オルガンは、パイプに圧縮した空気を送り込んで鳴らす楽器の一種である。鍵盤楽器に分類されるが、作音方法から見ると管楽器と呼んでも差し支えないかもしれない。
大きく分けて、パイプオルガン、リードオルガン、電子オルガン(商標名のエレクトーンのほうが通りが良い)に区分される。
日本では、リードオルガンは幼稚園や小学校に設置されていて見かける機会が多いため、一般に「オルガン」と言えばリードオルガンを指すが、諸外国ではパイプオルガンを指すことが多いため注意が必要である。
リードオルガンは素朴で愛らしい音が多くの人に好かれている。いっぽうパイプオルガンは重厚で豊かな響きが愛好家に好まれ、電子オルガンは様々な種類の音響を一時に奏でられる点でファンの人気を集めている。
オルガンに近い楽器
「空気で鳴らす」「鍵盤で音を選ぶ」という2つの要素を兼ね備えた楽器には、オルガン以外にも次のようなものがある。
- 手回しオルガン:パイプオルガンの原型ともいえるもの。楽器の筐体に取り付けられたハンドルを回して楽器内に空気を送り込み、鍵盤で演奏した。
- アコーディオン:手風琴ともいう。ふいごで楽器内に空気を送り込む点ではオルガンと同じと言える。
- 鍵盤ハーモニカ:商標名のピアニカやメロディオンの呼び名でも知られる。息を楽器本体内に送り込んで演奏する。
関連イラスト
パイプオルガンの例
リードオルガンの例
電子オルガンのモチーフ
余談
オルガンはドイツ語で「オルゲル (Orgel)」という。この言葉が日本に入ってきて訛った結果できた言葉が「オルゴール」である。実際、当時のオルゴールは手回し式であり、またいまどきのリードオルガン並みに巨大だった。