呪いの朱槍をご所望かい?
概要
- ランク:B
- 種別:対人宝具
- レンジ:2~4
- 最大捕捉:1人
ランサーが編み出した対人用の刺突技。
真名解放すると槍の持つ因果逆転の呪いにより「心臓に槍が命中した」という結果を作ってから「槍を放つ」という原因を作る。つまり放ったから当たった、ではなく、当たったから放ったという、運命そのものに対する攻撃である。過去には仮に「約束された勝利の剣」に耐えることの出来る二十七祖でもそういう相手にはこの槍が効くと言われたこともある。槍が届く間合いの戦闘でタイミングさえ合ってれば宝具は必ず発動する。
それでいて、魔力消費も少なく、一対一ならば六連戦(自分以外のサーヴァント全員と対戦)しても魔力を補充しなくて良いことから、対人戦では非常に効率がいい。
なお、その因果操作を回避しても、ランサー自身が放つ神速の槍さばきを躱さねばならず、負傷と回復阻害の呪いを残される。
ちなみに、発動したと同時に「心臓を貫いたという結果」が成立している為、仮に放った直後でランサーが死んだとしても、槍はひとりでに動いて相手の心臓を貫く。芸達者なアーチャーも発動体勢になったら発動されないよう必死に下がるとのこと。
防ぐには槍の魔力を上回る防壁を用意するしかなく、回避に必要なのは敏捷性ではなく幸運の高さであり、また仮に高ランクの幸運があっても稀に外れる程度であるため幸運が低ランクの者が因果を掻い潜ることは不可能だと思われる。
マテリアルでは槍の魔力を上回る防壁なら防げるとされているが、stay nightの宝具説明には「結果が作りあがった後に何をしようと、回避も防御も不可能。」と記述されていることから、単純なガードは避けて命中すると思われる。hollowでもフラガラックの軌道を避けて動いた結果あの変態軌道になっている為、鎧等も貫けない場合は鎧を避けた軌道を描くのかもしれない。
そもそも心臓が無い生物や機械のような相手にはこの因果逆転の呪いは成立しない。また、槍が伸びたり槍自体が変形することはなくレンジは槍のリーチそのものであるため近接攻撃の届かないところにいれば宝具は発動しない。
因果を逆転させる「原因の槍」である為、余程の幸運が無ければこの世にこの槍が存在する限り、これによる傷を癒す事は出来ない。セイバーの場合は、不意打ちを受けて傷を負いながらも回避し、その後士郎と会話している最中に大して戦闘に支障が無い程には傷が癒えたが、これは幸運Bと直感Aのスキルによるもの。しかしバーサーカーから受けた傷に比べて治りが悪いとも言われており、完璧では無いものの呪いが効いていたことが分かる。
また内部破壊効果(体内殲滅とも)を持つ。こちらはゲイボルクに刺された者を体内から四方八方棘だらけにする逸話からきた効果である。この逸話の補完としてゲイ・ボルクに胸を刺されたとき赤い茨の呪いが走るとのこと(派生作品などでは本当に体内から棘だらけになっている)。
ゲーム的に言うなら、「命中補正+100、かつダメージ補正が狙った相手のHP分プラスされる。仮にセイパーのHPが100だとしたら、ゲイ・ボルクのダメージは(槍のダメージ)+(100)になる。このお手軽さで消費魔力は二桁程度。」とされる。
このように即死効果と必中効果は別であり、「必中効果のある敵HP分以上のダメージを与える攻撃」というのが正確。
余談
「十二の試練を語った後だからチート度が低いと錯覚しますが、相手のヒットポイント分のダメージを与える必中武器だなんて、どう考えてもチートです(笑)」と原作者自ら語るチート宝具。
なお、その「放てば必ず相手の心臓に命中する」という必殺性の為、物語の展開上あの手この手で回避され「全く命中しない必中(笑)の槍」という不名誉な称号を得ている。セイバーとの初戦で外すのがとくに有名、ルート分岐前の戦闘である為全ルートで外していることになる。因みに、あまり有名ではないがfateルートで教会にセイバーを誘き出す際にも士郎に使用しているので、fateルートだけは2度心臓から外れている(これは、校舎で殺した筈の士郎の心臓が再生していたことから、今度は傷が回復しないように”念入りに”刺した(=回復阻害効果が発動している)とのこと。注意点としてこちらは外したのではなくセイバーを誘き出すことが目的だったことから意図的に心臓を外している)。師匠(幸運D)に対しては死の運命がないということで回避され、「なんでこう大事な時に当たらないのだ、お前の槍は!」とまで言われてしまう。必死に下がるしかないといわれていた弓兵に対しては、Fate/EXTRAでわざわざ専用演出まで用意して防がれ、Fate/GrandOrderでは余計なものを溶接されていたとはいえ防がれる。
本来であれば、エミヤは発動したら躱せずに確実に当たると知っているので絶対に間合いに入らず"発動自体をさせない"という対処法をとるとされる(まあ十二の試練など後々設定の変更があったり、CCCなどで本来投影出来ないエクスカリバーのCGモデリングを先に作られたりなどしているので、派生作品である以上、原作者との認識の齟齬など良くあることなので深く考えてはいけないのかもしれない。ただし、上述通り防げないとまでは言われておらず、十二の試練の設定変更にしても同記事にあるように元々の描写からしてそうである疑惑もある上、エミヤのエクスカリバーの投影については原作で投影可能ととれるニュアンスのセリフや描写があったりするので設定的におかしいとは一概に言えないことも留意するべき)。
- 武内「セイバーに避けられちゃうけどね(笑)」奈須「ははは。当たらない必中の槍、それが"ゲイボルク"」と、原作者や社長も普通にネタにしている通り・・悲しいかな公式公認のネタである。
また、並行世界の少女は効率的な戦法を好む性格と燃費、精度、威力から開幕から多用しており、こっちはカタログスペック通り百発百中。
因みにきのこ氏によると「幸運の数値が高かったら"まれ"に外れる」なので、カタログスペック的には高ランクの幸運であったとしてもまず外れることはないとされている。ある意味、上記の少女の方が正しいスペックを発揮している。因みにセイバーに避けられた理由は"直感"だけによるものではなく、「直感にプラスして幸運がBだから、完全には避けられなくても致命傷を免れることができた」と説明されている。
Fateでのゲイボルクの構えは槍の先を下に向けた独特な構えとされており、そのまま相手の足元に槍を突き「下から上に」という軌道を描かれることが多い。この軌道は恐らく伝承の足ボルクの軌道をfate流に再現した結果と思われる。原典においてもゲイボルクの軌道は下から来るものとされており、この軌道を知っていたフェルディアは下からくることを警戒し盾を下に構えている。
ゲームで登場する際は「必中」「即死」といった設定通りの特性が付随していることが多い。
また、因果逆転というのは理屈を抜きに結果在りきの事象を引き起こす「権能」一歩手前の能力である。
現代において「権能」が発動すればそれだけで抑止力案件なのだが、あくまで「権能一歩手前」で止まっているためギリギリ抑止力案件になっていないのだと思われる。奈須氏が仮に遠距離から因果逆転出来た場合は「そこまでいくとランサーの父親筋の能力になる」と述べているので、恐らく「槍の間合い内」という制限があるが故に権能に達していない。
ランサーのゲイ・ボルク本来の使い方はこちら→突き穿つ死翔の槍
伝説で、「足で投擲する」、「水中でしか扱えない」、「使うには腰まで水に浸かっている必要がある」などがあり、足で投擲しなければいけない理由は川に浸かりながら槍を水に入れた状態で投げなければいけないからではないか?という説もあるが定かではない。この逸話からか基本的にクー・フーリンの重要な決闘は水辺で行われ、クー・フーリンとの浅瀬での決闘は警戒される。
しかし、皮肉にもHeaven's_Feelルートでは水辺での戦いで真アサシンに敗北してしまうことに…尤も、これはとある敵にとり囲まれ大跳躍で離脱せざるを得ない状況であったことと、真アサシンには何も出来ないだろうと不用意に跳躍した結果であり、原作者も事故死としている。(真アサシンには投擲しか中距離の攻撃手段がないだろうと無視して跳躍したが、実際は投擲以外の中距離攻撃を隠し持っており跳躍した瞬間を狙われた。)