過ちとは、貴様の存在そのものだ、シャルル
プロフィール
※ プロフィールの出典地域は本百科の推測なので注意。
概要
『Fate/EXTELLA LINK』に登場するルーラークラスのサーヴァント。
平定されたSE.RA.PHに突如として現れ、己が理想のため「天声同化(オラクル)」の力を使い進軍を開始した。
初の「支配者」としてのルーラー適性を持つサーヴァント。
真名
西ヨーロッパの統一を成し遂げた覇王、「カール大帝」。
シャルルマーニュが幻想に依った聖騎士ならば、カール大帝は史実における聖王。
Fate世界においても、シャルルマーニュ十二勇士の英雄譚は後世の創作であり、幻想の物語である。
カール大帝は伝説にあるような華麗な冒険を繰り広げたわけではなく、人々の平和のため王として剣を振るい続ける過酷な日々を送っていた。そしてある邂逅を経て、混乱するヨーロッパを平定するため夢見る心を捨て、残酷な現実を直視するリアリストであり続けた。
一般的にはトランプのハートのキングのモデルとしても知られている。
ちなみに彼以前にもスペードのキング・ダイヤのキング・クラブのキングが居るため、彼の登場でトランプのキングのモデルは全員そろったことになる。
英霊「カール大帝(シャルルマーニュ)」の主体として聖杯戦争にて召喚されるのはこちらの存在であるが、SE.RA.PHでの召喚そのものはシャルルもカールもイレギュラーである。
人物
一人称は基本的に「余」、私的な場面でのみ「私(わたし)」。
威風堂々の男。聖なる王。筋骨隆々とした体躯を黄金の鎧と王冠に包んだ偉丈夫。
勝利に対しても敗北に対しても決して苦悩せず、迷わず、冷静な判断で邁進する。
過去現在未来において神に次ぐ愛を持つと豪語しており、敵に対しては苛烈極まりないが、「神」への恭順を示した者については寛容に受け入れる。
実際に自軍への態度は基本的にはおおらかであり、部下の作戦失敗の報告を受けても常に余裕と冷静さを保って次なる指令を下す。
また永劫の平和の為とはいえ、事実上一方的に侵攻、ないし強制的に同化させている者達に対して「セイヴァーの資格を持たなかった自身の愚昧」として謝罪を独白するなど、その内心は決して単なる傲慢な侵略者に限らないことが窺える。
英霊として召喚される本来の彼は、夢見る心を失いきれていない、いわばシャルルマーニュの要素が混ざったカール大帝として召喚される。
しかし今回の召喚においては二人のつながりは断絶しており、「徹底した現実主義者であるカール大帝」と、「夢見る心を持ち幻想の中で生きたシャルルマーニュ」といった形で分離してしまっている。
「永劫の平和」を目的としているものの、それはあくまで「大帝」という役割を果たすための目的であり、一個の存在として彼が心の奥底で抱き続けていたのは「自分らしく生きたい」という純粋な願いだった。多くのサーヴァントが格の高さすら超えて「天声同化」の影響を受けてしまうのもこのため。
彼がルーラーとなれたのは、永劫の平和はあくまで過程に過ぎず、未来という名の答えなき迷いを望んでいたから。答えを導き与える聖杯にできることなど何もないのである。
そういった経緯もあってか素の人間性は意外とざっくばらんであり、中々に気も多い。
「気の休める部屋ではもう少し簡素な服装でいたい」「自室でも王の威厳というものが必要なのか」といった旨の発言をするなど、所々で自身の別側面であるシャルルとの共通性を見せる。
動物や鳥類が好きなのか、マイルームでの会話で主人公に孔雀の飼育を勧めて来る。史実においても珍しい動物を集めては庭園で飼育していたという。
更にとても勉強家であったという側面からラテン語には堪能。その一方で文字の読み書きは出来なかったらしく、ラテン語ではなく母国語で学問を収められる世の中になった事を喜ばしく思っている。
能力
敏捷と魔力は低めだがそれ以外は高いランクとなる。
一癖ある部下たちを率いてなお、騎士団を成り立たせて王として君臨していた事もあってか幸運とカリスマは特に高ランクである。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
---|---|---|---|---|---|---|
ムーンセル | B | A+ | C | C | A+ | A+ |
保有スキル
対魔力(EX) | 規格外(EX)クラスの対魔力を持つ彼を「魔術」に分類される物で害することは不可能と言える。 |
---|---|
真名看破(C) | 直接遭遇した全てのサーヴァントの真名及びステータス情報が自動的に明かされる。隠蔽能力を持つ相手には幸運判定が必要。 |
神明裁決(B) | 命令やペナルティを執行するため、召喚された聖杯戦争に参加する全サーヴァントに使用可能で、絶対命令を下せる特殊な令呪を各サーヴァントごとに二画保有する。 |
カリスマ(B) | 軍団の指揮能力、カリスマ性の高さを示す能力。団体戦闘に置いて自軍の能力を向上させる稀有な才能。Bランクであれば国を率いるに十分な度量。 |
天声同化(?) | 上記のカリスマスキルが月の世界に存在する異物「異星鍵(モノリス)」の力によって変異した特殊スキル。あらゆるものを隷属・同一化するスキルであり、その発動条件も「(善意による切実な願いを抱えたカール大帝に)少しでも賛意や同情を示すこと」と非常に緩い。同化しても本来の人間性や性格に変化はないが、同化させようとする意思を示すため判別は容易。 |
大帝特権(A+) | 本来所有していないスキルを短期間獲得することができる。効果は「皇帝特権」と完全に同一だが、自己申告によってスキル名だけが変化している。 |
典礼改革(A) | 集団および支配地の機能を向上させるスキル。教皇レオ3世によって西ローマ皇帝の位を与えられたカール大帝は、教区を骨、修道院を肉、ローマ典礼を血液とした神政政治を展開し、文化及び経済の発展を導いた。 |
聖王(A) | 「魔性」および聖人系以外の「神性」スキル所有者への特効。 |
特に強力なのは、やはりSE.RA.PHのバックアップを受けた「天声同化」の存在。
一応、シャルルマーニュやタマモのように幻想・神性ゆえに「生きる」という概念から遠い者、ネロやロビンフッドのようにすでに思う存分己の生を貫いた者、ガウェインやアルジュナのように未練はあれどカール大帝に従うことが魂の死と同義の者に対しては効果が薄い。
これら天声同化への耐性は1つ目を除けば理性ありきであり、理性が吹っ飛んでいるバーサーカーには特攻レベルで効いてしまう模様。
個性豊かなバカ達を率いた王故に理性の無い者を扱う事に関しては長けていると言える。
宝具
聖剣ジュワユーズ
第一宝具。
この宝具を真に使いこなせるのはシャルルマーニュの方で、現実に生きたカール大帝では真価を発揮できない。カール大帝にとってジュワユーズは後天的に幻想が付属された聖剣でしかない。
ただしそれだけであり、カール大帝の主武装としては十分すぎるほどの威力を発揮している。
漢字表記はおそらく、アクティブスキルにも用いられている「言祝げ、神は天にあり」と思われる。
カロルス・パトリキウス
第二宝具。天空に駐在する巨大な浮遊都市の形をとった、自動拡大型巨大要塞。
カール大帝の電脳体を覆う鎧であり、機動聖都領域そのものでもある。
「パトリキウス」とは本来はローマおよびイタリアの守護者へと与えられる称号のこと。
聖なるかな、今こそ威光が地に満ちる(カロルス・パトリキウス・アウクトリタス)
「余の愛を受け止めよ!我が威光が地に満ちる……『聖なるかな、今こそ威光が地に満ちる(カロルス・パトリキウス・アウクトリタス)』!!」
第三宝具。カロルス・パトリキウスの奥の手。
『Fate/EXTELLA LINK』ゲーム中における宝具ではこれを使用する。
機動聖都の一部にして最奥部である礼拝堂に存在する祭壇を呼び出し、自身を模した巨大な大型ロボット形態へと大変化させ、あらゆる敵性体を一掃する。
腰部と口部にそれぞれ魔力炉が搭載されており、ここが事実上の弱点となっているが、複数のサーヴァントが束になってかかってやっと渡り合えるレベルの代物。
戦闘で使用した際のエフェクトは、肩から石像型のミサイルを乱射した後に口の魔力炉からレーザーを放出。天を十字に切り裂くと、空が赤に染まり鳥型の光が舞う中、極光と無数のミサイルが降り注ぐという出てくる作品を間違えているんじゃないかという代物。
また、発動時にはロボットの背後にシャルルマーニュの宝具同様に青い翼が展開される。
カロルス・パトリキウス・ディミッテ
第四宝具。別名「最後の審判(ウルティム・プロパテール)」。
自身が生前に接触し、そしてムーンセルにて再び巡り合った謎のアーティファクト「異星鍵(モノリス)」の力を得る事で発動可能という隠し宝具。
サーヴァントのみならずSE.RA.PHの全電脳体を一度に同化することが可能な同化ウィルス。ただし一挙に同化できるのは全体の六割程度で、残り四割は意識自体を維持できない。
コスチューム
- 大帝の正装
EXステージ悪夢の不正要塞をクリアする事で手に入るコスチューム。
戦闘時に着ている大帝の金鎧とは異なり、我々が王様と聞いてイメージする服装そのもの。
関連人物
Fate/EXTELLA LINK
自分自身の別名にして別側面。
霊基を共有する同一存在であり、「現実に生きた」自分に対して「幻想に生きた」少年。
あらゆる情を廃してまで使命を成し遂げた自らの人生を否定する存在である為、「存在そのものが過ち」とまで辛辣に言い放っている。よって他のサーヴァントのようにカール大帝はシャルルマーニュが大人になった姿ではない。
フン族の王であり、かつて遊星の尖兵として破壊を司った少女。
本来ならば接点は無いはずだが、「姉上」と呼んでいる。
その高潔さに惹かれたのか「結婚しよう」と爆弾発言を言い放った。
結果、アルトリアからはどこぞの金ピカストーカーと同類扱いされてしまった。
広大な領土を治めた王の先輩として一目置くが、酒を大量に飲まされることには辟易している。
史実においても酔っ払いは嫌いで酒は飲めなかったという。
ちなみにアルトリアもイスカンダルもカール大帝と同じく『ヨーロッパにおける騎士道の象徴』である。
Fate/Grand Order
第2部6.5章『死想顕現界域 トラオム』にてカール大帝の名を騙っていたサーヴァント。
また上記のシャルルマーニュとも共演することなった。