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ムジュラの仮面

むじゅらのかめん

ゼルダの伝説シリーズの第5作目であり、『時のオカリナ』の続編。または本作のキーアイテムである仮面の名称。
目次 [非表示]

リンクが迷い込んだ世界……それは、あと3日で終わる世界。


ジャンルアクションアドベンチャー
機種
発売日
  • 2000年4月27日(64版)
  • 2009年4月7日(VC版)
  • 2015年2月14日(リメイク版)
  • 2022年2月25日(NINTENDO64NintendoSwitchOnline配信)
価格
  • 通常版:5,800円+税(64版)
  • 1,200wiiポイント(VC版)
  • 4,700円+税(リメイク版)
販売元任天堂
CERO
  • A:全年齢対象(64・VC版)
  • B:12歳以上対象(リメイク版)

概要編集

ゼルダの伝説シリーズの一つ。前作のゲームシステムを使い、短期間で何か出来ないかというコンセプトで生み出された作品。2015年には本作のリメイク版がニンテンドー3DSで発売された。


前作と異なり、CMやキャッチコピーなどでは怖さを前面に出していて、滅び消滅といった「」の要素が数多く織り込まれている。故にトラウマになりそうなホラー演出やショッキングなシーンも多く、独特の雰囲気から今でも根強いファンは多い。



ゲームシステム編集

大まかな流れは前作とほぼ同じだが、メインストーリーとは関係のない登場人物のサブイベントが数多く存在しており、タルミナに住む人々の様々な人間模様が見て取れる。なお、ストーリー的には「ハイラルの異世界」であるため、前作の登場人物のそっくりさんが多い。

3日後に滅びる運命の中で、月の落下を信じない者、可能性に賭けて避難する者、全てを諦めた者、死にたくないと怯える者……とそれぞれの生き様が描かれ、特に今作では「時間」が重要な役割を持ち、日にちやサブイベントをクリアしているかどうかにもよって細かく変動するなど、作り込みの細かさが高く評価されている。

また『時のオカリナ』の高難易度版という立ち位置にあるため、ダンジョンは4つと少ないが、その分ダンジョンの難易度が高くなっており、前作を経験していないと行き詰まる場面が多い。


開発段階では3日間ではなく1週間だったが、1年という開発期間では間に合わないため、始まり、中間、終わりの3日間に絞って「3日間システム」になった。



ストーリー編集

ゼルダ姫と共にガノンドロフの野望を未然に防ぐことでハイラルを救ったリンクは、ゼルダに時のオカリナを持ってハイラルから逃げるように告げられ、旅の終わりで別れた大切な友を探す新たな旅に出た。


その旅の最中、森の中で奇妙な仮面を被ったスタルキッド時のオカリナと愛馬エポナを奪われてしまい、自身もスタルキッドの魔法でデクナッツの姿へと変えられてしまう。

その後、成り行きで同行する事になった妖精チャットと共にスタルキッドを追いかけた先にあった時計塔でお面屋と出会う。お面屋はリンクに元の姿に戻る方法を教える代わりに、スタルキッドに盗まれた「ムジュラの仮面」を奪回して欲しいと依頼をする。


時計塔を出ると、そこはあと3日で空の月が落ち、全てが終わる異世界「タルミナ」だった……。


キャラクター編集

前作『時のオカリナ』で登場した人物と瓜二つの容姿をもつ人物が数多く登場するが、ほとんどは全くの別人で、ハイラルとは全く異なる世界である事が窺える。


主要キャラクター編集

ムジュラの仮面

前作・本作の主人公。ハイラルを離れ、新たな旅に出ていた最中にタルミナへと迷い込んでしまい、3日後に迫る月の落下を防ぐために再び奔走することとなる。


スタルキッド

リンクから「時のオカリナ」を、お面屋から「ムジュラの仮面」を盗んだ小鬼。

タルミナの中心街・クロックタウン上空に不気味な月を作り出し、タルミナの各地方に災害をもたらした。

とあるシーンから、前作に登場したスタルキッドの1人であることが示唆されている。


Grrr!

今作の相棒である妖精。序盤でスタルキッドや弟のトレイルと離れ離れになってしまい、仕方なくリンクと共に行動することになる。

前作のナビィと比べると、口が悪く強気な性格。

しかし、本当は世話焼きで弟思い。怖がりで素直になれないツンデレであり、とあるシーンやエンディングではリンクにもデレる。

後に発売されたリメイク版では、64版より若干マイルドな口調になり、(追加要素のアラーム機能も相まって)どちらかといえば母親のような雰囲気が濃くなった。


お面屋さん

常に不気味な笑顔を絶やさない謎の人物。ある意味、今回の事件の元凶

物語序盤にスタルキッドにムジュラの仮面を盗まれており、リンクに仮面を奪回してほしいと持ち掛ける。設定によると、前作の「幸せのお面屋」と同一人物かどうかは不明らしい。

お面を被って話しかけると、被っているお面に対して簡単なコメントをしてくれる。

リメイク版の発売前に公開されたニンテンドーダイレクトではフルボイスで登場し、ゲームの紹介をする傍ら、かなり腹黒い一面をのぞかせている。


リンク&エポナ

リンクの愛馬。物語冒頭、ロマニー牧場で保護されている所を再会する。

7年前の世界と地続きのためまだ仔馬だが、前作から少し成長したのかリンクを乗せることができる。

ただし背が小さすぎたり体重が重すぎたり体がヌルヌルしていたりすると乗ることができないので注意。


タルミナの住人編集

クロックタウンの平和を守る子供たち。

街のあちこちから有力情報を仕入れてきてくれる頼もしい存在であり、団員には「ボンバーズ団員手帳」が配布され、色々な人達の悩みを解決することで手帳が埋まっていく。リメイク版では手帳のシステムがリニューアルされ、入手方法も大幅に変更された。

特に団員手帳は、今作の充実したサブイベントをこなすにあたって欠かせないアイテムで、イベントをクリアしていくごとにエンディングが変化する。


アンジュ

クロックタウンの宿屋「ナベかま亭」の看板娘。

幼馴染のカーフェイと結婚を控えているが、ひと月前からカーフェイが行方不明となっておりその身を案じている。


ムジュラ買いました~

ロマニー牧場の当主とその妹。

ロマニーは冒頭でリンクと離れ離れになってしまったエポナを保護しており、リンクのことを服の色から「バッタ君」と呼ぶ。

姉のクリミアはアンジュと友人関係であり、カーフェイに密かに想いを寄せているらしい。

初見で3日目のロマニー牧場を訪れると、色々ショッキングな状態になっているのを目撃するのは、プレイすれば誰もが一度は通る道である。


Kafei

クロックタウンの町長の息子で、アンジュの婚約者。クリミアからも好意を抱かれている。

リンクがタルミナに来る一ヶ月前から行方不明になっている。


チンクル35歳

緑色の全身タイツに身を包んだ男性。35歳。自身を妖精だと信じている。

普段は赤い風船で空を飛んでおり、遠距離武器で撃ち落すと周辺地域の地図を売ってくれる。見た目も言動も変人そのものだが、売ってくれる地図は至って手堅く実直なつくり。

沼地に彼の父親がいるが、息子のこの強烈な個性に悩んでいる模様。


ウッドフォール

沼地に城を構えるデクナッツの王族。

デク姫がウッドフォールの神殿に向かったまま行方不明になったことから、無実のサルを誘拐犯だと早合点してお仕置きしようとする(デク姫とサル達は友達であり、デク王に捕まった仲間のサルやデク姫を救おうとリンクに助けを求める)。

サルがデク王によって熱湯責めに遭うシーンはかなりえげつない。


  • コウメ&コタケ

前作のボスツインローバと同姿同名の別人。

こちらの世界の彼女たちは善良かつ親切な性格であり、沼地の観光ガイドでボートクルーズを開いたり、回復薬を販売したりしている。


Private Concert

ゴロン族の英雄で、ゴロンリンクのモデル。

異常気象を止めるためにスノーヘッドの神殿へ向かうが、途中の猛吹雪で崖から転落し無念の死を遂げた。


いやしの歌

ゾーラ族の音楽バンド「ダル・ブルー」のギタリストで、ゾーラリンクのモデル。

タマゴを産んで声を失った歌姫ルルのために、海賊に奪われてしまったタマゴを取り戻しに行くが、返り討ちにあい瀕死の重傷を負ってしまう。


凄いド田舎王

かつて栄えたイカーナ王国を治めていた王の幽霊。

国が滅亡しゴーストタウンと化した後も、呪いによりこの世に留まり続けている。日の光に弱く、ある事をするとコミカルな一面も見られる。


1825回目の3日間

沼・山・海・谷の各所の神殿に捕らえられている巨人。

ある条件を満たすと見ることができる絵本の中にも登場する精霊。

しかしその容姿は、あまりにインパクトが強い。


その他編集

ゼルダ姫

ハイラルのお姫様。今作では回想シーンでのみ登場。

リンクとの別れの際、無事を願う意味を込めて時のオカリナと時の歌を授ける。

姫川明氏の漫画版では「リンクがハイラルから離れなければ災いに巻き込まれる」と告げて、ハイラルを旅立つように告げている。


スタルキッド

本作のタイトルにもなっている、太古のとある部族が呪いの儀式に用いていたという不気味な仮面。

現在はスタルキッドが所持している。


ムジュラの仮面の月

みんなのトラウマ

普通の月と違い、表面に禍々しく恐ろしい顔が描かれており、時間経過と共にどんどんクロックタウンに近付いてくる。

なお、開発当初は顔が付いておらず(開発スクリーンショットでも顔がないことが確認できる)、当時のパッケージイラストにただの月が描かれているのはその名残である。リメイク版パッケージでは顔付きで描かれ、グラフィックが進化したことでさらに表情が恐ろしくなっている。スマブラでは背景やアシストフィギュアで登場している。


登場装備・アイテム編集

※一部アイテムは前作『時のオカリナ』から引き続き登場している。

シリーズ全体の装備・アイテム達については『ゼルダの伝説シリーズの装備・アイテム一覧』を参照。


  • キーアイテム
お面様々な効果を持つお面。全部で24種類存在するためリンク先を参照。

  • 装備品(武器・コレクトアイテム)
コキリの剣初期装備の剣。
フェザーソード山里のカジ屋が打ってくれた剣。コキリの剣の2倍の威力がある。
金剛の剣山里のカジ屋が打ってくれた剣。コキリの剣の3倍の威力がある。
勇者の盾初期装備の盾。見た目は「ハイリアの盾」に似ている。
ミラーシールドイカーナ地方で手に入る鏡のような盾。敵の攻撃だけでなく、光も反射する。

  • アイテム
デクの棒敵を攻撃したり、先端に火を灯すこともできる木の棒。
デクの実特殊な光が敵の動きを止める木の実。
時のオカリナ前作「時のオカリナ」にも登場した、ハイラル王家に伝わる不思議なオカリナ。演奏することで様々な効果を得られる。
勇者の弓前作の「妖精の弓」同様に矢を射出する。「ウッドフォールの神殿」で手に入り、以降の神殿で入手できる各種矢を使用するために必要。
炎の矢スノーヘッドの神殿」で手に入る火をつけられる魔法の矢。
氷の矢グレートベイの神殿」で手に入る当たった敵を凍らせられる魔法の矢。
光の矢ロックビルの神殿」で手に入る聖なる力が宿った魔法の矢。
バクダン爆発で敵にダメージを与えたり、壁を破壊できる。
大バクダンゴロンリンクの時だけ使用できる巨大な爆弾。
ボムチュウ自走式のネズミ型爆弾。
フックショット伸び縮みする鎖の先端にフックがついている。
まことのメガネまやかしを見破る不思議なルーペ。
大妖精の剣前作の「ダイゴロン刀」のような高威力の両手剣
写し絵の箱写真を一枚とることができる。
魔法のマメ各地の柔らかい土に植えると、豆が育って浮遊する足場になる。前作と違って時を超えることができないため、すぐに成長する。
あきビン色々な物を入れて持ち運べる。


地方・ダンジョン編集

クロックタウン編集

冒険の拠点となる街。中心部に建つ巨大な時計塔が特徴。


ミルクロード編集

ロマニー牧場への道がある。途中は巨大な岩が通行止めをしているため、大バクダンがない場合は3日目に来ることになる。


ウッドフォール地方(沼)編集

スタルキッドによって毒水が流れ出た、密林に囲まれた沼地域。奥地にはデクナッツの王国である「デクナッツの城」がある。

ウッドフォールの神殿のボス「密林仮面戦士オドルワ」を倒すと湖が浄化され、水に入ってもダメージを受けなくなる。


スノーヘッド地方(山)編集

雪と氷で埋もれていており、ふもとには剣を鍛える「鍛冶屋」、奥地にはゴロン族の里がある。

スノーヘッドの神殿のボス「仮面機械獣ゴート」を倒すと雪が溶けて隠し通路が通行可能になり、ある場所ではレースをすることができるようになる。


グレートベイ地方(海)編集

ゾーラ族の住処がある海岸地帯で、種族の垣根を越えた人気バンド「ダル・ブルー」の拠点。グレートベイの神殿に起きた異変の影響で濃霧が発生している。

沖合には研究所があり、向かって右手に進むと「海賊の砦」、左手の崖の上に登るとビーバーと長い渓流をレースをすることができる。なお、この研究所はかの乱闘ゲームのステージにも抜擢されている。

グレートベイの神殿のボス「巨大仮面魚グヨーグ」を倒すと濃霧を晴らすことが可能。


イカーナ地方(谷)編集

かつて渓谷に築かれ、大昔に栄えた王国の跡地。現在は荒れ果てており、「井戸の下」「イカーナ古城」「オルゴールハウス」はホラーとショッキング要素だらけのみんなのトラウマ。しかし、一部のゴーストゾンビ達とは特定条件下で会話ができ意外とひょうきんに話してくれる他、前作で多くのプレイヤーにトラウマを植え付けたリーデット(リーデッド)はある条件で踊り出すというギャップや愛嬌も生まれている。

スタルキッドの手によって常に厚い雲に覆われ、町中に幽霊やモンスターが徘徊しているため住んでいる人は極僅かだが、元凶となっている「ロックビルの神殿」のボス「大型仮面虫ツインモルド」を倒すと解放が可能。




関連動画編集


関連イラスト編集

ムジュラの仮面Majora's Mask

そこは、あと3日で終わる 世界でしためおとのお面イベント

majora s mask鬼ごっこ


関連タグ編集

ゼルダの伝説


時系列(子供リンクルート)

時のオカリナムジュラの仮面トワイライトプリンセス


その他

仮面 ループもの ダークファンタジー


ドンキーコング64:メモリー拡張パック必須の64ソフト繋がり。


ゼルダの伝説シリーズ」タグ編集

前後作タイトル
前作時のオカリナ
次作ふしぎの木の実

外部リンク編集

公式サイト

3DS版公式サイト

当時のゲーム誌「64DREAM」
























衝撃のネタバレ編集






【警告】これより先、仮面の真実が記載されているため閲覧に注意されたし











ハイラル百科で明かされた衝撃の真実

実は、スタルキッドの記憶や妄想がムジュラの仮面の魔力によって生み出されたのがタルミナという世界であり、そもそもタルミナという異世界はこの世には存在していないのである。


チャットの回想シーンで、スタルキッドやトレイルと共に遊んだり、平原の樹に落書きをしたりしたシーンも、元の世界で起こった出来事や場所をそのまま反映した可能性が高い。

巨人についても、本来はスタルキッドと古くからの友であった光の精霊であったようだ。しかし、その精霊が役目のために自分の元から去ってしまうことに悲しみ、精霊に裏切られたと誤解したスタルキッドがムジュラの仮面を手にした結果、タルミナという世界が形成されて精霊たちもその中に巨人という役割で取り込まれてしまったとされる。


一方で、お面屋の言っていた「3日以内に取り戻さないと大変なことになる」とはどういう意味だったのかは不明である。

スタルキッドの命を重く見ていたのか?それとも、タルミナがムジュラの仮面により破壊されると現実世界でもその影響が出てしまうのか?後者の場合は、お面屋が何らかの力によりタルミナという空間にムジュラの仮面とその力を隔離している……という風にも取れる。


そのため、リンクが去った後のタルミナは消滅しており、本作は「月の落下によって滅びる世界を救う」のでありながら、同時に「邪悪な仮面を付けてしまったスタルキッドを、心の闇から救い出す」「別れという事実に停滞した心を未来へと進ませる」物語ともいえる。


注意

ただし、「ハイラル百科」での設定が事実だとすると、一部の描写と矛盾する点も存在する。

またゼルダの伝説シリーズの歴史ふしぎの木の実の位置付けのように後から変更される場合もある(事実、「ハイラルヒストリア」というハイラル百科より以前に発売された設定資料集にも「ここに書かれている設定もいつか変更される可能性がある」という旨の記載がある)。


従って、この設定はあくまで(現時点での)公式としての見解であり絶対ではないという事を、頭の隅に置いておいた方が良いかもしれない。

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