概要
2000年11月30日にナムコから発売されたPS用RPG。2005年3月3日にはPSP版として移植された。
固有ジャンル名は「永遠と絆のRPG」。略称は「TOE」「エターニア」など。
キャラクターデザインはいのまたむつみ。
PS用ソフトとしては異例のディスク三枚組という大ボリュームとなっている。
2001年に「テイルズ オブ エターニア THE ANIMATION」としてアニメ化もされた。またエニックス(現・スクウェア・エニックス)出版のガンガンWINGよりコミックスも発売されている。
2005年3月3日にはプレイステーション・ポータブル版として移植された。
2006年から2007年にかけては同じ世界観のオンラインRPG『テイルズ オブ エターニア オンライン』 (TOEO) がWindows用MMORPGとして運用されていた。
ストーリー
物語の舞台は、二つの世界が平行に向かい合って存在する“対面世界”エターニア。
エターニアは明るく暖かい気候の「インフェリア」とその遥か頭上、空の向こうに逆さまに存在する「セレスティア」から成る。
インフェリアの片田舎の村・ラシュアンに住む幼馴染のリッドとファラ。二人が村の見晴らし台から天上に広がる世界を眺めていると、ふいに大きな光が降ってきた。
二人が墜落現場に向かうと、見たこともない乗り物と、褐色の肌に見慣れぬ服を着た少女が倒れていた。さらに言葉が通じない少女の事を村長に報告するが、きっぱりと少女を村から追い出すように命じられ、ファラは説得を試みる。
そのとき、突然に村長宅の壁が激しく崩れ、褐色の肌の男が現れる。少女同様に言葉が通じない男に突然襲撃され、リッド・ファラが何とか男を撃退することに成功するものの、騒ぎを起こしたことで村長は頑なに少女を拒絶し、三人とも村を出て行かざるを得なくなってしまった。まずは少女の話を聞くため、リッド・ファラの幼馴染で大学で研究をしているキールが住むというミンツを目指すことに。
ここから始まる物語は、やがて二つの世界全体を巻き込む大問題へと発展していくこととなる。
そこには、一人の救われない少女の過去があった。
世界設定
本作の世界は「エターニア」と呼ばれ、「インフェリア」と「セレスティア」の2つの世界からなる。
2つの世界は「オルバース界面」と呼ばれる境界を挟んで向かい合っており、インフェリアから空を見上げるとセレスティアの地上が、セレスティアから空を見上げるとインフェリアの地上が見える。
2つの世界の交流は約2000年前から途絶えており、それぞれの世界で独自の文化が栄えている。
そもそもインフェリアとセレスティアは別々の惑星からなる連星だが、セイファートリングによって外の空間に対して「閉ざされた世界」であるため、一方の世界から宇宙空間に出ようとしてももう一方の世界に落下するだけで宇宙には出られない。
自分のいる世界の空を、もう一方の世界が覆い尽くしている状態である。
制作スタッフによれば図解することができない矛盾した空間とのこと。
また、万物の働きを司る存在として「晶霊」と呼ばれる無生物でも生物でもない霊的な存在がおり、晶霊を利用した技術や学問が発達している。
晶霊を統括する「大晶霊」も存在しているが、彼らが人前に姿を現す事は滅多に無い。
インフェリア
リッドやファラが住む世界。
水・風・火・光の晶霊がいる。それら4種の晶霊の影響で、自然豊かで温暖な気候だが鉱物資源が少ないため工業は発展していない。
住人は肌の色が白く、王族、貴族、平民の3つの階級に分けられ、さらに職業によって自らの身分を示すチョーカーを身に着ける事が義務付けられている。
王族や貴族の権力が絶対的なものとなっており、王族や貴族には平民を見下す者が多い。しかし、それが当たり前のことと教えられてきたために不満に思うことはなく、セレスティアのように革命を起こそうと考える者はおらず、平和に暮らしている。保守的な性格の人間が多い。
創造主セイファートを神とするセイファート教が布教しており、政治的な影響力も強い。
交流が途絶えている2000年の間にセレスティアに対する誤ったイメージが定着しており、セレスティア人は「満月の夜に角が生え、人を喰らう凶暴な蛮族」とされている。
クレーメルケイジに捕獲した晶霊の力を利用して、魔術的な現象を引き起こす「晶霊術」が発達しており、クレーメルケイジを持つ晶霊術士が存在する。晶霊の力を科学的に利用する技術の研究も進められているが、実用化には至っていない。なお、インフェリアではクレーメルケイジ製造技術は失われている。
セレスティア
メルディが住む世界。
地・氷・雷・闇の晶霊がいる。それら4種の晶霊の影響で、常に雷音の響く暗雲や霧が立ち籠めており緑は少なく、寒冷な気候で薄暗いが、インフェリアでは見つからない鉱物が多量に採掘されるため、機械工業などの技術が盛ん。
セレスティア人は額にエラーラと呼ばれる宝石の様な物体があり、肌の色は褐色で、公用語として晶霊の言語であるメルニクス語が用いられる。子供でも10歳になれば成人とみなされ親元を離れて暮らす。
セレスティアを支配する存在として領主がいるが、次なる領主の座を狙う革命家達が多数いて争いが絶えない。このことからセレスティア人には実力主義・競争社会的な考えが浸透しており、また、人は皆平等でインフェリア人のように身分などの上下関係もない。セレスティア人にファミリーネームが無いのもこのためである。
晶霊の力を科学的に利用する技術が発達しており、晶霊の力を利用した街灯やポンプなどが街中で普通に利用されている。しかし、セレスティア人には晶霊術を行使できる人間が殆どおらず、従って晶霊術士は殆どいない。
オルバース界面
インフェリアとセレスティアの間に存在する境界。オルバース界面を境にして重力が逆転している。
界面にはセイファートリングという巨大な円環状の物体が浮遊している。
セイファートリングの中央には黒体という黒い球体が浮かんでいる。あるときから出現し、徐々に大きさを増している。インフェリアのセイファート教において、黒体はセイファート再臨の予兆とされている。
登場人物
ファラ・エルステッド(CV:皆口裕子)
大晶霊
アニメ版キャラクター
コリーナ・ソルジェンテ(CV:堀江由衣)
マローネ・ブルカーノ(CV:林原めぐみ)
グリッド(CV:置鮎龍太郎)※本篇にもサブキャラとして登場している
ジョン(CV:石川英郎)※同上
ミリー(CV:宇和川恵美)※同上
ファンダム(晶霊探偵! ~キール・ツァイベル最後の事件?~)出演キャラクター
サンク・リサジュー(CV:藤原勝也)※本篇にもサブキャラとして登場している
ヒューラ・ヴェルミオン(CV:小野坂昌也)
主題歌
ゲーム版
オープニングテーマ
「flying」
作詞:AZUKI七/作曲:中村由利/編曲:古井弘人/歌:GARNET CROW
エンディングテーマ
「eighteen」(PS版)
作詞:車谷啓介/作曲:岩井勇一郎/編曲:New Cinema 蜥蜴/歌:New Cinema 蜥蜴
「flying(インストゥルメンタル)」(PSP版)
アニメ版
オープニングテーマ
「空にかける橋」
作詞・作曲・歌 - 奥井雅美 / 編曲 - 矢吹俊郎
エンディングテーマ
「I'd love you to touch me」
作詞・作曲・歌 - 奥井雅美 / 編曲 - system-B
挿入歌
「Count down to Paradise」
作詞 - 根津洋子 / 作曲 - 今泉洋 / 歌 - 南央美・堀江由衣
「未来からの望郷」
作詞 - 有森聡美 / 作曲 - 添田啓二 / 歌 - 林原めぐみ
テレビアニメ
『テイルズ オブ エターニア THE ANIMATION』のタイトルで、2001年1月から3月まで全13話が放送された。ゲームとは関りがないオリジナルストーリーとなる。登場人物には3人のオリジナルキャラクターたちも登場した。
各話リスト
話数 | サブタイトル |
---|---|
第1話 | 対面世界のアドベンチャー |
第2話 | 海の上の賞金稼ぎ |
第3話 | 南の島で吹き荒れて |
第4話 | 女たちの大決戦 |
第5話 | 歌姫たちの挽歌 |
第6話 | ベルカーニュの謎 |
第7話 | 漆黒の翼すぺしゃる |
第8話 | 晶霊光渦(クレーメルダスト)の夜 |
第9話 | 奪われた大晶霊 |
第10話 | 夕日に散る |
第11話 | コリーナ |
第12話 | 制裁の楔 |
第13話 | それぞれの旅立ち |
小説版
リッドたちの過去、エンディングのその後などゲームでは描かれなかった部分が補足されている。
企画
TOE十周年記念
関連イラスト
関連動画
関連タグ
RPG ナムコ(現・バンダイナムコゲームス) PS PSP