概要
2013年12月18日のニンテンドーダイレクトにて製作が発表された。
対応ハードはWii U
海外版のタイトルは『ZELDA:hyral warriors』
本作のスタッフは戦国無双シリーズをはじめとする無双シリーズ各種に携わってきた鯉沼久史氏に加え『DEAD OR ALIVE 5』や『METROID Other M』などを制作した早矢仕洋介氏が名を連ね、更に任天堂からは長年3D版の『ゼルダの伝説』の開発に関ってきた青沼英二氏がスーパーバイザーとして参加。
Ω-フォース・チームニンジャ・任天堂情報開発本部制作部が、本作を作るためだけのチームを結成したのである。
雑魚が大量に出現してそれを一気になぎ倒す『無双』らしさを追求と同時に、『Z注目』や宝箱・敵の隙を見つけてプレイヤーを有利に展開する『ゼルダの伝説』らしいエッセンスも取り入れられている。
キャラクターの技の中には、歴代『ゼルダの伝説』の小ネタが多く散りばめられているので必見。
ゼルダシリーズとしては初めてとなる『Wii U GamePad』を利用した協力プレイが可能。
その後、2016年1月21日に、移植版の3DS版が発売された。
正式名は『ゼルダ無双ハイラルオールスターズ』。
WiiU版との連動要素もあり、『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』に続くマルチプラットフォームタイトル第2弾である。Newニンテンドー3DS及びNewニンテンドー3DSLLのみ、3D立体対応である。
3DS版では新たに、『風のタクト』の世界も冒険できるようになった。さらに、WiiU版では語れなかった、ラナとシアのその後の物語も描かれる。WiiU版のアップデートやDLC要素はすべて追加されている。
更に、2018年3月22日に『ゼルダ無双ハイラルオールスターズDX』がNintendoSwitchにて発売されることが発表された。
ストーリー
"力"、"知恵"、"勇気"からなる 万能にして究極の力、"トライフォース"。
その力をめぐり、緑の衣をまとった勇者と、悪しき者との戦いが何度も繰り返されてきた。
最後に悪しき者を倒した勇者は、邪悪な魂を 4つの欠片にし、別々の場所に封印する。
これで世界に恒久の平和が訪れたかに見えた。
しかし、悪しき者はトライフォースを 守護する魔女シアの"心の闇"につけこみ、
シアが持っていた善の心を追い出して、心の半分に居座ることに成功する。
悪しき者の目的はひとつ。
トライフォースの力で復活を果たし、ハイラルを我が物にすること。
善の心を失った魔女シアは、悪しき者に操られたまま、
闇の世界とつながる"転生の扉"を開いてしまう。
"転生の扉"から召喚される、さまざまな時代の魔物たち。
ハイラル王国に、再び災いが訪れようとしていた。
ハイラル王国に襲いかかる魔物の軍勢を、
王女ゼルダは 兵士たちを率いて迎え撃つ。
だが、魔物の勢いが弱まることはなかった。
ハイラル軍が苦戦しているという報せは、騎士訓練所の訓練兵たちの耳にも届く。
驚き戸惑う訓練所たちの中で、ひとりだけ戦場に飛び出す若者がいた。
若者の名はリンク。
リンクは、戦場で行方不明になった ゼルダ姫を捜し出すため、
そして、魔女シアが開いた"転生の扉"を閉じるべく、
インパたちと無事に戻ってくることを誓い合い、
魔女シアが出現させた3つの異次元世界へ旅立っていった……。
登場キャラクター
プレイヤーキャラクター
コーエーテクモ側の人選により、様々なシリーズ作からのキャラクターが登場。
なお『ゼルダ無双』そのものの世界には、過去作のストーリーが神話・伝説となって、ハイラルの歴史として伝承されている。
3DS版である『ゼルダ無双ハイラルオールスターズ』での追加キャラ(味方・敵)については、記事の負荷軽減のため、リンク先を参照。
リンク(CV:梶裕貴) |
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「ハイラル王国の兵士」という設定で登場。やっぱり一切喋らないが、1面開始してすぐ妖精プロクシィ(CV:洲崎綾)を救出した事で、以後彼女がリンクの代弁者となる。ただし会話グラフィックでのリンクは表情豊かであり、怒りと喜びをストレートに表している。中盤ではマスターソードの威力に酔い痴れ、敵に誘き出されて窮地に陥るという珍しい展開がある。しかし「仲間との絆」の前には借り物の力など及ばないと悟り、真の勇者としての心を手にする。 |
使用武器 |
インパ(CV:長尾明希) |
ハイラル王国の親衛隊長のシーカー族。シリーズ初のプレイアブル化である。 |
使用武器
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ゼルダ(CV:世戸さおり) |
「ハイラル王国の姫」として登場。「転生の扉」編終了後、ゼルダシリーズでは初のプレイアブル化を果たす。 |
使用武器
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ラナ(CV:寿美菜子) |
『ゼルダ無双』オリジナルキャラクター。強力な魔法を操る魔法使い。『白の魔女』の通り名があり、『黒の魔女』シアと関連性があると思われるが、本人の口からは「彼女と同じ一族」としか語ろうとはしなかった。 |
使用武器 |
シーク(CV:世戸さおり) |
突如リンク達の前に現れた正体不明の人物。原作と同様、「シーカー族の生き残り」と自称する。 |
使用武器
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ルト(CV:中上育実) |
水の民と呼ばれるゾーラ族のおてんば姫。 |
使用武器
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ダルニア(CV:高口公介) |
力自慢のゴロン族の中でも、とりわけ強大な力を持っている大親分。 |
使用武器
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ミドナ(CV:河本明子) |
異世界から迷い込んだ影の世界の姫君。 |
使用武器
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アゲハ(CV:巽悠衣子) |
異世界から迷い込んだ、金色の虫を集めている少女。公式が病気。 |
使用武器
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ファイ(CV:藤村歩) |
原作通り、スカイロフトの象徴でもある女神像の奥に納められた「女神の剣」に宿る精霊。 |
使用武器
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ザント(CV:玉木雅士) |
かつて王族から奪った強大な力で、影の世界を支配していたと言われる男。 |
使用武器
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ギラヒム(CV:勝杏里) |
古の時代に魔物たちを統率し、封印されていた悪しき存在の復活を企んだ魔族長。 |
使用武器
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ガノンドロフ(CV:楠大典) |
闇の中にうごめく邪悪なエネルギーが人の形となって現れた存在。伝承上では「力のトライフォース」を司るものでもあったとされる。ゼルダと同じくシリーズ初のプレイヤーキャラである。 |
使用武器
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アップデート追加キャラ
シア(CV:寿美菜子) |
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『ゼルダ無双』オリジナルキャラクター。ダークリンクを何体も召喚したり、全方位に魔力を放って攻撃する。闇の力で、ある魔女から善の心を追い出した、悪の心の分身で「黒の魔女」と呼ばれ恐れられている。勇者リンクを自分のものとしたいと考えている。 |
使用武器
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ヴァルガ(CV:川原慶久) |
『ゼルダ無双』オリジナルキャラクター。伝説のリュウの亡骸から削り出して作ったと言われる「戦槍」を武器に戦う。シアの側近。シアとの契約によって清き心と引き換えに強力な力を手に入れた。 |
使用武器
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ウィズロ(CV:宮澤正) |
『ゼルダ無双』オリジナルキャラクター。所有した者たちの魂を吸って魔力を増幅させてきた「指輪」を身に付け、亡者の怨念を魔物に具現化して攻撃する。何世紀にもわたって所有者を惑わし、闇の力を吸い上げることで輝きを増してきた指輪がシアの魔法によって魔法使いとして生まれ変わった姿。 |
使用武器
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DLC追加キャラ
真のミドナ(CV:河本明子) |
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ミドナの本来の姿。本編でもこの姿を見ることができるのはわずかなシーンだけ |
使用武器
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リンク(通常時CV:瀧本富士子)(鬼神時CV:檜山修之) |
3日後に滅亡する異世界タルミナを救った不思議な力を持つ仮面を扱う少年。鬼神リンクは本編に負けず劣らずのチート振りを発揮する |
使用武器
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チンクル(CV:宮田浩徳) |
3日後に滅亡する異世界タルミナで地図を売っていた35歳独身のおじさん。自身を妖精の生まれ変わりだと強く信じている純粋な心の持ち主。 |
使用武器
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敵キャラクター
覚醒炎翼竜 ナルドブレア |
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トワイライトプリンセスに登場した巨大なドラゴン。シナリオによってザントの僕、ガノンドロフの手下として召喚される。原作同様に火炎や火球、竜巻などの攻撃を行ってくる。 |
封印されしもの |
スカイウォードソードより登場。ギラヒムの儀式により復活した終焉の者の不完全形態。電撃や鋭い牙、足による踏みつけで攻撃してくる。 |
魔眼鎧殻種ゴーマ |
時のオカリナ、風のタクトなどに登場した大きな目玉が特徴的な甲虫。今作では巨大魔獣の1体として登場。眼前に鎧を装備しており、普通の攻撃では攻撃が通らない。レーザーや鋭い爪で攻撃してくる。 |
猛毒邪蝕樹テスチタート |
これまでドットのみだったが今作で初めて3D化された。巨大魔獣の一体として登場。デクババのような顔や中央にコアと初代や4つの剣とは少し違っている。シナリオによっては触手だけが登場するときがあり、エリア全域、または味方本拠地に種攻撃を行う。 |
轟炎凶角竜キングドドンゴ |
時のオカリナに登場したドドンゴの王である。ベースは時のオカリナであるが配色が少し違っている。口の中が弱点なのはお馴染みである。シナリオによっては時のオカリナの配色のキングドドンゴと戦える。 |
魔王ガノン |
トライフォースの力で解放されたガノンドロフの真の姿。今までのボスが使用した技を使用するなど攻撃が多彩である。チャレンジモード限定であるがガノンを使用することが出来る。 |
その他、ボコブリンやリザルフォスなど歴代ゼルダシリーズに登場した雑魚敵も登場する。
また、敵キャラの見た目も、『スカイウォードソード』や『時のオカリナ』のものなど様々。
システム
基本システム
ゼルダの伝説同様、アイテムを得ることによって敵キャラを有利に倒すことができるようになる。
またハートの器やハートのかけらを手に入れることで、ライフ上限を増やすことができる。
なお、原作のゼルダにはなかった無双シリーズからの「レベルアップシステム」があり、レベルアップでもライフの上限や攻撃力が増える。また、戦闘中にレベルアップするとライフと必殺技ゲージが回復する。
- ショップモール
- 武器や防具を強化させる「素材」や、バトルを有利にさせる「バッジ」を作ることができるバッジ屋、バトルで特別な効果を得られる「クスリ」を調合できるクスリ屋、武器を強化させることのできるジャンク屋などがある。
- 黄金のスタルチュラ
- 時のオカリナやムジュラの仮面に登場した「黄金のスタルチュラ」が、ある一定の条件をクリアすると出現。マップ上におおまかな位置が表示されるが、時間が経つと逃げて消えてしまう。
- 黄金のスタルチュラをゲットするとイラストピースがもらえ、イラストを完成させるとご褒美が貰える。黄金のスタルチュラは世界に100匹いるらしい。
- ウィークポイント
- ボス級・中ボス級・巨大魔獣が特定の攻撃をしたり、特定の動作中に攻撃アイテムを当てたりすると「ウィークポイントゲージ」が出現。表示されている間に攻撃を当てると削ることができ、削りきると大ダメージを与えることができる「ウィークポイントスマッシュ」を放つことができる。これにより力押しやゴリ押しにこだわらない戦闘も可能となっている。
魔力開放
『戦国無双4』で言う無双極意のようなもの。魔力ゲージを魔法のツボの取得などで溜め、最大にすることで発動できるようになる。
魔力開放中は攻撃速度が上がったり、相手のガードを確実に崩したり、撃破数に応じて獲得ルピー増加などの恩恵を受けられたりする(恩恵追加ごとに魔力ゲージがある程度回復する)。
魔力開放が終了すると周りを一掃する攻撃をして終了となるが、この状態で必殺技ボタンを押すと魔力ゲージを全て消費して「ウィークポイントダウン技」を放ち、相手にウィークポイントを出させることができる。
また、一部のキャラクターは変身する。特に子供リンクは鬼神リンクに変身し攻撃性能が凄まじく強化されるため、魔力開放を維持できるようにすればまさしく無双の力を発揮できる。
各モード
主に2種類の遊び方がある。
- 「レジェンドモード」 いわゆる無双モード・ストーリーモード。決められたミッションをこなして物語を進めていく。それぞれのステージではプレイヤーキャラクターが決まっている(一部は複数から選択)。
- 「アドベンチャーモード」 初代「ゼルダの伝説」をモチーフにしたマップを探検する。マップはマス目のように区切られており、マス目ごとに設定されたバトルに勝利して探索範囲を広げ、どこかに潜む闇の支配者を倒すことが目的となる。また、特別なアイテムをつかってマップを探索することでそこに潜む敵を発見したり、隠された武器、ハートの器なども手に入る。
登場ステージ
「レジェンドモード」に登場するステージのみ紹介。※アドベンチャーモードは遊んでからのお楽しみ。
当然ながらゼルダの伝説に登場する場所を参考にしているものの、地形は全く異なる。
条件やストーリーの進行に合わせてこれらのステージの様子が微妙に変化して登場することもある。
ステージ名 | 出典 |
---|---|
ハイラル平原 | ゼルダの伝説シリーズ全般※1 |
オルディン火山 | スカイウォードソード |
フィローネの森 | ゼルダの伝説シリーズ全般※2 |
ラネール渓谷 | スカイウォードソード |
デスマウンテン | 時のオカリナ |
水の神殿(+ハイリア湖畔) | 時のオカリナ |
カカリコ村 | トワイライトプリンセス※3 |
影の宮殿 | トワイライトプリンセス |
スカイロフト | スカイウォードソード |
封印の地 | スカイウォードソード |
聖剣の神殿 | 本作オリジナル※4 |
精神の宮殿 | 本作オリジナル |
ゲルド砂漠 | ゼルダの伝説シリーズ全般※2 |
ガノン城 | 時のオカリナ |
魔獣島 | 風のタクト |
大地の神殿・風の神殿 | 風のタクト |
補足
※1…デザインは「時のオカリナ(以下時オカ)」に準ずる。
※2…デザインは「トワイライトプリンセス(以下トワプリ)」に準ずる。
※3…カカリコ村自体は本来、ゼルダの伝説シリーズ全般に該当する。しかし本作では黄昏の世界(トワイライト)に覆われた部分も存在するトワプリに準じたモノになっており、扱いもトワプリ世界になっている。
※4…デザインは時オカの「光の神殿」やトワプリの「時の神殿」に近い。
プロモーションムービー
WiiU版
ハイラルオールスターズ版
Switch版
関連タグ
厄災の黙示録 - 2020年9月に発売が発表され、同年11月を発売日とする、シリーズの新たな作品。
ポケモン+ノブナガの野望 - 任天堂(厳密には株式会社ポケモン)作品とコーエーテクモ作品のコラボ。でも鯉沼氏がプロデューサー。
ファイアーエムブレム無双 - ゼルダ無双のスタッフが、次の任天堂のコラボタイトルとして製作した作品。覚醒や紋章など、ゼルダ無双を基にして作られたようなシステムがある。