パキケファロサウルス
ぱきけふぁろさうるす
名前は「ぶ厚い頭を持つトカゲ」という意味で、和名も「石頭竜」若しくは「堅頭竜」として分類名になっている。
このヘルメット頭はてっぺんの厚さが20cm以上にも達し、骨質の瘤や棘が鼻面や目の周り、後頭部を覆っている。
長らく頭骨の後頭部しか発見されてなかった為、知名度の高さに反して謎の多い恐竜だったが、近年、骨格の大部分が保存された化石が発掘され、急速に謎が解明されつつある。全長は5m前後、体つきに比較して頭は大きめで、樽型の胴体、貧弱な前肢、発達した後肢、骨化した腱で補強された堅い尾を持つ。口には木の歯型の小さな歯が並ぶが、その作りは植物食恐竜としては非常に原始的な構造なので雑食性だったのではないかとの説もある。
ただしこの化石は相違点が見られることから本属ではなく、パキケファロサウルスのものであるともされる。
パキケファロサウルスと同じ地層から発掘されたこれらの恐竜は、近年、パキケファロサウルスと同種とする説が古生物学者のジャック・ホーナーによって提唱されている。
氏の説によればスティギモロクはパキケファロサウルスの亜成体(若い個体)、ドラコレックスは大型の幼体に過ぎず、性成熟と共に急激に頭のドームが発達し、後頭部の棘が退縮して瘤に変わるとのこと。
ドラコレックスは「フォルムがあまりにもドラゴンに似ている」から発見当時人気だった『ハリポタシリーズ』にちなんで「ドラコレックス・ホグワーツィア」て命名されたのに。
ただしスティギモロクは前述の通り後頭部しか発見されておらず、足りない部分はパキケファロサウルスを元に復元されているため似てしまうのは当たりまえであり、さらに大半が発見されている方もパキケファロサウルスであるとされていることもあり、氏の説に異論を唱える者も数多く存在する。
分厚い頭骨の様子や、山岳地帯に生息していたと思われる事から、現存する山羊と同じように「オス同士が頭をぶつけ合って戦っていた」とされ、昔の恐竜図鑑に載っているパキケファロサウルスの絵は大抵そういうシチュエーションであった。またサンプルが少ないこともそうした場所故に化石が残りにくかった為(埋没する前に食われたり腐敗したり風化したり)ではないかと考えられている。
※そもそも化石として残る時点でものすごい奇跡なのだが
というわけで頭突き合戦というイメージが定着していたものの、研究が進むにつれて待ったがかかった。
その理由として、
1.首の作りが貧弱であり、頭骨が非常に緻密で衝撃を吸収する構造になっていない
※衝撃を分散させて和らげるためか、脳が前後に長い棒状になっているという申し訳程度の対策はされていた模様)。
2.パキケファロサウルスの頭頂はほぼ球形で、こうした形状で頭突きをし合うと少し中心がずれただけで致命的なダメージに直結する。首を脱臼したり、酷ければ頭蓋骨損壊で死んでしまうとの指摘もある
3.これ程ハイリスクな割に貧弱な首や衝撃緩衝機能のない頭骨というのはあまりにも不自然
この為、現在では(同じように頭で攻撃するにしても)相手のボディに頭突きを入れていたか、或いは棒状の尾で叩き合いをして力比べをしていた、と考えられている。
ただし首については、軟骨や腱、筋肉など化石には残らない組織で強化されていた可能性は十分にある。
作者が恐竜マニアでもある『竜の国のユタ』ではこの説が採用されており、首の周りに大量の皮骨板を追加し、首をロックする事により強敵に頭突きが可能なよう考えられている(生息地の関係上それらの化石も残りにくかったのではないかという想像も)。また明らかに骨格だけ見ると頭部の割に
首の骨が貧弱そうに見える古生物はオオツノジカなど他にも複数確認される。
また、2023年には頭突き以外にもキックで戦っていたとする論文もある。また口の中をよく見るとヘテロドントサウルスに似た牙状の歯があり、噛みついて戦っていたかもしれないことを考えると、カンガルーにもどことなく似ているのかもしれない。
2007第1紀+で秘属性恐竜(シークレット恐竜)の二号として登場。
風属性っぽいのにこの枠に回されたディノニクスと違い、6属性のいずれにも属さないビジュアルなのでこうしないと登場させられなかった故の待遇と思われる。
ちなみにこのような恐竜はわざカードに回されがちだが、そちらは近縁種のステゴケラスが担った(このパターンはセグノサウルスとテリジノサウルスでも見られる)。
- なお同時期に稼働していた類似品の「ダイノキングバトル」ではスキルカードに回されていた。
バトルタイプは2007第1紀+と2007第2紀はそっこうタイプ、2007第4紀ではあいこタイプ、目覚めよ!新たなる力!!ではきょうかタイプ。強さは2000、必殺わざはチョキ。
ショルダーネームは「激烈石頭」。ひみつの恐竜のたまご使用時に出てくる事もある。
事実上の最終弾で化石カードにもなっており、そのカードはふっかつタイプ。
超わざはグーは相手を上に投げ飛ばして光る頭で回転しながら頭突きを繰り出して地面に叩きつける「ヘッドダイバー」、チョキは頭のてっぺんにエネルギーを溜めてから虹色のレーザーを発射する「ダイナミックレイ」、パーは地面に頭突きして地割れを起こし、地面から飛び出す光線で攻撃する「クエイクヒート」。
ちなみにグーの基本技「しっぽ」では小さくジャンプしてから頭突きをかますという暴挙に出ている。後輩のテリジノサウルスも自慢のツメで引っかくように「しっぽ」を繰り出す。
- この技は本来は尻尾を打ち付けて攻撃する技なのだが…やはりプレイヤーが恐竜カードを得る事を想定していなかったのか?
雄叫びをあげてからこちらにダッシュで向かってくる勇ましい登場モーションに対し、待機モーションは妙にクネクネした動きなのが印象に残る。なお鳴き声はアクロカントサウルスの流用。
2007第2紀のカードでは稼働時期に描かれた絵としては珍しく同種間で頭をぶつけあう様子が描かれている。
DS版では1周目の終盤に敵として顔見せ。
残念ながら正式な解禁はなされなかったが、有志の調査でアーケード版同様にそっこうタイプであること、本来は配信限定の恐竜あんごうで入手できる予定だったらしいことが判明している。ちなみにステータスはディノニクスと同じで、専用技かアクト技しか使えない。
あんごう(属性マークを特定の順番で8つ押す)も判明しているが、あんごうを入力しても解禁されない事から配信限定だった可能性が高い。
※ディノニクスがこの例で、WHF2008Winterの会場で配信(唯一の配信)されたデータがないとあんごうを入力しても入手できないという仕様であった。
サウロファガナクスなど他のあんごう限定は配信無しで普通に入手可。
ちなみにそっこうタイプは「登場してから3ターンの間ダメージ1.2倍」という仕様に変更されているが、本種はシークレット恐竜の相性補正でさらに2割プラスされるので、最初の3ターンで1.4倍の大ダメージを与えられる。
また専用技は3ターン待つ必要があるが、4ターン目以降は必ず発動するため、敵としてはかなり厄介。速攻で勝負を決めないと押し負ける危険性が高まる。なおこの「3ターン」はバトル開始から3ターン経過すればよく、顔見せする必要はないため2頭目や3頭目ならほぼ確実にに出せる。改造でもしないとそれができないのが惜しまれる(敵として登場する際は単体で登場)。
他のシークレット恐竜は
- 発動確率30%(ディノニクス)
- ジャンケンに連続で勝つ(テリジノサウルス)
- ジャンケンに負けた次のターンに勝つ(メガロサウルス)
- そもそも専用技無し(エオラプトル)
テレビアニメでは第14話で登場。ローマに現れた。
ソーノイダにタマゴの時から育てられ、わざカードを内蔵されていた。しかし過度に甘やかしすぎたせいかソーノイダは返り討ちにあっていた。
その反省からテリジノサウルスには厳しくしつけを行ったものの、今度はそのせいで反発され、メガロサウルスは凶暴すぎて手に負えず、カードにして長く放置されていた……とわた、性格に難アリだった。
なおディノニクスも厳しくしすぎたせいでろくに言うことを聞かなかったので、パキケファロサウルスを甘やかしたのはその反省だったらしいがなんとも両極端。加減というものを知らんのだろうかこのじい様。
第1期の最終話ではブラックティラノサウルスと戦った。
最強王図鑑では
初登場は『恐竜最強王図鑑』で、ペンタケラトプスと戦った。完全に余談だが、この対戦の組み合わせは偶然にも「モンスターを集めて育てる世界的に有名なゲームの第四世代の化石から復元して手に入れるモンスターのモチーフと一致」「唯一の植物色及び鳥盤目同士」である。
その後『恐竜タッグ最強王図鑑』でカルカロドントサウルスと組み鳥盤目初のベスト4進出。特に2回戦のユタラプトル・ギガントラプトル戦では自身がハンマー投げのようにナハナハな某熊の飛び道具と化し勝利するという結果となった。この対戦結果は最強王図鑑の中で一二を争う珍プレーとなった。
…まぁタッグ戦ではこうした相手を利用する勝利方法も隠れた持ち味であるため、あまり突っ込んではいけないのだが。
アニメでは未登場だが、剣竜類、鳥脚類の代表種と並び登場することで恐竜の分類全てを登場させられると期待されている。
ちなみにアニメ版では1体厳密には恐竜じゃない子が既出である。
トランスフォーマー
スーパー戦隊シリーズ
キョウリュウグレー・ブンパッキー(獣電戦隊キョウリュウジャー)
パキガルー・チビガルー(騎士竜戦隊リュウソウジャー)…主モチーフはパキケファロサウルスだが、頭突きではなくボクシングスタイル、腹部に子供が合体、等、カンガルー要素のほうが多い。チビガルーに至っては名前にパキケファロサウルス要素が無い。