概要
第四次聖杯戦争、ロード・エルメロイことケイネス・エルメロイ・アーチボルトが拠点とした魔術工房。
彼はサーヴァントであるランサーを迎撃準備に置いた上でこの工房を作り、万全の防御を敷いた。
本人曰く、結界二十四層、魔力炉三機、猟犬代わりの悪霊、魍魎数十体、無数のトラップ、廊下は一部異界化という性能であり、その工房をホテルの1フロアまるまる借り切って備えたのである。
完璧な工房に加え、ランサーの警護。
これはもはや、正統派の魔術師が相手なら完璧な防護網、あるいは無理ゲーレベルのデストラップだらけのダンジョンであり、突破は不可能と言ってもよい。
問題は、襲撃してきた相手が、一般的な魔術師が忌避するような戦法を躊躇無く使用する衛宮切嗣だったこと。
切嗣は工房の効果の及ばないフロアに爆薬を仕掛け、ホテルごと爆破するという戦法を取ったため、突破不可能なはずのこの魔術工房は簡単に破られたのであった。
(より詳しく説明すると、切嗣が行ったのは強度上の要となる支柱をピンポイントで爆破し、ビル自体の自重で内側に倒壊させる爆破解体で、周辺被害に配慮しつつケイネスは絶対に殺すという殺意マシマシな方法である)
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ただでさえ魔術師にとっての邪道である現代技術や機械類をこれでもかと使用した襲撃であり、ましてや建物ごと爆破するなどという戦法は切嗣だからこそ。
この完璧な工房がその脅威を発揮するには、相手が悪すぎたのである…。
なお、爆破された際にケイネスらは魔術礼装「月霊髄液」によって事なきを得ているが、この際に工房だけでなく月霊髄液以外に持ち込んでいた数々の高度な魔術礼装も損失してしまう。また、工房に組み込まれていた「魔力炉三機」は、『Fate/strangefake』にて霊墓アルビオンから発掘された貴重な素材で作られた元エルメロイの至上礼装であった事が判明し、これらの損失が後のアーチボルト家の負債に繋がってしまう事に…。
一応フォロー&補足として他のTYPE-MOON作品、『空の境界・矛盾螺旋』などを見てもらえばご理解頂けるだろうが、本来の魔術工房は踏み込む事自体が危険極まりないため、ケイネス程の魔術師が造り上げた工房ともなれば実際には正攻法による突破は極めて難しい。
余談
公式スピンオフ『とびたて! 超時空トラぶる花札大作戦』では、前述の工房をテロでフィナーレされたため、ケイネスは絶対に破壊されない完全無欠な魔術工房を実現するべく参戦している。
そしてやたらとネタにされるケイネスの魔術工房だが、Fate/strangefakeなどの作品ではファルデウス・ディオランドが自分の部下にバズディロット・コーデリオンの複合芸術ともいうべき魔術工房を説明する際に引き合いに出したり、工房の異界化はケイネスほどの魔術師が自分に最適化させた魔力炉を三基持ち出しても、ホテルの通路の一部が限界だったと語るなど、工房の優秀さや技術の困難さを説明するために登場することが多い。
類似項
- 真・女神転生デビルサマナー - ドラマ版小説において病室に結界を張って待ち構えるも、同じように襲撃したダークサマナーによって周辺の病室ごと現代兵器によって爆破されたり、デビルサマナー集団を用意していたら超音速偵察機をぶち込まれて壊滅したりしている。ちなみに主人公葛葉キョウジは魔人ヴィシュヌの自動防御(と言っても一種の暴走だが)により生き残ると類似点が多い。