イギリスのバンド「Threshold」に同名のアルバムがあるが、無関係。
概要
右を向いた霊長類たちが一列に並び、左端のプリオピテクス(*1)が行進していくにつれて現生人類に進化していくように見える このイラストは、以下に述べる本の中で初めて登場する。
『原始人 ライフ ネーチュア ライブラリー』
原題:『Early Man』
解説:(フランシス・)クラーク・ハウエル (人類学者)
日本語訳:寺田和夫
原著出版年:1965年
これを描いたイラストレーターのルドルフ・F・ザリンガー(*2)は、巨大恐竜壁画「爬虫類の時代」を描いたことでも知られる。この壁画と現在の恐竜再現イラストを比べることで、恐竜の姿の再現に関する学説がどれほど発展したのかを勉強しようという企画が「国立科学博物館 恐竜博2011」で行われたことがある。
この絵は、人類がサルから一直線に進化してきたように誤解されかねない、という批判を受け続けてきた。実際には化石人類の進化は無数に枝分かれしており、我々現生人類(ホモ・サピエンス・サピエンス)はその支流の一つという扱いである。別々の支流に属する複数の化石人類種が共存している時代もあったらしい。実のところ、直線的進化を示唆するといった意図はルドルフ氏にもハウエル先生にもなかったらしい。
Wikipedia英語版の記事も参照のこと。
*1:プリオピテクス: テナガザルの祖先。図の「人数」や「メンバー」はバージョンによって増減するが、左端で¯\_(ツ)_/¯のポーズを取っているのは必ずコイツ。ちなみに原図には、「四足歩行の類人猿も比較のためにあえて二足歩行で描いた」という意味の但し書きが添えられている。
*2:ルドルフ・F・ザリンガー: ラディー・ザーリンジャーと呼ばれることもある。ラディー〔ルディ〕はルドルフの愛称・別名
関連イラスト
別名・表記ゆれ
関連タグ
アラハバキ:偽書『東日流外三郡誌』には、この図からのデザイン盗用とおぼしき絵が載っていた(指摘した方もすげえよ…)。