概要
『初代ゼルダの伝説』を始め、『夢をみる島』『時のオカリナ』『風のタクト』『ふしぎの木の実』『スカイウォードソード』など出演先は多岐に及ぶ。
大体は豚人間のような太ましい姿をした一般的なファンタジー作品で言うオークに近いモンスターで、ゼルダシリーズでよくあるデカくて鈍いけど攻撃力が高い雑魚敵に相当する。
その体躯に違わず、大抵は大型の武器を所持しており、一番顕著なのが槍と盾持ち。
作品別
初代ゼルダの伝説
敵モンスターの一種として登場するが、とある場所では臆病なモリブリンが隠れており、後に後世まで語り継がれる有名な台詞「ミンナニ ナイショダヨ」を残し、見逃し金としてルピーを渡してくる(この要素は神々のトライフォース2までも確認出来るが、台詞を喋るモンスターがヒノックスに変わっている)。
本作ではブルドッグ顔だが、同じく犬顔であるゴーリアと差別化の為か、神々のトライフォースから豚顔であることが多くなった。
時のオカリナ
大人リンクよりも遥かに大きな体をした巨人のようなモンスターとして登場。
大人時代において森の神殿前にある迷路を彷徨き、リンクを見つけると槍を構えて突進してくる。
前方に対する備えは万全だが、反面背後に対しては無防備で、後ろから攻撃すると一撃で倒せる。
他には神殿前の通路に陣取り、棍棒を地面に叩きつけて指向性の衝撃波攻撃を仕掛けてくるボスブリンという上位個体も存在する。
夢をみる島
こちらは槍系と盾持ちの敵として登場。亜種として、ブタの姿をしたブタブリン。親分であるオヤブリンが登場する。
ふしぎの木の実
剣や槍で武装している普通のザコ敵として登場。
さらに大きな身体にまるで王様のような格好をしたボスブリンも存在しており、こちらはただのモンスターではなく、セリフ付きのNPCキャラクターという側面も与えられている。
風のタクト
ブルドックとブタを組み合わせたような顔を持つ姿。
顔は大きめのマッシブな体格をしており、武器は槍(というより薙刀)を扱い、同作のボコブリンよりも強化されている。
茶赤の個体と青黒い色の個体が存在し、主に魔獣島やガノン城などガノンドロフの拠点近辺に多く存在している。
また、とあるイベントではジークロックが誘拐してきた少女の一人に惚れられ、仲良くなった個体もいる。
スカイウォードソード
同作品のボコブリンを肥大化させたタイプ。
鉄や木の盾などを扱う強めの雑魚敵として扱われる。
神々のトライフォース2
ロウラルフィールドに生息するブタの魔物。
完全なる二足歩行の豚であり、武装は剣・槍+盾の組み合わせ。
ブレスオブザワイルド
イメージ図
実在する動物のバクかツチブタに長い角が生えたような細長い頭、手足首に包帯を巻き、ボコブリンのようなふんどしを着た外観で、リンクの二倍程の大きさの細めの体躯を持つボコブリンの上位種。
生態
細めながらも足腰はしっかりとしており、片手剣での攻撃程度は勿論、ボコブリンやリザルフォスが一発で吹き飛ぶリモコンバクダンの直撃であっても怯みこそすれど倒れることはなく、両手武器で漸く吹き飛ばされる。
見た目通り怪力持ちで、ほぼ常に荒削りの木や骨で繕ったバット系や槍、金属の両手剣系やハンマー等、己の怪力を存分に生かせる大型武器を持ち歩き、個体によっては盾や剣、弓や属性矢なども巧みに扱う。
武具を持っていない場合でも、距離が離れた相手に投石を行ってくる。
中盤以降での王家装備や竜骨系を持ったモリブリンの攻撃力は驚異的。
基本的にバット(両手剣)持ちは攻撃動作は遅いものの、他の魔物に気を取られてる時にケツバットを食らわせてくることも度々あり、その強烈な一撃によりハートをごっそりと持って行かれ、吹っ飛ばされた挙げ句崖下に叩き落とされたりもする。
しかし図体がデカいので、主に片手武器を持ったモリブリンの足元に思い切って突っ込むと、こちらに攻撃が当たりにくいという弱点もある。
バットを何回も振り続けたり、足で蹴飛ばしたり、素手をハンマー代わりに叩きつけたり、槍で突進攻撃を繰り出したりと、ワイルドな動きが目立つ。
脳筋を体現したかのような凶暴な性格で、戦闘時にはさっきまで集落で会話していたはずのボコブリン(場所によってはミニロックなど)を掴んでぶん投げて攻撃手段にしたりと、ボコブリン以上に容赦がない。その後崖下に落ちようが溺れようがモリブリンは知ったこっちゃないのである。
とある場所では木のオタマ(または松明)と鍋のフタで武装した非常にシュールな光景を見ることができる。
あとボコブリンと同じく泳げない。
食べ物を他の魔物に取られたり、武器を奪われると体を大きく後ろに反らして雄叫びをあげる。
種類
リンクの強化具合やストーリー進行度に応じて上位種も出現する模様。
体力を攻撃力と所持武器の質が比例して上昇する。
ティアーズオブザキングダムにおいては角の形状が変化しており、打撃武器を作成するに向いたカタチとなっている。
- (赤)モリブリン
ノーマルモード最初期のモリブリン。
武器もハートも乏しい序盤においては一撃で即死・瀕死級の攻撃となるため脅威。リモコンバクダン+でも3発必要なタフネスを持つ。マスターモードでは他のリザルやボコブリンの初期種と同様、僅か一体しか存在しない。
- 青モリブリン
序盤辺りで出現する上位種。体色は群青色。
初期は集落などで見かけられるが、ゲームを進めていくと殆どが黒に置き換わる。
- 黒モリブリン
体がドス黒くなり、体力も攻撃力も格段に高くなって危険度が増した上位個体。高性能の竜骨武器を標準的に装備しており、終盤では殆どのモリブリンがコレになる。
火に対してある程度の耐性を持っており、火山地帯でも平然と活動している。
- 白銀モリブリン
ノーマルモードでのモリブリンの最上位種。
その禍々しい見た目に違わない戦闘力を持っている。
生半可な装備でコイツが居る集落に真っ向から纏めて相手にする思考で突撃するには相応のリスクが伴う。
因みに体力はHP1080と4桁に達してしている。
そのしぶとさを挙げれば-
- 王家の弓(攻撃38)でバクダン矢をボディに十数発ブチ込んでやっと沈黙する
- 平均攻撃52の王家の両手剣でも20回程殴らないとくたばらない
- 攻撃30未満の武器なら倒す前にぶっ壊れる
当たり前のように王家や竜骨系を持っているので、単純な攻撃力なら初期ライネルクラスと同等以上。マスターモードでは進めていくうちにそこら中に出現するようになる。
白銀種は共通して宝石をドロップし、マスクを付けてエサを与えても全く反応しないため、餌付けによる不意打ちが通用しない。
- 金色モリブリン
マスターモードのみに出現する、白銀の更に上位に位置する個体。
遠方からでも見紛うことがない黄金色の体、体力はHP1620、攻撃力は白銀種をも上回り、総じてHP1000台を超える金色種よりも頭一つ飛び抜けた戦闘力を持つ。
本質的にはただ火力を上げて堅くなったモリブリンとも言えるが、王家や竜骨シリーズ系の強力な武器を高確率で所持しており、生半可な防具では一撃で瀕死及び即死、最大強化した防具でもかなり痛い。火力だけならば白銀ライネルに迫る勢い。
ドロップ品は白銀種と同様。
スタルモリブリン
白骨化したまま活動するモリブリンの亡骸。
他のスタル系と同様に夜間にのみ地面から突如として出現し、頭と体が一組でも無事なら何度でも接合して復活する。
耐久性は他のスタル系と比べると高めで、片手剣では2~3回ぶっ叩かないとバラバラにならないが、他のスタル系と同じくリモコンバクダンで簡単に吹き飛ぶ。
この種類は他のスタル系と同様にプレイヤーの目の前に出現するが、コイツは殆どの場合は決まって兵士~騎士クラスの弓やトゲモリブリン~竜骨バット等の有用な武器を携えて出現するうえ、奪うのが簡単故に緊急補充には最適なのでスタル宅急便(夜勤制)と揶揄される。
オルディン地方の山中では、火の粉が舞う灼熱地帯に入るか入らないかのギリギリな領域で出現する事がある。
灼熱地帯で出現すれば身体や武器に火が付くが、あろうことかそのまま活動する。
- カースモリブリン
神獣およびハイラル城内部でのみ出現するカースガノンの魔力で操られたモリブリンの頭蓋骨。
神獣にこびりついたゲル状の口から、目玉を破壊されるまで他の魔物の頭蓋骨と共に無限に吐き出される。
自我は無く、浮遊しながらただ襲うだけの存在。
ボコブリンやリザルフォスの頭蓋骨より若干耐久性が上がっている。
ドロップ品は無し。
厄災の黙示録
本作では中ボスとして登場。
拠点ボスを務めていることもあるが、単にステージ内をうろついていることも多い。
所持している武器によって攻撃パターンが変わるため対処法も異なる。単体での強さはそこそこだが、複数体で出てくることも多いため横槍が入りやすく、全編通して何かと面倒な状況に落とされる敵。
頭部が弱点のため、壁ジャンプなどで飛び上がって頭を直接攻撃すればいつでもウィークポイントゲージを削ることができる。
赤~白銀種のほか、第二章からはガノンの魔力の影響を受けて炎・氷・雷の属性を持った個体も登場。
スタルモリブリンも登場するが、中ボスであるためかボコブリンやリザルフォスと異なり倒してもカース化はしない。
ティアーズオブザキングダム
引き続き登場。
鎧を着たりイワロックに住み着いたりと新要素が多いボコブリンと違い殆ど変わっていない。角を使った攻撃を繰り出す様になったが大振りで対処し易い。スクラビルドでリンクの攻撃力が上昇した為、前作程脅威ではなくなった。
角を武器にスクラビルドすると鈍器の特性を帯びるようになる。
漫画版
漫画版初代ゼルダの伝説(乱丸)
モブ兵士としてたびたび登場。
冒頭でガノンの神殿から逃げ出したインパを取り囲むが、助けに入ったリンクから「おいはぎ、痴漢」とからかわれ戦いとなる。怒ったモリブリンは大きなイノシシに変身してリンクに襲い掛かるがパチンコで軽くいなされて逃げ帰ることに。結果、怒り狂ったガノンから火炎放射を浴びせられ焼き殺されてしまった。
ちなみに漫画版リンクの冒険(乱丸)の最終話では、ガノンの手下は何かしらの理由で変異した人間の若者たちだったことが判明する(そのせいかハイラルには老人と子供ばかりになっていた)。
リンクがトライフォースを掲げたことで元の姿に戻った。
余談
名前の由来はおそらく、兵士を意味する「防人(さきもり)」の"もり"と、「ブルドック」の"ブr"と"ゴブリン"であることが考察できる。これは初代ゼルダの伝説においてブルドック型モンスターだった時代に由来する。