道は遥かに。
遠い残響を頼りに、少年は荒野を目指す。
概要
『Fate/stay night』において遠坂凛をヒロインとする第2ルートの略称。
pixivでは両方の意味で使用されるため、無限の剣製よりも広範に付けられている。
二度に渡るアニメ化やコミカライズ化など、3ルートの中では最もメディアミックスに恵まれていると言える。
Fateシリーズに初めて触れる初心者にもお薦めされる作品でもある。
内容
第1ルート「Fate」で示唆された主人公衛宮士郎の抱える歪みに向き合う物語。
彼の理想である「正義の味方」と、それを否定するアーチャーとの対峙。「本物」と「偽物」の違い、そして明かされるアーチャーの正体と向き合っていく。
凛ルートと題しておきながら凛の個人的な事情にはあまり踏み込まないが、このルートにおける彼女の役割は「士郎とアーチャーの間に立ち、2人を支えると共に抱えている歪みを指摘する事」にあるため、「凛が士郎とアーチャーを攻略するルート」という見解も見られる。
全3ルート中、最も熱い展開で進みファンからの人気も高い。またアーチャー以外にもランサーやバーサーカー、キャスターなどのサーヴァントの掘り下げもされ、「英雄譚」としての一面もある。
メディアミックス
劇場アニメ
「Fate/stay night UNLIMITED BLADE WORKS」。
2010年1月公開に公開。制作はスタジオディーン。
ストーリーは尺の関係でダイジェストとなっており、日常シーンは少なく、原作ゲームをプレイしていないと内容が分かりにくい部分も多い。しかし、戦闘シーンはしっかり作り込まれており、少年漫画のような熱いテンションを維持したままラストまで一気に突っ走る構成となっている。また、劇伴に関しても評価が高い。
原作からは「アニメーションの最高峰」「原作としてこれ以上嬉しい事はない」と大絶賛し、スタッフの愛あればこそのクオリティであると評されている。
テレビアニメ
「Fate/stay night[Unlimited Blade Works]」。
2014年秋から2015年春にかけて分割2クールで放送。制作はufotable。
全26話のうち3話(0・1・12話)が1時間スペシャルとなっている。
新要素を盛り込みたいという奈須の希望により、奈須きのこ監修の元、新設定やアニメオリジナルシーンが多数含まれる。
また、最大の特徴として『Fate/Zero』を意識したシーンや台詞が豊富で、0話の時点から流れるZeroのBGMアレンジ等、随所でZeroの雰囲気が感じられる。
「衛宮士郎の内面をわかりやすく描く」というコンセプトのもとに制作されており、奈須きのこ監修のもと、原作より士郎の内面に踏み込んだシナリオとなっている。
原作からは特に士郎VSアーチャー戦の評価が高く、アニメーション演出による士郎とアーチャーの心象風景の表現や挿入歌「LAST STARDUST」も人気を得ている。また、最終話では存在だけが語られていたロンドン編が映像化された。
2017年には「Heaven's Feel」の第1章公開を記念して、いくつかのテレビ局で再放送が行われた。
コミカライズ
2021年発売のTYPE-MOONエースにてコミカライズ連載が決定し、同年12月25日発売の電撃大王2月号から連載中。
作画担当は刑部姫などのキャラクターデザインを担当した森山大輔氏。
連載が始まって間もないながら、原作ゲームから大胆な展開変更が行われており、その最たる例として、三日目の時点で原作のプロローグと同じく凛の令呪を二つ使ってしまっている。
これにより、
- 凛の「協力関係にある限り士郎を殺すな」という令呪が使用不可になる。
- それによりアーチャーが凛から離反する最大の理由がなくなる。
このように、原作のUBWにおいて重要な要素が変わっているので、これからの展開も大きく変わることが予想でき、原作のファンも楽しめる内容となっている。
もしかしたら漫画でも倫敦編が少し見れるかも・・・
単行本オマケでは、前述したキャラデザ繋がりで凛が刑部姫を召喚したifルート(?)を描いた『とおさかべ』が収録されている。
テーマ曲(PS Vita版)
「HORIZON」
作詞:Rico / 作・編曲:齋藤真也 / 歌:earthmind
Fateルートのテーマ曲「ARCADIA」のアレンジ曲。
アーチャーをイメージした歌詞になっており、士郎をイメージした「ARCADIA」とは対になっている。
余談
2014年のアニメ化は元々Fateルートをリメイクする予定であったが、ufotableサイドは「士郎をメインとしたUBWルートを作りたい」という理由から、奈須きのこは「Fateルートの作品が既に存在し、再びアニメ化するには大幅なアレンジが必要、UBWルートならば2クールで映像化する意義がある」という理由で、UBWルートへと変更された。
Fate/stay nightの開発中、当初は間桐慎二がイリヤ(彼女のルートはHeaven's feelと融合した)よりも自分のルートを獲得する計画があった。ゲームのファイルでは、これに関するインジョークが存在し、士郎は慎二と同盟を結ぶことに同意している。慎二が最後まで生きている(魔術回路が発動している)ことは、慎二ルートがUBWから分かれることを意図していた証拠である。
関連イラスト
関連タグ
衛宮士郎 遠坂凛 アーチャー(Fate/staynight)
Fateルート>>>Unlimited Blade Works>>>Heaven's_Feel