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概要編集

Fate/stay night』及び『Fate/Zero』の舞台になっている架空の地方都市。

街の大まかな地理は『Fate/hollow ataraxia』のマップにて確認することが出来る。


西日本日本海側に位置し、各スポットは兵庫県神戸市明石市などをモデルにした物が多い。このことから、長らくファンの間では関西近畿地方に位置するのではないかと思われていた。

事実、氷室の天地では穂村原学園の修学旅行先に東京が選ばれており、移動にも新幹線が使われていた為、距離等を踏まえて近畿説はかなり強いものだった。


しかしその後、『Fate/Grand Order』における特異点の位置表示で、九州北部に存在する事が判明した。

細かな位置は現実の地図で言う所の大分県東端にあたり、北部に海を抱えることから大分市あたりが位置的なモデルと思われる。しかし、劇場版HFにおいてはパトカーに「警視庁」と書かれているなどの矛盾が起こっている(警視庁は東京で見られる表記の為)。

一方、大分県の旧・岡藩地域は長崎・天草・茨木と並ぶ隠れキリシタンの里であり、遠坂家が元々隠れキリシタンであった事とは符合している。


劇中時代での市長は氷室鐘の父親である氷室道雪。

駅を中心とした繁華街のある東部の「新都」と、古い町並みが立ち並ぶ西部の「深山町」に分かれており、互いを分断する中央を流れる「未遠川」は唯一冬木大橋によって行き来可能。南部は東西共に市街地が途切れ、森や山に囲まれている。


割と温暖な気候ながらも季節としての冬は長いらしく、これが命名由来とのこと。適当に掘ったら温泉の一つや二つ湧き出るのではないかとも。

近年では外国人の移住が増えており、新都では特に外国人を多く見かける。


都市としてはそこそこの規模だが、日本でも有数レベルの強力な霊脈を抱えていた事から聖杯戦争の舞台に選ばれる。霊地としての管理者(セカンドオーナー)は遠坂家が担っている。


10年前の第四次聖杯戦争の末に「冬木大災害」と呼ばれる大火事が起こり、数百人が建物ごと焼き尽くされ死亡する壊滅的な被害が発生したが、現在は奇跡的に復興を果たし、往年の活気を取り戻している。


また、魔術や神秘絡みの不祥事に関しては聖杯戦争の監督を務める神父が隠蔽工作を行うのだが、毎回ガス会社のせいにされる事が多く、宝具で地形が変化すればガス爆発、巨大な怪生物が現れればガス漏れによる幻覚などと若干無理がある理由付けをされる。

事実麻婆神父も「正直事後処理がめんどくさい」「学校の生徒全員が衰弱しているなんて事態、どうやったってごまかしきれん」とぼやいている。


名所・施設編集

深山町編集

  • 衛宮邸

純和風の大きな屋敷で、元々は曰く付きの物件だったところを、衛宮切嗣が聖杯戦争時の予備の拠点として引き取り、終結後は養子となった衛宮士郎と共に自宅として定住した。

トラブルが起こった際に藤村組と縁ができた事で、士郎が大河と出会う切っ掛けになる。


部屋数はとても多く、士郎以外に数多くの女性が住み着いたり入り浸ったりしているが、まだ部屋には余裕があるらしい。

士郎がセイバーを召喚した土蔵を始めとする家全体が、通常の魔術師の工房としてはあり得ない「開かれた工房」であり、切嗣が残した結界も対侵入者用の警報の役割しか果たしていない。


外堀のモデルは明石公園内にある織田家長屋門。屋敷は千葉市の「松籟亭」。


  • 藤村邸

藤村大河の自宅で、彼女の祖父である藤村雷画が親分を務めるヤクザ「藤村組」の本拠。

道場がある他、離れには強面のお兄さんが大勢住んでいる。家政婦も多数居り、桜が来る前は彼女達が時々衛宮家の手伝いをしていた。

ルートによってはイリヤがここに住みつく。


  • 遠坂邸

小高い丘に建つ遠坂凛の邸宅たる屋敷で、周囲一帯も遠坂家の敷地。冬木で2番目に格高い霊脈が存在する。

結構な豪邸だが、第四次聖杯戦争の折に間諜対策も兼ねて使用人を一斉解雇。館の外観は蔦で覆われいかにもな魔女屋敷といった風貌になり、舘内も普段使わない施設は埃を被っている。

ちなみに衛宮邸からは2キロほど離れているようだ。


内装のモデルは神戸市北野町にある「うろこの家」。外観はその近隣にある「風見鶏の館」。


  • 間桐邸

間桐慎二間桐桜の自宅。管理者の遠坂の屋敷よりもさらにデカイ豪邸だが、遠坂の魔術は金銭的なコストが高かったのに対し、間桐の魔術は悪い意味で懐事情に優しいものだった為である。

ただし、割れた窓ガラスは放置され、内部はとても薄暗く、主人である爺の雰囲気が妖k…不気味である事も合間って、非常に薄気味悪いお化け屋敷とも言うべき物件。


外観のモデルは神戸市北野町にある「うろこの家」(つまり外観が間桐邸、内観が遠坂邸)。


  • 穂群原学園

士郎を筆頭に、慎二や凛など多くの者たちが在籍する学校。自主性を重んじる自由な校風を旨としている。

原作がR-18のアダルトゲームだったため高校とは明言されていないが、後年のメディアミックス展開から察するに高等学校で間違いはない。


2004年時点での生徒会長柳洞一成。部活動費の配分が運動部に偏っているため、一成は全ての部に平等な活動費が分配されるよう改革を目指している。

山の中腹に立つため通学路は上り坂地獄。立派な弓道場を備え、すぐ裏は雑木林。

とことん親しみやすい教師ととことん厳しい教師がおり、上手くバランスが取れている。


モデルは日本基督教短期大学。弓道場は明石公園内の兵庫県立弓道場。


  • 柳洞寺

円蔵山中腹に立つ寺院。一成やその兄零観の自宅で、葛木宗一郎及びキャスターも逗留している他、表の山門にはアサシンが陣取っている。

冬木最高の霊地であるが、「あまりにマナが濃いため後継者育成に支障が出る」という理由で遠坂家が本拠地を置けなかったという経緯がある。


山を取り囲む周囲の雑木林には強力な結界が施されており、ここを無闇に通ろうとする霊体には甚大な負荷がかかる。サーヴァントも例外ではないため、聖杯戦争において侵入するには否が応にも正門に繋がる石段から正面突破しなければならない。


これほどの強力な霊地にもかかわらず、歴代の柳洞家に霊的能力の備わった人物はほとんどいない。

モデルは福島県の遊行寺。


  • 詠鳥庵

蒔寺楓の自宅である老舗の呉服屋。陶磁器を中心に骨董も扱っている深山町きっての大商家。

読みは「えいちょうあん」であり、決して「えいどりあん」ではない。

経営する家が、呉服屋を開業する前は海賊で生計を立てていたためか、店の蔵には怨念が籠った曰く付きの品が大量に保管されており、家屋の方も軽い霊症の被害に遭っている。


  • マウント深山

昔ながらの商店街。深山町民の台所であり、食料品店が豊富。

他にも花屋や喫茶店・骨董品店なども存在するが、娯楽施設は皆無である。

モデルは大田区の梅屋敷。


  • 紅州宴歳館 泰山

マウント深山内にある中華料理店。

店長の名は「」。ここで出される麻婆の辛さは外道級で、言峰綺礼の好物としてあまりに有名。なお、その辛さは聖杯の泥を耐え切った英雄王でさえ耐え難いものらしい。

「食うか?」「食うか!」


  • 双子館(西)

第三次聖杯戦争でやってきた当時のエーデルフェルト双子当主が拠点用に立てた洋館。

遠坂邸からは割と近い。今現在では魔術協会に譲渡されており、住人はいないが管理は行き届いている。

この名称及び東館と離れた立地は、当時の双子当主の仲の悪さに起因している。


中央編集

  • 未遠川

みおんがわ。新都と深山の間に流れる川。

竜神が住む川という言い伝えがあり、当時の柳洞寺住職はこれを口八丁手八丁で鎮めたとされる。

『Zero』では元帥が大海魔を召喚した事で汚染されており、五次のキャスターはこれを利用して鏡面汚染世界を作り上げた。

南部には貯水槽があり、雨生龍之介達はここを根城としていたが、征服王に作品諸共焼き尽くされている。


  • 冬木大橋

未遠川にかかる巨大な赤い鉄橋。深山と新都を繋ぐ重要なバイパス。片側二車線で、外側の歩道は車道とは別の段に備えられている。

市内でも特に目立つシンボル的な存在であり、なおかつ地理的にも重要な位置にあるためか、よく聖杯戦争やそれに関係した戦闘の舞台になる。

モデルは神戸大橋。


  • 海浜公園

海を臨む、冬木市最大の海浜公園。冬木大橋の袂(深山側)にあり、周辺にはバッティングセンターや水族館、カフェテラス等がある。人気のデートスポット。


新都編集

  • センタービル

新都で最も高いビルで、新都開発を担った企業のオフィスが詰め込まれている。


  • 冬木ハイアットホテル

『Zero』にてランサー陣営が根城にしていたホテル。ケイネスがホテルを貸し切って魔術工房を作り上げるも切嗣によって丸ごと爆破された。

その後は修復され、分譲でバゼットが滞在しているなど、何かとランサー関連のキャラクターに縁がある。


  • 冬木教会

言峰璃正言峰綺礼の親子が神父を務めた事から「言峰教会」とも呼ばれる。

冬木市第三位の霊脈にあり、もとは移住してきたマキリが居を構えたのだが、後に一族と霊脈の属性が合わないことが発覚し、引き払った。そこを聖堂教会が聖杯戦争に介入するにあたり確保した、という経緯がある。


聖杯戦争における監督役の駐在地であり、敗退したマスターの駆け込み寺でもある。孤児院としての側面もあり、冬木の大火災における孤児も多くはここに引き取られたとされる。

普段は意外としっかり教会としての役割を果たしており、日曜のミサや結婚式などは評判が良いらしい。

外観のモデルは長崎県にある大浦天主堂。内観はホテルモントレ神戸。


  • 外人墓地

かつて移住してきた異邦人達の墓所で、洋風の墓石が並ぶ。


  • 聖堂病院

新都にある大きな病院。聖杯戦争で発生した怪我人や病人が入院する事も。

名前からしてどう見ても聖堂教会の息がかかっているが、歴史的にも聖堂騎士団と病院の縁は深いため、それほど変な名前という訳でもない模様。


  • ヴェルデ

ショッピングモール。本屋に映画館、ブティック、雑貨店など多くの娯楽施設のテナントが入っている。若者の遊び場であり、デートスポットのひとつ。

モデルは千葉市の海浜幕張駅前PLENA。


  • ファンシーショップ

駅前近くにあるぬいぐるみ専門店。セイバーを一日連れ回した士郎が最終的な解答として選び出した場所。野生の王国、バービー帝国、軍事産業ファンシーIVの三つのセクションに分かれて売り上げを競っているとか。


  • コペンハーゲン

士郎のバイト先である工業地帯近くの酒屋で、蛍塚音子はこの店の一人娘。

ちなみに士郎がここでバイトをしているのは切嗣を亡くしてからの事である。『Zero』時には征服王に酒を掻っ払われた(味は美味しかったようである)。


  • お好み焼き・鍾馗

『Zero』以前から営業しているお好み焼き店。『氷室の天地』では主に氷室と綾香の待ち合わせ場所として利用される。

変なメニューが多い一方で、征服王がもんじゃ焼きを絶賛しているなど味に関しては安心できる様子。


  • わくわくざぶーん

『hollow ataraxia』から登場する遊泳レジャー施設。

命名は三人娘と美綴の案を取った冬木市市長。完成したこの施設を子ギルが買い取りちゃっかりオーナーとなった。

空調設備で完全に室内気温が制御されており、施設内は一年中常夏を愉しむことができる。

Fate/EXTRA-CCC』でも英雄王が存在を語っており、おそらくこの世界のわくわくざぶーんを指しているものと思われる。


  • 冬木中央公園

駅前中心街から少し外れた場所にある広めの公園。

聖杯戦争のための霊脈加工によって後天的に霊地と化した土地。冬木市民会館が建設途中であったが、『Zero』での戦闘の余波で焼け落ち、周囲一帯も火の海となった。その後、復興計画で自然公園となる。

一般人は全く気づかないが、火災の犠牲者の怨念が染み付いており、ある種固有結界じみた特異空間となっている。


  • 蝉菜マンション

冬木市新都玄木坂四番地にある中高級マンション。美綴綾子氷室鐘の自宅。

『hollow』においては冒頭の怪談「蝉菜マンションの赤ずきん」の舞台として語られる。怪談に登場したA氏とされる大学生の失踪や、一家心中などは実際に起こった事件らしい。


  • 埠頭

街の北にある貨物船舶用の船着場で、『Zero』では切嗣が密航し、四陣営のサーヴァントが顔を合せた場所になった他、『hollow』ではランサー達の釣りスポットになっている。


  • 双子館(東)

深山町にあるものと作りは全く同じ。立地と名称の由来は上記の通り。

『hollow』ではバゼットとアヴェンジャーの拠点として使用された。


今は懐かし、TYPE-MOON作品の橋渡しを務めるなんでもアリな喫茶店にして特異店。

『Fate』では新都に存在し、ランサーがバイトをしていた事もある。


郊外編集

  • アインツベルンの森

深山町の西側郊外に広がる森で、全てアインツベルン家の所有地。森全体を結界で覆われており魔力と気配を遮断しない限りすぐに見つかってしまう。

第一次聖杯戦争時にマキリや遠坂と同じ地に拠点を置くことを嫌ったアインツベルン当主により買い占められた(手続きや根回しなどには管理者である遠坂が奔走させられたという)。

柳洞寺や遠坂邸には劣るがそれなりの霊地。迷いの森としての機能もあるらしい。


  • アインツベルン城

アインツベルンが聖杯戦争のためだけに城ごとドイツから持ち込んだ古城で、現城主であるイリヤスフィールと、メイドのセラリーゼリットの住居。

外壁には低級霊を遮断する結界が施されている。


その他編集

  • 沙条邸

氷室の天地』にのみ存在する沙条綾香の自宅。元々遠坂家の土地であったが、同作世界では綺礼が財産運用に失敗したところを綾香の父が買い取ったとの事。

創作におけるステレオタイプな「魔術師の家」の雰囲気を出しているため、一般人は暗示によって知らぬ間に門前払いされる。


  • アインツベルン邸

プリズマ☆イリヤ』にのみ存在するイリヤ一家の自宅。ごく普通の洋装住宅で、6人住まいのため大きくはあるが一般家庭の規模に収まっている。


上記の衛宮邸は、美遊その兄との自宅として登場。

その世界の衛宮切嗣は始めから隠れ家として住んでおり、後に平行世界からやって来たイリヤたちも身を寄せることになる。

また、同世界では第四次聖杯戦争の影響が深山町にまで及んでおり、復興を遂げた原典と違って寂れている。


  • エーデルフェルト邸

『プリズマ☆イリヤ』にのみ存在するルヴィアの別荘。メイドとして美遊や凛、執事兼ボディーガードとしてオーギュストが同居している。

クラスカード回収任務に伴う拠点として衛宮家の向かいに移築させたようで、周囲には「一昼夜のうちにあっという間に現れた」と認識されている。


純洋風で巨大な庭や大浴場まで完備されたかなりの豪邸。周囲には邸内の異変を遮断する結界が張られている他、防犯設備も多数設置されている。

バゼットの襲撃で1度は全壊したが、その後無事に再建が終わっている。なお、修繕費は全て報復としてバゼットの負債となった。


  • ラーメン屋・麻(まー)

『プリズマ☆イリヤ ドライ!!』の世界にのみマウント深山に存在する、言峰綺礼経営のラーメン屋。

恐らく、上記の原作における泰山と同じ立地である。


外観・内装は普通の店だが、基本メニューがラー油と鷹の爪と華北山椒(花椒)をふんだんに使った恐るべき辛さの麻婆豆腐を麺に掛けただけという魔のメニュー「麻婆ラーメン」で、しかも値段がボッタクリレベルに高いなど全然普通ではない。

一般人が利用しているのか、経営がちゃんと成り立っているのかについては全く不明。


  • 穂群原学園(if)

『プリズマ☆イリヤ』でも立地などの概要は上記と全く同じだが、山麓の初等部や海外からの留学生が存在している等、規模が拡張している。


『ドライ!!』の平行世界にも存在しているものの、こちらは街の過疎化によって廃校寸前となっており、生徒会長の一義樹里庵や士郎・桜は在籍しているが、凛や大河の存在は確認できない。


『Grand Order』の序章では、施設どころか街全体が変質した世界を舞台とする事に。

詳細はリンク先の「観測エリア」を参照。


  • かつて在りし運命の街 Mare Melum:災の海

Fate/EXTELLA-LINK』に登場する冬木市を再現したステージ。新都や柳洞寺などが確認できる。

高層ビルが立ち並ぶなど見た目は華やかに見えるが、英霊たちがはっきりと「死」を感じ取れるほど悲劇が街に染み付いており、結果住む者のいないゴーストタウンと化している。


関連タグ編集

Fateシリーズ 架空都市 地方都市 パワースポット


空座町:同じくよく謎の爆発に悩まされる町。


登場作品編集

Fate/staynight Fate/hollowataraxia

Fate/Zero Fate/EXTRAシリーズ Fate/GrandOrder


プリズマ☆イリヤ 氷室の天地 衛宮さんちの今日のごはん カプセルさーばんと フェイト/タイガーころしあむ Fate/unlimitedcodes

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