刻むぜ 波紋のビート!
概要
1987~1989年に『週刊少年ジャンプ』に連載されたバトル・アドベンチャー作品である。
連載時のサブタイトルは「第二部 ジョセフ・ジョースター ―その誇り高き血統」
6部以前のシリーズで唯一、DIOが姿を見せない。ただし、ストレイツォが吸血鬼と化す原因となったり、ジョセフが父と死別し、母親とも生き別れになってしまう遠因ともなっているので、ストーリー上全く無関係な存在と言うわけではない。
一方で、バトル・アドベンチャーのバトルに重きが置かれたストーリー展開は以降のシリーズの方向性を決定付けたと言え、さらに以降の物語でキーとなるジョセフ・ジョースターやスピードワゴン財団が登場するなど、どちらかと言うと第1部と第3部以降の「ミッシングリンク」的セクションである。また1部における重要な要素であった石仮面に纏わる物語の帰結が描かれている(2部を最後に、石仮面やそれに関わる存在と対峙してきた波紋使いの組織は登場しなくなる)。
1部からさらに発展した独特のテンションが持ち味で、ストーリーの壮大さや構成の巧みさから「2部が一番好き」というファンも少なくない。
バトルに於いては発展的な波紋技術と、道具や環境を用いた小技が特徴。ジョセフ達は持ち前の知能でこれらを駆使して、心理戦を軸に戦い抜いていく。
基本的に敵も人間(あるいは元人間)であるジョジョシリーズの中でも、後の作品である『ジョジョリオン』と同様に人類とは全く異なる種族が敵である異色の作品。
あらすじ
1938年、アメリカ・ニューヨーク。
自由と活気に満ちあふれながら危険と隣り合わせなその都会に、誇り高き紳士ジョナサン・ジョースターの孫のジョセフ・ジョースターが移住してきた。
ある日ジョセフは、祖母エリナと友人スモーキー・ブラウンとの食事中、マフィアの男から、自分たちをアメリカに招いた恩人であるスピードワゴンがメキシコで殺されたという知らせを受ける。
そして数日後、かつて祖父とともにディオ・ブランドーと戦った波紋戦士ストレイツォがジョセフの前に現れ、襲いかかった!彼は石仮面の力で吸血鬼と化していたのだ。
ジョセフは死闘の末ストレイツォを倒すが、彼の言葉から「柱の男」の存在を知り、メキシコに渡る決意をする。
同時にそれは、人類と「柱の男」たちが数千年に渡って繰り広げてきた、種の存亡を掛けた生存競争の渦中に巻き込まれていくことを意味していた――!
今、再びジョースター一族と闇の遺産を巡る因果が巡り始める!!
登場人物
人間サイド
波紋使いとその協力者
今作の主人公で二代目ジョジョ。ジョナサン・ジョースターの孫。お調子者ながら抜け目ない策士。
シャボン玉に波紋を練りこんだ独自の戦闘スタイルが特徴。
ジョセフとシーザーの師匠である波紋使い。
冷静沈着なクールビューティー。物語のキーアイテムである『エイジャの赤石』を所持している。
世界の経済をリードするスピードワゴン財団の創設者でジョナサンの友。
波紋使いを支援する。
波紋の修行をするためのジョセフとシーザーの師範代。ジョセフの最終試験を行う前にエシディシに殺された。
ロギンズと共に師範代としてジョセフ達に波紋の使い方を伝授する。ワムウに片腕を奪われる。
リサリサに従う召使い。後にジョセフと結婚する。
旧姓「エリナ・ペンドルトン」。ジョナサンの妻でジョセフの祖母。淑女としての気高さと正義感を併せ持つ。ジョセフから恐れられる存在。
スリを行っていた黒人の少年。
ニューヨークでひょんなことからジョセフと知り合い、ジョースター家の数奇な運命を知る。
ナチスドイツ
ナチスドイツの軍人。
高圧的で傲慢な性格だが誇り高き男。
ナチスの軍人でシーザーの友人。シーザーに看取られて死亡した。
柱の男
メキシコで眠っていた柱の男。他の3人より地位が低く、一番弱いとされるも、驚異的な戦闘能力を持つ。
激情的な性格で相手の裏をかく戦いが得意。炎の流法を使い、500度の血液で敵を焼きつくす。
本作のラスボスで、石仮面の製作者。光の流法を使う。両腕両脚からでる刃「輝彩滑刀」はあらゆるものを両断する。
「エイジャの赤石」を手に入れ、全ての生物を超越した究極生命体への進化を目指している。
吸血鬼
第1部でディオとの戦いに参戦した波紋使い。
今作では老いの恐怖に負け吸血鬼と化しジョセフの命を狙う。
その他、名称不明の大量の吸血鬼軍団も登場した。
その他
ジョセフの父。作中では故人。
通称ブルりん。ストレイツォから逃げるジョセフを捕まえようとした髭面の巨漢。モブキャラなのに何故か知名度が高い。
テレビアニメ
第1部や人気の高い第3部に比べて他のメディアで扱われる機会が無かったが、ジョジョ連載25周年の2012年冬、第1部と共にアニメ化された。
話数は第1部から通しとなる。
最終話のラストで、第3部の冒頭部分が描写されており、DIOの棺桶と主人公:空条承太郎がわずかながら登場している。
また、DVD&BDではTV版にはなかった「To be continue」が付け加えられ、第3部のアニメ化が示唆された後、正式に第3部「ジョジョの奇妙な冒険 スターダストクルセイダース」の放送が発表された。
サブタイトル・敵(第2部)
10(1) | ニューヨークのジョジョ | 警察、ヤクザ、ストレイツォ |
11(2) | ゲームの達人 | ストレイツォ |
12(3) | 柱の男 | ドイツ(ナチス)軍、サンタナ |
13(4) | JOJO VS. 究極生物 | サンタナ |
14(5) | 太古から来た究極戦士 | シーザー、ワムウ等 |
15(6) | ヒーローの資格 | ワムウ |
16(7) | 波紋教師リサリサ | (修業のためなし) |
17(8) | 深く罠をはれ! | エシディシ |
18(9) | シュトロハイム隊の逆襲 | カーズ |
19(10) | 死の崖へつっ走れ | カーズ |
20(11) | シーザー孤独の青春 | ワムウ |
21(12) | 100対2のかけひき | 鋼線のベック |
22(13) | 真の格闘者 | ワムウ |
23(14) | 風にかえる戦士 | ワムウ、カーズ |
24(15) | JOJOを結ぶ絆 | カーズ |
25(16) | 超生物の誕生!! | 究極生命体カーズ |
26(17) | 神となった男 | 究極生命体カーズ |
スタッフ(第2部)
ディレクター - 津田尚克
シリーズディレクター - 鈴木健一
シリーズ構成 - 小林靖子
キャラクターデザイン・総作画監督 - 清水貴子
サブキャラクターデザイン・プロップデザイン - 町田真一
ビジュアルディレクター - ソエジマヤスフミ
美術設定 - 青木薫、ソエジマヤスフミ
美術監督 - 吉原俊一郎
色彩設計 - 村田恵里子
撮影監督 - 山田和弘
編集 - 廣瀬清志
音響監督 - 岩浪美和
音響効果 - 小山恭正
音楽 - 岩崎琢
音楽制作 - Office Without
プロデューサー - 大森啓幸、森亮介、福田順、林俊安
製作協力 - 川瀬浩平
プロデュース協力 - 里見哲朗
アニメーションプロデューサー - 梶田浩司
ラインプロデューサー - 笠間寿高
アニメーション制作 - david_production
製作 - ジョジョの奇妙な冒険製作委員会
主題歌
《オープニングテーマ》
「BLOODY STREAM」
作詞:こだまさおり / 作曲・編曲:大森俊之 / 歌:Coda
- 11話から。最終話はエンディングとして使用。
《エンディングテーマ》
「Roundabout」
作詞・作曲:Jon Anderson、Steve Howe / 歌・演奏:YES
- エンディング映像が一新され、第2部関連のものが流される。また10話のエンディングのみ、スピードワゴンが第1部の姿から第2部の姿に変わる演出が入る。
《挿入歌》
「ジョジョ ~その血の運命(さだめ)~」
作詞:藤林聖子 / 作曲:田中公平 / 編曲:大谷幸 / 歌:富永TOMMY弘明
- 最終話で使用。
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