プロフィール
「俺の知っている信長はあんな姿じゃなかったがなぁ……」と首をひねっている。
概要
『Fate/Grand Order』に登場するアーチャークラスのサーヴァント。レアリティは☆3。
初登場自体は第2部6.5章『死想顕現界域 トラオム』だったが、この時点では実装もされておらず真名も明かされなかったために「破戒僧」「トラオムのアーチャー」などの仮称で呼ばれていた。それから1年4か月後に開催されたイベント『聖杯戦線~白天の城、黒夜の城~』において実装された。
真名
安土桃山時代に生きた種子島(火縄銃)の名手にして僧兵、『杉谷善住坊』。
織田信長を狙撃し暗殺しようとした僧兵として知られているが、それ以外の詳しい人物像はハッキリしておらず、身分については甲賀の血筋など様々な説が存在する。越前朝倉氏攻めの途中で浅井の離反によって退却のため京都に逃れ、岐阜城へ戻るため近江国の千草越えを通過した信長を六角氏の依頼で待ち伏せ、2発狙撃し仕留めようとしたが、致命傷には至らず暗殺は失敗してしまった。
信長の怒りを買ったことで逃亡生活を送ることとなり、高島郡堀川村の阿弥陀寺で捕縛。
その最期は生きたまま、竹製の鋸で時間をかけて首を切断され処刑されたと言われている。
人物
一人称は「俺」、または「拙僧」。
男勝りな性格……というか、元々は歴とした男性だったのだが信長暗殺に失敗して逃亡中に出会った果心居士によって許可なく女体化してしまい、それが英霊の座にまで引き継がれてしまった。
僧兵だけあってか神仏の在り方についてそれなりの知見を持ち合わせている一方で、酒も女も博打も好きで嗜むという破戒僧・生臭坊主であり、それを気にも留めない豪放磊落な性格をしている。
それと同時に傭兵としてのプロ意識も強い人物であり、英雄英傑のような何かしら輝くものを持った人物であれば確実に当てられると言い切れるほどの自信家な一面を見せており、実際それに違わぬ銃の腕を持っている。かといって名誉欲が強いという訳ではなく、自分的に満足のいく仕事が出来れば、その活躍や自分の名が誰にも伝わらずとも構わないというストイックさも持ち合わせる。
それ故「織田信長の暗殺」という一世一代の大仕事をしくじって死んだ事は、サーヴァントとなった現在でも大きな心残りで、聖杯にかける願いも「信長を仕留めるチャンスの再来」というもの。
特殊な経緯で性転換してしまったためか、性別は「不明」扱い。
自身のバレンタインイベントにおいては、元の性別である「男性」の括りとなっているが「お返しとしてチョコ(般若湯ボンボン)をくれる」という、男女の双方の折衷案のようになっている。
能力
史実通り、火縄銃を用いた銃撃戦を得意とする。英霊となってからも召喚の度に鍛練を重ねた狙撃の腕前は生前のものを超えており、不意を突ければ一流英霊も一発で射殺可能なほど。また狙撃手らしいと言うべきか洞察力も高く、銃ごしに覗いた相手の人生や性格を読み取れるほどだという。
モーション中では、高威力の狙撃と散弾による面攻撃を使い分ける他、銃身で殴りつける、敵に飛び乗って接射する、放り投げた火薬袋を撃って爆破する、樹木の上から狙撃するなどをしている。
ステータス
マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 |
---|---|---|---|---|---|---|
藤丸立香 | D | EX | C+ | D | E | C |
保有スキル
対魔力(D) | 魔術への耐性を得る能力。 |
---|---|
単独行動(EX) | マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。EXランクなら、マスター不在でも行動が可能。 |
狙撃環境(C) | 『陣地作成』の亜種スキル。魔術師が工房を設置するように、狙撃するべき環境を整える。Cランクであれば、人間と武器の限界を超えた狙撃を行える。モーションでは、樹木の上からでも狙撃が可能となっている。 |
仕切り直し(再装填)(C+) | 『仕切り直し』に(再装填)が付いたスキル。詳細不明。 |
迷彩狙撃(B) | 狙撃待機状態に変化する。迷彩能力も発動し、肉眼で発見されることはまずなくなる。同ランク以上の心眼、ないし亜種スキルで見破られない限り、基本的に攻撃を受けない。そして時間が経過するにつれて、命中率は高まっていく。ただし一度でも攻撃した場合、迷彩状態は解除される。 |
宝具
二つ玉にて撃ちて候(ふたつたまにてうちてそうろう)
- ランク:C+→C++
- 種別:対人宝具
- レンジ:100
- 最大捕捉:1人
「二つで充分だよ、だろ?」
「ボンヤリ姿を晒すなら遠慮も案山子もねえ!そ〜ら喰らいな!『二つ玉にて撃ちて候(ふたつたまにてうちてそうろう)』ォォッ!!」
二つ玉は種子島に二つの弾丸を籠めて一度の射撃で同時に発射するという、命中率と破壊力を高める技である。理想の狙撃環境を整えてから、狙撃待機状態になることで命中率を高める。幸運ランクによる判定で防ぐことができるが、二つ玉という性質上、二回の判定を行わなければならない。
……余談だが、一部のマスターからは「元男性だが女性になった」ことと「二つ玉」という言葉からとある無粋極まりないことを連想されている様子。無論実際には関連性はない……と信じたい。
ゲーム上での性能
大器晩成・自己完結型のクリティカルアタッカー。
クリ威力アップ、スター獲得、スター集中度アップなどクリティカルアタッカーに必要な要素を自前で揃えており、スキル2はクリティカル威力アップ(1回)を毎ターン付与するという源為朝と似たスキルで、クリティカルを出さずに溜めることでより強力なクリティカルを炸裂させられる。
スキル1のBuster性能&Busterクリ威力アップも併用すればさらに威力が増す。宝具『二つ玉にて撃ちて候』については付与されるバフが確率付与ばかりだが、スキル3で強化成功率を上げられるので、こちらも高い火力が期待できる。最大火力を発揮するには充分な育成と綿密な戦略が必要となるが、それが噛み合った時の爆発力は☆3の枠に収まらない。幕間と同時に強化クエストが実装され、強化成功率アップの解除デメリットがなくなり、王族性への特攻とスター獲得が追加された。
関連人物
生前
嘗て狙撃で命を狙い、そして鋸引きで命を奪われた相手。仕留め損ねた悔しさはあるのだが信長個人にそこまで悪感情は無い。だがリベンジはしたいらしく、宝具演出の台詞の中に明らかに信長を狙っているものがあったり、カルデアにいる信長を見るなり「撃ってみたい」と宣ったりもする。
ノッブことカルデアに所属している信長は、厳密には杉谷が知っている汎人類史の信長とは別人であり、彼女が狙った信長は本人曰く「まるでどこにでもいるような普通の男だった」という。銃ごしにのぞいた彼の人生と抱いてきた感情もまた普通の人間そのもの。そして「そんな普通の男が天下布武などと語り、戦国の世を生き抜いていることが恐ろしくてたまらなかった」と語っていた。
プトレマイオスからは他の城主とその陣営の面々が縁深い間柄ばかりの中、杉谷と因縁のある信長ではなく自分が召喚された事に関して「信長は英霊になどなりそうにもない人物だったので、その余地を利用して、世界によって事態解決に適した自分が召喚されたのではないか」と考察された。
自身が女の姿で召喚されることになった原因。当然と言うべきか、史実における関係は無い。
逃亡生活の中で「人の見た目を変える妖術」の噂を聴いて、信長からの追跡から逃れる為に整形を依頼した所、果心居士の独断によって見た目どころか性別まで変えられてしまい、サーヴァントになった後も女性として召喚される羽目になった。本人曰く「こうしろとは!言ってなかった!!」
カルデアで再会した際には、その事への文句を語り「今更戻さなくてもいいが、これ以上勝手に性別を変えるのはやめろ」と釘を刺している。なお、その傍らで果心居士はあろうことか孫のような存在である身内や自身のマスターを、新たな改造のターゲットにしていた。全く懲りていない。
杉谷に信長の狙撃の依頼をした、近江国の戦国武将。
信長の死後も、豊臣秀吉の御伽衆として生き延びた。
甲賀流の祖である人物で、杉谷の先祖に当たるという説がある。
なお同じ甲賀忍群(甲賀五十三家)の出身に望月千代女がいる。
Fate/Grand Order
イベントで共闘したサーヴァント。相性は悪くなく彼を「プトレ」と呼んでいる。劇中では彼が製作した特殊な弾丸や的確な作戦に杉谷自身の技量も相まって、幾度もカルデアの勝利に貢献した。
契約したマスター。絆が深まると、労いの為に頭を撫でてくる。
彼/彼女を全身全霊守る意志を固めるなど、義理堅さを見せている。
銃使いアーチャー繋がり。得物が火縄銃と比べてかなり小さい短銃である事と、その短銃による百発百中の卓越した腕前を指して「時代が違うとはいえちょっと腕がおかしい」と引き気味である。
同じ長身女性かつ長銃使いとしてキャラ被りを危惧していたが「マスターを襲ってこないなら被らない」と否定されて一安心……したが「襲ってくるってなんだよ!?」とノリツッコミを入れた。
宝具で銃火器(ガトリングガンやライフル)をぶっぱなしているサーヴァント繋がり。
彼が宝具として振り回している20mm機関砲に興味津々で、貸してくれとせがんでいる。
銃使いのアーチャークラス繋がり。2丁拳銃を用いている彼を中々の使い手と評しているが、宝具である「固有結界そのものを撃ち込み、敵を破裂させる魔弾」のえげつなさにはドン引きしている。
元々僧兵だったことからか、魔性菩薩となった彼女に魅入られつつある。
絶対に碌なことにはならないのは確実なので、誰か止めてあげて下さい。
余談
型月世界によくある「伝承では男性だったが実際は女性だった」とは少し異なる人物。ただ、信長を狙った狙撃手を捕えて処刑したが、女性であったというネタは後世において伝えられそうなものだが『FGO』の世界においても男性として伝わっていたのは何故なのか?という疑問も発生する。
更に彼女が狙った信長は「およそ英霊になどなりそうにもない普通の人物だった」というが、そんな人物が『FGO』世界においても、数多くの伝承に残る英雄とされていたのかも何故だ、となる。
杉谷が狙った信長が影武者だったのか、杉谷自身は女性化したことで逃げ切ったが信長が杉谷以外の男性を杉谷として処刑することにより面子を保つことにしたのか、杉谷が『FGO』世界と似ているが、少しだけ差があった並行世界のサーヴァントなのかは、今後に明かされるかもしれない。
名字で「杉谷」といえば元プロ野球選手の杉谷拳士も有名なためか、実装の直後に話題が混同するというアクシデントもあった(なお、こちらの読みは「すぎたに」ではなく「すぎや」である)。
銃も「うつ」ものなので正月番組の人気企画になぞらえて左で撃てと挑発されることも……
先述した通り、元々男性であるからか自身のバレンタインシナリオでは「チョコを渡す相手(男性側)」として設定されている。彼からプレゼント(お返し)が欲しい人は、間違いに気をつけよう。
関連イラスト
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Fate/GrandOrder 死想顕現界域トラオム 白天の城、黒夜の城