概要
正式型式名はRB26DETT。
「Response Balance 2600cc DOHC Electronic Twin Turbo」
の各イニシャルから名付けられた。
RBエンジンの一型式であり、総排気量は2.6L。
24バルブで、ツインターボ構造である。
1989年発売のR32型スカイラインGT-R専用のエンジンとして開発され、後継車のR33とR34型にも使用された。
開発当時、全日本ツーリングカー選手権(JTC)のグループA(Gr.A)部門での勝利を目指し、最も有利な排気量を求めた結果2.6Lとなった。
ライバル車の今後の進化の度合いを詳細に分析し、最高出力を600PS(馬力)と定めて開発を進めていった。
開発チームが特にマークしたのはフォード・シエラRS500であるとされる。
スポーツカーとしてこのエンジンで武装したR32型GT-Rは、サーキットを中心に世界各地のツーリングカーレースで暴れまわった事で一躍有名となった。
特にJTCでの活躍はもはや伝説レベルであり、R32がデビューしてから選手権が廃止されるまで全戦優勝という無双ぶりを見せつけた。
さらに国内外のライバル車が撤退して、事実上R32のワンメイクレースと化した事もある。
極端な例としては、オーストラリアのレースシーンでR32が投入された際に1991年のバサースト1000kmを圧勝すると、翌1992年の同レースでも(クラッシュによる中断成立ではあるが)優勝を果たすも地元の事情からブーイングを喰らい、オーストラリアのレギュレーションでツインターボ禁止と四駆禁止のレギュレーション改定が行われて事実上出禁追放されたエピソードすらある。
このような功績からR32からR34までのGT-Rは大人気車種となったのは言うまでもなく、現在も長年乗り続けるオーナーや中古を購入する愛好家も多い。
RB26エンジンについても、他の車種に換装するケースも多かったとされる。
関連項目
RB26DE(自然吸気バージョン)