概要
「私も、守られているだけじゃないから…!」
「勇者」の一人。本が手放せない程、読書が大好き。特に恋愛モノが好物で、よく恋愛小説を読んでは涙する泣き虫なところも。フィジカル的にも、勇者の中では明らかに弱いが何とか役に立とうと頑張っている。反面、知識量と頭の回転は勇者達の中でも高い。年は14歳だが、学年的には若葉達の後輩に当たる。
(『乃木若葉は勇者である』キャラクター紹介)
プロフィール
人物像
「勇者」の一人。若葉達の後輩。
幼少期は身体が弱く、特に小学3年生の時は入院生活が長かったため、同じ学年を1年やり直した。若葉・ひなた・友奈・球子と年齢が同じなのに1年後輩なのはこのためである。
大人しいが思いやりのある性格。
本が手放せない程、読書が大好き。特に恋愛モノが好物で、よく恋愛小説を読んでは涙する泣き虫な面を持つ。
かつては歩き読書もしていたらしく、さすがに球子に止めさせられたという。劇中でも読書しながら食事しようとして球子から本を取り上げられるシーンがある。
また、一同でバトルロイヤル形式の模擬戦をした際は、球子と協力するふりをして共に勝ち残った所で彼女を不意打ちし勝利をもぎ取るという、意外と黒い一面もある。
周囲から気遣いという距離を置かれ疎外感を抱いていた経緯から、物語の王子様のような人に救われる事に憧れていた。
そのため、自身を救ってくれた球子とは出会った当初から意気投合し、姉妹のような関係を持つようになった。
なお、西暦勇者の中ではスタイルがトップクラスに良いことが度々触れられている。ゆゆゆいの水着姿でも、そのスタイルの良さがわかる。
勇者として
通常時 | 切り札使用時 |
勇者衣装のモチーフは「紫羅欄花」で、武器はボウガンである「金弓箭」(形状は連弩という連射力を強化したものに似ている)。ボウガンは基本的に連射が効かない武器なのだが、作中ではマシンガンのごとき連射力を披露している。
精霊は「雪女郎」。纏うと他の勇者より厚着の装束となり、金弓箭から広範囲に吹雪を放つ。その威力たるや樹海の環境そのものが低温化して他の勇者達が寒がるほど。ただし、ある理由で一度しか使っていない。(原因は後述)
フィジカル的にも、勇者の中では明らかに弱い反面、知識量と頭の回転は勇者達の中でも高い。
本人もそれを自覚しており、何とか役に立とうと頑張っている。
花結いのきらめきでは
もちろんプレイアブルで登場。
遠距離型であり彼女の個性は遠距離型最速の攻撃速度。雪花をも上回るほどの速度で敵の足止めをメインとするタイプ。火力は劣ってしまうが援護には最適。移動速度も実は遠距離型最速で敵が抜けた場合の対応も素早くできる。敵が足の速いタイプばかりのステージでは頼りになる。
難点は一発の火力。火力は反面低めでタフなボスと防御の高いタイプにはダメージが通らずジリ貧になりやすい。傍に火力担当がいないとダメージレースで負けて倒されやすいので注意。
ちなみに必殺に強力なノックバック効果があるので味方を無視して神樹に特攻するジェミニ・バーテックスなどの相手に非常に強い。こいつが大量発生するステージがあるので連れていくと攻略が容易になる。
パートナーには弱点の火力不足を補える東郷が向く……と言いたいところだが、東郷の場合高火力の代償とも言える攻撃間隔の長さが杏の手数で補える限度を超えてしまっているため、アタッカのような突撃型の相手には必殺技でも使わない限り撃墜しきれず押し込まれてしまう恐れがある。東郷と組ませるならむしろ杏はパートナーに回り彼女の手数の少なさをフォローする方が編成が安定しやすい。
杏をメインで使うなら多少火力は下がるが手数で東郷を上回る須美か球子と組むか、逆に攻撃速度で杏に次ぎ、且つクリティカル補正の高い雪花と組ませて持ち味の手数を伸ばす編成にするといいだろう。最初から墜としきれないのを割り切って高火力の近接型勇者と組んで、自分が弱らせた相手を殴り倒してもらうのも悪くない。
ストーリーではというと、のわゆ本編で割と純粋な正統派少女として描かれていた事に反し、今まで見せなかったアクの強さを見せる事が多く(ワザリングハイツ伊予島)、正統派キャラの座は後に登場した国土亜耶に譲っている感がある。
温泉旅館イベントでは、スプラッターな心中シーンのある悲恋話(解説は園子ズ)を聞いて「ロマンチック」と形容する、謎の感性の持ち主であることが発覚している。ちなみに、その話を聞いてホラーの苦手な風は卒倒してしまっている。
ホワイトデーイベント「甘いささやきロワイヤル」では、若葉の甘い言葉にすっかり虜となってしまった(もっとも、この時は球子も大女優の餌食となってしまっていたのだが…)。
このようにネタ方面の行動が何かと目立つが、のわゆ本編と同じく勇者としてもっと役に立てるようにこっそりとトレーニングをしているという一面もある(運動会イベント3年目でも、少しでも体力を付けるべく赤嶺友奈の助力を請うた事がある)。
花結いの章18話では、歌野のために300年前に刊行された農業雑誌の別冊を古本屋から見つけてくる(つまり召喚された時代では古文書レベルの本を見つける)という地味にとんでもない事をやってのけている。
クリスマスイベントでは(従えている精霊が精霊だからか)意外にも寒さをものともせずに、寒冷地育ちの勇者達について行っている(約1名、別世界にトリップしているのもいたが)。
ちなみに、彼女の作るうどんは「サラダうどん」。某人物とは別ベクトルで女子力の高そうな、健康的な一品である。ワイルドな球子と真逆なのも興味深い。
赤嶺友奈の精神攻撃には本命ターゲットの一人として狙われてしまったが、実に彼女らしい答えで撃退して見せた。もっとも、SSR「姉御肌 犬吠埼風」での様子を見る限り神樹の中の世界に突然召喚されたことで多少なりともストレスが溜まってきているのではないか(だから攻撃ターゲットとしては危険なのでは)、とプレイヤーから心配する声もある。
余談
球子との関係は『結城友奈は勇者である』に登場する犬吠埼姉妹に似ている。
本編中の出来事も相まって、一部ファンの間では「球子と杏が風と樹に生まれ変わったのでは?」と推測されている(あんタマ犬吠埼姉妹転生説)。
『花結いのきらめき』では、三好夏凜から2人が犬吠埼姉妹に似ていると指摘されるなど、転生説をほのめかすような展開も見られる。
ちなみに関係は不明だが、2人の出身である愛媛県には「伊予土居」という駅が存在する。
関連人物
乃木若葉の章
「タマっち先輩」と呼ぶ先輩(ただし機嫌が悪いと先輩付けしなくなる時がある)。そして自分にとってのヒーロー。
やんちゃぶりに呆れる事もあるが上述したように仲がいい。『花結いのきらめき』のバレンタインイベントでは彼女からもらうチョコについて「10円のチョコでもいい」と語る謙虚さを見せている。
その一方でかわいい所もあると評しており、衣替えイベントにて彼女が女の子らしく着せ替えられた際、その姿を見て感極まって泣いてしまった。
恋愛ゲームを貸してもらった結果意気投合した事がある。以降も絡みは少ないが(まともな卒業式ができなかったので)手製の卒業証書を渡したり、『花結いのきらめき』での誕生日イベントにてドレスを着せてあげたりと気遣っている。
しかしソノコストとして園子ズと共に暴走して男装を妄想したり、ネタ作りのための尾行に同行したりしたせいで、時々冷たい目で見られるようになってしまったらしい(このことは懺悔したりとかなり反省している)。
かつて行動を共にした、同郷の巫女。
球子と違い、きちんと敬語を使って接している。
花結いのきらめき
公式サイトでの紹介漫画や『花結いのきらめき』では彼女の小説に(アレな部分で)感銘を受け、「先生」とまで呼ぶようになり、球子から「ソノコスト」と呼ばれる事に。
遂には仲良くする仲間達を見た時のメモ取りや台詞まで真似するようになってしまった。
イケメンアイドルのように見ており、バレンタインイベントではチョコを渡している(それが球子の嫉妬を買って一悶着起こす事になる)。
同じく棗に浮かれる仲間(ファンクラブ?)。
上述したように、球子との関係が風との姉妹関係に似ている。
将来の夢が「球子の妹になる事」と勘違いされた際は「真の妹」になるための弟子入りを勧められた。
スピンオフ『勇者GP』では歌唱力で対戦するが、スタイルの差で(杏自身はそんなつもりは微塵もなかったのだが)樹の心をへし折ってしまった。対戦後に年齢的には一つ上だということを明かしてフォローしようとするが、その場に球子が居合わせていたため…
衣替えイベントにて球子をコーディネートした人。
この一軒の後、「男装させるなら誰か」について一緒になって盛り上がっている。
上述したように、球子に似ていると指摘されている。
絡みは少ないが、組んで行動する事になった際「なんなんだろう、この自然さ」と漏らした。
また、上述のSSR「姉御肌 犬吠埼風」では相談を聞いてもらったり、姉妹のように甘える様子が描かれた(風から「お姉ちゃんって呼んでみる?」と言われ、実際に呼んだらしい)。
相談林間学校イベントでは「勇者部の中でつき合うとしたら球子以外で誰か」と問われた際に「年上だったら風さんとつき合いたい」と答えている。
同学年の巫女。
その純粋ぶりを「エンジェル」「小さくてかわいい」と評している。
関連タグ
ネタバレ注意
もし生まれ変わっても、球子と一緒でありますように。今度はきっと姉妹だったらいいな……
諏訪から帰ってきた後の初戦で進化体バーテックスとの戦いの中、突如出現したスコーピオン・バーテックス(この段階ではまだ御魂も無い外殻だけの中途半端な存在だったが)が突如出現し、球子と杏は他の勇者と分断され、杏はスコーピオン・バーテックスの攻撃に晒されてしまう。切り札を使っていた球子に間一髪で助けられたが、その際杏の左腕を尾針が掠っていた。
掠った傷からスコーピオン・バーテックスの猛毒が杏を蝕み始めるが、それでも二人は攻撃を止めなかった。
しかし、二人の決死の攻撃も空しくスコーピオン・バーテックスには傷一つ付けられなかった。
そして地面に叩き落された二人にスコーピオン・バーテックスの尾針の猛攻が襲う。
墜落の衝撃で気絶している間に球子が窮地に陥り、気を取り戻した杏は逃げるように言うが、既に球子は逃げられない状態になっていた。
いつも自分の身を犠牲にしてでも自分を護ろうとしてくれる球子を見捨てて逃げる事などできない杏はその場で踏み止まり攻撃を続けたが、やがて球子の楯が破壊され二人同時にスコーピオン・バーテックスの尾針に貫かれてしまう。
死の間際、互いの手を握り合い、二人は「生まれ変わっても二人一緒に居たい、姉妹になりたい」と願いながら息を引き取った。
2人が戦死したという知らせは何らかの形で流出し、千景を凶行に走らせる引き金となってしまう(『上里ひなたは巫女である』では巫女の誰かがリークした可能性を示唆しており、大社が既に巫女を統率できない状態にある事を示している)。
なお、生前は精霊について研究を行っており、やがて彼女の資料を基に神世紀で勇者システムをアップデートが行われることになる。
死後、英霊となった彼女は『勇者の章』最終局面で球子、真鈴らと共に東郷美森の前に現れ、彼女に助力している。
ちなみに、球子共々アニメでの同死亡シーンはDIEジェストになってしまった上、ストーリー前半がカットされた影響をもろに受けてろくな活躍もないままいきなり死亡シーンを迎え、キービジュアルが公開された頃にはもう退場していたという笑えない事態にもなっている。さらに、切り札の副作用が判明したことを言及するシーンがあるが、原作では「杏が生前遺した資料から判明したもの」という内容なのに対し、アニメでは「大社が千景の起こした不祥事の調査で判明したもの(※)」になっている。あんタマは怒っていい…。
※アニメ版『鷲尾須美は勇者である』では安芸先生が新しい勇者システムの概要を見るシーンがあるが、その概要には「伊予島杏様が遺した研究結果を基に解説を行っていく。」という文章があり、少なくともアニメ版でも杏は精霊の研究を行っていた事が分かる。
この事から「大社は杏の遺した資料も参考に千景の起こした不祥事を調査したのでは」「千景の起こした不祥事の調査中に杏の遺した資料が見つかったのでは」と考察する声もあるが、現時点では、アニメでは千景の起こした不祥事の調査で判明した事以外は想像の範疇である事は留意してほしい。