データ
2012年にアルゼンチン・チュブット州の採石場で牧場労働者によって化石が発見され、2014年にアルゼンチン古生物学博物館とアメリカの調査チームが18か月かけて6体分・150点の化石を発見し、2017年に新種のティタノサウルス類としてパタゴティタン・マヨルムと命名された。属名は「パタゴニアの巨人」を意味し、種小名は発掘地の地主に因んでいる。
アルゼンチノサウルスやプエルタサウルスと同じロンコサウリアに分類されており、多くの近縁種同様に巨体を誇る。見つかった化石は大腿骨だけでも2.4メートルに達し、胴椎はアルゼンチノサウルスよりもやや大きめであった。
それらを基に推定すると最大全長37メートル・体重50~70トンに達したとされ、史上最大の恐竜の一つとしてその名を世界に知らしめることとなった。ただしこの推定値は尾の長さを過大に見積もっており、実際はもう少し小さめの31メートル程とする説もある。
発掘された6個体は地層こそ違うものの同じ場所から見つかった事から、この地域はかつて湖であり、このパタゴティタンたちはそれぞれ乾季の時期に命を落としたのではと考えられている。
化石の産出したセロ・バルシノ(ゴッロ・フリギオ)層からは、全長12メートルの大型獣脚類ティラノティタンも見つかっており、両種が捕食者と被食者の関係にあったのではと考えられている。
上記の化石を基に復元した全長37メートルの復元骨格がニューヨークのアメリカ自然史博物館とシカゴのフィールド自然史博物館で展示されており、最大級の恐竜の骨格として目玉となっている。