概要
【CAUTION】以下、ネタバレ注意!!
『Fate/staynight』の数あるBADENDの中で、かなり人気のあるEND。
Heaven's_Feel中盤、間桐桜の正体を知った衛宮士郎はその理想・信念から、彼女を殺して周りの人々を救う「正義の味方」になることを迫られる。
そのときイリヤが士郎に対し、桜を助け「桜の味方」にもなれる、という新しい選択肢を与える。
しかし、それでも「正義の味方」を張り続けるとこのENDにたどり着いてしまう。
桜の介錯こそ遠坂凛に譲ったものの、その選択を知った言峰綺礼は士郎が聖杯戦争の勝者になることを断言。根拠として「今のお前は衛宮切嗣だ。それが勝てない筈はない」と告げ、結果その通りに士郎は、臓硯・イリヤ・凛を下し聖杯戦争を終わらせることになる。
言峰が「衛宮切嗣」と例えたその意志だが、このENDにおける士郎の「正義の味方」の徹底具合は恐らく切嗣以上。
そこには、心を剣(てつ)にしたままの士郎がいた。
切嗣を「正義を執行する機械のフリをした人間」
士郎を「日常を謳歌する人間のフリをした(正義以外なんの寄る辺も持たない)ロボット」
と例えることがあるが
「変わらないなりに人間のふりが上手くなる(多少異常性が鳴りを顰める)」訳でも、「"人間のフリをしたロボット"を張り続ける事を決める」訳でも、「ただ一人の女の子のために人間として生まれ直す」訳でもない
「人間のふりをしたロボットが完全なロボットとなることを決める」ルートである
タイガー道場においても、イリヤは寂しそうに「…ばか」とぼやくのだが、タイガは一つの選択としてほぼアドバイスなしという結末になっている。
劇場版HF第2章では、士郎が見た悪夢において、このENDを通過した衛宮士郎の成れの果てが登場するシーンがある。
Q.どうやって聖杯戦争を勝ち抜くのか?
奈須きのこ:弱者の立ち位置を踏まえた、自己安全を視野にいれない、徹底した1人1殺戦法しかないと思われます。「この状況にもちこめば1(士郎):9(相手側)で勝てる。負ければ即死する」というのを最後まで生き延びた。
武内崇:それで勝てるものなの、聖杯戦争って。
奈須きのこ:時間とか幸福とか人間性とかすべてを勝つ為の道具にすればなんとか。でもこの道具、一度使うとなくなるよ。二度と補充もできないよ。
武内崇:正気にて大業ならず。その行いを鉄心と呼ぶ、ということだね……。
※劇場版Heaven’s Feel第2章のブックレットに掲載されている『きのことたかしの一問一答』より抜粋。
関連タグ
剪定事象、異聞帯:近年のFateシリーズで発覚した「正史ではない世界」を表す名前。FGO内でとある力によって一時的に顕現したが本来「正史ではない世界」であるため悉く消滅した。ただし、そもそもFate/staynightが複数のルートが存在するエロゲーであったため、鉄心ENDについてはそこまで大層なものではなく、単純に「そういう可能性もありえる」程度のものと考えるべきだろう。
エミヤ・オルタ:彼の可能性。「嗤う鉄心」なるスキルを持つ。ただし彼自身はFate/EXTRAシリーズに通じる因縁の持ち主であるため関連は不明。
スパークスライナーハイ:鉄心ENDと並ぶ衛宮士郎が「桜の味方」を選ばないEDの一つ。ただしこちらはBAD END扱いではなく、桜が凛・ライダー・イリヤによって救われる可能性を残している。
ジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィ:無自覚ながら『こうなる事が私の理想』と言っている。