英雄が叛逆した特異点。
3つの界域に君臨する3人の王
本来ならあり得るはずのない、サーヴァントの軍勢が相争う戦乱の世界
祈りも教義も、正道すらも通じない無慈悲な戦争は、総てを飲み込んでいく
絢爛と狂気、信念と理想は交錯し、相争う。
概要
あらすじ
ブリテン異聞帯、そしてNFFサービス本社の攻略を完了したカルデアは、人理定礎値不明の大規模特異点の出現を感知する。
そこは分たれた3つの界域に君臨する3人の王、そして絶え間なく召喚され続けるサーヴァントが相争う戦乱の特異点【世界】だった。
本来なら有り得るはずのない、サーヴァントの軍勢がぶつかり合う異様な光景に圧倒されるマスター。
そんな状況に追い打ちをかけるように見えざる手はゆっくりと————————
しかし着実にマスターの背後に迫っていた。
「一体誰が。どうして。どうやって、これほどのサーヴァントを召喚したのか?」
これは今までの『特異点消去』ミッションではない。
マスターは誰なのか————その謎を、暴くことなかれ。
(公式より)
ゲームにおいて
『Fate/Grand Order』における第2部「- Cosmos in the Lostbelt -」第6.5章。
副題は「或る幻想の生と死」。2022年6月1日配信。
参加条件は『非霊長生存圏 ツングースカ・サンクチュアリ』エピローグのクリア。
事前に「6.5章」と明言されており、2部5.5章『地獄界曼荼羅 平安京』と同様イベントではなく恒常のメインクエスト扱い。
情報初解禁は5月上旬に2500万DL記念で配信されたライト版カルデア放送局。
同年3月のホワイトデーイベント『15人の理知的なメガネたち』に登場したマイケルことコンスタンティノス11世の参戦が発表された。
また同時にシルエットのみ開示された、新たに登場が告知されたサーヴァントの一部は配信直前の放送局で明かされ、初登場から約5年を要したローランや『EXTELLA LINK』からまさかのシャルルマーニュが実装された。
なお配信前には、今回登場する既存サーヴァントの幕間の物語が未召喚でも開放されるキャンペーンが実施。
このうちある人物については、その幕間をクリアしていないと今回のシナリオパートのとある選択肢が出現しないという仕様になっている等、上記のキーキャラクターと同じくらい、読み手によってはそれ以上にキーパーソンと言える役回りをとなっている。
よってプレイする前にその人物の幕間や活躍するシナリオ、さらには体験クエストをやっておくと内容が理解しやすい。
登場人物
ノウム・カルデア
復讐界域
復権界域
王道界域
その他
名前のみ
特異点に召喚されていたが、カルデアの到着前に消滅している。
特徴
カルデアによって検知された特異点だが「西暦1700年より先、北米辺り」であることしか測定できず、年代は観測の度に最低100年程度のブレがあり、人理定礎値に至っては「EX(未知数)」どころか「ERROR(測定不能)」という有様。
その実態は、万単位のサーヴァントが何者かによって際限なく召喚され、皆一様に人類史への強い敵意を刷り込まれて「汎人類史への叛逆」を目的として動いているという、何もかもが異常な超危険地帯。(カルデアデータベースによる記録では、サーヴァント同士の戦闘は七対七が最高記録であり、複数のサーヴァントの召喚は時間神殿などのケースが確認されているがこの特異点の状況はホームズ曰く「あれは最早、奇跡の類、人理を守るための決戦という点を差し引いたとしても」ウラド三世も「(サーヴァントの軍勢という)一度は夢見た戯れ言、戯れ言が具現化するとは思わなかったが」と発言している)
それ故、汎人類史の人間や、刷り込まれた敵意に懐疑的なサーヴァントは等しく敵とみなされ、少しでも情が湧くなどすれば即刻粛正される。
しかし、程なく彼らは独立した思想のもとに三つの勢力に分かれ、当初の指標であった外界への侵攻を始める事なく、サーヴァント同士で膠着した戦争を続ける三国志じみた情勢が出来上がっていった。
善悪や地域や国家、思想や信仰、出自等、それらの全てを棚上げした状態であるためある意味では理想の世界である。
妖精國は汎人類史を拒絶するが故に生まれた概念として、電子機器の一切が使用不可能になっていたが、この特異点は妨害だらけとはいえ機能そのものは喪失していない。ホームズは妖精國とは異なる仕組みが働いていると考えている。(その妖精國においても崩壊編においてブリテン島が力を失った結果汎人類史の介入が可能となり電子機器が使用可能になったが)
喚ばれているサーヴァントはごく少数の「英霊級」と、そうでない多数の「幻霊級」に大別されるが、どちらであっても戦闘時にどこからか令呪のバックアップを受けて宝具を発動することが可能になっている。(ホームズ曰く三度などというレベルではない)
カルデアでも顔馴染みの高名な英霊を除けば、作中では「英霊級」や背景が多少語られた「幻霊級」であっても、クラスカードやモニュメントを思わせる汎用グラフィックで表現されており、バトルグラフィックにも反映されている。(セイバーにはバトグラは黒武者の流用である武者型、アーチャーには銃士型も確認されている)
ほぼ無名に近い彼らの「真名」について考察して見るのも一興だろう。
以下、それぞれの界域について説明。
復讐界域クリームヒルト
特異点の北に位置する界域。イメージカラーは赤。首魁はクリームヒルト。
兵の質はそこそこだが、副官である張角の手腕により侵略活動は最も進んでおり、領地は三界域で最も広い。この界域の一番の特徴として、侵略した場所の空が赤く染まるという現象がある。
復権界域コンスタンティノス
特異点の南東に位置する界域。イメージカラーは青。首領はコンスタンティノス11世。
領地は復讐界域ほど広くはないが、兵の質は三界域の中で最も勝る。
基本的に無益な争いは好まないが、汎人類史側のサーヴァントに対しては容赦なく殺しにかかる。
王道界域カール
特異点の南西に位置する界域。イメージカラーは緑。首魁はカール大帝(?)。
領地と兵の質共に三界域で最も劣っており、他の二界域の争いに介入することで均衡を保っている。界域の周囲はグランドキャニオンのような険しい山嶺に囲まれており、さながら天然の要塞である。
ホームズの分析によれば、支配者が本当にあのカール大帝であるならば、間違いなく他の二界域を圧倒するというが……。
各節
節 | サブタイトル |
---|---|
プロローグ/あるいは完全な人間ついての一考察 | |
1 | 棺桶屋だけが友達なのさ |
2 | 若き皇帝 |
3 | 汎人類史という罪 |
4 | 逃げて、逃げて、逃げまくれ |
5 | カウントダウン |
6 | あなたの首が欲しいのかしら? |
7 | あなたの首なんて欲しくはないの |
8 | 闇夜の閑話 |
9 | 我らカール遊撃隊! |
10 | ドン・キホーテ・デ・ラ・マンチャの出立 |
11 | ヴラド3世の凱旋 |
12 | 暗殺計画 |
13 | 暗殺実行/その後宴 |
14 | 全面戦争・復権界域(前編) |
15 | 全面戦争・復権界域(後編) |
16 | 勇壮なる騎士のために王が来た |
17 | 皇帝は笑う |
18 | 女教皇、奮い立つ |
19 | 騎士たちは華やかに、あるいは誰にも知られずに |
20 | されど、復讐には届かず |
21 | 或る名探偵の死 |
22 | そして、あなたたちは応報を見る |
関連イラスト
関連動画
公式PV
TVCM
余談
タイトルの『トラオム』とは、ドイツ語で「夢」を意味する単語。
当初、6.5章はフランス革命をテーマにする予定だったが、開発が8割済んでいたローランを出す機会がなかなか来ず、ライター側からサーヴァントの軍勢が争う話を描きたいということから、十二勇士の出番にすることとなり、シャルルマーニュの登場が決定した。
仮にテーマが予定通りだったなら、既存の面々だけでなくカリオストロの登場もあり得たかもしれない。ちなみにそのカリオストロは後の章で登場している。
ちなみにフランスにはカルデアと奇妙な因縁が2つほど存在する。
1つ目はカルデア初代所長マリスビリー時代のカルデアが原子力発電所を持っていたこと。
2つ目はミス・クレーンがカルデアに来る前に、フランスで起きた聖杯戦争に召喚されたこと。(カルデアの記録では、FGO世界で聖杯戦争は2004年の冬木にて1回だけ起きたとされている)
この章をクリアすると「証明完了」の文字が一瞬出た後書き換えられ「証明不能」の文字が出てくる。
9周年から制定された配信ガイドラインでは今年の11月1日にアヴァロン・ル・フェ/ツングースカ・サンクチュアリと共に配信解禁された。
関連項目
Fate/GrandOrder Cosmos_in_the_Lostbelt FGO
Fate/EXTELLA:シャルルマーニュが初登場した『LINK』の前作。3つの陣営に分かれた構成や、無所属だが実は全体の黒幕側だった個人の存在が似通っている。
北米神話大戦イ・プルーリバス・ウナム、禁忌降臨庭園セイレム:同じく北米を舞台としたメインシナリオ。
アサシン(Fate/strangeFake):彼女は未登場だが、彼女のような無名のサーヴァントが数多く登場するシナリオである。
前後のストーリー
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『ナウイ・ミクトラン』の解放条件は『ツングースカ・サンクチュアリ』エピローグのクリアとなっているため、『トラオム』はスキップしてもいいが、公式から「"後に相当する"」と事前に言及された通り、実際は直結する内容なので、できれば飛ばさずにやっておくのが望ましい。事実『トラオム』をスキップすると『ナウイ・ミクトラン』の冒頭のシーンの分からなさは火を見るよりも明らかである。