ほら。貴方、泣いているもの
概要
CV:不明([Realta Nua]) / 茅野愛衣(劇場版[Heaven's Feel])
かつて言峰綺礼の妻だった女。
そして『Fate/hollow ataraxia』に登場するヒロインであるカレン・オルテンシアの母だと思われる女性。
幕間の題名が「聖者の死」、回想シーンで流れるBGMは「消えない想い」。
原作ゲーム版『Fate/stay night』にて、言峰が何度も存在を匂わせている。
「stay night」および「hollow」では、立ち絵や一枚絵は無く、この時点では名前も声優も一切不明という扱いだった。作品世界内では「女」と呼ぶ。
人物
信心深いが病弱で、余命わずかな女性。
男を愛し、彼の憤怒を誰よりも理解し癒そうとした。
男からすれば、彼女は「聖女」だったという。
夢は聖歌隊になること。昔、そう語ったことがあるととある擬似サーヴァントが言及した。
ある異端審問の時、言峰綺礼は神学校を自主退職、正式な司祭職への道を断念して、彼女を妻として娶った。
綺礼は誰よりも自分を理解し癒そうとする彼女と、2年間を共に生活した。綺礼は彼女を愛そうと努力した。
にも拘らず、自らの欠落は埋まらないと知った綺礼は、"こんな歪な存在自体が間違いだった"と結論づけ、自殺を決めた。
最期に「私はお前を愛せなかった」と告白する彼に対し、彼女はそれを否定。
逆に彼女自身が自殺することで、彼が「人を愛せる心を持つ、生きる価値のある人」だと証明しようとした。
しかし綺礼が抱いた感情は、「どうせ死ぬのなら自分の手で殺したかった」というもの。
彼女の行動が無価値だったと思いたくはなかった綺礼は、彼女の記憶から目を背けていった。
母親である彼女が教えでは禁忌とされている自殺を行ったこと、そして父親の綺礼が名乗り出なかったことで、娘のカレンは「信仰を捨てた女が行きずりの男と作った子」「主の恵みを受ける資格は無い」と、教会でも酷い扱いを受けることとなった。
アンリマユがカレンの身の上話を聞いた時の彼の地の文では、「敬虔な信徒であった母親は、最期に主に背くほどの意義を見出した」とある。
奈須きのこ曰く、
「アルビノで、免疫機能が欠如した人でした。なので些細な傷でも死に繋がるし体もボロボロでした。カレンに受け継がれたのは“病魔に憑かれやすい”という在り方。神の試練ですなー。」とのこと。
公式からの扱いについて
元々は2004年の『Fate/stay night』で言及されるだけの人物だったが、大人の事情で出番を得ることはなかった。
しかしそのビジュアルについては、『Fate/complete material II Character material.』にて小さいながらも確認できた。
その後、2020年の劇場版アニメHeaven's_Feelにて、ついに原作が発売されてから実に16年を経て言峰の回想シーンで本格的に初登場を果たした。
名前が明らかになったのは『TYPE-MOONエース VOL.8』の質問コーナー。
なお、その時に明らかになったのはあくまで『クラウディア』という名前のみであり、記事名のオルテンシアという苗字について明言されたことは無い。
…………されたことは無いが、hollowでのカレンの名前に関する描写やタイころ描写、そして「TYPE-MOON Fes. OFFICIAL PAMPHLET」でのきのこの解答などからカレンと綺礼の親子関係はほぼ間違いないため、クラウディアの苗字についてもオルテンシアと見てよいだろう。
余談
「オルテンシア」というのは、イタリア語で「アジサイ」という意味であるためか、pixivでは一緒に描かれている絵も見られる。
『Fate/ステイナイト カフェ』の第74話では、クラウディアを痛車にするとは魔法少女姿がお披露目される。
クラウディアを演じる茅野愛衣女史は、『Fate/Grand Order』にて紫式部を演じていた。
クラウディアを演じたのは劇場版『Heaven's Feel』からなので、こちらの方が後に配役された。
関連イラスト
関連タグ
言峰綺礼(Fate/Zero):劇場版[Heaven's Feel]の回想で登場した言峰綺礼はこちらのデザインに近い。
なお、『Fate/Zero』作中でのクラウディアは言峰の性質に気付かないまま病死していた。