「Billgoldy,fight for Evil!!」
演:菅田俊
概要
帯刀コンツェルンの総帥・帯刀龍三郎が、ジャンパーソンのデータを基に自らを改造人間「バイオボーグ」と化した姿。
ジャンパーソンの素体となったロボット・MX-A1の開発に参加した実績を持つ時実小五郎博士(演:森田順平)によって改造手術を施され、かつて持っていた稚気を完全に捨て去り、「完全なる正義」として生まれたジャンパーソンと対になる「完全なる悪」として、彼とその仲間たちに立ち塞がる最強・最後の敵となった。
ちなみに初登場回の予告では「戦慄の地球デビュー!!」などと呼ばれた。……そりゃ魔王違いだってーの。
特徴
外見はジャンパーソンとほぼ同じだが、禍々しくも大企業のトップにふさわしい高貴さを感じさせる金と赤のボディカラーが最大の違い。
他、手甲部のレリーフの形状やマスクの口元がへの字口で歯を少々剥き出した形状になっている点が異なる。登場時に投擲するカードも専用のもので、黒地のカードには「Billgoldy fight for evil!」と書かれている。
また、ボディが同型であることを利用し、ジャンパーソンになりすまして悪事を働き、彼に濡れ衣を着せる場面も見られた。
ジャンパーソンの強化発展型であるため、スペックはパンチ力18t、キック力40t、ジャンプ力30mなど、彼を上回っている。内蔵式武器(警棒「ジャスティック」、ロケット砲「ニーキックミサイル」、ビーム砲「デュアルレーザー」)も同様のものを搭載。更にジャンパーソンの用いる様々なアタッチメントにも互換性を持つ。
事実、登場当初はジャンパーソンのアタッチメントを奪って使ったり、ライドメカへの遠隔操作に割り込んで逆にそれらを操ったりとえげつない戦法をとっていた。これは後に、ビルゴルディがジャンパーソンと同じ技術で作られたことを察知した三枝かおるが武器とメカの遠隔操作にスクランブルを施して対処している。
唯一ジャンパーソンにはない武器として、胸部や左手甲のバックレットジャマーから強力なビームを放つ機能を内蔵している。
戦闘中は饒舌で口数が多かった人間態時とは打って変わって無口になり、より低音で唸るような喋りで威圧的な印象を与える。そして無慈悲に攻撃を繰り広げる様子は初期のジャンパーソンを彷彿とさせ、ある意味で機械らしい性格となっている。
そんな彼の最大の武器はビルゴルディが人間を素体としたサイボーグである事。ただでさえジャンパーソンを圧倒する力を持っている上にジャンパーソンの弱点ともいうべき「人間に危害を与えられない(殺害できない)」がジャンパーソンには枷になっていたのである。
また過去にも三島やメサイアなど人間を素体にしたサイボーグの事例はあったが前者は本人の記憶と自我をコピーしたアンドロイド、後者は犯罪者の脳をロボットに移植した存在のため帯刀と違い厳密にはサイボーグではない。また二者と比べても桁違いのスペックを誇る。
そんなジャンパーソンがビルゴルディを倒すために最後にとった手段は…
魔王の最期
幾度となくジャンパーソンたちを苦しめた末、かつて捨て去った「勧善懲悪AI」を最後の手段として蘇らせるに至ったジャンパーソンと雷雨の中死闘を展開。
迷いも、感情をも捨て、ターゲットの抹殺を完遂する破壊マシンと化したジャンパーソンに困惑し、ジックキャノンとガンギブソンのスピンドルキャノンを立て続けに喰らい、ついにはジャンブレーダーに貫かれた上で落雷をモロに受けたことで、究極の存在とまで称えられたはずのバイオボーグ・ボディには実は致命的な欠陥があったことが判明する。
それは、完全な機械(ロボット)にならず生身の部分を残していたが故に起こった、改造手術の後遺症とダメージの蓄積が引き起こす急速な肉体の老化だった。
善悪の感情を捨てたロボットによって、魔王は遂に最期を迎える。そして「I'll Be Back」と言い残し爆発・消滅したのだった。
余談
冒頭の台詞はビルゴルディの名乗り口上であるが、実際に使用されたのは今なお伝説として語り継がれている最終回の次回予告のみである。
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ネタバレ注意
「俺は言ったはずだ。必ず戻って来ると」
『重甲ビーファイター』の特別編(第52・53話)において、まさかの復活を遂げる。
魔道師ジャグールの妖術に縛られている状態だが、それでも彼女の寝首を掻くことを狙うなど更なる野心を抱く。
結局、破壊神ジャグールの生贄にされてしまうが、当然ただ利用されて終わる筈がなく、ジャグールが大ダメージを受けた際に分離し、腕一本でジャグールを地獄へと道連れにするという執念を見せた。
「ジャグール……貴様も来い! 地獄の闇へ…!!」
ジャグール「ビッ……ビルゴルディ! 離せ、離せぇ!!」
結果的に宿敵であるジャンパーソンに手を貸したことになったが、悪の帝王に相応しい2度目の死を迎えた。
余談2
『ビーファイター』でのジャンパーソンとガンギブソンはほとんどのシーンをアップ用スーツで撮影している。
これはジャンパーソンのアクション用スーツが胸しか残っておらず、ガンギブソンはアクション用スーツが完全にない上にアップ用のマスクもない状態(客演に伴いマスクのみ新造)、と2年前の作品にもかかわらずまともにスーツが残っていないような粗雑な管理をしていた事が原因なのだが、こうしたメインキャラ2人のスーツが散々な事になっている一方で何故かビルゴルディのスーツはアップ用・アクション用共にしっかり現存していた。
この為、菅田俊氏が入ったマスクオフのシーンまで描写されている(菅田俊氏はスタイルが良すぎてアップ用スーツには入らなかったそうである)他、ジャンパーソンとの戦闘もアクション用があるビルゴルディ側がメインで動いている。