概要
「部長たるアタシに任せなさーい」
「よおーっし!勇者部ファイトォォ!」
勇者部部長。さばさばした性格で、人をぐいぐいと引っ張る魅力を持つ姉御肌。妹の樹が可愛くて仕方がない。家事万能であり、料理もうまい。そしてよく食べる。
(『結城友奈は勇者である -結城友奈の章-』キャラクター紹介)
勇者部部長で三年生。サバサバした性格で、皆のまとめ役。樹の姉。
(『結城友奈は勇者である -勇者の章-』キャラクター紹介)
プロフィール
出演作品 | 結城友奈は勇者である |
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肩書き | 勇者 |
性別 | 女性 |
年齢/学年 | 15歳/中学3年生(『勇者の章』エピローグにて卒業) |
誕生日 | 神世紀285年5月1日 |
身長 | 163㎝ |
血液型 | A型 |
出身地 | 香川県 |
趣味 | 散歩 |
好きな食べ物 | うどん |
声優 | 内山夕実 |
演者 | 原田清花 |
人物像
四国・香川県の讃州中学校に通う中学3年生の女の子。メインキャラクター4人(後に三好夏凜が加わって5人、『勇者の章』以降は乃木園子が加わるが、一時的に抜けた東郷美森が復帰したことにより5人から6人に変わっている)が所属する部活「勇者部」の部長であり、どこまで本気かわからないが、中学校卒業後も勇者部の部室に入り浸ると語り「終身名誉部長」を宣言している。
部員唯一の1年生・犬吠埼樹は実の妹。
明朗快活でサバサバした姉御肌・キャリアウーマン的な性格であり、個性的な部員や行き当たりばったりな部活動をよくまとめている。普段は中二病的な台詞を言ったりどこかオヤジ臭い悪ノリをするなりして皆をなごませているムードメーカーだが、リーダーとしての責任感は強い。そのため、トコトン悩む時はひとりで悩みを抱え込んでしまうタイプ。
なにかと「女子力」について口にしており、女子力は高いと自称する。事実、料理の腕やファッションセンスは非常に優秀(実際、両親は既に他界しており、犬吠埼家の家事は彼女が一手に引き受けている)であるが、妹から辛辣なツッコミを浴びることもしばしば。上述した言動から本当に女子力なのかと疑われた事もあり、アニメ本編では「獣(女子力)」、『結城友奈は勇者であるS』では「女子力(暴力)※」「女子力(男子力)」などと言われてしまっている。……まあ初陣からして「ならばアタシの女子力を込めた渾身の一撃をォォォ!!」と雄々しく叫びつつ豪快なジャンプ斬りをカマしていたし。
※女子力について樹がタロット占いをした結果から。
一方で、浮いた話は無いようだが、本人曰く男子から告白されたことはあるらしい。ただし『同年代の男子は、スマホでいやらしい画像見てたりで子供っぽい』という理由で断ってしまったという。…殆どの男子に当てはまるような気がするが。
その時の「チアガールの助っ人をした時の武勇伝」は何かと口に出そうとしては「何度も聞かされたから」と一同にかわされるのがお約束(この「武勇伝」の詳細は『樹海の記憶』にて夏凜が巻き込まれる形で明らかになっているのだが、この時点で既に8回目だったらしく友奈達は一様にウンザリしていた挙げ句、終いには友奈ですら「世の中には知らない方がいいこともある」と夏凜の口をふさぎ、美森は「風先輩には夢を見続けてもらいたい」と匙を投げた)
ただし『花結いのきらめき』ではよりにもよって駆け引きに弱い若葉が逃げ切れず被害にあい、何回もループして聞かされる羽目になっている。また、銀に「何でカレシができないのか」と聞かれた際は、「女子力が高すぎても男は寄ってこない」と自称している。
一応フォローしておくと、チアガールとしての実力は恐ろしく高く、試合そっちのけで目立ってしまうほど。
また、年寄り扱いされる事は好まない(「おばあちゃん」どころか「お母さん」「オカン」と言われただけで凹む‥まぁ、15歳の女の子だから当然ともいえるのだが‥)。
また、東郷美森ほどではないが、彼女も立派なものをお持ちであるという事実が第1期DVD、Blu‐Ray3巻のパッケージイラストで判明している(ただしアニメやアニメ版デザインに忠実な公式コミカライズ版ではかなり控えめに描かれており、当初は巨乳設定が活きているのはもっぱらBUNBUN氏直筆の絵やスピンオフ等アニメ絵から離れた絵柄の作品が中心であった。アニメ絵でもちゃんと盛られるようになったのは『花結いのきらめき』からとなる)。
とはいえ、胸囲などでさすがに美森に負けていると認めており(『樹海の記憶』で「女子力53万」と評している。ちなみに女子力5と評した人もいる)、さらにバストアップを図ろうとしていた事もある。
その甲斐があったのか、現在、新作イラストが描かれるたび急成長しているのがわかり、美森に次ぐ立派なものを持つにいたった。
前述の中二的言動も併せて、公私を問わずイベントごとになるとはっちゃけるタイプでもある。
歴代勇者が共演した公式スピンオフ『勇者GP』では「丸太の上でのスポーツチャンバラ対決」で若葉と対戦した…のだが、ルールに真っ当に則りスポチャン用のウレタン刀を使用した若葉に対し、なんと勇者としての武器である大剣のレプリカを持ち出してくるという暴挙に出る(一応ウレタン素材製で安全には配慮されたシロモノではあった)。
「『勝てばよかろう』なのだーっ!」と自信マンマンに若葉に挑むが、「丸太の上で大型武器でジャンプ攻撃」という不安定極まる攻撃を仕掛けた結果、若葉にあっさりかわされて文字通り力に溺れて自滅した。
意外にも作文コンクールで入賞した事があるらしく、その経験から部活でやる劇の脚本を自ら手掛けている。
ブルーレイ特典PCゲームにおける勇者部のやりとりよれば、風の書く脚本はかなり面白いようだ。
また、たまに偉人の言葉を引用する事がある。勇者部五箇条のひとつ「なせば大抵なんとかなる」も風が引用した「為せば成る、為さねば成らぬ何事も」がヒントになって作られたものである。
実は大赦から派遣された勇者候補であり、「勇者部」は風が人類の敵バーテックスと戦うための勇者候補の生徒を集めた場所であった(風はそのお目付け役となる代わりに大赦から生活を保障してもらっている)。勇者や敵の倒し方について夏凜ほどではないが事前に学習してきたようで色々と知っており、仲間に情報を伝えていた。
両親の死因は2年前の『瀬戸大橋の合戦』の影響であり、風の戦う理由はそんな両親の仇を取る事である。理由が理由なので周囲には伏せており、樹にはそのような自分を真似しなくていいと思っている。(ちなみに、元々風は讃州中学の生徒ではなかったようで、『結城友奈の章』での2年前の回想シーンでは讃州中学の制服を着ていなかった(私服ではなく制服を着ていた)。両親もまた大赦の関係者だったらしい)。
大食漢
勇者部のメンバーは全員うどんが好物であるが、その中でも風は特に好きなようで、行きつけの店で何杯もおかわりし、夏凜がうどんよりにぼしの方が上と言った際には「うどんは美食にして国民食!それをにぼし以下などと、貴様非国民か!?」とたまらず叫んだほど。
…というか、うどんに限らず食いしん坊で、勇者部随一の健啖家。前述の「おかわり」はあまりの回数に他の部員を驚かせており、さらには旅館での和食フルコースを平らげてもまだ食い足らず、挙句の果てに神棚へのお供え物にすら手を伸ばしそうになる、『ゆゆゆい』でもロード画面のキャラクター紹介で大食いについてツッコまれ、海水浴イベントでは海の家のうどんが売り切れになる、文化祭イベントでは取ってきた食材が試作段階にもかかわらずすべてなくなってしまう、『樹海の記憶』でも水泳大会の参加賞に飛びつき、食べすぎでダウンするという食欲魔神ぶりを見せている。その代わり、『樹海の記憶』で新聞部からの依頼でうどん食レポ記事を書いた際はどこぞの自営業貿易商のような感想になってしまい(というかほぼそのまんま)、それを読んだ美森が困惑した。
さらに『樹海の記憶』において週18(ちなみに美森にはなぜか「どうして週21(要するに毎食)ではないんですか」とツッコまれている)、しかも朝食にうどんを三杯平らげていることが語られ、にもかかわらず水族館のおいしそうな魚を前に大きな腹の音を鳴らして一同の顰蹙を買ってしまった。加えて『ゆゆゆい』では朝5、昼8、午後6、夜10、深夜6の合計35杯も連日食べている事が発覚している。
とはいえ、やはり女子だけあって体重は気になる模様。
『勇者の章』では姉妹揃って甘酒で酔っぱらう醜態と酒癖の悪さを晒している(樹は笑い上戸、風は泣き上戸になる)。『勇者部所属ぷにっと!』では甘酒アイスですら姉妹で酔っぱらったほど。
樹との関係
樹との姉妹仲はとてもよく、お互いを大切に思っている。しかし過保護な部分もあり、『結城友奈は勇者であるS』では樹が園子に自分から挨拶しに行っただけで感激している。『結城友奈の章』終盤で声を奪われてもなお折れることのなかった妹の芯の強さを目の当たりにして以降はいざという時には頼りにするようになっていて、『勇者の章』最終決戦時にはその場に残ろうとした樹に「ここをお願いできる?」とその場を任せて別行動を取っている。
公式スピンオフ漫画『結城友奈は勇者部所属ぷにっと!』によると、彼女が料理をするようになったのも元々は「樹においしい料理を食べさせてあげたい」という想いから。しかしここでも溺愛ぶりが顔を出し、(風の食欲を基準にしているせいか)毎回作る量が度を越しており、結果樹の体型に日々深刻なダメージを与えている。樹としては自重してもらいたいのだが、断ると風が本気で凹むため強く出られない模様。今でこそ料理を難なくこなせる彼女だが、かつてはそれほどでもなかったらしい。そんな料理でも樹が喜んで食べてくれたというのがそもそものきっかけのようだ。
『ぷにっと!』では服の購入も樹優先であり、自分は余った予算で適当に済ませている事が判明しているものの、そんなことが信じられないほど見事に自分の良さを引き出したコーディネートをやってのけている。樹曰く「自分がいいなと思った服は既に風が買ってきている」。これもまた妹を溺愛しているが故で、自分の服が適当なことも含め「可愛い妹のため」と言い切っている。
苦手なもの
一番はホラー。『樹海の記憶』では肝試しで、『花結いのきらめき』では温泉旅館イベントで園子から聞かされた心中話に、恐怖のあまり卒倒し、『結城友奈は勇者であるS』では文化祭のお化け屋敷のチェック依頼を受けた結果腰が抜けて立てなくなり泣き出すほど恐怖した。恐怖のあまり暴走してしまう事もあり、『樹海の記憶』では花見中美森が語った「桜の樹の下には屍体が埋まっている」というホラー話に怯えるあまり(夏凜が散々煽った事もあって)本当かどうか確かめようと人目もはばからず素手で桜の樹の下を掘るという暴走行為に走ってしまった事がある(これには煽った夏凜もさすがに謝りながら止めに入った)。さらに(友奈が勝手に受けてきた)依頼で廃病院の調査に行った際も、夏凜に「分かれて探索する?」とからかわれて恥も外聞も放り投げて「土下座するんで勘弁してもらえませんか」と涙ながらに懇願していたりもする。
『花結いのきらめき』では「裏に飯屋があるよ。うらめしや~!」というギャグを聞いただけでも気絶し、見かねた一堂による特訓という名の肝試しをさせられた際も「もうアタシが妹で良いよ…だからもうギブアップさせてぇ…」とすっかり音を上げてしまった。上級生とか部長としての威厳はどうした。
ただし『勇者部所属』では自分以外のメンバーも恐れ慄かせた(夏凜ですらビビり友奈も半泣き、樹に至ってはガチ泣き)美森の怪談になんとか耐え、廃病院の時も最後まで探索をやり切り、さらに最終的に幽霊だった少女が消えるのを見た際にも腰を抜かす程度で済んでいる(さすがにそれ以上動けず、その後は夏凜に背負われて帰宅するハメになったが)。両者に共通するのは「守らなければならない、支えなければならない相手(前者は泣き出して自身にすがりつく樹、後者はまだ幽霊とは気づいていなかった件の少女)がいた」という点であり、どうやらそうした場合には彼女達を守るために耐性にブーストがかかるようだ。さすが姉。
台所の黒いアレもダメで、『ぷにっと!』で部室に出現した際は皆と一緒に逃走。「アタシってば女子だしさあ ムリムリ」と(ロールケーキを丸ごと1本ほおばりながら)理由にならない言葉でごまかし、「説得力皆無だよ」と樹にツッコまれた。
また勉学もあまり芳しくはないようで、『勇者部所属』で樹に期末テストについてツッコまれた際には友奈と二人で耳をふさいで話題そのものを拒絶し、進路希望調査には「女子力伝道者」などと書いて再提出を言い渡されている。ただ、『勇者の章』での園子との会話によると、現在の成績は勇者としての御役目に忙殺されて勉強が疎かになったためであり、2年生までは成績優秀だったらしい(『勇者部所属』の描写から、少なくとも英語については二学期中間テスト前の段階で樹から「そんなに成績良くない」とツッコまれるレベルまで悪化していることが確認できる)。
ちなみに『ぷにっと!』において、勇者部一同の前でかつての成績優秀ぶりについて改めて言及された際には、美森と夏凜からは信じられないものを見るかのような目を向けられ、友奈に至っては冗談だと思ったのか爆笑した(もちろん、友奈も人の事を言える成績ではないため、この後無茶苦茶オシオキされた)。
ただ、『大満開の章』ではキャンプに「新中学問題集(発展編)」という、かなり難しい事で有名な実在する問題集を持ち込んでおり、成績優秀だったのは間違いない様子。
画力の方もいまいちで、友奈達に勇者としての役目を説明しようとして描いたバーテックスの絵は「前衛芸術」と言われ、スピンオフでも『結城友奈は勇者部所属』で漫研の助っ人に呼ばれた際に描かれたものは…お察しください。『樹海の記憶』では描いた絵について「アタシの目にはこう見えている」と言い訳し、「メガネ買えー!」と夏凜につっこまれた(なお、これを踏まえてか『ゆゆゆい』の写生大会イベントでは夏凜の作品を見て「夏凜画伯の目にはこう見えているのね」とからかい「アンタには言われたくない」と夏凜に返される一幕がある)。
また、計画性もいまいち無いのか、スピンオフなどで彼女のミスで大量の依頼が舞い込み部員に迷惑をかけてしまったことが何度かあり、最終的には東郷にお仕置きとして吊るされてしまったこともある(これについてはさすがの妹もフォローできなかった)。浜辺でゴミ拾いの依頼のついでにマテ貝採りの依頼もこなして……と思ったら依頼分とは別に自分達で食べる分もちゃっかり採っていた、なんてことも。
勇者としては
通常時 | 満開時 |
イメージカラーはイエロー。モチーフの花はオキザリス/花言葉『輝く心』
髪の毛も茶髪から金髪になり、髪型も二つ結いからおさげを三つ編み状に大きくまとめた髪型に変わる。作中では変身したのも満開を使用したのも最初である。
戦闘では身の丈ほどもある大剣を華麗に振り回し、豪快に敵を叩き斬る。大剣は状況によって大きさを自在に変更できる。
満開時には神道の神官をイメージさせる服装となり、体当たりだけでレオ・スタークラスターを突き飛ばした他、大剣も強化される。ただし、作中で満開を使ってバーテックスを撃破した事は一度もない(とはいえ、レオ・スタークラスターの巨大火球をその身ひとつで防ぎ、満開が解けてしまいながらも封印の儀で御霊を引きずり出すまでの時間を稼いだ事から、防御力に長けていると言えるかもしれない)。
専用精霊は「犬神(イヌガミ)」。イヌ科の動物に似た謎の浮遊生物。第7話終盤には左目の視力を失った代わりとして新たに「鎌鼬(カマイタチ)」が加わった。左目の視力が失われている間は黒い眼帯をしていたが、戦闘に支障を生じることはなかった。
主に中距離戦闘タイプであり近接もこなせるものの、大剣であるためやや小回りが利きにくく、近接戦闘能力に関しては友奈と夏凜に数歩及ばずといった所であるが武器のサイズを自由に変形出来るため盾にしたりと中距離ので汎用性は非常に高い。なお、満開ゲージは左太腿にある。
『勇者の章』では後述の事情で唯一満開を使用できなかったが、代わりに満開ゲージを消費して大剣のみを超巨大化させるという芸当を披露した。
樹海の記憶では
見た目通り、大剣による素直で広い攻撃範囲が特徴。それでいて見た目ほど隙は大きくなく、クセのあるモーションも少ないので大量の雑魚と戦う機会の多い本作では大変扱いやすいキャラクターとなっている。
ADVパートでは彼女が依頼を持ってくるのがお約束。
花結いのきらめきでは
チュートリアルで入手可能な一人として登場。
まず彼女だけが持つ個性といえば他キャラを圧倒するぶっ飛んだHPと攻撃力。
HPは他キャラの平均の約3倍、攻撃力は2倍以上とその凄まじさはかなりのものであり一発の火力では彼女を超えるキャラはいないし並の敵の攻撃ではまず沈むこともない。
前線で盾となり敵を叩き潰す前衛要塞型のキャラとして設定されている。
ただし代償として移動速度が極めて遅く、味方を無視して神樹に特攻するように設定されている一部の敵に対応できない。さらに攻撃速度も遅く彼女が1回殴る間に他キャラは3回は殴れるほどの速度差があるほど。
だがそれを補って余りあるほどの火力があるのでしっかりと運用さえ考えれば初めから最後まで活躍してくれる。
相性がいいのは若葉、銀など高速接近戦型キャラ達。また抜かれた時にも対応できる範囲型の樹、歌野なども。
また、パートナーとして使っても非常に優秀。彼女のアビリティにはパーティー全体、または自ペア以外の仲間達に効果を及ぼす全体効果系のものが多く、さらに彼女の高いHPは防御に難のある勇者の支えとしても重宝されている。メインとして使わなくても十分に活躍してくれるその姿はまさに部長としての面目躍如といったところか。
精霊は犬神。鎌鼬はガチャなどから入手する。
経歴
結城友奈の章
前述したように大赦から派遣された勇者候補であり、バーテックスの襲来を機に勇者システムに「勇者」として選ばれてしまい、脅威から人類を守るために戦うことになる。
しかし、仲間をバーテックスとの危険な戦いに巻き込み、散華の影響で自身は左目の視覚が落ち、後輩たちの肉体にまでも何らかの障害に起こした事に罪悪感や苦悩を抱き、更に勇者システムの真実を知ったことでそれを隠していた大赦に怒りを露わにし、ついに暴発。樹が密かに歌手のオーディションを受けていた上、合格の連絡も受け取るも自身が戦いに引き込んでしまった事で彼女の夢を奪ってしまったという事実も風の心を更に抉った。友奈と夏凛によって制止され、樹に抱擁されたことでその場で泣き崩れ、戦意を喪失してしまう…。しかし樹が果敢に敵に立ち向かう姿を見て戦線に復帰。決戦後は失われていた樹の声が戻ったことに涙を流し、自身も散華で失った身体能力を取り戻した。
花結いのきらめき
他の3年生達が揃いも揃ってリーダーシップに欠けている事もあり、頼れる先輩としての手腕を存分に振るっている。
増えていく勇者達を勇者部メンバーとして扱い、西暦の勇者達からもリーダーとして認められ、遂には好意さえ寄せられてしまうほどの、時代を超えたカリスマ性。それが風先輩。…たまにボケるが。
他の時代の勇者達も部員として受け入れ勇者部が肥大化した故の苦労もあるようで、海水浴イベントでは統率なくはしゃぐ一同を見て「後で集団行動というものをみっちり教えてやらねば…」と呆れていた。
妹への過保護ぶりも相変わらずで、妹が小学生組に対して先輩として振る舞う度に感激しており、一言も言葉を発することなく涙を流してしまったことも。
そして、樹のワイヤーを利用して自身ごと振り回してもらう「犬吠埼大車輪」なる合体技を披露した事もある。
どうやら生身のフィジカル(特に腕力)がずば抜けているらしく、運動会イベントでは「綱引きをしたら風がいるチームが勝っちゃう」と評され、徒競走では夏凜と競り合った(その横で園子にしれっと抜かれてしまったが)。
また温泉イベントで球子と夏凜が謎の闇討ちに遭って昏倒した際には「力自慢が立て続けにやられている…強い順に狙われている!?」「それなら若葉か風が真っ先に狙われているだろう」という主旨の会話が交わされており、(部長という立場も相まって)厳しい訓練を積んできた夏凜や格闘技経験者であるダブル友奈を差し置いて「若葉と並ぶ筆頭実力者」と認識されているのだから、相当なパワーの持ち主であろうと思われる。……そりゃ燃費も悪いわけだ。
文化祭イベント3年目では、バンドを出し物と決めて自ら『風P』を名乗り出し人選を行った(立候補した人も含めそのほとんどはアイドルだったりする)。
「女子力一閃(ビーストブレイド)」「大剣(じょしりょく)ガード」といった変なネーミングセンスも発揮。
また、振袖を着た経験は無かったようで、樹共々お正月イベントではそのこと東郷に振袖を着せてもらっている(しかしいつも通りの振る舞いは服装の都合上制止されている)。
なお、彼女によって作られるうどんは、その名も「女子力うどん」。普通の肉うどんよりもボリューミーな、女子力どころか体重も増えそうな一品である。古波蔵棗曰く「どこら辺が女子力なのか」…突っ込むのは野暮なのだろう。本当に量が多いらしく、樹には辛いようだ。
ちなみにこの女子力うどん、公式イベントで実際に販売されたことがあるとか…
なお、親愛度が高い相手の場合は鍋焼きうどんが追加で出るようになっている。やはり結構なボリュームなのが風らしい。
勇者の章
讃州中学に転入した乃木園子を、美森や友奈たちと新入部員として「勇者部」に迎え入れる。
この後、讃州市に正義の味方が出没していたころからの記憶を失い、他の4人の部員(樹・友奈・夏凛・園子)と勇者部の活動していたが、不意に友奈と園子が「東郷美森」の存在を思い出したことで、自らも美森の存在を思い出し、彼女が壁の外にいることを知る。
5人で美森を天の神の怒りを鎮める「奉火祭」の生贄から救出した後、天の神のタタリの影響で精霊バリアを貫通して、交通事故で(恐らく全治2~3週間程度の)怪我を負ってしまう(車の勢いからすれば、もっと重くなってもおかしくなかった。このとき犬神が風を守ろうとしてバリアを展開したため満開ゲージを消費してしまい、満開を使用できなくなった)。クリスマスはまちがいなく病院で迎えているが、友奈が書いた「勇者御記」によると初詣は1月7日に行っており、風はこのとき「やっと退院できた。シャバの空気がおいしい」と清々したように語っている。このことから年末年始も病院で過ごしていた可能性が高い。このため『大満開の章』では年明けに退院祝いとクリスマスと正月をまとめて祝ってもらっていた。
それから約2週間後、美森と園子から友奈の異変を知らされ、勇者部の仲間たちと事態の解決に動いている。その後友奈が神婚を決めた際は、部員達を代表して真っ向から反発。「あんたが生きるのをあきらめているじゃない!」と指摘し、尚も勇者部五箇条で自分を正当化させようとする彼女を「五箇条をそんな風に使わない!」と一喝した。そして天の神との決戦の中、美森とともに神婚の儀へ向かった友奈を助けるため神樹のもとに向かい、美森が友奈のもとにたどり着くための活路を開いた。全てが片付いた後には高校入試を乗り越え、無事卒業式を迎えることができた。『勇者の章』の物語は、彼女の卒業と樹の新部長就任。そして、6人の笑顔で幕を閉じるのであった。
なお、『勇者部所属ぷにっと!』によると、「受験に出た問題が園子の予想と怖いくらいドンピシャだった」との事。
それから4年後が描かれた『大満開の章』最終話のエピローグでは、研究員になったようで、神樹の亡骸から化石燃料を取り出す研究に勤しんでいた。
ちなみに、勉強するシーンでぐるぐる眼鏡をかける事があったり、先述した通り「メガネ買えー!」と夏凜に言われていたのだが、本当に眼鏡をかけるようになってしまった。
その他
「犬吠埼」とは、千葉県の最先端に位置する場所であり、関東地方で最も東にある、太平洋に突き出た岬である。岬には犬吠埼灯台が建てられており景勝地としても有名なため、中の人が同じ某女子高校生がバイク仲間と初日の出ツーリングを行っている。
『勇者部所属』では、中間テスト前の友奈に対し「メガネをかければ知的に見える」と吹き込んで彼女に高得点を取らせたが、中の人が同じこの人も同じことをして「どう、頭よさそうに見える?」とのたまい、幼馴染の女の子に「変ね。バカそうに見えるわ」とツッコまれていた(ちなみに、こちらの人の結果は散々だった)。
一部ファンの間で「球子と杏が風と樹に生まれ変わったのでは?」と言われていたが(あんタマ犬吠埼姉妹転生説)、『花結いのきらめき』のシナリオで「球子と杏が風と樹に重なって見えることがある」という内容の会話があり、転生説を裏付けていると解釈することもできる。
関連人物
結城友奈の章/勇者の章
上述した通りの大切な妹。→ふういつ
ピュアガール。風もまたその天然ぶりに呆れたり翻弄されたりする事が少なからずあり、入部したての頃は世話を焼いていた。
スピンオフでは無邪気に触れられたくないこと(具体的には『ぷにっと!』のタイトルについて、など)に触れられては頬をつねったり、天然発言にツッコミを入れることがしばしばある。
部員にして怒らせたくない人。それでも怒る時はがっつり怒る。
風はツッコミ担当と認識しており、『花結いのきらめき』での樹の誕生日イベントにてボケ役に回ってしまった際は「すっごく困るんですけど…」とつぶやいている。
実は彼女の両親の最期に関わっていた「プロトタイプ」の一人なのだが、そのことについて認識しているのかは不明(少なくとも鷲尾須美=東郷美森自身にその認識は無い模様)。
何かにつけてからかう事が多い。彼女自身ムキになりやすい事もあって口論が絶えない。もっとも、そのやり取りは「仲良くケンカ」にしか見えないのだが。
『結城友奈は勇者であるS』では普段のツッコミ役ぶりから次期部長にする事を画策していたようだが、樹に譲られた。
フーミン先輩と呼ばれている相手。
独特な雰囲気に、先代勇者として底知れないものを感じ取っている。
勇者部に加わってからは、下級生でありながら勉強を教えてもらっている。
彼女もまた両親の最期に関わっていた「プロトタイプ」。そのことについて認識しているのかは不明。
花結いのきらめき
何かと気遣っている同級生。海水浴イベントで彼女が水着を着るきっかけを作ったり、花結いの章11話でうどんの作り方を教えたりしている。彼女も「風のようなリーダーがいて勇者部は幸せね」と評している(若葉が聞いていたらさぞ凹んだだろう。若葉と風で全く違うタイプのリーダーだから単純比較はできないが)。林間学校イベントではとうとう『名誉姉妹』にしてしまった。
「大切な人は自分が守る」と強く思っている部分が似ており、実際に夏凜から指摘されている。
ただ、彼女に「女子力というよりオカン力」と指摘された際はさすがに凹んでしまった。
本編での絡みは少ないが、ゲーム中で彼女が作る「サラダうどん」の女子力の高さに驚いている。
また、林間学校イベントでは「樹の次くらいにエエ子」と評している。
アプローチをかけられている人。風もその態度に困惑するばかりであるものの満更ではないようで、彼女が困った時には他の人と変わらずに世話を焼き、遂には家にいるのが当たり前な光景に。バレンタインイベント2年目で彼女からのチョコを身構えていながらも当の彼女は別の人に渡してしまい肩透かしを食らった事も(後でちゃんともらっている)。
ただ、ファンになってしまった樹を取られると思い込んで対抗心を燃やした事はある。
関連タグ
猪熊陽子…中の人、姉キャラつながり。アニメ版の制作会社が同じこともあって、この人も風に負けない食欲魔人ぶりを見せている。もっと言えばどちらも『あや』と言う名前のキャラと交流(風は花結いのきらめきのみだが)があり、亜耶を呼ぶ時の声がまんま陽子である。
獅童真希…Studio五組の別作品『刀使ノ巫女』の主要キャラクターで、中の人が同じ。こちらも長身なリーダーであるが、風とは逆におっぱいのついたイケメンである。
相模楓…タカヒロの別作品『RELEASE_THE_SPYCE』の主要キャラクターで、名前の読み方が同じ。ただし、こちらは主人公の後輩ポジションにあたる。『花結いのきらめき』でのコラボイベントでは共演が実現。
二川二水…アサルトリリィの主要キャラであだ名が同じキャラ。ラスバレのコラボシナリオで触れられ、後に共演する。ただ掛け合いはこっちの方が多い。