曖昧さ回避
- 「隊商」もしくは「商隊」
- 日産自動車が販売している自動車。
- キャンピングトレーラーの欧州での通称。モービルホーム
- 無料オンラインゲームのひとつ。
- スポーツ製品の製造・販売を行う会社
- 「7人目のスタンド使い」に登場するスタンド
- 株式会社ユニマットキャラバン及び、同社が運営するコーヒーショップチェーン「キャラバンコーヒー」
- ライトノベル「パラサイトムーン」に登場する組織。
1の「キャラバン」については隊商を参照。
日産・キャラバン
ワンボックス最上位クラス(ショートボディ4/5ナンバー、ロングボディ4/3ナンバー、スーパーロングボディ1ナンバー)の乗用車/商用車/乗合車。乗合車は8t限定でない中型免許か大型免許が必要。
途中で合併したプリンス自動車の「ホーミー」と姉妹車になる。この際、キャラバンは初代E20型の途中だったが、ホーミーが初代V640/B640型からモデルチェンジする形で合流したので、ホーミーの方が代が一つ多くなる。
ちなみに、2代目以降のホーミーは旧プリンス自動車の系統(スカイラインなど)を主に扱う日産プリンス店で販売されたが、例外として沖縄日産プリンスではとある事情(※)から日産店と同じキャラバンに切り替えられた。
※…ホーミーは琉球方言では「女性器」を指すものだった為。似た話で三菱自動車「パジェロ」の海外展開でのネーミング変更やホンダ「フィット」の発売直前での車名変更(当初はフィッタ(Fitta)で発売する予定だった)というのがあった。
自動車型はトヨタのハイエースが貨客両用車「ワゴン」を名乗ったのに対し、日産はより乗用車としての完成度・豪華さを打ちだし「コーチ」を名乗った。
(しかし、後にハイエースもキャラバンに対抗して高級車路線を打ち出してくる)
ライバルは他にマツダのボンゴブローニィ、いすゞのファーゴがあった。
ライバルのハイエースとボンゴブローニィの商用車にはそれぞれリアタイヤを小径ダブルタイヤとし、荷室にリヤタイヤハウスの張り出しを設けない形式(トヨタは「ジャストロー」と呼んでいた)があったが、キャラバンには2代目(ホーミー3代目)まで存在していなかった。
そこで3代目(ホーミー4代目)E24型バンから「平床」と呼ばれる同様の仕様車を出したが、小径ダブルタイヤではなく、特殊サイズの扁平タイヤを4輪ともに使うことで実現した。
リヤ小径ダブルタイヤは交換時に煩雑だったり、またフロントタイヤと径が異なるためスペアタイヤを2本装備しなければならないなどの煩雑さがあったが、日産方式ではそれらのデメリットを打ち消した。また4WDの採用が簡単というメリットもあり早速投入している。
(前後異径でもフロントアクスルとリアアクスルの歯車比を調整することで4WD化は可能で、ボンゴブローニィでは後に登場しているが、ハイエースバンでは登場していない)
これに対抗してトヨタもリア小径ダブルタイヤを日産よりもさらに小径の特殊扁平タイヤにした「スーパーシングルジャストロー」を投入する。平床車のウィークポイントである床面地上高が日産方式より優れる半面、「スペアタイヤ1本」「4WDの設定」は後もキャラバンの優位点となっていく。
1990年代のRVブームと安全意識への高まりから、1997年にE24型コーチの後継としてミニバン型のE50型「キャラバンエルグランド」(「ホーミーエルグランド」)へとフルモデルチェンジ。この時はキャラバン/ホーミーのコーチの後継車として位置づけられていたが、同様に下位車種の「バネットコーチ」を引き継いだ「バネットセレナ」の商用車が振るわなかったこともあり、E50型は乗用のみの展開になった。
この為バンはE23型が継続生産となったほか、コーチも上位グレードを整理して廉価グレードのみ継続生産された。
1999年に販売チャンネル整理とともにエルグランドから「キャラバン」「ホーミー」の名前が消える。同時に「ホーミー」は廃止され「キャラバン」に吸収された。
2001年発売の4代目・E25型はE50型を意識したクラッシャブルゾーンを持つデザインとなった。また、バンとマイクロバスのみとなり、乗用モデルは発売されなかった。
2007年10月以降のモデルはガソリン車のみ5ATとなった。(ディーゼル車はキャラバンとしては4ATか5MT)
2012年6月に5代目「NV350キャラバン」が発売される。詳細はNV350を参照。
ただしTVCMなどでは「日産キャラバン」と、NV350を付けずにナレーションや表記(車種ロゴや放送時期によっては併記あり)されていた。
なお、ハイエースに対する優位点であった「平床4WD」は設定されていない。
2021年10月にガソリンモデルが、2022年2月にはディーゼルモデルがマイナーチェンジした際に「NV350」の名称が外れ、再び「キャラバン」に戻る。
ちなみに少し遡ること2020年4月、それまでの「NV350」から「CARAVAN」を強調する仕様変更を行っており(類似のケースはG10型ブルーバードシルフィのマイナーチェンジの際にも見られ、車体エンブレムが前期の「SYLPHY」から後期では「BLUEBIRD」が強調されていた)、2021年にはAD及びアトラス(2tモデル)が相次いでNV・NT表記を外していることから、ガソリン車のネーミング回帰はその一環であるものと思われる。更に2024年にはクリッパーEV(ミニキャブEVのOEM)の追加に合わせたエブリイOEMのクリッパーもNV/NT100表記を外している。これにより、国内販売車種でNVが付くのはNV200バネットのみとなった。
複雑なお家事情
下位車種の「バネット」、「バネット ラルゴ」は、「バネット セレナ」「ラルゴ」(1994年から「セレナ」に変更、なお「ラルゴ」は当初から「バネット」を継承しなかった)に乗用車形式を分家したのち、商用車はマツダ・「ボンゴ」のOEMとなった。
しかし前述のように、ボンゴの基礎設計を流用しつつ拡大して作られる「ボンゴブローニィ」はキャラバンの競合車種であり、基本構造を一とする車両を一方は自分たちでも売り、一方は敵対するという奇妙な構図が出来上がった。
当然日産はボンゴブローニィはOEMしていない。同様にボンゴをデリカとしてOEMした三菱は2代目デリカカーゴ(初代はデリカスペースギアの商用車型)として販売していた(現在は販売終了)。
そのボンゴブローニィは2019年に復活するが、皮肉なことにハイエースのOEM車種となってしまった。さらに補足として、ボンゴベースのバネットは2016年に販売を終了しており、そのボンゴも2020年には自社生産から撤退してダイハツ・グランマックスのOEMとなり、トヨタのタウンエースとも兄弟車となる(ちなみにライトエースはボンゴのグランマックスOEM化の前月にタウンエースに統合されている)
一方、乗用車から撤退するいすゞが、乗用車部門が担当していた「ファーゴ」のユーザー救済の為、日産からOEMして販売することになった。
これがE23型時代は、「下位グレードはキャラバン仕様」「上位グレードはホーミー仕様」という事態になっていた。
なおE23型は自社製に引き続き「ファーゴ」を名乗っていたが、E24型以降は「コモ」に変更している。
関連イラスト
競合車種であるハイエースと一緒に描かれたイラスト
関連タグ(日産自動車)
「宿敵」と書いて「とも」と呼ぶ関係
過去に存在したライバル
同名の楽曲
syudouが投稿した楽曲。
余談
曖昧さ回避の7番目に記述したキャラバンコーヒーは名前がキャラバンなのに営業車はハイエースである。