000ccが主流となった後も「GSX-Rは750ccであってこそ」という考えの根強い北米で今も愛されている。
GSX-R600
1992年~現在まで販売。初代はわずか2年で終了し、復活まで3年を要した。現在はR750同様、海外専売モデルである。
元々はR750の排気量縮小版であったが、フラッグシップスポーツとしての750ccの衰退と、ミドルスポーツとしての600ccクラスの隆盛により、こちらがメインにとって代わった。
現行750のベースモデルで、GSR400のエンジンもこれがベースとなっている。
GSX-R250
1987~1991年というごく短期間の販売。
当時各社がこぞって投入していた250cc4気筒の一つで、高回転の伸びが特徴。
ネイキッド版として「コブラ」も発売されている。
GSX-R125/150
2016年~現在まで販売。ただし150は日本未導入。
排気量縮小版の125は唯一小型自動二輪免許で乗れるGSX-Rで、このクラスの国産バイクとしては珍しいDOHCエンジンとABSを採用している。開発にはGSX-R1000の開発陣が直々に携わっている。
GSX-RR
2015年からMotoGPに復帰したチーム・スズキ・エクスターのワークスマシン。2020年にジョアン・ミルがスズキに20年ぶりにライダースチャンピオンをもたらしている。