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ヘラクレスオオカブト

へらくれすおおかぶと

ヘラクレスオオカブトは鞘翅目・コガネムシ科・カブトムシ亜科・ヘラクレスオオカブト属に属する昆虫の一種で、みんなの憧れた「昆虫の王者」である。
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概要

世界最大カブトムシヘルクレスオオカブトとも呼ばれる。
生息地は南米各地の熱帯の雲霧林だが大型の亜種は標高1000m〜2000mの山岳にしか見られない。
世界最大のカブトムシの肩書きをもつだけに日本産カブトムシに比べてとても力が強く、アクティオンゾウカブトと並び世界で最もパワーのある昆虫と言われるほど。その突進力は電灯のガラスをぶち割るほどであり、正の走光性を有する為生息地付近の自治体では街灯に金網をしているところもある。
性格は基本温厚ではあるが、刺激を与えると攻撃してくることもある。本当に必要なとき以外は戦わないという頭の良さも持ち合わせている(コーカサスオオカブトとの大きな違い)。

頭角と胸角で挟む力が非常に強いため、手や指を挟まれて怪我をしないように注意する必要がある。
また、基本的にはおとなしい性格だが、体が大きいのもあり狭いケースで飼うとストレスが溜まってしまう。多頭飼育もオススメできない。ごく稀にメス殺しがあり得るので、交尾の際は注意が必要である。

長寿なカブトムシであり、飼育の仕方次第では1年以上も生き続ける個体もいる。
また大食いでもある。角が大きいので餌を与える場合は大型カブトムシ用のゼリーを与えるか、平皿に盛り付けて与えよう。
幼虫期間は雌雄差や個体差があるが、平均して1年数ヶ月〜2年程度もかかる。
そして幼虫も大きく育つためには当然だが、蛹になるまでに大量の昆虫マット(土)を食べて成長する。

元々人気のある種で累代個体が専門ショップやファンの間で盛んに取引されていたが、ムシキングのブーム等により大きなペットショップなどでは扱う所も出てきた。

人気故に通常の個体よりも大型になりやすい、角が太くなりやすいといった『血統もの』の個体もトップブリーダーの手で品種改良され、高いものでは数十万円で取引されている。

上翅は黄色~山吹色をしているが、低確率で青白い個体が生まれ、ブルーヘラクレスと呼ばれ珍重される。これは上翅の黄色の色素が欠乏することによるもので、遺伝的なものであれば理論上交配である程度確率を操作できる。ブルー個体が生まれる確率は亜種によって異なる。
幼虫や蛹の時期に育った環境に依るものという説もある。
ちなみに紫外線を無理やり当てて上翅を脱色(劣化)させることにより人為的に青いヘラクレスを作ることができる。
そのため、青い上翅を持つヘラクレスの標本が古いものに多いのは経年劣化して色あせたものと思われる。
もちろん遺伝しないし、身体に負荷をかけ寿命を縮める原因になってしまうので生きた個体で行うことは推奨できない。
なお、原名亜種はブルー個体が最も出やすいと言われる(約5%)。
また、満腹になったり湿度が上がって体内の水分が増えると上翅が黒くなる。これは原産地の雲霧林で湿気の差で色を変え保護色として機能しているのではないかと考えられている。

頭角先端の曲がり具合や突起の数や形状、胸角突起の位置や長さ等によって10を超える亜種に分類されている(後述)。

学名はDynastes hercules
名前(種小名)の由来はギリシャ神話の英雄ヘラクレスから。
ヘラクレスが大地のエネルギーを吸収する不死身の強敵アンタイオスと戦った際に、アンタイオスを天空高く持ち上げて締め潰して倒したことから、長い角で相手を高々と挟み持ち上げるこのカブトムシに名が冠せられたとされる。
ヘラクレスは山をも割るとされた怪力無双の英雄であったので、最大最強のカブトムシの名前にふさわしいネーミングだと言える。実際に両者を結びつけた作品もあるが、神話においてのヘラクレスの象徴とされるのはライオンなのでお間違いなきよう。

ヘラクレス



亜種

12亜種に分類されている。亜種の判別方法は雑誌『ビー・クワ18号』をもとにしている。
2003年、亜種の特徴が曖昧な個体群の存在やレクトタイプ標本(記載後に模式標本として定められた標本)の産地を決定付けられていないため、本種の全ての亜種をシノニム(無効名)とし、仮にレクトタイプ標本の産地を決められても島嶼型と大陸型の2系統にしか分けられないとの見解をラトクリフ博士が発表した。
そのため一部のサイトやフリー百科事典では「ヘラクレスオオカブトの亜種は全てシノニムにされている」という記述も散見されるが、この説は反対意見が多数を占めており、なによりも約20年前の情報であるため信憑性はそれほど高くないと言える。
そもそも、本種は基本的に亜種間の差がだいぶ大きく、それを地域変異として纏め上げるのはいくらなんでも無理があると言わざるを得ない。

ヘラクレスオオカブトムシ亜種図鑑 第1版


原名亜種(ssp.hercules)

領グアドループ諸島およびドミニカ島に分布。一般的にヘラクレスオオカブトと呼ばれるのは本亜種。また、マニア間でヘラクレス・ヘラクレスもしくは略してヘラヘラと呼ばれることもある。
最大亜種とされ180㎜を超える個体も確認されている。
頭角先端の突起は短い三角形になり、中央〜基部(根本)に2〜4本の突起を持つ。
また、亜種の中でも特に胸角が太くなり、パチセラスと呼ばれる太角の個体は前胸背板との境目がなくなり、ランスのような形状になる。
飼育者によっては太ければ太いほど良いと考える人もいる。
上翅の色は黄土色〜白黄色で比較的強い光沢を持つ。
雌雄共に小楯板は大部分がツルツルしており、体毛の色も薄い。
現地では保護種指定(日本でいう天然記念物のようなもの)されており採集は禁止されている。
えっ…じゃあ日本で流通している繁殖個体の先祖は…?
それ以上いけない

ヘラクレスリッキー(ssp.lichyi)

ベネズエラボリビアに広く分布。
原名亜種に次いで大型になる。
詳細は当該記事を参照。

ヘラクレスエクアトリアヌス(ssp.ecuatorianus)

アンデス山脈アマゾン川中〜上流域にかけて分布。
上翅の黄色みが強い。
詳細は当該記事を参照。

ヘラクレスセプテントリオナリス(ssp.septentrionalis)

メキシコ南部からパナマ北部にかけて分布。
頭角胸角共に細く、胸角基部の湾曲が強い。
胸角突起は基部に付く。上翅は濁った黄褐色。
小楯板は全体的にザラついており、体毛は黄褐色。
オキシデンタリス(後述)に似るが頭角の湾曲が弱く、オキシデンタリスの頭角の先端がヘラ状になるのに対し棒状になり、中央突起が四角くなる点で区別できる。
胸角突起も本亜種の方が大きい。
また、オキシデンタリスに比べて本亜種の方が前胸背板がザラついている。

ヘラクレスオキシデンタリス(ssp.occidentalis)

パナマ南部〜エクアドル北西部にかけて分布。
胸角が細く、細ヘラクレスという通称がある。
詳細は当該記事を参照。

ヘラクレストリニダーデンシス(ssp.trinidadensis)

トリニダード・トバゴに分布。
頭角が太短い。頭角先端突起は棒状で、中央〜基部突起は1〜2本で先端がやや尖る。
胸角は太めで、胸角突起は基部寄りに付く。
体毛の色は原名亜種やブリュゼニ(後述)に寄る。

ヘラクレスブリュゼニ(ssp.bleuzeni)

ベネズエラ東部に分布。
頭角が短め直線的で先端が尖っており、胸角突起はやや長めで基部寄りに付く。前胸背板はザラついており、上翅は黄土色で光沢が鈍い。
日本国内に生体が僅かしか輸入されなかったため流通は少ない。トリニダーデンシスに含める説もある。

ヘラクレスパスコアリ(ssp.paschoali)

ブラジル東南部に分布。
頭角が前半分で湾曲し、尖端がフックのような形になる。頭角先端突起は小さく、中央突起はほぼ消失している。
胸角突起は中央よりやや基部寄りに生える。
上翅は光沢の強いオリーブ色。
小楯板はハート型にザラつき、体毛は白黄色をしている。

ヘラクレスモリシマイ(ssp.morishimai)

ボリビア西部〜中央部に分布。
全体的にコンパクトでがっしりとした体格をしている。
頭角は太短く、先端が強く湾曲する。先端突起は基部が幅広く、中央〜根本突起は2〜4個。胸角突起は基部寄りで長め。
また、上翅は光沢の強い黄色みを帯びた黄土色をしている。
体毛は全亜種中最も黄色みが強い。

ヘラクレスレイディ(ssp.reidi)

セントルシア島、マルティニーク島に分布。
最大105mmとヘラクレス亜種の中では小型で角も太短い。
詳細は当該記事を参照。

ヘラクレスタカクワイ(ssp.takakuwai)

ブラジル西部に分布。エクアトリアヌスに似るが頭角突起が無く、胸角突起も殆ど消失している。日本国内ではブリュゼニ以上に珍しく、流通は皆無。

ヘラクレストゥクストラエンシス(ssp.tuxtlaensis)

メキシコ南部(ベラクルズ州サンタマルタ山塊)に分布。
小型で、頭角は細長く突起は持たない。
最も北に分布する亜種とされているが、小型個体の雄2頭が記載された以降に標本が得られておらず、セプテントリオナリスの小型個体ではと存在が疑問視されている。

メディアでの扱い

トリビアの泉 ~素晴らしきムダ知識~という番組の1コーナー トリビアの種では「世界中のカブトムシが戦ったら一番強いのは◯◯」が取り上げられ、「PRYDE カブト祭り2005」が開催された。
ヘラクレスオオカブトは決勝戦で国産カブトムシに1本取られはしたものの、見事優勝を飾った。
その後のエキシビションマッチではコーカサスオオカブトと対決。こちらも最初に1本取られたものの続けて2本取り返して勝利、世界最強の座を死守した。

最強のカブトムシという印象の強いヘラクレスだが、仮面ライダーシリーズではどういうわけかコーカサスオオカブトが上位互換に位置付けられる事が多い。ツノの数の問題なのだろうか。

甲虫王者ムシキングシリーズ

比較的知名度の高い4亜種(および本作オリジナルの特殊個体が1匹)が旧作から登場、新作で新たに1亜種が追加されている。
なお、シリーズを通してヘクレスオオカブト表記が採用されている。

ヘルクレスオオカブト

最初期より登場。詳細は当該記事参照。

ヘルクレスリッキーブルー

2004セカンドより登場。詳細は当該記事参照。

ヘルクレスオキシデンタリス

2007夏シャイニングより登場。詳細は当該記事参照。

ヘルクレスエクアトリアヌス

アダー完結編第1弾より登場。詳細は当該記事参照。

ヘルクレスエクアトリアヌスブルー

アダー完結編第3弾〜第4弾にて敵限定のラスボスとして登場した。
詳細はヘルクレスエクアトリアヌスの記事参照。

ヘルクレスレイディ

新甲虫王者ムシキング激闘1弾にてコロコロコミック限定のプロモーションカードとして登場。後の超進化3弾にて正式に登場した。詳細は当該記事参照。

ヘラクレスオオカブトをモデルとしたキャラクター

やはりというかなんというか、ムシキング以降の作品が圧倒的に多い。


関連タグ

カブトムシ
ディナステス属
ネプチューンオオカブト:同属。やや小ぶりで、前翅の色は黒のまま変化せず、左右に短い角が2本あり、下の角の反りが激しいのが見分け方。
グラントシロカブト:同属。ホワイトヘラクレスとも呼ばれる、小型の白いカブトムシ。
甲虫王者ムシキング/新甲虫王者ムシキング
ウエストウッディ:本種と人気を二分する
ギラファノコギリクワガタ:世界最大のクワガタムシ

外部リンク

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親記事

ディナステス属 でぃなすてすぞく

子記事

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