概要
ゲーム『ゼルダの伝説』シリーズの歴史や裏設定を示した公式ガイドブック「ハイラル・ヒストリア ゼルダの伝説 大全」のこと。2011年12月21日発売。
かつては、開発チームの方もシリーズ間の繋がりや裏設定は長年あやふやにしていてはっきりとした定義が無かったが、シリーズ25周年を記念して本書が発刊された。
「ゼルダの伝説」シリーズ・プロデューサーである青沼英二氏が責任編集を務めている他、宮本茂氏のコメントも掲載されている。
本書の構成としては、以下の通りとなっている。
第1章 | 「始まりの物語」として最新作『スカイウォードソード』の世界を深掘り。 |
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第2章 | 「ハイラル全史」と称してシリーズ間の歴史的な繋がりについて解説(下記を参照)。 |
第3章 | 25年分の多くの設定画やアートワーク素材を大量公開。 |
ハイラル・ヒストリアで判明した「ハイラル全史」
前述したように、ハイラル・ヒストリアが発売されたことによってだいたいの時間軸「ハイラル全史」が判明した。
ただし、本書中では「この設定もいつか変更される可能性がある」と明言されているため、続編の進展具合では変更の可能性もあり得ることを考慮しておくこと(製作者サイドとしては「歴史の教科書が新発見や新解釈で内容が変更されるようなものだ」とのこと)。
※最新版のシリーズの歴史については、「ゼルダ史」の項目を参照。
分岐する前の時間軸(「時のオカリナ」以前)
※ハイラル全史で最初の勇者
↓
↓
↓
※時の勇者
この作品で二つの時代を行き来したことによって、後の時間軸にあたるシリーズにも影響が及ぶ。
分岐した後の時間軸(「時のオカリナ」以降)
「時のオカリナ」で子供時代と大人時代を行き来し、さらに事件の黒幕に勝負を挑んだことによって、
①時のオカリナでリンクが本来の時代に戻った後の世界(子供時代)。
②時のオカリナでの最終決戦後の世界(大人時代)。
③時のオカリナの最終決戦でリンクがガノンに敗れた後の世界。
というふうに、各時間軸の結末によって分岐が生じ、それにならって以降のゼルダシリーズも3つの時系列が存在することになる。
①時のオカリナでリンクが本来の時代に戻った後の世界(子供時代)
未来から戻ったリンク(時の勇者)の尽力により、ガノンドロフの野望は未然に阻止される。
そしてリンクはエンディングで別れた相棒ナビィを探す旅に出る。
↓
※時の勇者
↓ (数百年後)
※時の勇者の子孫
↓
元々は『4つの剣』の続編であったが、ハイラル全史ではここに置かれている。
②時のオカリナでの最終決戦後の世界(大人時代)
『時のオカリナ』でガノンドロフを倒した後に、リンクが【時の勇者】と語り継がれた時代が神話になるほど時間のたった世界。
時の勇者本人は7年前の世界へと帰ってしまうため、以降のこの時系列には存在しない。
↓
※風の勇者
↓
※風の勇者
↓ (約100年後)
※風の勇者の生まれ変わりか子孫、もしくは赤の他人
③時のオカリナの最終決戦でリンクがガノンに敗れた後の世界
時の勇者がガノンに敗れた場合、全てのトライフォースがガノンの手に落ちてしまう。
残されたゼルダ姫は六賢者と力を合わせ、最後の手段としてトライフォースごとガノンを聖地に封印する。
↓ガノンを倒して旅に出る
- ふしぎの木の実 (大地)・(時空)
↓「ふしぎの木の実」から数日後
↓「神々」での最終決戦から6年
※全て同一人物のリンク。ただし、「古代の石盤」のみ別人。
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・ (ハイラル王国が小国に分裂するほどの時間が経つ)
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↓
※シリーズ最初の勇者。
↓ 数年後
※「ゼルダの伝説」後の16歳になったリンク
※ゼルダの伝説における最後の物語
特別漫画『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』
本書には、姫川明著の特別描きおろし漫画『ゼルダの伝説 スカイウォードソード』も収録されている。全32ページ。
ただし、原作ゲーム自体のコミカライズではなくオリジナル要素が強い作品になっているため、
- ストーリーの時系列が、原作ゲームのプロローグではなく「スカイウォードソードの前日談」にあたる。
- 原作ゲーム中ではリンクの前世は不明だが、オリジナルキャラクター「女神ハイリアを守護する緑衣の勇者」(正式名称不明)がリンクの前世として登場する。
という大きな違いがある。
登場キャラクター
関連タグ
ゼルダ史:ハイラル・ヒストリア発売後に訂正されたハイラル全史については、こちらを参照。