快傑ズバット
かいけつずばっと
キャラクターとしての快傑ズバットついての解説についてはこちらで。
私立探偵の早川健は、親友である科学者の飛鳥五郎を何者かによって殺されてしまう。
飛鳥の仇を討つ為、早川は飛鳥の残した設計図を基に、宇宙探検用強化服ズバットスーツと宇宙探検用の特殊車両ズバッカーを開発する。
早川は日本各地を旅しながら、街々を牛耳り、人々を苦しめる暴力団、ヤクザ、そして彼らに雇われた用心棒相手に戦い続ける。
しかし悪人達の卑劣な策略に早川が傷つき倒れ、人々が絶望に陥り諦めかけたその時、どこからともなくズバッカーの轟音が響き、颯爽と赤いスーツの男が現れる。
「ズバッと参上! ズバッと解決! 人呼んでさすらいのヒーロー!! 快傑ズッバァァァット!!!!」
彼こそ、早川がズバットスーツを装着したもう1つの姿、「快傑ズバット」だ。
ズバットの活躍により用心棒と組織のボスは倒される。
しかし、この街にも飛鳥を殺した犯人はいなかった。
警察が現場に赴く時には昏倒するボスの胸に一枚「この者 ○○犯人」のカードが残されるのみ。
早川は今日も飛鳥殺しの真犯人と、その裏にチラつく犯罪組織・ダッカーの手掛かりを探すため街を去るのである……。
『仮面ライダー』で知られる石ノ森章太郎原作の特撮ヒーローのひとつであり、『仮面ライダーV3』『秘密戦隊ゴレンジャー』などで知られるヒーロー俳優・宮内洋の代表作とも言える作品。1977年2月2日から9月28日まで、東京12チャンネル(現在のテレビ東京)で放送された。ぶっ飛んだ内容と異様な雰囲気から、マニアックな人気を獲得した東映カルトヒーロー作品の雄である。
特徴を箇条書きにすると、
- 基本的に毎話構成は同じ(俗に言う“お約束”なストーリー)ながら、脚本家・長坂秀佳による重厚なドラマ。
- 宮内演じる早川健のキザで格好付けな強烈なキャラクター。
- 毎話登場する各組織の用心棒(拳銃の早撃ち、居合い、ナイフ投げといったオーソドックスなものから尺八ボウガン、トランペット吹き矢のような怪しい物まで様々)に対し「○○の名人××、ただしその腕前日本じゃあ二番目だ」と見得を切り、日本一の技を見せ付けるトンでもな展開。
- ムチを振り回し、戦闘員を放り投げ、敵のボスを締め上げる痛快なアクション。
- 一般的な特撮ヒーローとは違い、敵は怪人や怪獣などではなく、あくまで普通の人間である為、戦闘は基本ズバットの拷問に近いワンサイドゲームである。しかし哀れに思う必要はない。敵のボス達はその仕打ちが可哀想に見えないどころか、むしろそんな拷問に爽快さすら感じさせる血も涙もない極悪人揃いである。
- 敵のボスは人を痛めつけ、苦しめる事になんら罪悪感を感じないどころかそれを楽しむ。婦女暴行や児童虐待は当たり前。そして毎話ほぼ必ず最低1人は誰かを殺す。男性ゲスト、更には女性ゲストに留まらず、子供さえ爆殺する卑劣漢っぷり。珍しく死人が出なかった話では、カードの言葉が「殺人未遂犯人」となるくらいであった。
- その一方で、敵のボスも上司である首領Lには頭が上がらない。劇中では悪事を楽しんでいれば、首領Lに「それでこそ悪の大組織・ダッカーの一員だ!」と褒められ、逆に手こずっていれば首領Lに殴られたりする等して「貴様も悪の大組織・ダッカーの一員なら!」・「殺せ!幸せそうな奴は、だれであろうと皆殺しにするのだ!!」と叱責される。これはある意味、パワハラ会議のルーツともとれる。
- そして戦闘の最後にはボスをムチで締め上げ「2月2日、飛鳥五郎と言う男を殺したのは貴様だな!?」と問い詰め、犯人ではないと分かると必殺技・ズバットアタックで叩きのめす。
- 番組後半では、この時に2月2日のアリバイをボスが語りだすパターンが定着した。「シシリー島でスパゲッティを食べていたんだ!」
- 次回予告冒頭「よい子のみんな。ズバットの真似は危険だから絶対にしないでね」とナレーションが入る。ここまでド派手にやっておいて今更な気もするが。
このように際だった個性を放っている為、良くも悪くも未だにファンの心をガッチリ掴んで離さない異色作である。
平均視聴率は非常に高かったものの、スポンサーだったタカトクトイスが関連玩具の売上不振を理由に降板した事により、打ち切りとなった。
よく調べてみると、主な視聴者層が大学生だった実態が判明。しかも、当時の東京12チャンネルは系列局がなく、よそのテレビ局の系列局に放送してもらっていた(例えば東海三県ではTBS系列局、近畿地方と福岡県ではフジテレビ系列局、北海道では日本テレビ系列局)、くらいならまだしも、放送自体無かった県も存在した。
俳優の及川光博が本作の大ファンとして有名。2015年3月7日に日本テレビ系列局ほかで放送された『嵐にしやがれ』にゲストとして出演した際、MCの嵐に本作の概要とその魅力を大いに語り、仮面ライダーV3と合わせて宮内洋をリスペクトするきっかけとなった作品と語る。その他、かの美空ひばりが子息と共に視聴していたようで、この作品が渡り鳥シリーズのオマージュであった事を見抜かれていたと宮内は語っている。
ズバットスーツ
専用のヘルメットとそろいになっている赤いパワードスーツ。着用者の体力を増幅し、防御力も高める。これを着ればジャンプ力は高さ400m、最高走行速度はなんとマッハ7!
ただしタイムリミットがある。5分を過ぎると着用者もろとも爆発してしまうのである(倍力機構の暴走であろうか)。5分経つ前にスイッチを切れば良いのだが、その場合は「鉛のように重い動きづらい服」になってしまう。
早川はこのタイムリミットを無くそうと努力していたが、本職の科学者ではない為か、最後まで解消する事はできなかった。
但し、早川は別にズバットスーツを装着しなくても超人的な能力を持つことが度々描写されている為、ネタで「時間制限のあるズバットスーツは悪人へのハンデ」とも言われる。
冗談みたいだが、この冗談がある意味説得力を持つくらいに、早川はスゴい奴として描かれているのである。それでもやはり生身では多勢に無勢となると分が悪かったようで、大体彼がピンチに陥るのはそれか人質のせいで動けなかったかのどっちかである。
劇中では人間の犯罪者相手に使われていたが、ジェネラルシャドウ等の人ならざる怪人相手でも戦えるようである。なにせスーツの性能以前に早川が日本一の男だからである。
Z剣
十字型の短剣。敵を突き刺す事が出来、切っ先からムチを伸ばすのが可能。またこのムチは厚さ20センチの鋼鉄板を切り裂くのを可能と、恐ろしい武器である。日本一である早川の手に掛かれば、敵のマシンガンを全弾撃ち落とす芸当だって可能なのである。
必殺技は敵をムチに巻きつけて何度も地面に叩きつける「天地返し」。『レッツゴー仮面ライダー』では、赤く光らせたムチで敵をZ字に切り裂く新技「ズバットビュート」を披露した。
ズバッカー
赤白黒の3色に塗り分けられた専用車。「フライトスイッチ・オン!」によって翼を展開して飛行が可能。
オーナーの『正義の味方は仮面ライダーだけではありませんよ』の言葉に答えるように、平成の時代に復活。オールライダーの登場に撤退したジェネラルシャドウの前に、キカイダー、キカイダー01、イナズマンと共に立ち塞がった。他3人と共に上記の新必殺技ズバットビュートを繰り出し、ジェネラルシャドウを撃破。その際に『ズバッと解決!!』と決め台詞を残した。
単に ズバット とするとゲーム『ポケットモンスターシリーズ』のモンスターも検索されてしまう。よって 「快傑ズバット」とフルで書くのが望ましい。ちなみにそのズバットの名前の由来がこの作品であったりする。
また「怪傑ズバット」は誤字であるので注意されたし。
石ノ森章太郎 宮内洋 快傑ゾロ レッツゴー仮面ライダー クライムファイター
快傑のーてんき:ダイコンフィルム(後のガイナックス)が制作したパロディ作品。主演の早川健は武田康廣、飛鳥五郎を岡田斗司夫が演じた。
韋駄天のヒドウ:名乗り口上が「スカッと参上! スカッと蹂躙!」と似た怪人。
魔進戦隊キラメイジャー:スーパー戦隊シリーズでキャッチコピーが「キラッと参上!カラッと解決!」と似ている。そう言った事もあってか、ヤフートレンドで唐突な快傑ズバットがトレンド入りした。
忍者キャプター:前番組
とびだせ!マシーン飛竜:次番組
超神ビビューン:本来ならこれの次番組になる筈だった。
スーパーヒーロー作戦:ズバットが登場したゲーム作品。またCMに早川健が出演していた。
ヒーロー戦記:ズバットは登場していないが、風見志郎(仮面ライダーV3)が早川健のようなキャラになっている。
コメント
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すべて見る- SIC 特別編
My Super Hero Wars
「スーパーヒーロー大戦」後の話。だから、DVDとかで話を観てから読むことをお勧めします。海東くんがちょっとくらい仕返ししてもいいよね?ってのと、士くんは士くんで大変だったんじゃないかな(だって、2回目で、しかも副首領が鳴滝さんなんだから、演技とわかる演技できないし)ってので、まあ、結局「おのれディケイドー!!」。あと、平成ライダーわかんねぇから、昭和ライダーの文法で書いてます。さらに、殆ど知らんのにゴーカイジャーを書く(笑)→ある程度真面目に書いた続きはこちらです(http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=3233589)。23,395文字pixiv小説作品 - SIC(Syotaro Isinomori children)
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