私の願いは“この世全ての子供らが、愛される世界”だ。
誰であろうと、この願いを妨げるなら容赦はせん
プロフィール
真名 | アタランテ |
---|---|
クラス | アーチャー |
性別 | 女性 |
身長 | 166cm |
体重 | 57kg |
スリーサイズ | B78 / W59 / H75 |
出典 | ギリシャ神話 |
地域 | ギリシャ |
属性 | 中立・悪・地 |
イメージカラー | 深緑 |
特技 | 短距離走 |
好きなもの | 森(Apo)、子供(FGO) |
苦手なもの | 悪賢い男、リンゴ(Apo) |
嫌いなもの | 子供を傷つける者(FGO) |
天敵 | ルーラー |
設定担当 | 東出祐一郎、茗荷屋甚六 |
ILLUST | 輪くすさが(Apo原案、FGO)、近衛乙嗣(Apo本編) |
CV | 早見沙織 |
好物はリンゴと肉。
概要
『Fate/Apocrypha』に登場するアーチャークラスのサーヴァント。
シリーズ初となる女性アーチャー。獣のような耳と尻尾が特徴的。男性に負けることのない弓の技量と高い敏捷と、移動、走行に関する有用なスキルを持つ俊足の乙女。
真名
ギリシャ神話に登場する、アルテミスの加護を授かって生まれた狩人、「アタランテ」。
アルカディアの王女として生まれるが、男児が望まれていたため生後すぐ山中に捨てられ、女神アルテミスの聖獣である雌熊に育てられる。その後アルゴー船に乗りアルゴノーツとして大英雄達と旅をし、その後カリュドーンの猪の討伐に貢献した。
勝った者を夫とする命がけの駆け比べのエピソードでも知られ、大勢の若者がこの競走に敗れて命を落とした。これは崇拝していたアルテミスと同様いつまでも処女でいたいという彼女の願いから始まった。彼女の夫の座を勝ち取ったヒッポメネスは、勝利の為に美の女神アフロディーテから黄金のリンゴを3つも授からねばならなかった。
ちなみに彼女の耳と尻尾はライオンのもの。
貸した恩を忘れたヒッポメネスに怒ったアフロディーテが、2人がキュベレーの聖域で情事に耽るように仕向け、まんまと引っ掛かった2人はキュベレーの神罰でライオンにされてしまった逸話から。一説ではキュベレーが駆る戦車を引く2頭のライオンはアタランテとヒッポメネスの2人だとされている。
なお、アスクレピオスの発言によれば、アルゴナウタイにいた頃は尻尾と耳は生えていなかったとの事。アニメ版『Apocrypha』の回想では思いっきり獅子耳があったのだが。
人物
一人称は「私(わたし)」。
眼差しは獣のように鋭く、髪は無造作に伸ばされ、貴人の如き滑らかさは欠片も無いため一見すると粗野な女性に見える。しかし他人を「汝」と呼び、自分達を「吾々」と呼ぶなど非常に古風な話し方をするため、その野生的な本性を感じさせない不思議な気品がある。野生動物レベルの死生観を持っており、生きる糧は奪って手に入れるものであると考え、そこにためらいはない弱肉強食主義。また戦士として誇り高く潔癖なところもあり、奸計をあまり好まない。
基本的には弱肉強食の原理に従って冷徹だが、自身の生い立ちから「子供は庇護し、愛情を注ぐべき」として子供が大好きであり、子供が絡むと普段とは打って変わって激甘な夢想家となる。
そのため聖杯への願いは『この世全ての子供たちが愛される世界』。この世に生を受けた子供は皆、両親からも周囲の人々からも愛され、そうして育った子供たちが新たに生まれた命を愛するという世界の循環である。だが同時に、その世界の実現が「聖杯に頼らざるを得ないほどの夢物語」であることも薄々は悟っており、無意識にそのことを否定したいがために、子供が犠牲になると現実の無情さと自身の理想との矛盾に苦しむ。そして、劇中ではその隙を突かれ……
アニメ版『Apocrypha』の回想では古代ギリシャ風の服装を着た姿が登場している。
能力
戦闘では、持ち前の俊足を活かしながら弓術による遠距離攻撃を行う。
狩人という職業柄か、森などの障害物が多い場所ではより有利な戦闘を行える。
『FGO』では、下記の「天穹の弓」を用いた弓術を主とする。緑の光を纏わせて矢の威力を上げたり、上空に撃ち上げて矢の雨を降らせる他、弓で直接殴りつけたり、頭上からの踏みつけも披露。
ステータス
保有スキル
対魔力(D) | アーチャーのクラススキル。魔術に対する抵抗力。一工程(シングルアクション)の魔術を無効化。魔力避けのアミュレット程度の耐性。 |
---|---|
単独行動(A) | アーチャーのクラススキル。マスターからの魔力供給を断ってもしばらくは自立できる能力。Aランクともなると、マスター不在でも行動出来る。膨大な魔力を使用する場合はマスターのバックアップが必要。 |
アルカディア越え(B→A) | 敵を含む、フィールド上のあらゆる障害を飛び越えて移動出来る。 |
追い込みの美学(C) | 敵に先手を取らせ、その行動を確認してから自分が先回りして行動出来る。求婚の際の駆け競べでも彼女は必ず相手を先に走らせたという。 |
カリュドーン狩り(A) | 『FGO』で追加。「カリュドーンの猪狩り」に由来すると思われる。 |
『Apocrypha』企画時のスキル
黄金のリンゴ(?) | 宝物である「黄金のリンゴ」を見せつけて、敵を近くへと引き寄せる。 |
---|
宝具
天穹の弓(タウロポロス)
- ランク:不明
- 種別:不明
- レンジ:不明
- 最大補足:不明
狩猟の女神、守護神アルテミスから授かった弓。
引き絞れば引き絞るほどにその威力を増す。赤のアーチャー自身の筋力はDランクだが、渾身の力を込め、限界を超えて引き絞ればAランクを凌駕するほどの物理攻撃力を発揮することも可能。
「神罰の野猪」で魔獣化した際には「闇天の弓(タウロポロス)」という名になっていた。
訴状の矢文(ポイボス・カタストロフェ)
- ランク:B→B+
- 種別:対軍宝具
- レンジ:2~50
- 最大捕捉:100人
「我が弓と矢を以って太陽神(アポロン)と月女神(アルテミス)の加護を願い奉る」
「この災厄を捧がん――『訴状の矢文(ポイボス・カタストロフェ)』!」
「天穹の弓」で雲より高い天へと二本の矢を撃ち放ち、太陽神アポロンと月女神アルテミスへの加護を訴えることで、矢の豪雨を降らせ攻撃する。範囲に優れる反面、射撃を行っているのが彼女ではないため、威力や正確さには欠け、1対1や乱戦には向かず、主に多数の相手を蹴散らすために用いる。攻撃領域を彼女の意志で極度に限定して収束することも可能だが、元々の攻撃範囲が広いため、集団戦においては周囲の敵味方の配置を確認してから使用しなければならない。
詳細は該当記事を参照。
神罰の野猪(アグリオス・メタモローゼ)
- ランク:B+
- 種別:対人宝具(自身)
- レンジ:0
- 最大捕捉:1人
「宝具纏繞、『神罰の野猪(アグリオス・メタモローゼ)』!!」
生前贈られた魔獣・カリュドーンの皮を身に纏うことで対象を魔性の存在へと変貌させ、理性を奪う代わりに強大な力を与える。身に纏ったアタランテは黒い靄に包まれて幸運以外の全ステータスが上昇、さらにAランクの「変化」が付与され、状況・環境に応じた形態変化が可能となる。
企画段階では、攻撃力、防御力、移動力が上昇し、敵に与えたダメージと同じだけ自分の生命力を回復することができるというものだった。
詳細は該当記事を参照。
企画時の宝具
諍いの戦利品
カリュドーンの猪狩りの戦利品として得た、猪の毛皮(頭部つき)。
魔力を開放すると、直線的に長距離を高速走行できる。この猪はカリュドーン国の王がアルテミスへの収穫祭の供物を忘れた際に、怒った女神が地上に放ったもの。後に彼女を愛する英雄・メレアグロスがトドメを刺したが、手柄を譲るという彼の意思を辞退したため、その功績を巡る不和を国にもたらした。この諍いの結末は彼女が結婚を忌避するようになった原因の1つでもある。
北斗の七矢
天上の“大熊座の七つ星”から降り注ぐ流星の矢で、7連続攻撃が可能。最初の一撃のみ任意で標的を指定し、以降はその標的に攻撃が集中する。基本的に標的は変更できないが、攻撃途中で標的が死亡した場合、残りの攻撃回数はランダムでその場にいる別の標的に振り分けられる。恐らく同じくアルテミスの信奉者であるカリストの逸話に由来する宝具だと思われる。
こうして一通り見てみると、アーチャークラスとしてのアタランテの宝具は本人の逸話の宝具よりも、信仰の対象であるアルテミスに関連した宝具が多い事がわかる。
他作品での活躍
Fate/EXTRA
月の聖杯戦争にも参加しており、赤セイバーがすれ違ったと言及している。漫画版でも登場したが、ヴラド三世のかませ役になってしまった。「訴状の矢文」の説明部でも触れたが、彼女は個人としての戦闘能力はあまり高くなく、原則1vs1のタイマン勝負である月の聖杯戦争では大幅に劣ってしまうのであろう。この時の赤セイバーによる「麗しのアタランテ」という通称は、のちにファンの間で『Apocrypha』の「姐さん」と同様に愛称として使われる。
Fate/Grand Order
当初は敵専用だったが2015年8月31日の300万DL突破記念キャンペーンで恒常実装。また、2019年7月からはチュートリアルガチャにも追加された。レアリティは☆4。
メインシナリオでは第1部1章『邪竜百年戦争 オルレアン』にて、ジャンヌ・オルタたちに狂化を付与されたバーサーク・アーチャーとなり立ちふさがる。本人も不本意だったらしく、消滅する際には狂気から解放されて安堵している様子だった。コミカライズ版では子どもの虐殺に加担させられたことに怒って抵抗したため、ジルの海魔で拘束され洗脳を受けるという悲惨な描写になっている。強制的にアタランテ・オルタ状態にされて主人公たちへ差し向けられ、敗北し消滅した。
また第1部3章『封鎖終局四海 オケアノス』で再登場。狂化されていない正式な召喚だったため、世界の滅亡へと向かうアルゴノーツから離反し世界を救うべく主人公たちに味方する。
コミカライズ版では魔神柱戦にて自ら「神罰の魔猪」を発動し、清姫との連携で応戦した。
第2部1章『永久凍土帝国 アナスタシア』では使われることのないとされた「神罰の野猪」を使用した状態で登場。圧政に苦しむヤガたちのレジスタンスリーダーとして立ち上がる。
後に、『Apocrypha』イベントの開始に伴い、立ち姿や戦闘モーションが一新された。
なお、『Apocrypha』での記載と違い、苦手な筈のリンゴが好物となっている。そもそもリンゴに対する好き嫌いの話は、駆け比べの際にヒッポメネスが投げた黄金のリンゴに気を取られている内に負けてしまったという逸話が元なので、食べ物としてのリンゴ自体は大好きということなのだろう。この辺りはウィリアム・テルの幕間の物語で明らかになる。逆に猪にはいい思い出がないのか苦手としており、狩った猪をマスターに譲っている。理由は元ネタの項にあるが、猪が原因で自分を慕ってくれた男性やその親族が不幸になったのならば、良い思い出が有るわけがない筈である。
ちなみに本作の彼女は『Apocrypha』での記憶を引き継いでおり、絆クエストなどでジャンヌやジャックについて言及している。マスターのことは気に入っているのか、割りとわかりやすく好意を向けてくるサーヴァントの一人でもある。エイプリルフール企画『FGOGO』では「懐きにくい癖に一度デレると容赦なし」と評価されていたりする。
カルデアでも相変わらず子供好きなようで、暇な時はゴロゴロしつつ、映像アーカイブを視聴している。とあるテレビ番組がお気に入りらしく、描写からおそらく内容は「はじめてのおつかい」。
第一再臨はツインテールにオフショルダーというアタランテのセクシーかつ野生的な側面をイメージさせる姿となっており、恐らく現時点で一番生前に近い姿である事が窺える。
アーケード版においては輪くすさが氏の画風を再現してか、鋭く凛々しい目つきになっているのが特徴である。また、11月のアップデートで、霊衣解放として、第二再臨の姿をベースにアニメ版『Apo』の回想でも見せた「アップル・ヘアースタイル」を披露している。
髪型のせいか、立ち振る舞いはどことなくアルトリア顔を思わせる。
ゲーム上での性能
カードバランスは《Quick:2/Arts:2/Buster:1》とアーチャーの典型。ステータスは耐久型で、12,000を超えるHPを持つ一方で、ATKはフォウくん無しでは9,000未満で停滞してしまう。
保有スキルは、1ターンの間味方全体のQuick性能を上昇させる「アルカディア越え(B)」、1ターンの間自身にスターを集中させる「追い込みの美学(C)」、自身に1ターンの回避&3ターンの間NP獲得量アップを付与する「カリュドーン狩り(A)」となっている。幕間の物語で強化後の「アルカディア越え(B)」のバフ倍率はトップクラスであり、これを利用してクリティカルスターを稼ぎ、次ターンに「追い込みの美学(C)」で自身へ集めてクリティカルを狙うというのが基本となる。
宝具は「訴状の矢文」で、種類はQuick、効果は【敵全体に強力な攻撃&スター獲得】。
幕間の物語をクリアすると宝具が強化され、威力とスター獲得数がアップする。
自前でQuickチェインが組めるうえ、「アルカディア越え(B)」で性能を向上させることが可能。加えて単純なヒット数も多いため、敵が3体ならば50個以上のスターを出せる上に「カリュドーン狩り」と合わせればNPもかなりの量がリチャージされることとなる。
NP回収率が“劣悪”と評されるほど低いのが何よりの弱点。
「カリュドーン狩り(A)」で多少は補強可能だが、スキルが効いてない間はやはり苦しいことに変わりはないので、概念礼装及び諸葛孔明等のサポート役でカバーしたい所。
その間に自身はスターを量産していけば、パーティ全体のNP回収を向上できる。
また、スカサハ=スカディ実装後は、あちら2騎と組ませて強力なバフを乗せた宝具を放ち、一気にNPを回収して宝具の連射に繋げる「スカスカシステム」に対応する事から人気が増している。
関連人物
生前
前述したように彼女が遣わした聖獣である熊に育てられたため、敬っている。
しかし『Grand Order』にて対面し、そのスイーツ脳っぷりを見せつけられてショックを受けたが、信仰を捨てる事はなかった。アニメ版『Apocrypha』18話では、アタランテの回想中に一瞬だけ登場した(赤ん坊のアタランテを抱きかかえていたが、一瞬の登場であったのと、月明かりの逆光で素顔が影になっていたこともあって非常に分かりづらい)。
ギリシャのアーチャー繋がり。「だらしがなく、色香に溺れ、反省もしない、己の享楽を考えて他者の事など見向きもしない」という、アタランテが最も嫌うタイプ。ウィリアム・テルの幕間で共演したが、女神のお陰もあって幸か不幸かはち合わせはしなかった。
同じくアタランテが加護を受けている太陽神にしてアルテミスの双子の兄。
パリスが実装された際に付随する形で登場し、彼女の宝具詠唱に登場する「二大神」が揃ったのだが、こちらは羊の姿かつショタコンという別ベクトルにショッキングな姿で登場している。
現時点で両者の関わりはないのだが、もし出会ったとしたら……
アルゴー船の船長。彼の宝具による招集にこそ応じるが、個人的にはオリオン以上に嫌いなタイプであり、『Grand Order』第1部3章では人理に背く彼から離反した。アスクレピオスの幕間では食後のデザートを横取りされたお返しにヘッドロックをかけた。
アルゴー船のメンバー。このうちメディアの方は、アルテミスと同じくアニメ版『Apocrypha』18話でのアタランテの回想シーンにてリリィ状態で登場しており、髪の手入れをし合っていた。
オルタ状態では二人を所持時にそれぞれ個別の専用マイルームトークがある。ちなみにメディアは現時点で唯一アタランテが敬語で話す人物である事がわかっている。
アルゴー船のメンバー。医療の技術面では評価しているが、人の話をろくに聞かないマッドサイエンティストな所はイアソンと五十歩百歩なのでマスターにも気をつけるよう忠告している。
彼の幕間で共演した際は上記する耳としっぽを調べさせろと迫られている。
アイアイエー島にアルゴー船が立ち寄った時に意気投合し、友人となった。
ただ一部の趣味は合わなかったらしく、その点では口論が絶えなかったらしい。
カルデアでは暇な時に一緒にマスターのベッドでゴロゴロする仲。
イーアシオーン
実の父親。アルカディアの王。
アタランテが男では無かったために山中に捨てた酷薄な男。
ミニュアース
実の母親。ポセイドンの孫。因みにイアソンの祖母でもある。
ヒッポメネス(メラニオン)
生前の夫。アフロディーテから黄金のリンゴを3つ授かり彼女に挑み夫の座を勝ちとった。
アタランテ側がどう思っているのかは不明(二次創作に彼と彼女を中心とした小説碧く揺らめく外典にてなどがある)。原典では彼との間に息子パルテノパイオスをもうけたとされているが、アタランテへの愛ゆえに非業の死を遂げた英雄メレアグロスとの間にもうけたという説もある。
Fate/Apocrypha
同じくギリシャ神話の英雄である彼からは初対面時から「姐さん」と呼ばれ口説かれるも素っ気なく扱っている。しかし互いの実力は認め合っておりよく行動を共にしている。
彼の父ペレウスとはアルゴー船のメンバーとして接点があった。つまりアキレウスより結構年上。また、ペレウスをレスリングでぶん投げたり上記のヘッドロックをかけた事が『FGO』でも言及されており、この事から肉弾戦の戦闘力も高い事が窺える。『Apocrypha』本編では闇に堕ちていくアタランテを止めたいという想いから相打ちになる形で彼に引導を渡されその死を看取られた。
同じ陣営に所属するサーヴァントだが、戦士として高潔なアタランテと、為政者として奸計を良しとする彼女とでは性格的に相性が悪い。アサシンとしてのセミラミスの能力に対して低評価で、辛辣に皮肉っている。一方、セミラミスからは「捨て子」という似た生い立ちから親近感のようなものを抱かれており、高い理想を抱き努力する夢想家としても評価されているが、リアリストな彼女としては理想と現実の落差に苦しむアタランテを気遣う意味でも「気を悪くするな」と念を押した上で彼女の願いを否定している。『FGO』でアタランテを所持した状態で彼女のマイルームボイスを聴くと、相変わらずなアタランテの夢想に憐憫とも取れる感情を抱いているのがわかる。
子供の怨霊の集合体である彼女は救うべき対象であったが、皮肉にもその思いとは裏腹に(当初は正体を知らなかったのもあるが)彼女の願いを踏みにじり、結果的に存在すら消してしまう事になる。
そのため、彼女の残滓に呑まれ、その正体に気付いた際も体に入り込む怨念を拒む事ができなかった。その後『FGO』での彼女の幕間でも共演し、ひとまずの終止符が打たれた。
直接の絡みには乏しいが、アニメ予告にて「アタランテだかアンタダレだかいう匠の手で……」とネタにされた。知られたら「訴状の矢文」待ったなしであろう……
上記の幼子であるジャックを「救えぬ存在」として引導を渡した張本人。
アタランテはこれを見て激昂。以降はそれまでの冷静さを完全に失ったかのごとく彼女の殺害に執着する。ジャックの残滓を取り込み、最終的にはその憎悪に身を任せるまま宝具『神罰の野猪』を発動して魔人へと変貌。ジャンヌと激戦を繰り広げる。ただし、ジャックが消滅したそもそものきっかけはアタランテであるため、ジャンヌからしたらタチの悪い逆恨み以外の何物でもない(そもそもジャック自身は死にたくないと思いながらも、浄化に同意し浄化を受け入れた)。ジャンヌは彼女の行動について「ああいう『邪悪』を見た事が無かったのでしょう」と推測している。
『FGO』のマイルームボイスでは、上述のことを覚えているため、ジャンヌのことを「嫌い」としつつ、己の考えを曲げないという共通点から似た者同士とも評している。
ロットウェル・ベルジンスキー
本来のマスター。しかしセミラミスの毒で傀儡となった弱者のため低評価である。
また、聖杯戦争の主催者までも残虐な性格であるという設定があり、子供すら手に掛ける可能性が高く、恐らく傀儡にならなかったとしても相性は悪かったと思われる。
令呪を奪い取った、鞍替え後のマスター。
彼の願いである「人類救済」が自分の願いに通じるものであるため、一応は協力してはいる。しかし、不信感は抱いており、人類救済の具体的な方法を聞いた際は「イカれている」と評した。
Fate/Grand Order
この世界で契約したマスター。
心優しく子供を大切にできる彼/彼女のことはかなり気に入っており、素っ気ない様子を見せつつも他の人間に比べて明らかに態度が柔らかい。たまにマイルームのベッドでゴロゴロしている。
絆礼装やバレンタインの様子からすると恋愛面での好意も少なからず抱いている模様。
狩人系アーチャー繋がり。彼の幕間で共演。
「神代の狩人代表」として狩猟の腕比べをすることになるが、偶然の産物で発生した神話再現に引っかかってしまう。しかも、この時ついた悪態が後々に今のマスターを危険に晒してしまう。
彼女の幕間で共演。玉藻の前との(主にミミについての)言い争いに口八丁で巻き込まれてしまうが、思い込みの強さから逆に引かれてしまう。
余談
『氷室の天地』では、主人公・氷室鐘がプレイするカードゲーム『英雄史大戦』の中の「地中海デッキ」において、カストル、ポルックス、オルフェウス、メディアなどと共に登場している。
『Apocrypha』の企画以前という事もあってキャラデザインは全く異なるが、固有能力「アルカディア越え」の【味方全体の移動スピードアップ】という効力は『FGO』に引き継がれている。
ちなみに現実世界の神話において、アタランテにはテーバイ攻めの七将の1人たるパルテノパイオスという息子がいるのだが、なんと彼は赤ん坊の頃にアタランテに捨てられてしまっているという設定がある。なんでさ。幼少期の境遇から息子にこのような接し方しかできなかったのだろうか……しかし、Fate世界のアタランテには息子がいないらしく、上記の伝承は無かったこと、もしくはFate世界でも創作だったということにされている様子。仮にこれを採用してしまった場合、聖杯にかける願いと矛盾してしまうからだと思われる。(ただし、近年のFateシリーズでは、とある世界のある時空から汎人類史と異なるサーヴァントが登場したり、全く違う星から来たという人物がいたり、更に型月時空では架空の人物扱いされてた人物が別の世界では、実在する人物だったりと、彼が存在する時空や世界がある可能性が増えている。)