概要
アルゼンチンの白亜紀後期の地層・プロッティエル層から発見され、2022年にタナトスドラコン・アマルと命名された翼竜。
属名はギリシャ神話の死神・タナトスに由来して「死神のドラゴン」を意味し、種小名はインカ神話の竜神・アマルに由来する。
アズダルコ科の中でもケツァルコアトルス亜科に分類され、ケツァルコアトルスと姉妹群を成す。
化石標本はホロタイプ(UNCUYO-LD307)とパラタイプ(UNCUYO-LD350)の2つが知られる。ホロタイプは亜成体で翼開長約7メートル、パラタイプは翼開長約9メートルと推定されており、記載時点で南米最大の翼竜である。
ホロタイプからは大型アズダルコ科でこれまで知られていない背心骨、背仙椎、尾椎などが報告され、今後のアズダルコ科の研究に大きな影響を与えると思われる。