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ロボット刑事

ろぼっとけいじ

石ノ森章太郎原作の漫画及び特撮ドラマ。犯罪捜査用ロボットKと人間の刑事たちのチームによる特撮刑事ドラマである。
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ストーリー編集

人間には実行不可能な犯罪が発生。そんな時、警視庁にロボットの刑事「K」が現れた。

それらの犯罪はバドーの犯罪ロボットによる物であり、何者かがそれに対抗するために犯罪捜査用ロボットのKを送り込んだのだ。

Kは科学捜査機器を満載しており、昔ながらの足と勘で捜査するベテラン刑事の芝と、芝の部下の新条刑事と三名でチームとなり、特別科学捜査室としてバドーの犯罪に立ち向かう。


概要編集

ロボット刑事 vol.2

石ノ森章太郎原作の特撮番組としては初めてフジテレビ系で放送。1973年4月5日から同年9月27日まで全26話が放送された。JAC初の単独アクション担当作品でもある。

変身ヒーローブーム期の作品としては珍しい主人公がずっとヒーロー形態」というスタンスを取った作品である(平山亨P曰く「僕はひねている性分なので、あえて変身しないヒーローをつくってみた」とのこと)。

子供番組でありながら野心的な試みがなされており、Kと他の刑事との軋轢やそれを通じての交流、犯罪を”ビジネス”と割り切っている犯罪組織バドーなど、意欲的なアイディアが盛り込まれている。


登場人物編集

K

CV:仲村秀生

警視庁特別科学操作室<K>ロボット刑事K

警視庁に配属された犯罪捜査用ロボット。普段は赤いブレザー黄色いハンチング帽のスタイルで、戦闘時にはそれらを脱ぎ捨てて戦う。

後半では強化改造を受ける。「ブローアップ」のかけ声で、赤い姿の強化形態への変型能力を得た。


漫画版では孤独感が強調され、「自分もバドーから警視庁にレンタルされたロボットではないのか?」という不安や、正確に言うとロボットではないという驚きの設定が描かれた。


芝大造

演:高品格

昔気質の足と勘で捜査を行うベテラン刑事。妻を交通事故で亡くして以来、極端な機械嫌いになり、ロボットであるKにも不信感を抱き、罵声を浴びせたり辛く当たっていた。主に「鉄クズ野郎」と罵ることが多い。

序盤ではKへの反発からかロボットによる犯罪という物を認めようとせず、Kに進言されてもなお「そんなことがあるか」と切り捨てていた。Kやバドーのロボットのような高性能ロボットを目の当たりにしてもである。特別科学捜査室に異動されたことについても左遷のような物と考えており、投げやりな態度をとることもあった。

一方で増大するバドーのロボット犯罪に対し「自分の長年の経験が通用しない」と悩むシーンもあり、一時は辞表を出すことも考えていた。

Kと共にバドーのロボット達と戦う内に、Kを仲間と認め共にバドーの壊滅を目指すようになった。最終話でバドーを壊滅させた際には、Kに「いつまでも一緒にやってくれ」と声をかけている。

バドーのロボットには後れを取ることが多いが、その依頼者である人間達を取り調べる際にはいつもの短気な様子はなりを潜め、落ち着いた様子で脅しも情も絡めて自白を引き出そうとしており、そのスタイルはさすがベテランの刑事といえる物である。


新条強

演:千葉治郎

芝の部下の若手刑事。Kと共に前線で共に捜査に当たることもあってか、比較的早く打ち解けた。Kが芝刑事に罵られた際には「お前を人間と思っている」とフォローしたことも。

ロープ付きの手錠を振りかざし犯人を捕らえることを得意とする。

なお演じる千葉治郎氏は仮面ライダーにて滝和也として登場している。共に生身の人間の身でありながらヒーローをサポートする立場となっている。


マザー編集

海岸にそびえ立つ観音像のような巨大ロボット。会うためには海岸に移動する必要がある(場所は固定されていない)。胴部からビームベルトを伸ばしてKを収容し、エネルギーを補充する。K以外の人間も収容し治療することが可能。

その中にはKを警視庁に送り込んだ人物が乗っていた。


芝奈美、由美

芝刑事の娘である姉妹。父が辛くあたるKに対しては優しい態度をとることが多い。

終盤でバドーが特別科学捜査室を敵視した際には人質として取られることが多くなった。


新條敬太郎

演:千葉真一

新條の兄。かつては芝の部下である敏腕刑事だったが、現在は弁護士をしている。新條と芝を援護し助言を与えた。登場は第1、2話のみ。

なお原作序盤の総集編である劇場版「ロボット刑事」では、「敬太郎の役をやっているのは新條刑事役の千葉治郎の兄さん、千葉真一である」という身も蓋もないナレーションが流れた。


バドー犯罪シンジケート編集

となる犯罪組織

従来の悪の組織と異なり、犯罪をあくまでビジネスとして行う。依頼人とはきちんと契約を交わし、様々な機能を持つ犯罪ロボットをレンタルして、人間では不可能な犯罪を行い、それで得た利益を山分けする。

依頼人が契約を守っている限り、きわめて紳士的に対応する。契約の途中で依頼人が逮捕された時は、無償で脱獄に協力した上で、改めて決め事通りの報酬を求めたこともあった。

その代わり、契約を一度でも破ろうものなら死の制裁が下される。犯罪の収益を全て没収されるばかりか、どこへ逃げようと、たとえ留置所の中だろうと、死の使者がやってくる。

それらの犯罪を実行するバドーロボットの不気味さと実力はダーク破壊部隊などにも引けを取らない。

バドーロボットの名前は全て○○○マンで統一されており、某国民的ゲームのキャラクターの先駆けとも言える。


R.R.K.K.(あーるあーるけーけー)

石ノ森章太郎マンガ版での敵組織の名前。「ロボットレンタル株式会社」の略称。

こちらは割とまともなロボット兵器を作っている。

その総帥は、ある意外な人物の関係者だった。


沖縄の海に謎を追え編集

脚本家の上原正三をねぎらって、19話・20話は、前年に日本返還された直後の沖縄でロケが行われ、バドーロボット・カラテマンも登場した。沖縄でテレビドラマ撮影を行ったのは初めてだというので、多少セリフが棒読みでも気にしないように。


没設定編集

初期設定では修理機能のマザーに対し、Kをコアにして起動する巨大ロボット「ファザー」も検討されていた。実現していれば、等身大戦と巨大戦の二段構えになっていたかも知れなかった。


余談編集

当時のスーツ作製技術の限界から、Kが普段ブレザーを着ているときはスリムな体形なのに、服を脱ぎ捨てると脱衣前よりもずんぐりむっくりな体型になってしまう。

このギャップが面白味を出しているとも言われる。

今なお彼をモチーフにしたキャラクターが多々作られている。


バンダイのS.I.Cフィギュア企画「*キカイダー00*」においては主人公00の本来の姿=同一人物でありながら敵役という衝撃的な登場を果たした。


なお、2014年秋には清水栄一氏と下口智裕氏コンビによるリメイクがコミカライズがされる事が発表されていたが、後にコミカライズは一時凍結となることが明言された。


企画段階での作品タイトルは『ロボット刑事K2』『ロボット刑事J(ジョー)』。Kの愛車の名が「ジョーカー」なのは、その名残。


関連項目編集

スーパーヒーロー 人造人間キカイダー

ジャンパーソン…設定、造形、登場シーン等にロボット刑事のオマージュが多数見られる。

電人ザボーガー…同じ刑事ロボットとその操縦者のコンビによるピープロダクション最終期の名作。

ロボコップ 機動刑事ジバン エイトマン ロックマン 仮面ライダードライブ…スーパーカーを操るメカニカルヒーロー。

アシモフロボット嫌いの刑事と、犯罪捜査ロボットがコンビを組む推理小説鋼鉄都市」を執筆している。


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