CV:水沢潤
概要
幼少期の姿と7年後の成長した姿の両方が登場する。
ヴェールのようなものをかぶっているため髪型は不明だが、後述の姫川版時のオカリナにて髪型が判明する。
『大乱闘スマッシュブラザーズDX』に登場するゼルダはこの作品が出典である。
ちなみに、『大乱闘スマッシュブラザーズX』と『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』は『トワイライトプリンセス』を、『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』では『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』をモチーフにしている。
作中の動向
『ゼルダの伝説 時のオカリナ』
子供時代(現在)
統一戦争を得てハイラル王国がすべての種族を統治していた時代。ゲルド族の王ガノンドロフもまたハイラル王に忠誠を誓っていたが、幼いながらもゼルダはその振る舞いを見せかけだと見抜いていた。
その理由は夢の中のお告げにあった。
ハイラルが暗雲に覆われたその時、森から一筋の光が射す。それは暗雲を祓い、大地を照らした。
やがて光は緑色の石を掲げ、妖精を連れた少年の姿となった。
この夢をお告げと受け取ったゼルダは、ハイラルを覆った暗雲がガノンドロフであり、トライフォースを奪うために王に近づいたと確信する。
お告げの内容を王に話すもまともに取り合ってくれず、ゼルダはただ一人でガノンドロフを見張っていた。
そんな時、ケポラ・ゲボラの導きによって現れたリンクと城の中庭にて対面する。最初は正体不明の人物として驚いていたが、リンクが妖精を連れていると知ると「森の精霊石」を持っていると見て夢の中の出来事を話す。
そして王家に代々伝わるトライフォースの伝承も話し、ガノンドロフに奪われる前にトライフォースを手に入れて倒すことを提案する。
協力を約束してくれたリンクに直筆の手紙を託し、インパに頼んで精霊石を探す冒険へと送り出した。
だがリンクが3つの精霊石を揃えると間もなくガノンドロフによるクーデターが起こる。父を殺され、城も町も焼かれたゼルダはインパに守られながらいずこかへ逃げ去った。その際にすれ違ったリンクに王家の秘宝『時のオカリナ』を投げ渡すのだった。
リンクは精霊石と時のオカリナを用いて時の神殿の扉を開き、聖地へと足を踏み入れる。だがトライフォースのすべてを手に入れることは叶わず、力はガノンドロフに、知恵はゼルダに、勇気はリンクに宿ることとなった。
ゼルダとしては皮肉なことに、知恵と勇気のトライフォースは自分とリンクが手にしたが、力のトライフォースはガノンドロフの手に渡った上に故郷を滅ぼされてしまった。
大人時代(7年後)
美しい女性へと成長したゼルダは、魔法によってシーカー族の少年シークに化け、ガノンドロフの目から逃れ続けていた。一方で正体を隠したままリンクと接触し、不思議な力を持つ歌を伝えた。
やがて6人の賢者から協力を得たリンクに正体を明かし、自分こそ7人目の賢者であると告げる。そして大魔王ガノンドロフを打ち倒す力として光の矢を授けた。
しかしその直後にガノンドロフによって拉致されてしまい、リンクをガノン城に誘き出すための餌にされてしまう。
すべてのトライフォースの行方を賭け、勇者と大魔王の激突が展開される。
勝負はリンクが制したが、ガノンドロフは城を崩壊させて道連れにしようとする。ゼルダは魔法によって城のロックを解除し、リンクを外まで導き共に脱出を果たす。
しかしガノンドロフはまだ生きていた。暴走した力のトライフォースによって巨大な怪物ガノンへと変貌。ゼルダ姫が見守る中、最後の勝負が繰り広げられる。
一進一退の攻防を演じるが、凄まじいタフネスを持つガノンにはマスターソードでも有効打を与えることができなかった。しかしゼルダ姫は、ガノンが見せた一瞬の隙を突き封印の力を発動。光の波動を当てて動きを封じる。
リンクのマスターソードがガノンの額を貫いたその時、ゼルダ姫は賢者たちとの協力によって封印術を発動。ガノンドロフを聖地へと封印することに成功する。
エンディング
- 子供ゼルダ
すべてが終わった後、大人のゼルダ姫は時のオカリナの力によってリンクを元の時代へと帰還させる。
その後、城の中庭にて、子どものゼルダとクーデターが起こる前の時代に戻ったリンクは再び対面を果たすのだった。
- 大人ゼルダ
リンクを元の時代へと帰還させた後、この7年後の時代には大人のゼルダ姫だけが残された。
その後、彼女は父王の後を継ぎ、ハイラルの統治者となった。
『ゼルダの伝説 ムジュラの仮面』
リンクの回想にのみ登場。時のオカリナと同一人物だが「リンクが帰還した歴史」の方の幼いゼルダ姫となる。
リンクがハイラルから旅立つ際、「 いつかまた会える時が来るように 」「 リンクの無事を祈って 」と願いを込めて時のオカリナと時の歌を託した。これによりリンクは時の女神の協力によりクロックタウンの時間を巻き戻ることで窮地を脱した。
「リンクの無事を祈って」という願いは叶えられたが、皮肉にももう一つの願いの方は叶うことがなかった。
後の時系列に与えた影響
この『時のオカリナ』での出来事によって、後の作品の時系列は、
- ①「リンクが帰還した歴史(勇気のトライフォースを持つこどもリンクがクーデターを未然に防いだ時代)」
- ②「リンクが勝利した歴史(知恵のトライフォースを持つゼルダが地上に残された時代)」
- ③「リンクが敗北した歴史(力のトライフォースを持つガノンドロフが勝利した時代)」
という三つの歴史に分岐することとなる。
更に、後の作品に登場するゼルダ姫の関係性も変化しており、
- 子供ゼルダ姫の遠い子孫:『トワイライトプリンセス』に登場するゼルダ姫
- 大人ゼルダ姫の遠い子孫:『風のタクト』に登場するゼルダ姫
…である。
漫画版
姫川明著『ゼルダの伝説 時のオカリナ』では城を抜け出して「普通の女の子」として過ごすなどかなりのお転婆。
原作ゲームと異なる点がいくつか存在し、髪型が「普通の女の子」としての姿時に判明している(原作では頭巾を取らないため不明)他、素の口調も勝気で生意気な女の子と言う感じになっている。
お金と言う概念を知らずに飲み食いしてしまったリンクの代わりに支払いを済ませたことで知り合い、城下町で一緒に遊んだことで親交を深める。後日、リンクは「普通の女の子」の正体を知ることとなる。
以後はゲーム通りの性格になるが、リンクの頬にキスをするなど好意を見せている(リンクが舞い上がって城中を駆け回ったほど。ちなみに『ゼルダの伝説 ふしぎの木の実』で真のラスボスを倒すとゼルダ姫がリンクに頬キスをする)。
一方で正体を隠してリンクと城下町のボムチュウボウリングで遊んでいた際にゼルダ姫のはどんな人なのかと言う話をしたリンクが「すっげぇブスだったりして!」と悪口を言ったのに怒ってボムチュウをわざと当てて仕返しをするなど、怒らせると怖い一面を見せている(似たようなネタとして知恵のかりものでは、カカリコ村の道具屋の娘に話し掛けると「魔物だらけの世界を冒険するなんて、ゼルダ姫ってきっとムッキムキなんだろうな」と酷いことを言われる)。
またガノンドロフがクーデターを起こした際は、悲しみをこらえながら「時の勇者が必ずあなたを倒す」と告げ、怒りを買って危うく殺されるところだった。
大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
『大乱闘スマッシュブラザーズDX』~『大乱闘スマッシュブラザーズ for Nintendo 3DS / Wii U』では、カービィがゼルダをコピーした際にこのこどもゼルダの帽子をかぶる。
『大乱闘スマッシュブラザーズX』ではシールとして登場。
『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』ではスピリッツで登場。この作品に登場するゼルダは『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』の衣装をモデルとしているが、仕草はこどもゼルダからも輸入されている(原作で否定的な選択肢を取ると見せる)。
余談
生真面目な性格のように思えるが、あえて否定的な選択肢を選ぶことで意外な言動が垣間見れる。
時のオカリナ百科のシナリオによれば、予知夢ができるため事前に阻止・解決して来たという。
不幸な予言をしても周囲が信じないため、自分で解決して来たことで「予言は外れた。ゼルダ姫は嘘ばかり言う」として白眼視され孤独になってしまったという。
唯一自分を信じて協力してくれたのが乳母のインパである。
関連イラスト
関連タグ
漫画版初代ゼルダの伝説(未将崎雄)、黒き影の伯爵:ゼルダ姫がロリキャラとして登場する書籍作品。