データ
1987年にアルゼンチンの白亜紀後期初頭(約9500万年前)の地層であるフィンクル部層から発見され、同国を代表する古生物学者ホセ・ボナパルテとロドルフォ・コリアによって1993年に「アルゼンチノサウルス・フィンクレンシス」と命名された。名前はそのまんま「アルゼンチン・フィンクル部層の爬虫類」を意味する。
現在までに発見されている化石は全身の僅か5%程度だが、130cmにもなる脊椎などから推測すると、全長は少なくとも35mに達したと考えられている(当初は60メートルとされた)。近縁種から推測すると、生まれた時はおそらく全長50cm程度で、この大きさに成長するまで40年近くかかったとされる。
一方で体重については今もなお議論されている。発見当初は100tを超える史上最重量の陸生動物とよく言われていたが、近年、それでは体温が50℃を超えタンパク質の変性を引き起こしてしまうという指摘に基づく否定説が出てきている。現在ではせいぜい75t程度か、はたまた50t以下ではなかったかなど、見解は研究者の間で分かれている。
史上最大の恐竜が何であったかは様々な議論があるが、とりわけ信憑性が高いとされるのがこのアルゼンチノサウルスである。
共存した肉食恐竜にはグアリチョやスコルピオヴェナトルなどがいるが、数少ない天敵はカルカロドントサウルス科のギガノトサウルスやマプサウルスと言われている。