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夢をみる島

ゆめをみるしま

『ゼルダの伝説 夢をみる島』は1993年に任天堂から発売されたゲームボーイ用ゲームソフト。ゼルダの伝説シリーズの第4作目に当たる。 1998年にゲームボーイカラー対応ソフトとして『ゼルダの伝説 夢をみる島DX』が、2019年にNintendo Switch対応ソフトとしてフルリメイク作が発売された。
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概要

ゼルダの伝説シリーズ」4作目。同シリーズとしては初の携帯ゲーム機タイトル。
ストーリー上は『神々のトライフォース』の続編にあたる。(ゼルダの伝説大全より)

「ゼルダの伝説シリーズ」としては外伝的なストーリーであり、地下に潜ればPックンフラワーが登場したりダンジョンで星のKビィが現れるなど任天堂の他のゲームタイトルからのゲストキャラクターやパロディをふんだんに取り込んでいる。
「ゲームボーイのタイトルとして最高のものを作る」という目標を掲げ製作された本作は、ハードウェアでの表現力を補うべく「ゼルダの伝説シリーズ」としては珍しくストーリーに力が入れられている。コミカルで賑やかな世界観と切ないストーリーに根強いファンがいる。
一癖も二癖もある個性的な登場人物が数多く登場する、というその後の『ゼルダの伝説』シリーズの雰囲気に大きな影響を与えている。

※初代CM

やたら明るい人形劇のようなCMとは裏腹に、単純な勧善懲悪ではなく、主人公の行いが「善」なのか「悪」なのかプレイヤーに問いかけるような結末をむかえる。そのため幼少期に本作をプレイした人の中にはトラウマに近い衝撃を受けた人もいるらしい。

※Switch版CM

Switch版では「かぜのさかなのうた」に歌詞が当てられ、本作のテーマを反映したかのような切ない雰囲気を前面に押し出している。

ちなみに名前入力はひらがなでしか入力できない。ただしSwitch版ではカタカナ入力が可能。

プロローグ


魔王ガノンからハイラルの平和を取り戻したリンク(※)は、新たな災いにそなえて修行の旅に出た。異国での修行を終え、ハイラルに向かう航海の途中、リンクの乗る船は嵐に見舞われる。雷に打たれ、彼は意識を失ってしまう。

「あっ!気がついたのね。よかった!」

OP風(修正版)


リンクは少女の声で目を覚ます。彼女の名前はマリン。マリンによると、ここは高くそびえる山の頂上に巨大なタマゴを抱く不思議な島、コホリント島。リンクはその海岸に流れ着いたのだ。
リンクは落としてしまった剣を探して、自分が漂着したという海岸に向かう。そこで出会った1羽のフクロウがリンクの姿を見て謎めいた言葉を告げた。

「ホホウ、なるほどなるほど。魔物どもが暴れ出すわけぢゃ。かぜのさかなの目覚めを告げる使者が現れたのぢゃからな」

フクロウによれば、『かぜのさかな』を起こさぬ限り、リンクはこの島から出られないと言う。
果たして『かぜのさかな』とは何なのか。リンクは無事にコホリント島を脱出し、故郷ハイラルに帰ることが出来るのか。島に隠された謎をめぐって壮大な冒険が始まる。

(※)…正確には取り扱い説明書のストーリーでは「あなた」表記。

登場人物

リンク
ゼル伝お絵描き。
主人公。コホリント島から出るべく風のさかなを目覚めさせる『目覚めの使者』としてセイレーンの楽器を集める。神々のトライフォースのリンクと同一人物。
マリン
ぷよクエ風 マリン
ヒロイン。コホリント島に漂着したリンクを助けた心優しい少女。歌をうたうのが大好きで、島民からも人気があるなどアイドル的存在。リンクがゼルダ姫と見紛う容姿をしている。
タリン
----
マリンと同居する中年男性(画像右端)。一部の書籍では「マリンの父親」とされている。のんびりした性格でキノコが大好物。
フクロウ
20190912
主人公の行く先々に現れる謎の存在。次に進むべき道について示してくれる。


アイテム

装備アイテムに関しては前作神々のトライフォースから引き継いだものがほとんど。

ロック鳥の羽根

ジャンプができる。唯一の新規アイテムにして数々の謎解きに使用する最重要アイテムと言って過言でない。
さらに今作ではジャンプ中の攻撃判定が見た目通り上方にずれるために上に壁を挟んだ敵をノーリスクで攻撃できる・斜め移動がちょっと速いといった便利な仕様(あるいはバグ)もある(ふしぎの木の実では修正されてしまった。残念)。
とりあえず何もなければ装備はこれと剣が安定である。

オカリナ

前作神トラとは異なり、複数の効果の異なる曲を選択して吹くシステム。次作時のオカリナにも引き継がれた。
装備時に選択肢が出るので邪魔である。

今作ではシリーズで初めて明示的にボタンを押して使うようになった。
一部の謎解きには使うものの、大抵他の必要なアイテムに押され装備されない。影の薄いアイテムである。

ブーメラン

ある場所で装備品と交換でブーメランが入手できる。スコップの活躍が終わった頃にスコップと引き換えにする人が多かった。

アイテムコンボ

本作ではボタンの少なさから他機種のような剣ボタン・かつぐボタンのような固定機能はなく、アイテムを自由な組み合わせで2つ装備できる。
いくつか特筆すべき組み合わせがある。

★竜巻斬り
ロック鳥の羽と剣のコンボで、ジャンプ中に溜めを放って回転斬りを繰り出す。後にソードカービィも、同名の酷似した技を使えるようになった。

★ダッシュ突き
剣とペガサスの靴のコンボで、走りながら突きをお見舞いする。これでしか倒せない敵もいる。

★ダッシュジャンプ
ペガサスの靴で走りながらロック鳥の羽根でジャンプ。3マスの穴を軽々と飛び越す。

★爆弾の矢
弓矢と爆弾をAボタンかBボタンにそれぞれ割り振って装備すると、ABボタン同時押しで矢の先に爆弾を装着した爆弾の矢が発射される。
発射のコツは、爆弾を置いてすぐに矢を放つこと。
矢と爆弾を両方消費するが、通常の矢を遥かにしのぐ攻撃力になる。
また、着弾後すぐに爆発するので、早く壁を壊したりすることもでき、爆弾単体で使うよりも敵に逃げるスキを与えにくい。
溶岩の先の壁を壊すことで通常想定されていないと思われるルートでのダンジョン攻略も可能。

名所案内

  • 島の図書館___島で唯一の図書館。必ず、一度は訪れることになるだろう・・・。
  • 夢の祠(ゆめのほこら)__…メーベの村に存在する謎の多い祠。島の住人たちの間で知られているが、誰も内部を確認していないらしい。
  • 看板の迷路___同じ任天堂のゲームで主人公が見た夢を舞台にした作品である『スーパーマリオUSA』のマムーが設営したアトラクション。
  • 『いま流行りのゲーム』__いわゆるクレーンゲーム。夢をみる島よりも遥か未来にリリースされた『バッジとれ~るセンター』のパロディとの噂。
  • どうぶつ村___動物たちの暮らしている村。夢をみる島よりも未来にリリースされた『どうぶつの森』のパロディとの噂。
  • きまぐれトレーシーのお店___元気になれるヒミツを売っているとされるお店。
  • いりえのいえ___マーサの入り江にある、無人の家。誰の家だったのだろうか。漫画版では補足されている。
  • 貝殻の館___手持ちの秘密の貝殻に応じてアイテムが手に入る。


夢をみる島と夢をみる島DXの違い

夢をみる島(以下、無印)と夢をみる島DX(以下、DX)には違いがある。

隠しダンジョンの追加

DX版では、隠しダンジョンが追加された。場所は、島の図書館にヒントがある。
ただし、ダンジョンに入るには、色を認識できるゲームボーイカラーもしくは、ゲームボーイアドバンス(ゲームキューブゲームボーイプレイヤー含む)でプレイしなければならない。

通常のゲームボーイもしくはスーパーゲームボーイでプレイすると、ダンジョンの入口で通せんぼされてしまう。またマリンなど他のキャラクターを連れた状態でも入れない。

内部はゲームボーイカラーの特性を生かした、色のついた仕掛けのダンジョンになっている。

BGMはゼルダの伝説1のダンジョンのアレンジになっている。
このダンジョンをクリアすると、『色の力』が手に入る。(入手しなくてもクリアは可能だが、すこし戦いが楽になる)

写真屋

写真スキスキ! 写真屋さん!
いろいろなシーンで撮影してくれる写真屋さんが追加。もちろんあんなシーンもな・・・。

バグ関連

無印ではバグによってハートの器が無限に入手できてしまう他にバグったエリアに行けてしまう等の不具合があった。
その為、カラー化かつバグを修正してゲームボーイカラー以降の機種でのみ出現する追加要素があるDXがリリースされた。
無印にはバグがある為か、ソフト書き換えサービスのニンテンドーパワーではDXがラインナップに入り、以後のバーチャルコンソールでもDXのみが配信となっている。
その為現在無印版をプレイするには中古で入手かつゲームボーイアドバンスまでの機種を用意する必要がある。

26年の時を経て

2019年2月14日のニンテンドーダイレクトにおいてニンテンドーSWITCHで夢をみる島のフルリメイクが発表された。
それに伴いラスボスの最終形態に新規BGMが追加された(今までは中ボス戦のBGMだった)。またラストバトルのフィールドも「海」を想起させるデザインに変更されている。

隠しボスにシャドウリンクが登場。
「リンク【夢をみる島】」のamiiboを読み込むとダンペイからシャドウリンクの+チップがもらえ、パネルダンジョンでこれをセットした部屋で戦える。


関連イラスト

使者の葛藤
夢をみる島


例の中ボス



あれこれ

オリジナル版DX3DSVCNintendo Switch
機種 ゲームボーイゲームボーイカラーニンテンドー3DSニンテンドースイッチ
ジャンル アクションアドベンチャー同左同左同左
発売日 1993年6月6日(日)1998年12月12日(土)2011年6月8日(水)2019年9月20日(金)
価格 3,800円+税3,500円+税600ポイント5,980円+税
販売元 任天堂同左同左同左
CERO B(12歳以上対象)B(12歳以上対象)


関連タグ

ゼルダの伝説 神々のトライフォース
かぜのさかな どろぼー コホリント島
とたけけ - 今でこそどうぶつの森の白い犬のキャラクターであるが、夢をみる島では「猿」である。ちなみに今作で名前を「とたけけ」にすると・・・?





ネタバレ

ユメがさめたら アワになる
マモノもみんな アワになる
だからマモノは じゃまをする
めざめのししゃの じゃまをする




コホリント島は地図に載っていない。決して載ることはない。
コホリントに住む人々、コホリントに巣食う魔物、そしてコホリントという島そのもの。それらは全て『かぜのさかな』という神が見ている夢から生まれた世界なのである。そして、『かぜのさかな』が目覚めるとき、それは、島が泡となって消えてなくなるときなのである。

だから世界を守るため、魔物たちは必死になって目覚めの使者リンクの邪魔をするのである。


な、なぜだ!キサマがこなければ なにも、かわらぬものを・・・
これがさいごだ! こぞう! きえるのは、キサマだけでよい!

だがよ、オメエも消えるのさ。
かぜのさかなが起きちまえばな
オメエもオレさまと同じ
ヤツの夢……だ、か、ら、な……

消えてしまう……こわれてしまう
我らの島が、我らの世界が
……わ れ ら の し ま……
……わ れ ら……

今までのシリーズのように「世界を救う」のではなく、「自らの悪夢に囚われた神を解放する」という異色作となっている。しかし、真エンディングを見るとまた別の見方ができる。
夢の世界に生まれた一人の少女を現実世界へと羽ばたかせる物語」とも言える。「彼女」は消えたのではなく、救われたのだと思わなければプレイヤーとしてもやってられないだろう……。

すべてなくなる



その設定からか、同じ任天堂のゲームで主人公が見た夢を舞台にした作品である『スーパーマリオUSA』のマムーが出てきたり、主人公の心の世界である『MOTHERシリーズ』のマジカントやかつて存在したコンテンツのポケモンが見た夢を扱ったポケモンドリームワールドと比較的似ていたりする(しかも前者は完全クリアの為に8つの物を集める点まで共通している)。

漫画版

作者はかぢばあたる。著者の初めての単行本である。全2巻。

修行を終え、故郷ハイラルを目指してイカダで海を渡っていたリンク。だが突然の嵐に巻き込まれ、イカダは転覆、自身も海の底へと沈んでいった。意識を失っていたリンクは、ゼルダ姫の声で目を覚ます。そこにいたのはゼルダによく似た少女マリンであった。海岸に流れ着いたリンクは彼女の家で保護されていたのだ。動揺の余りマリンの肩を掴んで話を聞こうとするリンクだが、そこへマリンの父親タリンがやってくる。「ウチの娘に言い寄っている」と勘違いされたリンクは頭を小突かれてしまうのだった。
誤解が解けた後、タリンはお詫びとしてキノコ料理を振る舞うことを約束し、キノコ採りへ。残されたリンクはマリンの料理を平らげた後、失くした剣を探しに村を出た。マモノたちに追われながら辿り着いた先で剣を見つけると、人語を解するフクロウが現れた。彼は「風のさかなを起こさなければ使者は島から出られない」「村の北にある森で待っている」と言い残して飛び去っていった。
わけもわからず取り残されたリンク。そこへマリンがやってくる。タリンが森から帰って来ないというのだ。快くタリン探しを引き受けたリンクは、風のさかなについて質問する。彼女が語った島の伝説によれば、「風のさかなはコホリント島を治める神様で、タマランチ山にある聖なるタマゴの中で眠っている」という。もしも風のさかなが目覚めれば恐ろしいことが起きるのだとか。マリンと別れ、リンクは一路ふしぎの森へ。

タリンはブタブリンの縄張りに入ってしまったため襲われてしまい、絶体絶命の危機に遭った。しかし、そこはハイラルの勇者リンク。間一髪のところで駆けつけ、

リンク「リンクダイナマイツキーック!!」

こうしてブタブリンを倒したリンクは、「テールのほらあな」のカギを発見。するとフクロウの声だけが聞こえ「島の謎を解かない限り坊やは一生出ることができない」と告げられる。タリンの案内でテールのほらあなに向かったリンクは、意気揚々とダンジョンの最奥を目指すのだった。
立ち塞がったボス・デグテールとの戦いでは頑強な皮膚と素早い動きに追い詰められるが、天井から落ちた破片が尻尾にぶつかり痛がったのを見て弱点を見出す。マリンとタリンが自分を待っていてくれると奮起し、回転斬りを決めてデグテールを見事打ち倒した。最奥にてセイレーンの楽器を発見したリンクは、それを手にした瞬間、外へと転移させられた。待っていたフクロウから「島の各地にある八つの楽器を集めれば風のさかなの謎が解ける」と告げられ、楽器を管理するお供として小さな妖精のフェリサを紹介された。フェリサは勝気で口が悪く、マリンとは正反対のタイプだった。

村へ戻るとワンワンがモリブリンたちにさらわれてしまったという話を聞く。アジトに乗り込んだリンクはモリブリンたちを容易く一蹴し、ワンワンを助け出した。フェリサがワンワンに食われそうになるなど多少のトラブルもあったが、ワンワンのおかげで「ツボのどうくつ」を塞いでいた花が食べられたので進入が可能となった。ダンジョンの守護者ヒノックスを倒し、二つ目の楽器を回収した。ワンワンの飼い主であるマダムニャンニャンからお礼としてキスされになったが、全力で逃げてお断りし、代わりに家宝のオカリナをもらうことに。

無事を知らせるべくマリンの家に戻ったリンクだが彼女の姿はない。タリンによれば海岸にいるかもしれないとのこと。マリンを見つけたリンクは、二人でしばしの談笑を楽しむ。マリンが歌った「風のさかな」の歌を聞いた後、以前はどうぶつ村のみんなとよく歌っていたという話を聞く。リンクはマリンの護衛を買って出、どうぶつ村まで送り届けると約束した。
道中マモノの大群に遭遇するが、リンクはマリンの前で殺生はしたくないと考え逃げに徹していた。しかしリンクは崖から落とされ、マリンが取り残されてしまう。

リンク「飛び降りろマリン!! オレがばっちり受けとめる! オレを信じろマリン!! 信じて飛べっ!!」

その言葉の通り、飛び降りたマリンをリンクはしっかりと抱きとめた。マモノたちを振り切った一行はどうぶつ村へと足を踏み入れる。
動物たちはマリンを歓迎し、マリンもまた動物たちと平穏なひと時を過ごす。

リンク「ああ…そうか…そうだよな…。人も動物もみんな想いを通わせて平和な日常を送るんだ。オレはきっとそれを実現するためにこの島に遣わされたに違いない……!」

島の平和のために剣を振るい、マモノたちを倒していくリンク。フクロウの導きに従い、ヤーナ砂漠に潜む黒きマモノの討伐へと向かう。素早い動きに翻弄されたが、フェリサのサポートによって勝機を見出し見事斬り伏せる。次のダンジョンのカギを手に入れた後、マリンと合流してメーベ村へと戻るのだった。

翌朝、薪割りを手伝っているとリンクはマリンから「怪物がいなくなって平和になったらどうするの?」と尋ねられる。故郷に帰る旨を告げるリンクだが、マリンの表情が暗いことに気づく。そこでリンクは、

リンク「すべてが終わったらさ、オレのふるさとに来ないかい?」
マリン「…うん、連れてって! リンクのふるさと!」

リンクが出掛けた後、マリンは彼の言葉を思い出して一人はにかむのだった。その様子をフクロウは静かに見つめていた。
アングラーの滝ツボに赴いたリンクは、ボス・アングラーと水中戦を繰り広げる。「マリンを守る」という想いで勝利を掴み取るも剣が折れてしまった。ダンジョンの外に出たリンクは、フェリサから背後に自縛霊がいることを指摘される。この自縛霊はナクラと名乗り、家まで連れて行ってほしいと頼んで来た。怖がりながらもリンクはナクラの頼みを聞き入れるが、そこへブタブリンの頭目カルナが勝負を挑んでくる。先手必勝で不意を突くも剣が折れていることを忘れていたため失敗。劣勢の中粘るリンクだが、足場が崩れて崖下へと落ちてしまった。

リンク(落下中)「ちっきしょォ、オレぁ負けちゃいねーからな――!! わかってるだろーけどオレぁこんなコトじゃ死なねーぞー!! あとでゼッタイ泣かせちゃるからな~~!!」

絶体絶命のリンクを救ったのはナクラだった。一時的に憑依し、リンクの身体を動かして着地させたのだ。その足でナクラを廃屋まで送り届け、お礼として「強力すぎるあまり使いこなせなかった剣」を渡される。そしてナクラは成仏し、リンクは再びカルナに勝負を挑む。ナクラの剣の威力はまさに圧倒的で、カルナの剣を持ち主ごと一刀両断にしてしまった。こうしてリベンジを果たしたリンクは、フクロウの言葉に従い「顔の神殿」を目指すことに。しかしフェリサは「アレを見せるのはまだ早い」と言い出す。それでもフクロウの意志は固く、リンクを顔の神殿へと向かわせた。

神殿の守護者であるスタルフォスを死闘の末に倒すが、彼は死に際に「貴様の意志が不完全なものだった場合、貴様は己自身に負けるだろう」と意味深な言葉を遺していた。不安に駆られながらも奥へと進むと巨大な壁画を発見する。それはこの島の真実が記されたものだった。
コホリント島とは風のさかなが見ている夢そのものであり、風のさかなの目覚めは島の消滅に繋がる。そうなれば島もマモノも人もすべてが泡となって消えてしまう。
それを信じられなかったリンクはフェリサに詰め寄り真実を問い質すが、返答は彼が望んでいたものではなかった。

リンク「なぜだ…なぜオレが目覚めの使者なんだ!? この島のことだぞ。なぜ島の人間にやらせないんだ!? なぜ部外者のオレに自分たちの命運握られて平気なんだよ!? 風のさかなを起こしちまったら全てパーなんだぜ!? 島や怪物はおろかマリンたちもみんな消えちまうんだ!!」

リンクが戦っていたのはマリンたちを守るためでもあったが、半分は故郷に戻りたいという想いからだった。その二つを叶えるための方法として、リンクは目覚めの使者をやめることをフェリサに告げる。それはフェリサとの決別を意味していた。

フクロウ「遅かれ早かれ知らねばならぬこと…しかしこのままでは納得いかぬぢゃろう。全力で抗うがよい…己の運命にな…」

マリンの家に戻ったリンクは、すぐにでも島を去ることを伝える。そして約束通りマリンを故郷へ連れて行くと言った。タリンも誘ったが「オラはこの島が好きだから」と残ることを選んだ。その夜は盛大な送別会が開かれたが、リンクの心が晴れることはなかった。
そこへどうぶつ村のうさぎ(ターボくん)から助けを求められる。どうぶつ村にマモノの大群が攻め込み、続けてメーベの村を目指しているという。
自分を狙ってきていると考えたリンクは、マモノたちの前に姿を現し、朝にはこの島を出ることを告げた。しかし…

「バカかおまえは。ダンジョンを三つも四つも超えて来たクセに何もわかっちゃいねえ」
「島を出る? 笑わせるな」
「貴様にとって道は二つに一つ。風のさかなを夢から覚まし『島ごと』俺たちを滅ぼすか。それをせず俺たちと永遠に戦い続けるか」

交渉は決裂し、リンクは激戦の末にマモノたちを討ち滅ぼした。だがそこに勝利の余韻はなく、ただただ虚しさだけが残っていた。
翌朝、マリンを伴ってイカダで島を出るが、どれだけ漕いでも島が遠ざかることはなく。リンクの手が血豆だらけだと気づいたマリンは、島へ戻ることを提案するのだった。
海岸に戻ったリンクは、マリンに島を出たい理由を尋ねる。すると彼女は、子供のころから見ている『夢』の話を始めた。

マリン「見たコトもない街で顔も知らない人たちと出会っては別れ…あたしはいつも笑顔に囲まれて唄っているの…。でね、夢の中のあたしはすっごく楽しいもんだから、こう思うの。『これは夢だけど覚めないで…』って。でも…いくら楽しくてもそれはしょせん夢でしかないわ。いつかは覚めなくちゃいけないよね」

マリンが立ち去った後、リンクの前にあのフクロウが現れる。そして迷い続けるリンクの心に問い掛ける。「己が今、何を為せばいいのか本当はわかっているはずだ」と。

リンク「オレは島ですごした刻を、マリンとすごした刻を忘れない! オレの心の中に一生残るんだ。全てが消えるワケじゃない!

滂沱の涙を流しながら己を納得させたリンク。振り払われた迷いは、ナクラの剣の真の力(剣ビーム)を引き出した。そしてフェリサと和解した後、リンクは残る楽器を集めに向かうのだった。

リンクの快進撃は凄まじくマモノたちは焦り始めていた。そこでブタブリンの一人が、一つ目の巨人ドローナを差し向けることを提案する。ドローナはカルナも凌駕する凄まじい戦闘力を持っていたが、その凶暴性からマモノたちに幽閉されていた。ブタブリンに対し当初ドローナは突っぱねたが、目覚めの使者の話を聞くと興味を示した。ブタブリンの狙いは、二人を激突させリンクの疲弊を狙うことにあった。
目覚めの使者とマモノ最狂の戦士の戦いは熾烈を極め、互いに一進一退の攻防を展開する。

ドローナ「くくく…楽しいな……楽しすぎるぞ小僧…! やはり戦いはこうではなくてはなあ」
リンク「オレはお前を楽しませるために戦ってるわけじゃないぜ…島のみんなを救うために戦ってんだ!」
ドローナ「何だァ? 貴様知らんのか。目覚めの使者の真の役割を…」
リンク「知ってるさ。オレの使命は、風のさかなの眠りを覚まし、このコホリント島を消すこと…第三者の夢の中で生まれてしまった哀しい運命からみんなを解放することだ!!」

最後はリンクの猛攻が制し「二段回転斬り」によって決着をつけた。

ドローナ「ふ…っ、た…楽しかったぜ…小僧…」
リンク「楽しかった…か…おまえの『戦いの意味』は軽すぎるんだよ」

リンクはフェリサの姿を探すがどこにもいない。実はブタブリンは保険としてフェリサを拉致し、リンクをオオワシの塔まで誘き寄せてから総力を結集して討つという作戦に出ていた。ドローナとの戦いで疲弊したリンクなら、と考えてのことだった。まんまとオオワシの塔にやってきたリンクを見て狙い通りだと語るブタブリンだが、今のリンクを止められる者はおらず、ブタブリンは仲間諸共一瞬で斬り捨てられた。続けてオオワシの塔も攻略され、最上階の戦いではピッコロ使いを追い詰め、「フェリサがどうなってもいいのか!?」と言われたが構わずアルバトスごとピッコロ使いを倒したたのだった。
こうしてフェリサを救出したリンクは、その勢いのまま最後のダンジョン・カメイワも攻略する。全ての楽器を揃えたが、リンクはフクロウとフェリサに向けて一日待ってほしいと告げる。最後にコホリントの人たちとの想い出を作り、「オレのコホリント島」を胸に残すためだった。
島の人たちと一日を笑って過ごし、その翌朝。リンクは人知れず使者としての役割を果たしに行こうとする。だがマリンに声を掛けられてしまい、リンクは胸に秘めた想いを告げようとする。しかし、出てきた言葉は…

リンク「行ってきます」
マリン「行ってらっしゃい」

もう二度と会えないとわかりながらもリンクは聖なるタマゴを目指す。そして内部に潜んでいた黒幕――シャドーと対峙。彼の正体は風のさかなの悪夢から生まれた存在であり、自分たちが消えないように風のさかなを眠らせ続けていた。そうすることでコホリント島という夢の世界に秩序を築いたのだった。彼はそんな自分たちを『神』と述べた。

リンク「……黙って聴いてりゃ勝手ばっか言いやがって…何が神だふざけるな!! オレに言わせりゃおまえなんか、消滅することにおびえ狂うセコくてあわれな独裁者だよ! かかって来い!! 島ごと消し去って解放してやるぜ!!」

次々と形態と人格を変えるシャドーを相手に手を休めることなく攻め続けるリンク。疲弊しながらも最終形態となったシャドーと対峙する。するとシャドーは和平を提案してきた。

シャドー「もう戦いはやめにしないか? 我々も今後島民に危害を加えることはしない。風のさかなを目覚めさせようなどとしなければ、この夢の島で永遠の平和を手にすることができるだろう」
リンク「御託はいいからかかって来い…決着をつけようぜ!」

リンクの体力は既に限界を超えていたが、それでもシャドーの猛攻をしのぎ、弱点である瞳を貫いて勝利する。悪夢が消滅したことで風のさかなは解放され、自分の心の弱さからマモノが生まれ、リンクを苦しめていたと詫びた。
ついに訪れた目覚めの刻。リンクが吹くオカリナの音色はコホリント中に響き、島の人たちもまた風のさかなの歌を唄う。

リンク「ああ…みえるよ…みんなが…唄っている…風のさかなの歌を…マリン…これでホントに…さよならだね……」

神の見る夢は目覚めを迎え、一つの世界が泡となって消滅した。しかし、「オレのコホリント島」は思い出としてリンクの胸の中に確かに存在していた。
なお、この連載が終わった後、かぢばあたるは前日譚に当たる「神々のトライフォース」を描いている。神々のトライフォース編のラストでリンクは旅立っており、そこから「夢島編」へ繋がると作者に語られている。

上記の他にも『別冊コロコロコミック 1993年10月号』に藤赤正人による読み切りが掲載されている。内容としてはゲームで言う冒頭とカメイワでの決戦に焦点が当てられており、捕まったマリンとタリンをリンクが助けに行くというもの。戦いが終わった後、リンクはマリンから風のさかなを目覚めさせるように告げられ、「心優しい本当の勇者」として見送られた。
マリンの性格や言動がお姫様を思わせるものなのも特徴。

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