概要
翼指竜亜目(プテロダクティルス亜目)アズダルコ科に分類される。
名称(学名)の由来は同名のアステカの神(ケツァルコアトル)から。
見つかった化石はわずかであるため、多くは近縁種を参考に復元している。
プテラノドンがトリケラトプスやティラノサウルスが生息していた白亜紀最後となるマーストリヒチアンに生息していたと誤認される事が多いが、この時期に生息していた翼竜はプテラノドンでなくケツァルコアトルスである(プテラノドンは既に絶滅している)。
特徴
翼の差し渡しが5~10メートル(大型種Q・ノースロッピ種では推定12メートル)にも及ぶ大型の翼竜。ほぼセスナ機に匹敵する翼開長である。
翼と後ろ足で地面に立った時の頭頂高が最大で6メートル、キリンに匹敵する巨体の持ち主であった。
但し骨密度の軽さと筋肉の量の少なさから体重は見かけほど重くはないとされているが、推定は70~250キログラム程度と様々。
槍のようにまっすぐ伸びる長い嘴を持ち、嘴には歯が全く生えていない。
生態については「ハゲコウのような腐肉食者だった」「湿原などの地面を闊歩し、小動物を嘴で摘まみあげて捕食した」「浅瀬の魚や、砂浜の甲殻類を捕まえた」など様々に推測されている。同じように長く細い頚椎と歯の無い長い嘴を持つコウノトリやアオサギのような大型サギのような生態だったと推測される事が多い。前述のハゲコウも又、死肉を好むが、小動物を捕食することも多い動物である。
飛べたの?
体重や構造から考えるに、飛べるか飛べないかのギリギリくらいと思われる。
環境を考慮した意見では、「ティラノサウルスのような捕食者のいる場所で飛べないのは圧倒的不利」として飛んでいた可能性を指摘する声がある一方、「ライオンやワニのいるアフリカにキリンやダチョウが居るように、大きければ捕食者がいても平気」として飛ぶ必要はない、とする意見もある。
軽量化された骨の内部は網目状に支えが走るが、上腕骨では同じ方向になって補強されており、飛んでいたとしたら四肢を使って助走をつけて飛んでいたと思われる。
巨大翼竜と巨大鳥類のソアリング性能を力学モデルを使って計算された論文においては、ソアリング性能が極めて低く、持続的な長距離飛行は難しいという結論になっている。
大きくなったのは、当時鳥類が翼竜から制空権を得つつあり、まだ鳥が進出していない沿岸に追いやられてからという悲しい存在でもあった。
古代王者恐竜キング
2007第2紀に登場した属性なしのグーのわざ「スカイダイブ」に登場。相手の恐竜を後ろ脚でつかんで岩にぶつけるわざ。アーケード版ではテクニック、「7つのかけら」では攻撃力を下げる追加効果がある。
- このわざは甲虫王者ムシキングにおけるヒメゴホンヅノカブトの超必殺わざ「ダイブボンバー」にやや似ている。
ちなみに「7つのかけら」ではモーションが短くなり、くちばしでつまんで放り投げ、岩に叩きつける。パーのわざ「ジャンピングヘッドバッド」と効果は同じ。
2007年から2008年にかけて日本各地で開催された「世界最大の翼竜展」で特殊なデザインのわざカードが配布されていた。
ショルダーネームは「空飛ぶ蛇神」。
ARK:Survival_Evolved
常に高い空を飛んでいる。昏睡させ、肉類を与えることでテイムできる。攻撃すると逃げてしまうので、アルゲンタヴィスにグラップリングフックでぶら下がり、アルゲンに攻撃指示を出して追いかけながら麻酔矢や麻酔弾を撃つテイム方法が主流だが、巨大門で飛行生物用トラップを作り、レアフラワー(モバイル版ではドードーアローを弓で撃つため、グリフィンに騎乗することを推奨)で攻撃的にし、トラップまで誘導すれば、アルゲンタヴィスと同じようにテイムできる。プラットフォームサドルを装着でき、建築をすることができる。低温ポッドが実装されるまでは恐竜の運搬に役立っていた。現在はティタノサウルスのテイムやPVPの空中隠し拠点として利用されることが多い。
イナズマイレブンGO2
白亜紀に住む赤いオスのケツァルコアトルス。カードゲームや『イナズマイレブンGO3ギャラクシー』での正式名も『ケツァルコアトルス』となっている。
白亜紀にタイムカプセルに乗って漂流してきたトーブを育てたことから彼に「トーチャン」と呼ばれる。
唸り声しか上げないが、トーブには意味のある言葉に聞こえるようで知能はそれなりに高い模様。
作中では監督に出来たり、「激闘の対戦ルート」を運営しているがちっちゃいことは気にするな!
本作では飛行できる設定であり、トーブが彼のオーラでミキシマックスする事で制空権を握るディフェンダーへと変化。トーチャンが起こした竜巻に乗って相手のボールを奪うディフェンス技「古代の翼」を使用可能になる。
『イナズマイレブンGO3ギャラクシー』では風属性のDF選手として登場。見た目はケツァルコアトルス顔の獣人となっている。
あまりにも難解な名前のためにアニメ版では錦にあんまりな名前の間違われ方をしており、神童に突っ込まれていた。
最強王図鑑フランチャイズでは
『恐竜最強王図鑑』で初登場しデイノニクスと敢闘した後、『異種最強王図鑑』ではエキシビションに登場。アルゲンタヴィスと激闘を見せた。『空中最強王図鑑』で再びアルゲンタヴィスと激闘を見せたのち、オオスズメバチ、オウギワシとも敢闘。準優勝という好成績を残して、続く『恐竜タッグ最強王図鑑』では最小のヴェロキラプトルが相棒となり、ハズレ枠が予想されたものの、ユウティラヌス・サウロペルタ組、アロサウルス・ステゴサウルス組を撃破。ベスト4入りを果たす大健闘を見せた。
その勢いのままアニメ版でも登場したが、初戦はオオエンマハンミョウとの洞窟との戦いということもあり命からがら脱出。試合放棄とみなされた。が、続くキリン戦ではその借りを返すかの如く嘴での突き攻撃で逆転。デスストーカー戦でも敗北は決定的と思われる状況でスコールが発生したことにより上昇気流をつかみうまく叩き落すことに成功した。
これによりなんとアニメ初の2連勝を達成。
更にはこの強さが評価されたのか無事トーナメントにも参戦が決定。対戦相手はアルゼンチノサウルスとなった。
相手の長い首による打撃を一発喰らってしまうものの、その後の踏みつけ攻撃を何とか避け続け再び空へ待避。嘴による突っつきや鼻フックで着実にダメージを与え、再び空へ……だが、最後の最後で相手の攻撃範囲を見誤ってしまった。
アルゼンチノサウルスの背丈は15mにもなる。実にレギュラーマッチで戦ったキリンの3倍だ。そのためホラー映画のようにぬっと現れては透かさず皮膜を噛みつかれて、地面に叩きつけられ、敗退という結果になった。まぁキリンより遙かに大きいので防戦一方にならずに済んだことが救いか。一応もう少し離れた場所から飛んでいれば戦意喪失で終わっていたかもしれない。
ちなみにスペシャル上映ではデスストーカー戦がプレイバックされている。
その他のフィクションにおけるケツァルコアトルス
ケツァルコアトルスが登場する
- アニメ映画『のび太の恐竜2006』
- 漫画『竜の国のユタ』
- ドキュメンタリー『生命大躍進』
- 映画『ジュラシック・ワールド/新たなる支配者』
- 絵本『おまえうまそうだな』※原作のみ
ケツァルコアトルスモチーフ
- 特撮ドラマ『仮面ライダーW』 ⇒ 「ケツァルコアトルス・ドーパント」
- 特撮ドラマ『仮面ライダーリバイス』 ⇒ 「ケツァルコアトルスゲノム」「ケツァルコアトルスゲノミクス」
- 特撮ドラマ『獣電戦隊キョウリュウジャー』 ⇒ 「ケツァルクロス」
- ホビー『ZOIDS』 ⇒ 「プテロレイズ」
- ホビー『ビーストウォーズネオ』 ⇒ 「マグマトロン」※分離形態であるスカイサウルスの元ネタ。