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ブレスオブザワイルド

ぶれすおぶざわいるど

2017年3月発売のゼルダの伝説シリーズ作品。シリーズ本編作品の第18作目に当たる。正式名称は『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』。
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駆ける、活きる、護る。


果てなき冒険を思いのままに。


概要編集

2017年3月3日WiiUNintendo Switchで発売されたゼルダの伝説シリーズ本編作品の第18作目。

最初は2015年の発売を目指していたが、納期よりも作品の完成度を最優先にし、シリーズ最高傑作を作り上げたいという思いから2016年、そして2017年へと重ねて延期された。

2017年への延期が発表された際にNintendo Switchとの縦マルチになることが発表された。

そして2017年1月13日、Nintendo Switchのお披露目と同時に発売日がNintendo Switchと同日に決定し、WiiUの任天堂ファイナルタイトルであると同時にNintendo Switchのローンチタイトルの一つにもなった。


シリーズ最高傑作を目指した制作陣の熱意は伊達ではなく、2021年9月末時点で、世界累計2500万本以上という、国内外問わず文字通りゼルダの伝説史上最高の凄まじい売り上げ本数となった。

Nintendo Switch初期の作品ながらも未だに売上上位に位置しており、Nintendo Switchの普及から発展まで大きく貢献したソフトとなっている。

さらに、2017年の年間最多ゲームオブザイヤーを、日本のゲームでは久々にしかも得票数過半数超えという圧倒的多数で受賞し、国産ゲームで史上初めて世界で最も権威ある4大ゲームオブザイヤーを全て制覇という、ゲーム史に残る快挙をなしとげ、国内外のメディアも軒並み絶賛で満点レビューを連発、主要な賞を総なめにし、大きな話題となった。

2021年12月27日に放送された「テレビゲーム総選挙」でも名作堂々の第1位に輝いた。


本作では制作総指揮の青沼氏によって「ゼルダのアタリマエを見直す」というテーマが掲げられ、そのコンセプトのもと、それまでの作品で上手く行かなかった部分を反省し、必然性の無いものは伝統であっても変えるなど、様々な部分で根幹から大きな見直しが行われた。

リンクの容姿に関しても、それまでのシリーズでお馴染みだった緑の服と帽子から、青い服で帽子無しに、平行四辺形の釣り目から丸みを帯びた目へと、長年続いてきた伝統を根底から大きく変える変更がなされた。


担当プロデューサーは青沼英二、ディレクターは藤林秀麿が務める。


シリーズ初のオープンワールドとなっており、ギミックを分かりやすく描くべく、トゥーンレンダリングを採用。

壮大なアートスタイルや自由なゲーム性、それに合わせたピアノを基調とした静かな音楽は「オープンエア(ー)」と表現される。


シリーズおなじみのゴロン族ゾーラ族、他にもリト族ゲルド族コログ族が登場する。


関連作として、2020年11月20日に、コーエーテクモゲームスより、本作の100年前を描いた『ゼルダ無双 厄災の黙示録』が発売されている(ただし、結末は『時のオカリナ』関連作品のようにパラレルワールドへ分岐しており、本作の歴史へは繋がっていない)。


本作の直接の続編となるゼルダの伝説 ティアーズオブザキングダムが2023年5月12日に発売。



ストーリー編集

ハイラル王国の歴史は太古の昔から幾度もガノンという厄災に見舞われてきた繰り返しの歴史』


『今こそ話そう。100年前、何があったのかを・・・』


大厄災と呼ばれる災害により、ハイラル王国が滅亡してより100年。

リンクは地下遺跡で100年もの永い眠りから目覚め、不思議な声に導かれ、大地へと踏み出す。



登場人物編集

ぶれすおぶざわいるどー

CV:高梨謙吾

本作の主人公。

冒頭の地下遺跡で永い眠りから目覚めたが、一切の記憶がない。

謎の声に導かれ、失った記憶とハイラルの平和を取り戻すべく、野生の大地を駆け巡る。


「ゼルダのアタリマエを見直す」方針の1つとして、メインビジュアルでは過去作の緑の衣装ではなく、青色の「英傑の服」を身に纏っている。

ただし作中では装備として様々な衣服があるほか、特定の条件を満たすことでお馴染みの緑の服も入手できる。


たぬき顔のゼルダ姫さまかわいい

CV:嶋村侑

ゼルダシリーズ恒例のヒロインであり、ハイラル王国の姫君。

聡明で好奇心旺盛だが、とある事情から深いコンプレックスを抱えている。

ガノン復活までは世界に点在する古代遺跡の調査を独自に行っていた。


ゼルダといえばロングスカートがトレードマークであったが、フィールドワーカーという設定が入ったために動きやすい服装が求められたこともあり、シリーズ初のパンツルックゼルダとなった。

ただし正装ではロングスカートを着用している。

因みに今作のゼルダの中の人はスカイウォードソードのゼルダも演じている。

正装姫


rhoam king

CV:中博史

ハイラル王国の国王。ゼルダの父親。本名は「ローム・ボスフォレームス・ハイラル」。

大厄災の日に命を落とす。


ガノン襲来

CV:なし

遠い昔に倒された魔王の怨念。本作のラスボス

物語の百年前に復活し、強大な魔力と分身を用いてガーディアン神獣を乗っ取り、ハイラル王国を壊滅させた。

かつて支配を目論んでいたハイラルを今や滅ぼすことしかできない、自我を持たぬ怨念と成り果てた。


英傑編集

センシティブな作品

CV:一色まゆ

ゾーラ族の英傑。

巧みな槍捌きに加え、他のゾーラ族にはない特別な治癒の力を持っている。

口数が少ない引っ込み思案な性格の少女で、リンクとは幼馴染。


リーバル

CV:山口登

リト族の英傑。

風を操る能力と弓を使った空中戦が得意。

リンクのことがどこか気に入らない様子で、ことあるごとに容赦ない毒舌をふるう。


ダルケル

CV:武田幸史

ゴロン族の英傑。

堅牢な護りの力と、大型かつ最重量の巨岩砕きを片手で軽々と振るう怪力の持ち主。

普段は冷静で温厚だが、戦闘になると勇猛果敢に敵をなぎ倒す一面も持つ。


センシティブな作品

CV:下田レイ

ゲルド族の英傑。

雷を操る力を持ち、盾と剣による近接戦闘を得意とする。

ゲルドの族長であり姉御肌且つ男勝りでぶっきらぼうだが、仲間思いで人望が厚い。


その他編集


「ゼルダのアタリマエを見直す」とは?編集

本作は「ゼルダのアタリマエを見直す」べく、従来にはないシステムが多く取り入れられている。


タイトルの通り「サバイバル」が強く打ち出され、それまでにおなじみであった「いかにもゲーム然とした要素」を排除し、極力リアリティある形で野生の中での戦いとサバイバルを表現することに重点が置かれている。リアルな形でのハイラル体験シミュレーションと言っても過言ではないだろう。

攻略上もその場にあるリソースを最大限に活用することが求められる。

そのコンセプトを端的に表しているのが、「草を刈ったり壺を割ってもハートが出てこない」という点。


サバイバル要素編集

残影

ライフを回復する方法は各所に生えている植物を採取する、樽や箱を壊して入手、野生動物を狩る、魔物の集落から奪う…といった形で食料を獲得することである。


ちなみに壺や箱などを壊した際に出てくるのは、あくまでも食料や矢やお金である。


食料はそのまま食べることもできるが、火を通して回復量を上げたり、複数の素材をフィールド上の鍋に入れて調理し、組み合わせ次第でより高い回復量や特殊効果を得ることも出来る。

材料によっては料理でなく薬が完成することも。


どの素材を組み合わせるかは基本プレイヤーのセンス次第であり、料理の種類や特殊効果、薬の強さ及び持続時間も素材ごとに変遷する。

なお組み合わせに失敗するとエグい見た目の料理に変貌する。


戦闘の流れ編集

今まで通りヒット&アウェイが主となるが、これまで以上に多彩な戦術が成立するように作られている。

時のオカリナから実装されたロック機能も健在。

相手をロックしている状態で、攻撃を受ける直前に直角に横跳びやバク宙のうち適切な行動で躱すことで「回避ジャスト」となる。成功させると周りの時が止まったかのようなスロー状態になり、連続攻撃(ラッシュ)が可能になる。


更に新要素として『音』の概念が存在し、リンクが立てた音の大きさが波形で表示される。

魔物達は目視以外に音でもプレイヤーを感知するので、これを逆に利用して音を殺して通過したり、静かに近付き不意打ちを仕掛ける…といったステルスプレイも成立する。この不意打ちは成功すると8倍もの大ダメージを与えることが可能。


プレイヤーが意図せずとも、落雷が魔物が持っている・或いは近くにある金属武器に落ちる、他の魔物による攻撃の誤爆、落石や雪玉などの環境やギミック要素で魔物が倒されることもある。


赤と青の戦い

更に、武器や盾には耐久度が設定されており、使い続けているといずれ壊れてしまう。(ただし、詰み防止のために、マスターソードのみ耐久値がなくなっても一定時間で回復する他、ストーリーのイベント中限定の武器等は耐久が無限。)


今までのマスターソードハイリアの盾のスタイルのような一度手に入れた同じ武装を使い回すことは不可能で、その場で取っ替え引っ替えしながら攻略していく形になる。例外としてリモコンバクダンは無限に使用出来る。


なお武器を売っている店は存在しない。盾だけは売っているところがある。

特定の場合を除き、その辺に置いてあったり魔物が持っているモノを奪って使うのが本作の基本スタンスであり、逆に言えば魔物がそれらの武器を持って向かって来るという事でもある。

そのため、高威力の武器は奪えれば心強い戦力になるが、間に合わず敵の方が入手した場合には凄まじい脅威となるので注意。


世界編集

はじまりのだいち

広大なマップをシームレスで移動でき、全ての建物、ハイラル城内部の洞窟や部屋や図書館、武器倉庫、牢屋もロード無しで行き来出来る。


世界の大きさは『スカイウォードソード』や『トワイライトプリンセス』と比べてみてもスケールが全く違う。具体的な広さは『トワイライトプリンセス』の約12倍になるらしい。話によれば、京都をモデルに製作したとのこと。


場所によって砂漠・雪原・乾燥・熱帯・火山など様々な気候が存在し、刻々と変化する天候も脅威となる。


例えば——

  • 火山地帯ではそのままだと体が燃えてダメージを負うと共に木製武器が燃える
  • 雪山を始めとした寒冷地では雪に足を取られて移動速度が落ち、厚着に着替えるなど対策をしなければ寒さで体力を奪われ凍死する
  • 熱帯は雨が降りやすい。降雨時は滑って崖が登りにくくなり、薪に火がつけられない・雷雨時に金属製の武具を装備していると雷が直撃して大ダメージ
  • 砂漠地帯は砂の影響で移動速度が遅くなり、昼間は熱中症でダメージを負うほどの『暑さ』だが、夜になると寒冷地並に急激に気温が下がる

——という具合に、よりリアルさが感じられる環境となっている。


天候や気温、時間の概念も存在し、現実世界の1分=ゲーム内の1時間として設定され、現実で24分経過するとゲームでは1日が経過したことになる。


それに合わせて村民達や魔物達(主にボコブリンモリブリンリザルフォス)は各個に個別の生活リズムが設定されており、”起きる~活動~寝る”といったサイクルを営んでおり、魔物のAIにも物を投げたり食事したりと、『生きている』と実感出来る姿を見せる。


魔物の攻撃ダメージは『スカイウォードソード』と同様、全体的に相当高めに設定されており、普通にプレイするならハートの器の収集や防具の拡充が必須となる。

それに合わせてか、仕様的には欠片一つがHP1・ハート一つでHP4と扱われている。武器・防具や敵のHPもそれに準拠。


このように前作までのシリーズとは比べ物にならないほど徹底的にリアルに作られているため、ダメージを負う要因も様々であればそのスケールも跳ね上がっている。

前述の環境によるダメージや魔物の攻撃はもちろんだが、オブジェクトである燭台の火、挙げ句は動物からの攻撃ですら思いがけない大ダメージを負うことがある。


海や川を泳いでてもがんばりゲージ(後述)が尽きると風タクのように溺れたりもするし、ハートを増やしてまともな防具を身に着けないと、敵の攻撃も含め普通に即死する場面が滅茶苦茶増えている。

慢心してプレイしていると、そこらにいるボコブリンに2〜3発殴られただけで死ぬなどという事も十分ありうるのである。


2D作品の感覚で崖から滑空せずに飛び降りてショートカットを行なおうとするなんて、とんでもないこと。

リアルに考えればそんなことをしたらどうなるかは想像の通り。実際、本作のリンクも即死する。


探索の自由度編集

ハイラル百景

シナリオの攻略順は今までの作品のように《プロローグ→町→山→神殿→ラスボス》のように一本道に定められておらず、順でもなければ強制でもないうえ、どこから攻略しても破綻が無い。


台地でのチュートリアルが終わるといきなり広大な世界に放り出されるため、全てはプレイヤー次第ということになる。


武器集めこそ必要だが、その気になればチュートリアルを終えた初期状態からラスボスに挑んで倒すことも可能である。間違いなくオワタ式になるが不可能では無く、それを前提としたRTAも行われている。


フィールド全体がギミックとして機能しており、序盤で使えるようになるビタロックやマグネキャッチなどを用いて岩や鉄の塊を敵にぶつけたり、遠くから蜂の巣を弓で射落として蜂に敵を襲わせたりという意外なプレイも可能となっている。


戦闘以外でも木を切り倒して谷間に橋を架けたり、その場で火を起こして日を進めるを入手するといった要素もある他、世界の至る所に生成されている“鉱床”をハンマーなどで破壊すれば宝石が手に入り、お金を稼ぐことも出来る。


また、今作は過去作品のような円状の“がんばりゲージ”が存在し、特定の攻撃・走る・登る・滑空・泳ぐ際に消費する。


登ることに関してはおそらくオープンワールドゲーム史上最強。がんばりゲージさえ続いている限りは天井のような垂直以外であれば山の断崖絶壁であろうが家の壁であろうが、ほぼ全ての地形を登ることが可能になっている。もちろん、高所から落下してしまうと只では済まないことを忘れずに。



登場装備・アイテム編集

シリーズ全体の装備・アイテム達については『ゼルダの伝説シリーズの装備・アイテム一覧』を参照。


重要アイテム編集

Dragon Night

一万年前に生み出された古代シーカー族の遺産の一つで、プロローグ開始時点で手に入る重要アイテム。

今作ではメインダンジョンをクリアしてもフックショット等といった攻略用アイテムは手に入らないため、このシーカーストーンの様々な機能を駆使して冒険を進めていくことになる。

余談だが、DLCで入手できるマスターバイク零式もこのアイテムの能力に含まれる。


序盤にハイラル王から譲り受けるアイテム。

空中で展開することで滑空することができ、高所から使用することで長距離を短時間で安全に移動することが可能になる。


武器編集

大きく分けて7つにカテゴライズされるが、矢を除いた武器種だけでも総数は179個にも上る。

武器種ごとに性能や見た目が違うモノが複数用意されており、各武器によって隙の大きさ・リーチ・ダメージの強弱が異なる。

また、武器や盾には稀に「電気」・「炎」・「氷」などの属性効果や特殊効果が一つ付与されていることがあり、これも複数の効果内容がある。

耐久アップ耐久力が増加して武器が長持ちする。
攻撃アップ武器の威力が増加する。
ロングスロー投げた際の飛距離が伸びる。
速射弓を射る時の引きが早くなる。
5連弓連弓の同時発射本数が増える。
盾ガードアップ盾の防御力が上がる。
フィニッシュブロー通常攻撃の最後の一撃のダメージが増加する。

消耗品である矢にも個別の性能が存在する。属性やバクタンがついていたり、中には敵をドロップアイテムごと一撃で消し飛ばす代物も。


武器は投げる事が出来るが、ダメージが倍増する反面当たった場合確実に壊れるため、壊れかけたり要らない武器を投げ、魔物にダメージを与えつつポーチに空きを作る事も可能である。

マスターソードでは投げられない代わりに体力満タン時にビームを放つことができる。

そのため、同じ特殊効果の武器でも相手ごとに使い分けるという手もある。


弓矢と盾以外の武器は、攻撃ボタンを長押し→がんばりゲージを消費して伝統の技である「回転斬り」も使用出来る(スティックと併用したクイック回転斬りも健在。)。


唯一片方の手が空く武器であるため、下記の盾と合わせてヒット&アウェイが狙いやすいバランスタイプ。

シリーズお馴染みの退魔の剣「マスターソード」やDLC限定の「一撃の剣」もこちらに分類される。

今作のマスターソードは決められたイベントで入手ではなく条件を満たせば任意のタイミングで入手可能。

(ただし、その条件とは「マスターソードに認められるだけの体力(ハート10個)が身についていること」なので、序盤からいきなり手に入れて無双することは出来ない。)


唯一の遠距離攻撃が可能な武器。

『ヘッドショット』の概念が存在し、普通に当てるよりも数倍のダメージを与え、吹き飛ばしたり仰け反らせることも出来る他、大ジャンプ中に弓を構えればスローモーション化し、狙い易くなる。ただし、がんばりゲージを急速に消費する。

矢は過去作同様に店で買うなり、宝箱や壺などから入手したり、魔物が落とした物を奪うといった方法で入手する。


両手持ちなので盾と併用できない大型の武器たちで、少し癖が強い。

回転斬りのアクションも片手剣と異なり、斧や大剣は周囲にスイングして振り回してから叩きつける殴打、槍系は連続突き、太刀系は居合斬りとなる。


敵の攻撃を防ぐシリーズお馴染みの武器。

過去作にあった盾アタックは「ガードジャスト(盾パリィ)」として登場しており、攻撃を弾いて隙を作ったり、跳ね返して反撃したり、武器を落とさせることもできる。

攻撃手段以外にも、急な坂や雪上、砂上では盾サーフィンという特殊アクションも追加されている。


防具編集

頭・上半身・下半身の三部位に分けられ、装備することで受けるダメージを減らすことが出来るほか、暑さや寒さの軽減・静粛性の上昇など様々な効果を得られるものもある。

また三部位すべて防御力を二段階以上高めた同じ種類の防具で固めると、特殊な効果を得られるものもある。


英傑の加護編集

4人の英傑が生前持っていた能力。(厳密にはアイテムではないが、過去作における魔法に近い要素なのでこちらの項目に記載。)

各地の神獣を解放するとそれぞれの英傑から授かり、以降はリンクの能力の一つとして使うことができる。


  • ミファーの祈り

体力が0になったとき自動的に発動し、体力が限界を超えた状態で復活する。ストックは1回。


  • リーバルの猛り

ジャンプボタン長押しで、自分の真上に上昇気流を発生させ大きく飛び上がることができる。ストックは3回。


  • ダルケルの護り

構え・注目ボタン長押し(盾を構えるか相手に注目)で身を守るオーラが発生し、敵の攻撃を自動で弾くことができる。ストックは3回。ガードジャスト成功時には消費されない。


  • ウルボザの怒り

攻撃ボタン長押し(最大溜め攻撃)で発動し、周囲に強力な雷を落とすことができる。ストックは3回。


素材・食材編集

上記したように今作では草を刈り取ってハートやルピーが出ないので、クスリや料理を作って体力を回復したり、金策としてそれらを売ってルピーに変換するという知恵が必要になる。

(素材や食材はそのまま売却するよりも、加工して売却した方がより多くのルピーをもらえるため。)

そのため、道中では下記のような素材や食材を入手することも忘れてはならない。

ショップで購入することも可能である他、たいていの場合は、魔物素材は魔物を討伐することで、食材はフィールドに存在する動植物を狩る・採取することで手に入る。

素材(魔物素材・資材など)ボブゴブリンの角/リザルフォスの尻尾/赤チュチュゼリー…など。
食材(料理に使う素材)タバンタ小麦/ハイラル米/ハイラルダケ…など。


ゲームシステム編集

ミニクエスト・イベント編集

センシティブな作品

試練の祠と呼ばれる一口サイズのダンジョンスポットが120ヶ所(+DLC)も存在し、クリアして手に入れたアイテムを女神像に捧げると、リンクの基礎能力を強化するハートのうつわやがんばりのうつわが入手できる。稀に祠チャレンジと呼ばれるクエストをクリアすることで出現することもある。

また、ミニチャレンジと呼ばれる村人などから頼まれるクエストも存在する。


収集要素編集

今作では世界各地に隠れたコログ族を探し、「コログのミ」を集める方針になっている。

それをあるキャラに渡すとポーチの枠を増やすことも可能であるため、集めて損はない。

こちらは900ヶ所に存在する。


赤い月(ブラッディムーン)編集

赤い月の夜

敵やフィールドのアイテムを逐一拾っては消費していくという要素に対応したリセットシステム。

不定期に月が赤くなり、ガノンの魔力が世界全域に及ぶほどに増大し、倒した魔物や拾った武器が元の場所に復活するというもの。

プレイヤーが所持しているものに影響はない。


武器の枯渇や魔物の絶滅による冒険の“詰み”などを防ぐ目的で、システム上のキャッシュなどを消去して状況をリセットするという、なくてはならないメタ的な現象ではあるのだが、そこに禍々しい赤い月と魔力を合わせたゼル伝らしい世界観を加えることによって、ゲームシステムを違和感なく実装している。


ちなみにこの現象の最中に料理すると必ず「大成功」になり、通常より効果が倍増する。

稀に絶妙なタイミングで発生することがあり、全滅させた魔物の集落で過ごしていたら復活されて囲まれてしまったり、ライネルを倒した直後に発生して2連戦なんてこともある

amiibo編集

本作もamiibo対応。

ゼルダシリーズを始めとした、全てのamiiboに対応している。

リンクやゼルダを始めとした、ゼルダシリーズのアミーボを使えば、食糧などのアイテムの他、貴重な限定武具や、お馴染みのリンクの愛馬が手に入ることも。


また、『トワイライトプリンセスHD』で育てたウルフリンク+ミドナのamiiboを使えば、ウルフリンクが旅のお供として登場する。


会話ボイス編集

個別に用意されたムービーや道中の語りかけ等は全てフルボイスであり、物語を奥深く知ることが出来る。

本編で会話ボイスが加わるのはシリーズ史上初である。

ただしプレイヤーの分身たるリンクに会話ボイスがないのはいつもの事である。



余談編集

製作裏話編集

物理エンジンには代表的で普及している「Havok」を採用している。しかしHavokは時としてキャラが飛び上がってしまうなどHavok神と揶揄されるほど不思議な挙動が話題となることがあり、Havokを使ったゲームはすぐに分かるくらいの粗っぽい動き方をするのだが、ブレスオブザワイルドでは徹底的な魔改造が施されているために、本当にHavokを使っているのか分からない域に達しているのがすごいと言われている。スタッフによると「制作チームがHavok社の人と親密な関係を築いて、現場のエンジニア達が議論して、ゼルダ的なかけ算的に現象が起きていく謎解きの挙動を制御できるように、徹底的に手を入れさせてもらったことが大きい。Havok社の方からも『Havokでここまでやれるのか』と驚きの言葉をもらったほど」だそうである。


さらに制作は「とにかく全員で徹底して遊ぶという事を重視し、4年の間に10回ぐらい開発スタッフ皆でテストプレイする時間を入れた。どんなスタッフでもとにかく全員でやったので、最後の方は300人規模でプレイした。開発当初は1日位で終わってたけど、最後の方は1週間くらい遊ばないと全部見れなかった。大変だけど、皆でプレイして全体像を見渡す事で問題点が見えてきて全員で共有できた。そのことで逆に広い世界を作り込むコストは劇的に下げられたと思う」とのこと。

しかし300人が1週間ただゲームを遊ぶというのは人月単位で計算するととんでもない額であり、さらにそれを何回も繰り返すなどという事ができる会社は世界的にも少なく驚くべき事である。

ドラゴンクエストシリーズの制作に携わった藤澤仁氏も「ドラクエでも1日かけて全員で遊ぶ日を作って意見を募ったりはしたけど、1週間はあまりに長い。そもそも日本のメーカーがなかなかオープンワールドを作れずにいた理由は、北米の企業のように分業のマネジメントをしっかりやるという開発手法にガラリと変えて慣れた手法を棄て去るという割り切りがなかなかできなかったからなのだが、任天堂は300人になっても全員でプレイして日本人らしくみんなで細やかに作り続ける事で、それをあまり苦労せずに乗り越えてしまった印象がある」と語っていた。

そしてそのように制作されたため、広大でありながら普通にプレイしていく分にはバグが皆無と言って良いレベルで非常に少なく、行くことが想定されないような辺境にも何かしらの要素が存在する。発売が二度も延期されたのは決して伊達ではない。


ブレスオブザワイルドの開発では最初にリードプログラマの提案により、2Dの世界に物理法則を乗せて作り込んだプロトタイプを制作して世界全体のシミュレーションをしてから、3Dの開発を始めるという特殊な手法がとられた。

制作を指揮する青沼氏は「最初は全然ピンと来なかったが、実際に作り出してみたら非常に考えやすかった。近場の木を切り倒したらそれが川に浮いて向こう岸への橋になって…みたいなネタの展開がどんどん2Dの画面で生まれた。皆で1ヶ月位そのプロトタイプを稼働させながら研究して、結局、基本の部分は全て2Dゲームの中でシミュレートしてしまった。それを宮本にプレゼンしに行ったところ、宮本は驚きもせず一発でスタッフらの意図を理解して、すぐにGOサインを出した」と語っている。


キャラクターに関する小話編集

今作のゼルダ姫は初めてPVで公開された時に眉毛が太いと話題になった。この事について制作陣は「すごく意外で、そんなに話題になるとは思っていなかった。眉毛がいつもより太くなっている理由は表情がつけやすいから。今回のゼルダ姫はかなり感情表現が豊かなのでそこに合ったデザインだと思っている。ゼルダ姫をデザインしたスタッフも彼女にものすごい愛をもっていて、その思いが表情からすごく伝わってくる」と語っていた。


リンクの服装と利き手にについて青沼氏は「冷静になって考えると、『緑の服や帽子が本当にかっこいいの?』という話になりまして。『ブレスオブザワイルド』では、主人公のリンクがいったいどういう姿をしていればうれしいんだろう、というところから見直そうと思った」「左利きも伝統だと言われてましたけど、諸説いろいろあって何が本当なのか僕もいまだに知りません。ただ、『なぜゼルダはこうじゃなきゃいけないのか』という問いかけにハッキリした答えが見つからないのであれば、そこはどんどん変えてもいいと思っているんです。そこで、新作のリンクは帽子をかぶらずに青い服を着て登場し、しかも右利きになっている」と語っている。

ただし、青い服は『風のタクト』で勇者の服を着る前にリンクが着ていた私服をベースにして同じ青色のデザインにしたとの事なので、実は全く新しい服装というわけではない。


また目については、「リンクがいつも力んでいる目をしているのはなんでなんだ。プレイヤーが力んでないときでもリンクは常にキリッと力んでるように見えるのがなんか変」「哀愁を帯びた感じのイメージで。遥か未来なのか、遠い地平の彼方なのか、大切な人を見ているのかっていう、切ない目にしてほしい」と青沼が要望を出したため、変更された。

リンクの初公開となった2014年のE3でのPVの最後に、リンクがアップでガーディアンに向けて矢を撃つシーンがあり、通常そういう魅せカットでは目力を出すのだが青沼からリテイクが入ったので作り直し、そこでようやくOKをもらったそうである。

このPVではリンクの青い服を着た姿も衝撃的で、ファンの間では衣装にゲルドの模様が入っているなど考察も加速した。


ゼルダ姫も過去作ではキリッとした目のものが多かったが、リンクに合わせて丸い形に変更された。

また、今回の世界ではいつものピンク色の服を着ているゼルダ姫のイメージも合わなかったため、神々のトライフォースの時に私服で着ていた青い服をベースにデザインされたものに変更された。この変更はリンクの服が青と決まった後の話だったが、たまたま二人に共通項ができたため、王室のロイヤルブルーという設定にしたところ、色々な部分がつながっていったそうである。

ただ、「流石にクリアの概念までは崩せなかった。やっぱり『ゼルダの伝説』だからゼルダ姫もいなきゃいけないし、そこに最後は繋がっていく物語だからというのはあった。広い世界との親和性という点ではランダムアクセスでも上手くストーリーを楽しめるように仕組みを作った」とのこと。


ストーリーに関する小話編集

そのストーリーについては、「どこからでも遊べるオープンワールドと、シナリオ順に見せていくストーリーの相性は悪いため、どんな仕組みだったらどこから見てもわかるメインシナリオになるのかを模索した。その結果、過去を知るという話にして、断片的にして散らす事にした。最初はガノンを倒す話とマスターソードを探す話と過去を知る話の3本柱にする予定だったが、マスターソードの話はどのタイミングで抜きに行くのか分からないのがネックになったので大きなイベントの1つにして、メインの話は2つに絞った。過去を知る話はもともと別のアイデアとして写真を見ながらその場所を特定するという遊びを考えていたのを融合させた。しかし断片的に物語を散らすことでクライマックスから見てしまう場合もあるので、一番分かりにくい所や行きにくい所に重要なものを配置するようにした」とのこと。


「ゼルダの当たり前を見直す」についての補足編集

アタリマエを見直した事については以下のように語られた。

  • 「このゲームは自分で工夫して発見していく喜びを味わうゲームにしたかったので、これまで最初はできない事が多くアイテムを順番に取らせてユーザーが本当に欲しい便利な武器は後半に置くとやってきたのを廃止して、序盤でいきなり全部のアイテムが手に入って最初から何でもできるようにした。でも宮本は昔から『フックショットなんて、こんな楽しいモノをどうして早く手に入れさせてあげないの?』と言っていて、それをスタッフが議論して止めてきたのだが、真にユーザーに自由を与えるならむしろその方が正しくなると思い直した」
  • 「敵を倒してルピーを手に入れるのはそもそも意味あるのか。例えばこれまでの作品では、矢を買わずに来た人間がダンジョンの途中で引き返すのはあまりに可哀相でどうしても矢を置いてしまうので、矢を買う必要性を感じず、ルピーの使い道は行き詰まっていた。だから今回はルピーを入手することの目的もしっかりさせている」
  • 「ビンって何よ?というのも検討して、無くした。確かに今まではありがたいアイテムだったけれど、ビンがないとアイテム持てないというのは、今作のような作り方になるともう意味が分からなくなってしまう。また、ビンを探さなきゃいけないとなるとまた別の目的も出てしまってバランスが悪くなる」

過去作との比較編集

これまでのシリーズのタイトルはアイテムや人物を指す言葉であったが、本作では広大な自然を舞台にした世界観そのものを指すタイトルになっている。

自然を「Nature」ではなく「Wild」と表現した理由については青沼氏から「自然を散歩するのではなく、野生の地を冒険していくゲームだから」「今回のゼルダはサバイバル感を強く打ち出していることから、Wildという表現の方が適切である」と語られている。


アイテムやフィールド上ではシーカー族の紋章が多く見られたり、朽ち果てた時の神殿や牧場等、過去作との繋がりを強く感じさせられる。

ちなみに、時の神殿付近のBGMは聴き取りづらいが『時の歌』である。4倍速で聴けば、所々音抜けしているが聴こえる。


その他編集

任天堂社長であった岩田聡氏は、このゲームにエグゼクティブプロデューサーとしてクレジットされている。完成を待たずして逝去したため、本作は岩田社長の遺作となっている。


ゲスト出演編集

2018年7月20日のアップデートでは、本作から英傑の服のリンクも追加。追加後は『ブレスオブザワイルド』版リンクがデフォルトに変更され、旧来の『スカイウォードソード』版がカラーバリエーション扱いになる。

合わせてマスターバイク零式、英傑の服を模した古代のタイヤ、同じくブレワイに登場したパラセールも同時配信された。

各作品のリンクが基本的に別人であることを踏まえてか、CPUキャラとしては2人がそれぞれ別々に登場する。ただし声はどちらも共通で『スカイウォードソード』版のまま。


本作から「英傑の服」を着たリンクが参戦。シークも本作に登場した服やアイテムを使っている。ステージには本作の序盤に立ち寄る「始まりの塔」が登場。

尚、シークは『ブレスオブザワイルド』には登場しない(そもそもゼルダがそんな状況では無い)。その為、『大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL』のシークは原作では未登場の完全オリジナルキャラとなっているお前一体何者なんだ…


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作品全体編集

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関連作品
ハードNintendo Switch/WiiU
ダンジョン試練の祠/神獣/ハイラル城
エキスパッションパス試練の覇者/英傑たちの詩
その他厄災リンク/フライシップ

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※派生作品なので上記にカウントしていないが、他にも前後作品として「厄災の黙示録」が存在する。


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