概要
1994年発売。
全てのゲームボーイ用ソフトをスーパーファミコンでプレイ出来る周辺機器。スーパーファミコンと同じライトグレーのボディカラーをしている。
希望小売価格6800円。
スーパーファミコンにセットした本機にゲームボーイカセットを差し込むことで、スーパーファミコン上でゲームボーイソフトをプレイ可能になるという物。
モノクロの初代ゲームボーイ用ソフトをプレイした場合、擬似的にカラーにする機能やフレームをつける機能(後述)、画面に落書きする機能等が実装されている。
但し、カラーと言ってもゲームボーイカラー対応ソフトとは異なり、もともとモノクロのソフトに無理やり色を付けているため、背景とその上に表示されるキャラクターのスプライトを色分けしたりする事はできない。
また、色分けを背景スクロールに合わせて変える事もできないため、画面がスクロールするゲームの場合は全体で4色を使うしか無いことや、最大色数がゲームボーイカラーの56色に対し13色と少ないという制約がある。これが理由でゲームボーイカラー専用ソフトは遊べないとされる。
GB版『ドンキーコング』など、本機専用のおまけ機能があるタイトルも存在しており、対応しているタイトルでは上記の制約にプラスαした色が使えたり、高音質のサウンドが再生される、追加のサウンドが流れるというものもある。
逆に、ゲームボーイカラー対応ソフトが発売される前後からは、本機で利用できる機能が一部制限されているものも存在している(フレームやカラーが変更できないなど)。
ソフトに合わせてフレームを選ぶことが出来るのも醍醐味。挿入するソフトによってはソフト独自のピクチャーフレームで遊ぶ事も可能。
対応していないソフトでは使うことができないが、任天堂製のゲームに限り自動でパターンが割り振られるようになっている。
また、任天堂特有のお遊び機能や、この周辺機器で隠しコマンドを入力する事でしか発生しない裏技も多数存在する。
ちなみに専用の周辺機器としてHORIから「SGBコマンダー」が発売されているが、実は本機の開発にはHORIが携わっているという裏話があったりする。
ソフトによっては(対戦格闘など)スーパーゲームボーイと、ゲームソフトが1つあれば、2人で対戦プレイ可能というものもある。
(通常はゲームボーイ2台・ソフト2つ・通信ケーブルが必要となる)
4年後の1998年1月には通信ケーブルを繋げるコネクタが設けられた改良型の「スーパーゲームボーイ2」が発売。こちらはボディカラーがクリアブルーで、値段も5800円まで値下がりした。
せっかく通信ケーブルが使用できるようになったが、スーパーゲームボーイ対応ソフトではものによりスーパーゲームボーイで動いている事を認識したら通信を使えなくする場合があり、これに備えゲームボーイとして認識させ通信を使えるようにするコマンドが用意されている。
2003年3月にはゲームキューブ用周辺機器として後釜となるゲームボーイプレーヤーが発売。スーパーゲームボーイの歴史は幕を閉じた。これ以前に「スーパーゲームボーイ3」が開発される予定だったが、開発中止になっていた事は後になって判明した。
余談
実はスーパーゲームボーイはゲームボーイ実機よりもクロック数が早く、音楽がゲームボーイ本体より少し早いか音が少し高く聞こえる。スーパーゲームボーイ2ではクロック数の修正がされゲームボーイ同等となった。
スーパーゲームボーイタイトルでは通信プレイがスーパーゲームボーイで起動すると通信機能がロックされる様にプログラムを施したカートリッジソフトがある。
エミュレータにおいてスーパーゲームボーイで起動した状態を再現するものがあるが、大抵はスーパーファミコンの機能を使った音関連が再現されていない。
元々存在する4色に別の色を割り当てるだけなので、本来実機プレイした場合には見えないはずのものが見えたりする事は無い。
ただし微妙な色の差で見えづらかったものが見えやすくなる事はあり、有名な例では初代ポケモンのセキチクシティにある透明な壁やイワヤマトンネルの壁の輪郭などがそれで、スーパーゲームボーイ上でプレイして色を変えるとうっすらとだが目に見えるようになり、実機でプレイするよりも非常に簡単に攻略できたりする。
なおゲームボーイカラーでゲームボーイ用ソフトをプレイする場合はこれとは異なり、ゲームボーイでは全く同じ色で表示される背景とスプライトを別の色で表示する事ができるので、見えないはずのものが見える事がある。例えばゼルダの伝説夢をみる島の黒い背景にいるキースが眼しか見えないはずが全身が見えるなど。
スーパーゲームボーイ2同士で通信プレイもできるが、テレビ・スーパーファミコン・スーパーゲームボーイ2をそれぞれ二台用意しないといけないため非常に大掛かりになってしまう。
ゲームボーイプレーヤーとも接続できるので、ある意味スーパーファミコンとゲームキューブが通信できてしまう事となる。
あくまで周辺機器の一環であるためか、スーパーファミコンソフトでは珍しくバッテリーバックアップ機能が搭載されておらず設定は保持されない。
なお、本機で作成したカラーパターンはパスワードとして用紙にペンでメモをして保存できるため特に支障はない。
ちなみに、ゲームボーイプレーヤーとの相違点としてはゲームボーイカラーソフト専用は遊べない。いわゆる最大表示可能色数における表示の限界の問題が理由である。
遊戯王デュエルモンスターズⅢなどでは「このカートリッジはゲームボーイカラー専用です。ゲームボーイカラーの本体でプレイしてくだい。」と遊戯達が冷や汗をかいた表情を背景にエラーメッセージの画面が出る再現して表示ができない為の技術的な制限である。強制的にごり押し表示はできない。
なお、スーパーゲームボーイ対応ソフトで異例と言えるのが海外版「スペースインベーダー」であり、なんとゲームボーイカートリッジにスーパーファミコン版スペースインベーダーが収録されている。
これはスーパーゲームボーイで起動するとゲームボーイ版スペースインベーダーかSFC版が選択可能となりSFC版を選択するとスーパーゲームボーイを介してそのまま起動する。これはスーパーファミコン版スペースインベーダーのソフト容量が小さいが為にできたもの。
関連タグ
説明書に使われていたゲーム。