アキロバトル
1
あきろばとる
白亜紀後期のモンゴルに生息していたドロマエオサウルス科の獣脚類。
モンゴルの約9000万年前の地層であるバインシレ層から1989年に発見されたが、命名されたのは10年後の1999年である。学名はアキロバトル・ギガンティクスで、その巨体と後肢の発達したアキレス腱に由来して「巨大な英雄アキレウス」を意味する。
「ラプトル」の愛称で有名なドロマエオサウルス科に分類される。ホロタイプ標本は完全ではないものの、見つかっている化石を近縁種と比較すると、全長は5~6mに達したと推定され、アジア産のドロマエオサウルス科では最大とされている。
一方で、骨盤が近縁種とは違い原始的な竜盤類の形質を多く持っているため、キメラである可能性も指摘されたが、化石の保存状態からその可能性は否定されている。
バインシレ層からはタラルルスやガルディミムス、エルリコサウルスやセグノサウルスなどが見つかっており、これらの植物食恐竜を捕食していたと思われる。また、ティラノサウルス上科のアレクトロサウルスらしき化石も見つかっているので、アキロバトルと競合していた可能性が示唆されている。
コメント
コメントが未記入です