概要
人類が最後の生存圏となった四国で土地神の集合体・神樹の加護を受けながら暮らすようになってから西暦より改められた。
統治は神樹を祀る組織・大赦によって行われており、ある種の宗教国家のような統治機構になっている。また明言はされていないが、彼女らの子孫達の名字が変わっていない事や彼女らの名字が一族として残っている事から、母系社会になっている可能性もある。
神樹によって選ばれた無垢な少女達が勇者となり、神樹を滅ぼそうとする天の神の使い・バーテックスから四国を守る「御役目」に就く。
略史
神世紀以前
西暦2015年7月30日、世界各地に初めてバーテックスが襲来し人類を殺戮する七・三〇(ナナサンレイ)天災が発生。神樹に守られた四国以外のほぼ全ての土地がバーテックスの手で蹂躙された。
その一方で、各地で土地神に見出された少女達が勇者や巫女に次々と覚醒。5人の勇者が集まった四国では、樹海を展開する神樹と協力して四国を守る勇者計画に望みを賭ける。
そして3年後の西暦2018年、数少ない四国以外の生存圏だった諏訪地方が陥落したと同時に、バーテックスの四国侵攻が開始。終末戦争が幕を開けた。
しかしおよそ1年続いた激しい戦いによって勇者達は次々と命を落としていき、最終的に生き残った勇者は乃木若葉ただ一人となってしまう。
四国以外の世界も、天の神により炎に覆われたバーテックス界と化してしまう。
最終的に6人の巫女を生贄に捧げる事で許しを請う奉火祭の儀式を行った事で、四国から外に出ない事・勇者の力を放棄する事を条件に講和が結ばれ、終末戦争は終結した。
その後、生き残った巫女達が神樹の力を盾にした革命を起こし、大幅な改革を行った事で宗教国家的な統治が完成。終戦の翌年である西暦2020年の元旦から年号が神世紀に改められる。
神世紀100年頃まで
大赦の秘密主義が進んだ事で、勇者やバーテックスに関する記録がほとんど存在しなくなったものの、神世紀29年頃は(少なくとも表向きは)平和な時代になっていた。
しかし神世紀72年には、天の神の圧倒的な力を信仰するカルト集団・バーテックス教団が四国全土で大規模なテロ事件を起こし、表向きにはカルトの集団自殺事件とされて鎮圧された。また、この年は「バーテックス襲来を実体験した世代」の最後の一人が老衰で亡くなったとされる節目の年でもあった。
そして神世紀100年にはさらに大規模な情報操作が行われる事となった。恐らくこの時期に「四国の外は致死性のウイルスで覆われている」と世界の真実が隠蔽されるようになったと思われる。
神世紀270年頃
バーテックス界にて、再びバーテックスが目撃されるようになる。
神世紀298年
この年、遂にバーテックスが四国に再来。
3人の勇者が迎え撃ったが、その戦いの中で三ノ輪銀は戦死。残った2人も、最後の戦いとなった瀬戸大橋跡地の合戦にて新たな力の代償により体の機能を神樹に捧げられた影響もあって散り散りとなってしまった。
なお、この瀬戸大橋跡地の合戦の際に、後に勇者となる犬吠埼姉妹の両親が死亡している。
神世紀300年
2年の時を経て、三度バーテックスが襲来。
先の戦いの生き残りである東郷美森がいた讃州中学勇者部が新たな勇者となり、バーテックスを迎え撃ったが、大赦がひた隠しにしていた秘密が原因で勇者達が次々に暴走する事件が起き、大赦の秘密主義を改めさせるきっかけになった。
それでもバーテックスの掃討は成功し、戦いによって勇者達が失った体の機能も戻り、植物状態となってしまった結城友奈も無事に回復した。
その後、大赦は独自に秘密裏の反攻作戦・トヨアシハラ作戦を決行。防人が国造りの儀式を再現しバーテックス界と化した世界を蘇らせようとしたが、天の神に察知され失敗。
再び奉火祭によって許しを請う事になったが、東郷が身代わりになった事で6人の巫女は生贄とならずに済んだ。
その東郷は友奈ら讃州中学勇者部の独断で助けられたが、その影響で友奈は天の神のタタリを背負わされてしまう。
神世紀301年
神樹の寿命が迫った事により、神樹と友奈の神婚の儀が執り行われる。友奈の犠牲と引き換えに、人類は土地神の眷属として認められて神の下で暮らせるという算段だった。
しかし、これに怒った天の神が遂に自ら四国に襲来。
讃州中学勇者部はこれを食い止めつつ友奈を救おうとし、彼女達が「人として生きる」選択をした事で、神樹は自ら友奈に最後の力を託し、天の神を打ち破った。直後に神樹はバーテックス界と化した世界を元に戻し、消滅した。
神世紀305年?
友奈と東郷が中国地方の探索に向かう。