"Janperson, For Justice!"
スーツアクター:横山一敏(アップ)、高岩成二(アクション)、岩田時男(岡元次郎と共にビルゴルディも担当)、竹内康博
概要
本作品の主人公。悪がいる所にどこからともなくジャンパーソンカード(JPカード)を投げ現れる謎のヒーロー。
「メタルヒーロー」(及び「レスキューポリス」三部作も含む)シリーズ他作品で見られる「強化スーツ」や「サイボーグ」の類では無く「元からその姿のロボット」であり、自身は純正たる人間体を持たないキャラクター(参考までにメタルダーは「開発者の亡き息子に似せて造られたアンドロイド」であり、ジバンは「殉職した刑事が改造手術により蘇生したサイボーグ」であり、この両者は「何らかの形で人間体が存在」している)であるが、第8話にて「形状記憶細胞」なる物を浴びせられ「マシンガンジョー」こと鬼武錠そっくりの姿になってしまい「変身」に相当するアクションモードの起動が出来なくなった事はある。
数々の戦闘技術とメカニック、相手の心を理解しようとする優しさを持っているが、時々昔のことで悩む時もある。高度なAIを搭載しており、限りなく人間に近い思考ができる為か夢を見る現象も起きる。しかも「夢とは何か」をも理解しており、敵の「夢を見せる」作戦で無力化に陥りかけたが、夢と現実の違和感にすぐに勘づいてこれを破っている。
本心では人間の自立を願っているような節があり、第30話では父の細川博士をネオギルドに殺され、彼らを憎む余りにロボットを破壊する電磁波兵器ジーザスエンドの開発に着手していた正志青年に自分が活躍すれば活躍するほど人間達は依存して過った科学を正す事を先送りにするという痛烈な指摘をされた際には反論するどころか、彼らの意思を尊重した上で、自分が破壊される事をわかった上でジーザスエンドを完成させるよう促し、過ちを正そうとする人間の善性を愚直なまでに信じようとした(結局、ジャンパーソンの人間愛に心打たれた細川兄弟によって装置は破壊されたのだが)。
この点は協力者の三枝かおるとは対照的なのだが、両者ともにあり方が狂気的という意味では似た者同士とも言える。
人間そっくりのロボットが存在するので戦闘行動に入る際はスキャンして判断するのだが、いかに悪といえども人間には危害を与える事ができないようになっている。ただし、ロボットもしくはバイオテクノロジーによるものには基本容赦無い。
人間に原則危害を与えられないのがジャンパーソンのある意味弱点の一つであり、そこを付け込まれた事もある。
第2話までは発声時に機械的な加工が成されていたが、第3話以降は廃されている(本編での明確な描写は無いものの、話数を経るに連れジャンパーソンに人間的感情が蓄積されたため、機械的な喋り方から人間的な喋り方へと変遷したとも解釈出来る)。また、話が進むにつれ動きもロボット然としたものだったのがより人間らしい動きになっていった。
初期の頃は感情に乏しく、1話につき2~3回しか台詞が無いほど非常に無口だったが、様々な人間との触れ合いで感情を学んだのか回を追うにつれて口数も増え、平和を愛し、心優しくも時折熱い感情を露にするヒーロー然とした性格が形成されていった。
一人称は「俺」、公的な場では「私」も使用。AIの人格は10代後半~20代前半の青年を思わせる。
容姿
紫色が眩しいロボット。
名前の通り初期はジャンパーを着ているが、戦いとなるとジャンパーを脱ぎゴーグルを付け戦闘モードになる。
人間から変身する訳ではないという点から、東映が過去に製作した「ロボット刑事」との関連性がよく噂されていたが、ジャンパーソンの世界観では人間とロボットが共存している社会が描かれているので、彼等のような自立行動するロボットがそれほど珍しくはない。民間人のロボット修理工が居たり、悪いロボットがロボット刑務所に連行されて更生していく姿が、一般人にも普通に受け止められている。
ロボット刑事Kの世界では、ロボット自体が一般人から奇妙に思われ、刑事だと言っても信じない人すら多かった。ジャンパーソンはむしろ「ロボコップ」の影響が大きい。
また、人造人間キカイダー・キカイダー01におけるロボットにおける「善の心・悪の心」よりも先のテーマが描かれているとも言える。
武器
- JPカード
OPでも歌われるJPの代名詞。JPが現れる際に敵に投げつける名刺のようなもので、暴徒鎮圧用のウォーニング、対象を破壊、排除する事を示すデストロイカードとギルティカードの三種の他、JPが助けた人間に渡す救難信号装置としての機能があるコンタクトカードと言った物もある。煙幕や閃光を放って敵を怯ませる効果もある。
なお、三井住友銀行が発行している同名のクレジットカードが実在するが、当カードとは全くの無関係。
- ジャンデジック
レーザー弾を連続で発射するジャンパーソンの愛銃。弾数は合計999発で、人間相手にはショックパルスモード、サーチモードでは相手の体力に合わせてサーチレーザーを放つことができる。認証機能が存在しない為か、通常の人間でも使用が可能。
ジャンパーソンの前半の必殺武器であるどこかで見た形状の片手持ちガトリング砲。右手でジャンデジック、左手でジャンバルカンを同時発射するのが、序盤の必殺技的な扱いであった。
- ジックキャノン
中盤から登場したサポートロボ、アールジーコとの合体攻撃。
ジャンデジックを全弾使用してエネルギー弾を放つジャンパーソンの最強武器で、直撃すれば倒せない敵が無いのだが、前述の通りエネルギーを全弾使用する他に、射程距離の短さという弱点を持つ。
「重甲ビーファイター」でのゲスト出演でも必殺技として披露した。
- ジャスティック
左上腕部のハッチを開いて取り出す、スタンガンとしても機能する特殊警棒。
装備の中でも威力を抑えた使い方ができるため、主に人間の犯罪者の制圧に多用された。
- ワイヤーパンチ
ワイヤー付きのロケットパンチを放つ。いわゆるワイヤーアンカーとしても使用できる。
- ニーキックミサイル
右膝を曲げた関節部から放つ大口径ミサイル。ショベルカーをも粉砕してしまえる威力を誇る。
- ジャンブレーダー
ワイヤーパンチを取り外して組み替えた剣型アタッチメント。
- デュアルレーザー
左太腿に装備された二門のレーザー砲で、威力が大きい分、エネルギー消費が著しい。
片膝で立ち、ニーキックミサイル・デュアルレーザー・ジャンデジック・ジャンバルカンを同時に構えるのが、ジャンパーソン式のフルバーストの構え。
- アークファイヤー
ワイヤーパンチと交換することで装備する火炎放射器。
- ブレイクナックル
ワイヤーパンチの強化版。右腕から巨大な拳骨を飛ばして攻撃する強化型ロケットパンチ。
メカニック
- ダークジェイカー
ジャンパーソンの通常移動手段として利用されるスーパーマシン。深紫色のボディと並外れた機動性、爆弾の爆発にも耐えうる防御力を誇る。
運転席を分離することにより飛行メカ「スカイジェイカー」と自律走行及びキャノン砲による砲撃が可能な車両メカ「ランドジェイカー」に分離変形することができる。
- ジェイガリバー
物語中盤から登場する大型飛行メカ。地中用の「ドリルジェイカー」及び小型潜水艦「マリンジェイカー」を搭載し輸送飛行する他、ダークジェイカーと合体し丸ごと空輸することで「グランドジェイカー」という形態になることも可能。
余談
通常、主人公であればキャストクレジット上では最初に紹介されるが、彼の場合は演者が表記されず「特捜ロボ ジャンパーソン」とのみクレジットされ、声を演じる小峰氏は(ナレーターを除く本編の登場キャラクターとしては)いわゆる「トメ」でのクレジットとなっている。
また、ガンギブソンの登場後も映像上ではジャンパーソンの後にガンギブソンが紹介されるが、クレジット上は他の登場キャラ→ガンギブソン→ジャンパーソン→ナレーターの順であり、クレジット上の扱いはさほど変わっていない。
上記の通り人間態を持たないが主演俳優の応募はされたらしい。
2024年8月25日にアリオ北砂にて撮影会が行われることが知られると、特撮ファンの驚きからトレンド入りした。撮影会の当日ではOPが流される、ステージに登場する際にはJPカード投げられ刺さる音がする、ステージから去る際にはバックレットコントローラーを開きマシンを呼んで走行音する等のファンサービスがなされた。