生物学
通常「ミッシングリンク」というとこれを指す。
生物の死骸が化石となり、さらに後世で発見されるケースは全体から見ればごく一部で、先祖とされる生物と、派生したと想定される生物との「間」に位置するはずの生物の化石が見つかっていないことも多い。
生物aを先祖とし、cをその子孫とするなら、系統樹において中間形態にあたるbが欠けているという事態が起こりがちなのである。
「Missing-link」とは連鎖した鎖が一部欠け落ちているという意味であり、この場合は未だ発見されていないbの生物、あるいはその化石こそがミッシングリンクと呼ばれる。
創作物
物語と物語の間を繋ぐ、描写されない空白の期間のことを指す。
例えば、ハッピーエンドを迎えた作品の続編で前作主人公が悪堕ちしていたなどの衝撃的な展開になり、その真相が外伝などで明かされる際には「○○シリーズのミッシングリンクが描かれる」などと表現されることが多い。
また、「Steins;Gate 0」のように、「なかったことになった」が、「なかったことにはしてはいけない」物語に対してもミッシングリンクという言葉が使われることもある。
一方、ミステリーものにおいては「当初は無差別殺人事件かに思われたが、実は被害者達の間には隠された共通点があった」というような展開が描かれることがあり、この場合は「隠された共通点」がミッシングリンクと呼ばれ、事件を解決する重大な手掛かりとなることがある。
サイバーフォーミュラ
『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』に登場する、ロシア系複合企業チームの名称。チームエンブレムは黒外套を纏った大鎌を持つ死神。
メインドライバーはエデリー・ブーツホルツ、レオン・アンハート。
全体的に見ても中堅より下のクラスに過ぎないが、それでもブーツホルツの身体的ハンデを覆すドライブテクニックと、ドライバーに配慮した医療用サイバネティック技術とサイバーマシンの技術的構造で年間1勝程度は出来る実力を持ち、すべてのレースカテゴリでチームを所有しているということになっている。
意味深なチーム名の割に、どの辺りがミッシングリンクなのかは不明。
宇宙の騎士テッカマンブレードにおけるミッシングリンク
『宇宙の騎士テッカマンブレード」』LD-BOX、DVD-BOXの映像特典として収録された短編映像。正確なタイトルは『MISSING LINK』、あるいは『ラダム再び』。
TV版とOVA『宇宙の騎士テッカマンブレードⅡ』の間で何が起きたのか、どのような経緯で如月アキがテッカマンアキとなり、廃人と化していたDボゥイ=テッカマンブレードが復活したのかという謎の一部が、予告編のような形で描かれている。
当初は本作のシナリオを『Ⅱ』の本編とする予定だったのだが、TV版と同じ雰囲気の作品になることを嫌ったあかほりさとるの判断で前日譚設定として採用されるに留まり、『Ⅱ』の劇中で上記の謎はほとんど説明されていない。
この短編映像は文字通り『Ⅱ』本編の謎を補完するミッシングリンクと言える。
機動戦士ガンダム外伝
『機動戦士ガンダムサイドストーリーズ』に収録されたオリジナルのガンダム外伝。
地球連邦軍の「汚れ仕事」を引き受ける懲罰部隊「スレイヴ・レイス」と、ジオン公国軍のエース養成のためのサバイバル部隊「マルコシアス」。
一年戦争からラプラス事件まで続く双方の戦いをそれぞれの視点から描き、あるモビルスーツのパイロットが誰だったのかという謎が明かされていく。
詳しくは機動戦士ガンダムサイドストーリーズの項まで。
イラストとして
絵を描く過程を公表しているイラストにおいて、作業工程をすっ飛ばしていきなり絵が完成してしまったりするものに付けられる。
また、画力上達の記録とも言える絵師進化録の中で絵を描くことをサボった期間や、急激に画力が成長した期間をミッシングリンクと呼ぶなど、様々な使い方をされている。
その他
タカラトミーが展開する、仮想復刻の玩具シリーズの名称がミッシングリンク。
2023年8月現在は発表と同時に予約がスタートしたコンボイが2種あるのみ。
ちなみに……
無理やり和訳を試みるならば「どうしてこうなった」が近い。
関連タグ
空間補完効果:人間の脳は見えない何かを想像する力があるが、真実は思っていたのと違うことも多い。