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スズメバチ界最強!最大!

攻撃的な肉食昆虫として知られるスズメバチだが、その中の世界最大種が本種となる。大きな触覚と鋭いあごをもち、黒い胸部、黄色と黒のストライプ模様(警告色)の腹部が特徴であり、その大きさは40mmから50mmと数多いハチの中でも巨大なもの。

身体は黒い殻に覆われているため多少の攻撃にはビクともしない。攻撃は主に皮膚さえ噛み千切る顎と毒針、そしてそのものの噴射である。
さらに時速40キロというスピードを飛び、集団で獲物を襲う。
そのスペックとフォルムから社会的動物を紹介する企画があった場合、昆虫の中からはグンタイアリと並んで選ばれることが多い。

中国から東南アジアにかけて広く分布しているが、日本に生息する亜種が特に大きいとされる。

どこにいるの?

の中にいると思わせておいて、割とどこにでもいるのがオオスズメバチの恐ろしいところである。
キイロスズメバチなどのように、球状の吊り下げる形になるような分かりやすい作らず地中や木の洞などの空間に営巣するため、普通のハチより巣の位置に気づきづらく、知らずに近づいて攻撃されるという被害が後を絶たない。
このような巣の特徴に加え、周囲にエサが少なくなる9月から11月ころに行動範囲が広がると共に攻撃性が増すため、刺されたという被害が多くなる。
なお、オオスズメバチに限らずスズメバチは巣に近づく者に対しては、以下のような警告行動を行うため、スズメバチが近くにいる場合は必ず以下の動きに注意しておくことが大切である。

  • 自分の近くで旋回行動をしている。
巣に近づいているので引き返せという意思表示である。もちろん、刺激しないようになるべくその場から離れること。「ぎゃー!! ハチだー!!」などと叫んで叩き落とすなどと言うことは絶対にやらないこと。潰すなどもってのほか。ハチを潰す事で警報フェロモンを拡散する事に繋がり、ハチが群がる危険性が高い。

  • カチカチとがする。
アゴを鳴らして警告をしている。これは最終通告のようなもので、人間に例えるなら殺気立って舌打ちをしているものとでもと考えればよい。速やかにその場から離れないと総攻撃が待っている。もちろん、離れる時は刺激しないことは一番大事である。

また、昔からいわれていることではあるが、スズメバチを見かけるエリアでは黒い服装をしているとハチに熊を連想させて興奮させるため避けること。また匂いに敏感であるため香水などは厳禁。匂い物質で意思伝達をするハチにとって知らない匂いはと問答無用で判断することもあるため、警告無しでいきなり攻撃してくることもある。
ちなみに夜間では逆に白い服装をしていると襲いかかってくる。理由としては夜間では黒が闇に溶け込む一方で昼間では目立ちにくい白が目立つ為である。

ミツバチ大虐殺

本種を語る上でよく話題になるのが、ミツバチの巣を襲撃する場面である。
多くの昆虫が寿命を迎えるか、越冬のために身を隠すになると、エサの少なくなったオオスズメバチが自分達の食糧の需要を満たすために行う行動として知られている。
そしてよく知られているのが、セイヨウミツバチとニホンミツバチを含めたトウヨウミツバチの行動の差である。

vsセイヨウミツバチ

セイヨウミツバチヨーロッパ原産であり、現地にいる大型のハチに対しては大群で纏わりつき窒息死させ抵抗する。しかしオオスズメバチにはそれが通用しない為、一度襲撃に遭うと数万匹という巨大なコロニーでもものの2~3時間で十数匹程度のオオスズメバチの襲撃により全滅する。
このオオスズメバチの攻撃性を利用して、アメリカでは南部で猛威を振るったアフリカナイズドミツバチ(通称:キラービー)の駆除に利用しようとしたものの、あまりの強さに逆に危険という判断から導入を見送られたという逸話もある。当たり前だ。
その際の実験で数千匹のキラービーを数匹で殲滅したとか、数秒で数十匹屠っていたとかとんでもない伝説が残っているが真偽は定かではない

vsニホンミツバチ

ニホンミツバチなどのオオスズメバチと生息圏が被っているミツバチはオオスズメバチに対する対抗策として、数百匹で一斉に飛び掛り、蜂球(ほうきゅう)と呼ばれる塊を作り、体温を上げることによってオオスズメバチの致死温度に達することで蒸し殺すという戦法を持っている。(蜂球はスズメバチに対する切り札として紹介されることが多いが、スズメバチ以外の外敵にも用いられることが知られている。)

これによってニホンミツバチは自分達の巣を守っているとされている。ただし、これが有効なのはエサ探しをする偵察要員のみを相手にした場合である。撃退に失敗し偵察要員が本隊を呼んだ場合は巣を放棄して逃亡することでコロニーの全滅を防いでいる。
なお、日本国内においてセイヨウミツバチが野生化をしても、分布を大きく広げることができない理由の1つに、襲撃された時に巣を放棄して逃走しないということがあげられる。

ちなみに

オオスズメバチはミツバチだけではなく、同じスズメバチの仲間であるキイロスズメバチやチャイロスズメバチの巣を襲うこともある。
キイロスズメバチの場合はオオスズメバチ同様に攻撃的なハチであるためミツバチほど容易な制圧にはならないものの、ミツバチに比べて巨大な巣を形成しやすいため制圧した際に得られるエサは多いとされる。
一方、チャイロスズメバチは他のスズメバチと比べると防御に徹した身体を持っているため、オオスズメバチの顎や毒針も効きづらく、撤退を余儀なくされることもある。

激闘!空中戦

このように比類なき力を見せ付けるオオスズメバチだが、実は空中での戦闘力は思いのほか小さい。というのも、ハチ自体が飛びながら攻撃するということはあまりないからである。
飛びながらアゴで噛んでも降り立った時に比べて攻撃力も半減、毒針で刺す時もなにかに掴まりながら行うのが普通とされており、オオスズメバチも空中からする攻撃方法といえば、毒液の噴射くらいなのだ。
とはいえ、オオスズメバチが脅威であることは変わりないのだが、そんなオオスズメバチに空中で襲い掛かり捕食してしまう昆虫が存在する。
いわずと知れた、日本最大のトンボ、オニヤンマである。
大型の肉食昆虫として知られるオニヤンマの飛行速度は、時速40キロのオオスズメバチをゆうに超える時速70キロで、日本昆虫界では最速。さらにその飛行性能は群を抜いており、急停止、ホバリング、急旋回が可能と、飛行能力ではオニヤンマを超える昆虫は日本にいないとされる。
どちらも日本最大のハチとトンボ、日本最大同士の対決はオニヤンマが活発に活動する夏場に野山で見られる光景だ。
飛んでいるところを捕獲する達人としてはカマキリも天敵と言える。
ただしこちらの場合捕獲されても致命傷を負う前に鎌を噛み切ったり、体を曲げて針で逆襲したりとカマキリが返り討ちにあう可能性もある為、天敵というよりは宿命のライバルと言える

意外な敵

自分より体格で劣るコクワガタはともかく、いつも追い払われているカブトムシノコギリクワガタにさえ時に攻撃を仕掛けることもあるオオスズメバチだが意外な敵も存在する。
オオクワガタヒラタクワガタ、そしてオオムラサキである。
特にオオクワガタが現れるとほとんど攻撃を仕掛けることはなく、おとなしく樹液を譲るかそそくさと退散する傾向にある。

オオクワガタはあまり好戦的な性格ではないがパワーは凄まじく、大顎に挟まれでもすれば致命傷は免れない。
一方のヒラタクワガタはオオクワガタほど大きくならないが気性は荒く、オオスズメバチにすら向かっていくほどであり、大顎に挟まれればやはり真っ二つにされかねない。
最後のオオムラサキだが実は意外と気が強く、オオスズメバチが相手でも臆せずに立ち向かい、時に追い払ってしまうことがあるのだ。



最大の天敵、それは・・・

天敵には、食い食われの関係である前述したオニヤンマのほかに、スズメバチを主食とする猛禽類ワシの仲間のハチクマという鳥がいる。
ほかの猛禽類に比べて大きな足で地面にあるオオスズメバチの巣を穿り返して、なかにいるハチを捕食する。全身の羽は硬くオオスズメバチの針も通さないほど頑丈なため、ハチクマに襲われるとオオスズメバチであろうとまわりを飛び回ることしか出来ず、巣を撤退せざるをえなくなるという。(臭いがオオスズメバチにとっては強烈な悪臭に感じて近寄れないという説も)
他にシオヤアブという肉食性のアブに襲われることもある。このシオヤアブは背後から忍び寄り、一撃で神経節を口吻で切断し殺害、捕食するという昆虫界のアサシンである。

しかし、オオスズメバチにとっての一番の天敵は、やはり人間であろう。人間に害をなすというのが一番の理由で、駆除されることが多い。
ハチクマの襲撃では巣を放棄することでコロニーの全滅を防ぐことが出来るし、オニヤンマやシオヤアブも単独行動中の個体を狙ったものであり、コロニー全体が危機になるということはない。一方人間は巣ごと煙幕や薬剤といったもので、逃げる隙を与えずコロニーを全滅させることが可能となのだ。
古くからハチは食用として昔から摂取されてきたということもあり(山間部などでは、冬場の貴重な蛋白源として重宝されてきた)現在でも名物や文化として食されている場所も多い。
近年では市役所の職員などで駆除に熟練している者も多いほか、スズメバチハンターと呼ばれる専門の駆除業者も存在している。
これらにかかると、抵抗の間もなく全滅させられてしまうことも多い。

北米上陸

2019年12月、アメリカ合衆国ワシントン州にて、オオスズメバチが目撃される。そして翌年4月、5月、オオスズメバチの女王蜂が冬眠を終える時期が訪れ、養蜂業者から飼育しているミツバチが首を断たれたとの報告があがるようになっている。アメリカで飼育されるミツバチはオオスズメバチへの対抗策としてニホンミツバチが持つ蒸し殺しの生態を持たず、自前の対抗策である窒息死作戦は相性が悪い。そのため、植物の受粉を担うミツバチ虐殺により生態系のみならず、食糧生産そのものにも影響を与えかねないと危惧されている。

カナダのバンクーバーでは2019年9月にVespa sororという別種の外来種が確認されている。こちらもオオスズメバチと同じような生態を持ち、養蜂業と生態系と食糧生産に大打撃を与え得る、という大変な事態である。

甲虫王者ムシキングシリーズ

甲虫王者ムシキング

グーのとくしゅわざ「ゆう気のいちげき」にて登場。

アダー完結編

2008夏レインボー以降「昆虫カード」の1つとして登場。特定のカウントにおいてグーで勝つと追加ダメージを与え、次のじゃんけんでこちらが勝った際与ダメージを増やす。

新甲虫王者ムシキング

2015セカンドにてオニヤンマオオカマキリに続くSSRのお助け昆虫として参戦。お助け技は必殺わざで勝つことで2ターンの間毒の追加ダメージを与える「天翔ける暗殺針」。

2015セカンド、2016ファースト、激闘1弾(ステータス一新)、激闘6弾にて収録されているものの2015セカンドにおいては片割れのSSR「ニシキオオツバメガ」よりも入手しやすいステージが少なく(フレンドバトル後のムシ採りにてニシキオオツバメガの当たりステージが抜擢されているなど)、2016ファーストと激闘6弾では入手可能なステージが1〜2つに絞られていたりと、激闘1弾以外の弾では非常に入手難易度が高かった。

どうぶつの森

木を揺らすと偶に蜂の巣が落ちてきて、怒った蜂が襲ってくる。刺されると顔が蜂刺され顔になり、おくすりを使用するかセーブしてタイトル画面に戻るまで治る事はない。と言っても死ぬ事は無いのでご安心を。
また、刺される前にあみで捕まえる事に成功すると博物館に寄贈出来たり、インテリアとして飾る事が出来る。ホントになんでも獲るなぁこの村人は…。
また、名義も違いがあり、「おいでよ」でのみ「スズメバチ」、それ以外では「ハチ」となっている。ちなみに巣のデザインはスズメバチのそれではなく、我々が蜂の巣と聞いて思い浮かべるアシナガバチのそれ。「あつまれ」ではグラフィックがアシナガバチになってしまった為、実質リストラとなった。帰ってくるかはいまだに未定である。(クラゲゴキブリが捕獲できない対象になっているので、復活しないのかもしれない。)

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